替わりに死んでくれる人がいないので私は自分で死なねばならない

2121-02-21 神は老獪にして・・・。

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  • 読み進めながら素直に情景を思い浮かべるのが人生を楽しむコツです。
    例えば、0139を見ながら、虫かごとニコニコした子供を想像して見てください。
  • このサイトは、管理人がインターネット上からかき集めてきたネタ―爆笑あり、黒い笑いあり、真面目な洞察あり―に依って構成されています。句読点の位置や名前など、管理人が若干のアレンジを加えている場合もあります。このサイトについての詳説。ジャンル分けについての詳細はこちらをどうぞ。私事歳時記へはこちら

お知らせ

ちょっと復帰☆

カウンター試験運行。(Since 04/07/04)

2007-05-02

2007-04-11

[]402

シャカ ・キリストに並んだよ (福永法源)

2007-03-17

[] 401

スーパー行って商品をかごに詰め込み

レジに並ぼうとしたところで財布がないことに気づき


「ウハw財布忘れたっけwwwテラハズカシスwwwww」


と一通り商品を棚に戻したところで


「あっ!そういえばさっき本屋行ったあと

 自転車のかごに入れたままだったんだ!やべえ!」


と思い出し素で焦って走って店から飛び出したその瞬間



お ば さ ん G メ ン に 

低 空 タ ッ ク ル さ れ た





突然テイクダウンされワケがわからずもがく俺に対し



容 赦 な く 関 節 を 極 め る G メ ン



「え!何!?誰!?いや痛い痛い痛い痛い!!!!!」


「『何!?』じゃないでしょ!『痛い』じゃないでしょ!

 あんたさっき何やった!!自分でわかるでしょ!!!」


「何もしてないって!!」


「おばちゃんずーーっと見よったんぞね!」




ぎ ち ぎ ち と 悲 鳴 を 上 げ る 肩 関 節


「とりあえずここお客さん通るから

 あんたちょっとこっち(事務所)来なさい」


解放される俺

でも袖はがっちりつかまれたまま

周りには軽く人だかり


「万引きじゃないあの子?」「あらやだ!」


聞こえてくるおばちゃんの声援


「いやワケわからんのですけど…えっと

 とりあえず財布だけとってきてかまんですか?

 あれ盗られたらシャレにならないんで」


「(゚Д゚)ハァ?…………いっいいから早く来(き)い!」



こ こ で 焦 り 始 め る G メ ン


事務所に連れて行かれた俺

そこには店長らしき人物も

そしてGメンが一言


「…もしかしたら、もしかしたらすみませんかもしれん。

 でも一応かばんの中の物出してもらおか」


「はあ」


中身を取り出す俺




食 い 入 る よ う に 俺 の 


い ち ご 1 0 0 % 8 巻 を 見 つ め る G メ ン


店長が完全に状況を把握

そして第一声



「真 に ! 真 に 申 し 訳 

 ご ざ い ま せ ん で し た ! ! ! ! 」


「君の仕事は何や!お客様の何を見とったんや!

 しかもギャラリーまで作って何考えとんや!!!

 

 どう責任とるつもりや!!!1!!」


「申し訳ございません!確かに、確かに…………」


中略


「店の前でて目の前で他のお客様の誤解解いて来い!!」




公 衆 の 面 前 で 高 校 生 に 

頭 を 下 げ る 推 定 4 0 過 ぎ G メ ン


すべて済んだあと

3万円分のスーパー商品券を渡す店長


「真に申し訳ございませんでした。これでなんとか…」


受け取ってさわやかに言う俺



「い え 。 勘 違 い は 誰 に で も 

 あ る こ と で す か ら( ^ー゜)b 

 お 仕 事 が ん ば っ て く だ さ い 」




嗚呼懐かしき高校時代

でんでん 2007/12/21 20:26 「おばちゃんずーーっと見よったんぞね!」
どこの方言か、気になる。

2007-03-15

[] 法政の逆襲 〜市ヶ谷いとをかし 4〜 - 0400

法政の逆襲19〜〜

一方 京大軍内部

 同志社に詰め寄る東海国立の姿があった。

同志社「ICU……」

静岡「あ、同志社さん! ICUさんが出撃したって本当ですか!?」

三重「しかも、ひとりで!」

同志社「ああ…」

岐阜「どうしてそんなことに!」

愛教「同志社さんは、なぜ何もせずにここにいるのです!?」

同志社「俺にはどうしようもない…。京大様の命令だからな…」

同女「同志社さん! そんな弱気でどうするのよ!」

 柱の影(笑)から立ち聞きしていた同志社女子が現る。

同志社「同女…」

三重「そうですよ!」

静岡「ICUさんとは終戦を誓い合った仲だと聞きてますわ」

名工「俺らも、協力するから、ICUさんを助けにいこうぜ!」

同志社「みなさん…」

同女「ほら、行きましょ。ICUさんを助けに」

同志社・同女と東海国立が外にでると、突然、激しく大気が震え出した。

グオオオオオオオオオオオオオオオオ…

同志社「みんな、大丈夫か!?」

同女「ええ…、私は大丈夫」

静岡「私たちも無事です」

同志社「今のは一体…」

愛教「ICUさんの身に何かあったのかも…」

三重「急ぎましょう!」



〜こぉひぃぶれいく〜

――そのころ千葉大

千葉大「・・・・チッ、しけてんなぁ!」

自販機のおつり返却口を探っていた・・・


――そのころ筑波大

筑波大「・・・・チッ、しけてんなぁ!」

強風で海上が荒れている中、土浦港で海洋実験を行おうとしていた・・・



――ある日の千葉大

千葉大「おっ!ラッキー!!今朝の朝刊めっけ!!」

総武線の車内で網棚の上に小さな幸せを感じていた・・・



〜吸収〜

ICUの周囲の大気が激しく震える。

慶應「一体何が起こるんだ…?」

早稲田「ハッタリに決まってる…よな?」

立教「うう…」

青学「く…ぐゥ…あぐ…」

明治「おい、どうしたよ?」

慶應「どうした?」

明治「二人が急に苦しみだして…」

慶應「大丈夫か?戦闘と行軍が続いたからな…その影響だろう」

立教&青学「うわああああああああああああああああああああ!!!!!」

バシュウウウウウ…

立教と青学はICUに吸い込まれてしまった。呆然となる早慶軍。

早稲田「え………?」

中央「吸収された…」

その後も続々と早慶軍の大学が吸い込まれていく。

ICU「神に仕える子羊達よ、我が血となり肉となれ!」

ICUのもとへ向かう同志社にも異変は起きていた。

同志社「うううう…!」

同女「ああああ…!」

静岡「どうしたのです!」

同志社「分かったぞICU…お前の力、“あの言葉”は…このためのもの!!」

三重「え?」

同志社「同女…共に行こう。これが定めだったのかも…しれ…」

同女「ええ…あなたと一緒なら…」

同志社と同女もICUに取り込まれてしまった。

ICU「ああ…同志社。だから使いたくなかったのだよ…。親友と呼べたのは君だけだったから…」

ICUは涙を流しつつ、語った。

〜完成〜

北海道―――――

上智「寒い…もう春なのに…」

その時、上智を強烈な力が引き寄せる。

上智「な、何だ!やめろ!うわああああああああああああ!!」

やがて、上智もICUの一部と化した。

京都―――――

京大「あれがICUの真の力か…何ともエゲツないな」

阪大「自分がミッション系だったと思うとゾッとするよ…」

立命館「あの野郎…よくも同志社を…!」

東大達にも異変は起こっていた。

名大「南山の奴、いきなり飛んでったぞ?」

神戸「あんな技持ってたんですかね」

東大「いや…何か強い力に引っ張られていくような印象を受けたぞ…」

高医「急ぎましょう!」

多くの大学を吸収したICUにも異変が起き始めた。

ICU「モウ終ワリダ…全テナ…」

早稲田「終わりだと、ふざけんな!」

ICU「七武神ヲモ超エタ、私ノ姿ヲトクト見ヨ!!」

慶應「恐ろしい程のパワーだ…!」

グゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………

大地が揺れ、大気が震え、雷鳴が響く。そして、ICUが変身を遂げる。

巨大で、不気味で、それでいて神々しい…ICUは最強の大学へと変貌を果たしたのだ。

ICU「父さん、母さん。こんなに素晴らしい力をどうもありがとう。

    唯一の親友だった同志社も私の一部となったし、もう寂しくないです………」

〜意味不明〜

京大軍基地―――――

京大「こ、こいつは凄い!スタンフォードの兵器も真っ青、最強の兵器だ!!」

阪大「これ程とは…(京大が余裕だったのもうなずける…)」

立命館「ふざけやがって…!」

立命館は司令室を出た。

ICU「せっかくだ。準備体操ついでに…」

ブオン!!

ICUが早慶軍をなぎはらった。それだけで十数校が廃校になった。

ICU「ああ…また多くの命が消えた…」

早稲田(自分で消しといて何言ってやがる!)

静岡「ICUさん、何を!」

三重「やめてください!」

愛教「虐殺はあなたの望むところでは無いはず!」

ICU「君達…少し黙っていてくれ」

ドカァッ!

ICUは極力手加減したつもりだったが、三校は虫の息になった。

ICU「君達…もう少し体を鍛えようね…」

早稲田(何なんだこいつ…)

慶應(読めないぞ…こいつの行動…!)

   『ICU!何をしている!!さっさと早慶共をぶち殺せ!!』

声の主は京大だった。ICUは頭をかきながら、けだるそうに答える。

ICU「神は下々の願いを汲むものだし…そうしましょうか…」

〜〜

ICU「…とでも言うと思いましたか?」

音もせずに閃光が京大軍に向かって迸る!

ブィーッン!

その一撃で、京大軍内部に待機していた大学の内十数校が廃校となった。

京大『な、何をするICU! 気でも狂ったか!』

ICU「これ以上の被害を出したくなければ、すこし、黙っていただけます?」

ICU「そうそう、ここにいるみなさんもよけいなことをしないでくださいね」

慶応(こ、こいつは強すぎる…、ケタが違う)

静岡(ICUさん、どうして……)

ICU「ああ、同志社、見ていてくれ。私の雄姿を…」

恍惚とした笑みをICUはその顔に浮かべていた…

〜予定表〜

ICU「さて、始めましょうか…」

この言葉に場にいる全員に緊張が走る。

(何をだ…?) (いったい?) (怖い…) (何を企んでやがる!) (誰か…)

(あいつ狂ってるぜ) (始めるだと?) (強すぎる…) (はぁ…) (来るなら来やがれ!)

(全員殺すつもりか?) (あれICU?) (ひぃ) (母ちゃん…) (次は俺か…?)

ICU「私はね、平和を目指すつもりです」

全員「………」

ICU「ですから、皆には私の言う通りにしてもらいます…」

ざわ… ざわ… がや… がや… わい… わい… ごにょ… ごにょ…

慶應「そ、それは支配という事か?」

ICU「勘違いしないでもらいたい。これから私が全ての大学の予定表を作ります。

    これからずっと、それに従って行動すれば良いのです」

早稲田「どんな予定表だ!?」

ICU「朝起きる時間、起きた時のセリフ、あくびの数、朝食のメニュー、ご飯を噛む回数、洗顔の時間、洗顔時の水量、

    玄関を出るまでの歩数、ドアを開ける時の力具合………他にも色々ありますね」

京大「それを全部守れだと!?しかも毎日!」

阪大「ふざけるな!」

ICU「あなた方は自分達で自分達を管理できない…。これくらい当然でしょう」

「ふざけんな!」 「バカにしてんのか!」 「あくびの回数…」 「何様だよ!」 「やめろやめろ!」

「おかしいんじゃねぇの?」 「マジかよ…」 「くたばれ!」 「みんな戦おうぜ!」 「消えろ!」

ICU「どうやら主旨が出来ていないようだ…。出来ないのなら…」

その一言で静まる大学達。

ICU「結構です…。ではテスト的に実施してみましょうか。日大、何か踊ってみせよ」

〜真の平和〜

日大「(俺かよ…)じゃあ、フラダンスを…」

数分後、日大は拙いながらもダンスを踊り切った。

ドゴォッ!!

日大「ぐばはァァッ!」

ICU「あれのどこが踊りだ…では明治、聖歌を唄ってみせよ」

明治「う、唄った事ないし…歌詞も知らな」

ガゴォッ!!

明治「げぶばッ!」

ICU「やれやれ…先が思いやられる…」

あっけなく瀕死となった日大と明治。ICUは更に何かを考えている。

ICU「…もう今日は帰って良い。最初の予定表だ。各自、これを守るように」

ICUがその場にいる全大学に紙を配る。内容は各々違うが、次のような内容が書かれていた。

「家まで1000歩で帰れ」 「時速5キロを保ちつつ、家に帰れ」 「阿波踊りをしながら帰宅せよ」

「他の大学を背負いながら帰宅」 「眠りながら走れ」 「家まで2587歩で帰れ」 「競歩で家へ」

「全速力で自宅へ向かへ」 「帰宅禁止」 「右足を地につけずに帰宅」 「泣きながら家を目指せ」

全員「………」

ICU「では、帰宅したまえ。破ったものには“天罰”を与える」

京大「貴様…ふざけるなよ!」

ICU「先刻の君の言葉をお返ししよう。君達に出来るのは“従順”だけだ、違うかい?」

京大「うぐぐ…!」

ICU「そう、これが私と同志社の求めた“平和”だったのだ…」

その瞬間、立命館が基地から飛び出してきた。

立命館「ICUゥゥゥゥ!!お前だけはこの俺が倒す!」



〜脱出劇〜

人工衛星“MITサテライト”―――――

法政「残り1分ですね…」

電通「そうだね。ミサイルはここで暴発し、この衛星は消滅する…」

お茶の水「…良かったじゃない!日本は救えたんだから!」

法政「うん、そうだ!MITも倒したし、満足ですよ!」

電通「すまない…」

そこへ駆け込んでくる九大。

九大「三人共生きてたか!MITは?」

法政「俺が倒しました。宇宙へ吹っ飛ばしてやりましたよ」

電通「でも、ここで終わりです…」

九大「何言ってるんだ!CITが脱出ポットを用意してくれているんだよ!」

電通「え…」

お茶の水「な…」

法政「何ィィィィィ!!」

法政達は急いで脱出ポットへ向かう。

CIT「来たか…」

東北「早くしろ!」

九大「おお!乗り込め、狭いけど我慢だ!」

電通「よいしょ(なぜCITが…?)」

お茶の水「狭いわね!法政、アンタは降りなさい!!」

法政「俺だって死にたくはない」

電通(さっきの死を覚悟した台詞はどこへやら…)

ミサイル発射5秒前、脱出ポットはギリギリで出発した。

背後では、MITサテライトが音もなく消滅した。MITの野望はここに完全に潰えたのだ。

CIT「爆発の影響で、操縦が効かない…。どこへ着陸するか分からないぞ」

〜流星〜

脱出ポットはCITの手操縦で何とか日本へ向かっていた。

CIT「これが限界だ、あとは全てを天に任せるのみだ」

「どけ!」 「何するのよ!」 「狭いんだよ!」 「バカ!」 「私は旧帝だぞ!」

「東北軍は無事だろうか…いてッ!」 「苦しい…」 「尻を触るな!」 「どいてよ!」

電通「悪いね、みんなうるさくて」

CIT「かまわんさ」

電通「でも、敵のはずなのに何故拙者達を…?」

CIT「私も最初はMITと同じ考えだった。日本は滅ぼしたほうが良いとな…

    日本の大学は下らない事に縛られすぎだ。それが世界に広がっては困ると思っていた。

    だが、現実は違った。日本の大学も受験生も、捨てたものでは無いと知った。

    まぁ、こんな感じだ…」

電通「本当にそれだけ…?」

CIT「………」

脱出ポットは幸か不幸か、とある所へ向かっていた。そう決戦の地、京都へ…

そして、地球には流星が降り注ぐ。

これは実はMITサテライトの残骸なのだが、最後の最後、MITは皮肉にも日本に希望をもたらしたのだ。


千葉大「女の子にモテますように!女の子にモテますように!女の子にモテますように!

    よっしゃ三回!希望ができたぜ!!」

筑波「何だ?この流星群は…。これは調査のしがいがありそうだな…

   もしかすると、新たなる学問の進歩に繋がるかもしれん。希望が湧いてきたぞ!」



〜〜

神大「あ、あれは一体、、」

東大「誰であれ、あれが元凶なのやもしれん」

名大「ついに戦争が終る時だな」

高医「気を引き締めていくぞ!!」

4大学<おおおおおおおお>

神医「あれが、、ICUだとういうのか!!!??」

北大「信じる他あるまい」

京医「そして、戦わざるを得ない!!!!」

神医「いくぞっ!!(東医歯、、見守っていてくれ)」


ICUに向かって逝ったものの、そのまま逝ってしまった立命館、、

京大「(立命館までも、、くそっ、、このままでは私の計画も、、)」

京大「おい、阪大よ」

阪大「何ですか?」

   ドスッ!!(重い音とともに、阪大は倒れた)

京大(悪く思うなよ、、)

京大「ICU!!大変だ!!阪大が倒れた!!」

ICU「なんだと?」

京大「疲れのせいかもしれない、私が肩を貸して医療室まで」

ICU「仕方ありませんね、そうして下さい」

京大(よし。上手くいった、このまま逃げて体制を練り直すしかないな、、)

3つの大学たちの思いが交錯する中、昼だというのに空には流星群が輝いていた、、


           役者は揃った!!??

法政の逆襲20〜無事帰還〜

法政達を乗せた脱出ポットは地上へと向かっていた。

CIT「間もなく地上だ!一応衝撃吸収加工はしてあるが、計り知れない衝撃が来るはず。

    頭を伏せて、歯を食いしばっていろ!」

ズオオォォォォォン!!!!!

脱出ポットは京都軍基地近辺に落ちた。

中が満員だったのが幸いし、皆が互いにマットの役目を果たしたため、何とか無傷であった。

法政「いてて…」

電通「みんな大丈夫かい?」

九大「何とかな…」

お茶の水「ちょっと足どけなさいよ!」

ガコッ!

CIT「ぐわっ!」

法政(CITを足蹴に…恐ろしい女だ…)

東北「ひとまず出よう、ここは狭い」

京大軍基地前―――――

早稲田「すごい音だったな…」

慶應「先程の流星群の一つだろうな」

   ザワ ザワ…   ガヤ ガヤ…    ワイ ワイ…

ICU「静かにしなさい。天からの贈り物、と言ったところですか…」

そして、その直後に東大達と神戸・医大連がほぼ同時に到着した。

〜ICUと神医〜

早慶軍に追い付いた東大達。だが、もはやその目的は早慶軍を止める事ではない。

目の前のICUを止める事なのだ。

東大「早稲田、これは一体…?」

早稲田「………」

慶應「もう意地は捨てよう。一橋さんもそれを望んでいるはず」

早稲田「そうだな…」

二人は東大にICUが変貌する一部始終、そしてICUの横暴を話した。

東大「ICU…そういう事か」

樽商「南山も吸収されたのか…あいつに!」

慶應「お願いします。ICUを倒しましょう!!」

一方、神医はICUとの接触を図る。

京医「危険だ、戻れ!」

神医「ICUさん…」

ICU「君は先程の…何の用かな?」

神医「これがお前の秘策だったのか…」

ICU「そういうことになるね」

神医「同志社と語らった夢はどうした!これがその答えだと言うのか!!」

ICU「同志社は私の一部となった。これからは二人で平和を実現させていこうと思う」

神医「なっ…!」

ICU「これからの大学の歴史は私が創る。もう争いは起こりえない」

神医「あれだけ苦悩して得た答えがそんな結論なのか!目を覚ましてくれ!今のあんたはどうかしてる!!」

ICU「苦悩などする奴がおかしい。私の予定表に従えば良いのだから、迷いが生じるスキさえ存在しない」

神医「ああ…もう迷わない」

ICU「それは良かった」

神医「お前を倒す!!」

ICU「迷う前に狂ったか、ハハハ」

神医「“メス乱れ投げ”!!」

ICUは全てのメスを見切り、その全てを弾いた。

ICU「二度は見逃さない。君には天罰を与えよう…」


〜京大の作戦〜

京大軍基地内部・医療室―――――

京大は意識を失った阪大をベッドに適当に寝かせた。

京大(どうすれば良いのだ…同志社とICUとの親交を利用して、ICUを意のままに操るはずが…!

   まさか、同志社がICUに吸収されてしまうとは!!)

阪大「………」

京大(しかもとっさの判断とは言え、阪大を刺してしまうとはな…惜しい駒を使用不能にしたものだ。

   もう少し、下級の駒を使うべきだったな)

京大は寝かせた阪大をそのままにし、考える。

京大(ここで退いて、兵力を蓄えるか?ダメだ…もう有力な大学など残っていないではないか!

   ならば、早稲田達と手を組んでICUを倒すか?いや、それでは京都を日本の大学の中心に出来ぬ。

   ICUと早慶軍をまとめて葬らねば…)

突然、京大は立ち上がった。

京大「…スタンフォードの兵器があるじゃないか!!

   最大出力ならば、早慶軍にもICUにも大打撃を与えられるではないか!

   倒せずとも、弱った所を京大軍で攻めれば勝機は十分だ!!」

京大は用済みとして、地下へしまってあるスタンフォード作の兵器のもとへ向かった。

そして、京大が出て行った後の医療室では…

阪大「…させんぞ」

京大軍基地外―――――

京医「神医ィィィィィ!!!!!」

北大「たった一撃で…!」

ICU「医大なのに、自分の命を粗末にするとは…医者の不養生と言うやつかな?」

京医「おのれ、殺してやる!」

東大「我々も行こう。全員で止めなければ!!」

早稲田&慶應「はい!」

〜叫び〜

東大・早慶・医大連合軍とICUの戦いが始まる。

ICUの強さは凄まじく、かかっていった者から次々にやられていく。

名大「何て強さだ!」

神戸「俺はあっちに行きます!」

グニャッ

神戸「何か踏んだな…」

神戸は下を見た瞬間、全身が凍り付いた。

神戸「神医…嘘だろ…」

神戸「何で死んでるんだよ…」

神戸「こんなに近くにいたのに…!」

神戸「俺はお前の戦死の報せを覚悟していた…もちろん再会への希望も…。そのどちらでも無ェよ…」

神戸「バカヤロォォォォォォ!!!!!」

戦場ではこの叫びすら、かき消される。

一方、法政達は脱出ポットから出ていた。

法政「ここは…?」

東北「おそらく京都…だろうな」

九大「京大軍基地の方向が騒がしいな。いよいよ東西決戦が始まったか…」

法政「は、早く行かないと!」

CIT(あそこには…何かいる。七武神すらも超える“何か”が!)


〜〜

辺り一面に戦いの跡が広がる。

あちこちで、負傷した大学らのうめき声が聞こえてくる。

ICU「みなさん、そろそろ諦めたら如何ですか?」

京医「くそ! まだまだだ…」

ICU「あなたのお仲間には、もうほとんど動く事も出来ない状況のようですけど…」

確かにICUの言うとおりだった、

今この場で動けるのは京医・慶応・東大などのリーダー格や、

運良く負傷の少ない一部の大学だけであった。

早稲田でさえも、もう動くことすら出来ない重傷だ。

(もう、どうにも出来ないのだろうか…?)

誰もが、諦めかけたそのとき、一つの大学がものすごい勢いでICUに迫る。

神戸「うおぉぉぉ! 神医の敵だ!」

その手には神医の遺体の衣類から抜き取ったあるものが握られていた。

神戸「殺してやる!!」

〜〜

とっさのことで、ICUにも避ける暇がなかった。

ザシュッッ!!

血しぶきが飛んだ。

血まみれの大学がぱたりと倒れた。

神戸「あ、あ…あ……」

カランとその手からあるものがこぼれ落ちる。

静岡「I…U…さん…大…丈…で…すか…」

深紅に染まった身体で、静岡がささやく。

ICUの無事な姿を認めて、そっと微笑み息を引き取った。

ICU「馬鹿な事をしてくれました…」

にやりと嗤う。

ICU「まあ、虫けらには相応しい末路かもしれませんね」

〜〜

ICUは立ちつくす神戸の頭を軽く握りしめた。

神戸「ぎゃぁぁぁあああ!!」

グシャッ!

神戸の頭は破裂した。

ICU「こんな危険なものを残しておくわけには…」

ICUが神戸の落としたそれにさわろうとすると、バチッと火花が散った。

ICU「…どうやら私にはさわることも出来ないようですね。忌々しい」

ICU「まあ、良いでしょう。

   どうせ、こんなものがあっても私の優位は変らないのですから」

ICUは不敵に頬笑む。


           さあ、粛正を始めましょうか


〜決断〜

北里「粛正だって…?」

ICU「これまでは私の慈悲深い御心が災いし、少なからず手加減をしてしまいました。

    しかし、今からは逆らう者には容赦しません」

慶應「ひるむな、みんな!」

アメリカ―――――

スワースモア「こうなってしまうとは…!」

アマースト「まだ早すぎたのかもしれないわね」

スワースモア「この言葉を教えた私の責任だ。息子の過ちは私の過ち。私が出るしかなかろう」

アマースト「でも…あの子が可哀想…」

スワースモア「やむを得ないのだ」

京大軍基地・地下5階―――――

京大「あったあった…早速運ばねばな…」

阪大「ま、待て…」

京大「もう動けるのか。丁度良い、運ぶのを手伝え」

阪大「力を…合わせろ…早慶軍や医大連と…」

京大「寝言をほざくな。私の目標は変わらない」

阪大「東大もいる」

京大「何ッ!」

阪大「お前と東大のタッグは日本最強だ…。頼む…」

京大「奴と組むくらいならば、ICUの奴隷になる方が幾分マシと言うものだ」

阪大「た、頼む…」

京大「邪魔だ!」

京大は無言で阪大を押しのけ、兵器を持って地上へ上がっていった。

法政達は戦場の近くに来た。

法政「な、何だみんな殺されていく!」

九大「何者だ!あのデカい奴は!」

お茶の水「顔はICUに似てるわね…」

電通「そうだ、あれはICUだ!」

CIT(スワースモアめ…)


〜粛正〜

香医「くばァ…」

共女「いやァ!」

多摩美「ぐわ…」

ICU「次はあなたにしましょうかね」

高医「東大さん、後ろ!!」

ICU「さようなら…長い間ご苦労様…」

東大(しまった…殺られる!)

ズドッ!

東大「な、名古屋…!」

名大「よりによって…お前を庇って…死ぬとはな…ヘッ…」

東大「くゥ…!」

名大も間もなく廃校となった。

愛知「おのれェ!」

愛知医「許さん!」

ズパァァッ

一瞬で二校の首が飛ぶ。その直後、法政達はようやく辿り着いた。

東北「何という事だ…まるで血の池だ…」

お茶の水「せっかく日本消滅を食いとめたのに何でよ!」

九大「こいつが正真正銘の最強の敵ってわけか」

法政「こ、こんな…」

電通「まず落ち着こう。皆の死が無駄になる…」

CIT「奴の力はMITや私以上だ…絶望かもしれん…」

ICU「また新勢力の登場ですか。しかも、旧帝に七武神までおられますね。

    まぁ無意味なのですが…うっ!?」

突然ICUが頭を押さえ、うずくまった。

〜父と子〜

ICU「うぐぐぐぐぐ!!これは…父さんか!」

精神世界―――――

スワースモア『ICU、ここがどこだか分かるな?』

ICU『精神世界…』

スワースモア『息子よ…もはや、お前を殺せるのは私だけ。“魔法の言葉”の責任を取ろうと思う』

ICU『………』

スワースモア『ミッション系大学の力を借り、世に平和をもたらすための言葉“peace”

       お前は使い方を誤ったのだ…』

ICU『私を殺すのですか?』

スワースモア『この精神世界では、お前の強さも無意味だ。精神の強さのみがモノを言う。ぬんッ!』

ICU『がああああああああ!!!!!』

現実では、ICUが頭を掻きむしりながら、悶えていた。

東大「いきなり苦しみだしたぞ!」

高医「力が大きすぎたんだ、きっとそれで…」

慶應「同情はしない。奴は殺しすぎた」

北大「死者を弔おう…愚かな戦いだった…」

法政「そうですね…」

やがて、動かなくなったICUを見て、生き残っている者は怪我人の介抱と死者の埋葬を始めた。

中央「法政か…久しぶりだな」

法政「他の三人は?」

中央「立教と青学はICUに飲まれた。明治は瀕死だ」

法政「そう…」

京医「神戸…神医…ん?何だこれは…」

京医は神戸の手に握られていたものを手に取った。

〜惨劇〜

精神世界―――――

スワースモア『終わったか…息子よ、すまない』

スワースモアはICUの精神の亡骸に近づいた。

ICU『フッ』

スワースモア『………!』

ICU『父さん…君も俗物だ』

スワースモア『何故だ、確かに精神崩壊させたはず!』

ICU『ここでは精神の強さが全て、でしたね?』

スワースモア『ああ…』

ICU『私には同志社がいる。彼がいる限り、私の精神は鋼鉄そのもの…』

スワースモア『ドウシシャ…?』

ICU『もういいでしょう。詮索されるのは好きではありません。さようならスワースモアさん…』

スワースモア『もはや…私でも…止め…のか…』

その瞬間、アメリカにいたスワースモアは廃校となった。

現実世界―――――

樽商「こいつはどうしますか?」

北大「弔ってやろう。そいつの中には大勢の大学がいるんだ…」

樽商「では…」

ICU「誰を弔うのかな?」

樽商「うわ…!」

グシャッ!

北大「生きていたか!“さっぽろ雪まつり”!!」

ICU「祭りなら地獄でやりたまえ」

ズビュッ!

二校は一瞬で廃校と化した。父をも超えたICU、本当の戦いはこれからである。

法政の逆襲21〜豹変〜

北大と樽商を踏みつけ、高笑いするICU。

CIT「誰か、通信機を持っていないか!?」

電通「そんなもの、どうするんだい?」

CIT「ICUの父親、スワースモアと連絡を取る。彼なら何か知っているかも…」

ICU「残念ですが、もう彼はこの世にいない…」

CIT「何だと!」

ICU「先程、スワースモアは思念を飛ばし、私を精神世界へと誘い込んできました。返り討ちにしましたがね…」

CIT「くっ…!あのスワースモアの精神力をも上回るとは!」

法政「思念?精神世界?…いったい?」

CIT「私やMITが科学力で戦うように、スワースモアやアマーストは精神力で戦う。

    並の大学なら、スワースモアに思念を送られるだけで狂い死にしてしまう…」

ICU「しかし、私は生きている。精神から攻めても私は倒せないのですよ」

絶望が周辺を包む。

ICU「情けない事です。これほどの数でも私を傷つける事さえままならない…」

豊橋「その通りだ!」

岐阜「ICU様に素直に従うのだ!」

名工「道は一つ!」

中央(チッ…あの三人、神官気取りかよ…)

ブオオオオッ!!!

ICUが手から出した光で三校が消えていく。

岐阜「う、うわあ!」

名工「な、何で…」

豊橋「あんたが俺達を呼んだんじゃないか…!」

甲南「自分で連れてきた援軍を殺しやがった…」

慶應「従っていた者まで殺すとはな。ICU、お前はただの殺人狂だ!!」

ICU「日本に大学は一つでいい。そう、たった一つでね…」

〜ICUの爆弾発言〜

ICU「日本はこの私、国際基督教大学だけで充分!」

九大「バカな…!」

東北「お前はいいが、困るのは受験生だぞ?どうやって日本全国をカバーするんだ!!」

ICU「最初のうちは仕方ありません」

東大「最初のうち…?」

ICU「どんどん増やしていきます。子孫をね…」

京医「子孫?女子大だけ生かしておいて、子供を産ませるのか?」

その瞬間、女子大から相次いで非難の声が出る。

お茶の水「ふざけんじゃないわよ!舌噛んで死んでやるから!」

京女「嫌どすえ」

本女「誰があんな奴の子なんか…」

東女「どうせなら慶應さんと…じゃなくて、死んでやるわ!」

奈良女「私も死にます」

法政(ICUも恐ろしいが、女も恐ろしい…くわばらくわばら…)

ICU「安心したまえ。私は紳士だから、心配しないで欲しい」

法政(そういう問題か…?)

ICU「自分の子孫は自分で作る、という事ですよ…」

東大「何ィィィィィィィィ!!!???」

法政(東大さん、驚きすぎ…)

ICU「私が先程大学を吸収した時、女子大も混ざってました。ようするに、私は男であり女でもあるんですねぇ…」

京医「雌雄同体という訳か…」

ICU「そんな単純な言葉でくくれる存在ではありませんがね」

慶應「そんな事が許されると思うのか!!」

ICU「大学が一つになる以上、もう学歴差別は起こりえません。全員同じ大学なのですから…

    もちろん同じ大学でも学部間での格差は存在します。この際、学部はなくしてしまいましょう」

中央「学部が無くなったら、メチャクチャになるぞ…」

ICU「好きずきに学べば良いのです。好きな事をね…無論、常識の範囲内でですが…

    どうしようも無い学生には消えてもらうシステムです。そこは非情になりませんとね。

    まあ、便宜上学部名をつけましょう。“平和学部”とでも名付けておきましょうか」

〜神戸の形見〜

自分の計画を語り終わり、再び恍惚とした笑みを浮かべるICU。

周囲の大学はただ呆然としていた。絶望の為か、ICUの無茶な思想の為か、それぞれの理由で。

ICU「…どうしました?すっかり静まってしまって…」

東大「(ここは私が先頭を…)私が相手を―――――」

CIT「待て」

東大「CITさん…」

CIT「お前は死んではならない。この場で奴をまともに相手出来るのは私だけだろう。

    私が戦っている間に…対策を考えてくれ」

東大「分かりました…」

CIT「私が相手をしよう。“CITナパーム”!!」

ズドォォォォン!!!!!

ICU「(クッ…七武神だけあって、大した威力だ…)面白い、まずは君からにしますか」

京都軍基地内部―――――

京大「設置終了。よおし、奴らを皆殺しにしてやる…」

京大は兵器についているいくつかの装置をいじり、エネルギー充填を開始した。

京大「やっと…やっと京都の時代が…」

外ではICUとCITの戦いが続く。

京医「く…ICUが押しているな…」

京医は手を握りしめた。その時、手に痛みが走る。

京医「つッ!これは、神戸のナイフか…妙な形だが…(ん?何か書いてある…)」



京医( こ れ は ! ! )


〜当たって砕ける〜

奮闘空しく、ついにCITも力尽きる。

CIT「く…ここまでか…」

ICU「あっけないですねぇ」

東北「このままじゃ…」

九大「………」

東北「私は行くぞ。あいつは戦友なんだ」

九大「待て」

東北「なに?」

九大「私だけで…いい…ゴホッ!」

咳をした九大の手には、大量の血がついていた。

九大「言ったろう?俺の命はあと一日。もうどうしようも無いのだ」

東北「だが、医大達に診せれば…!」

九大「いいんだ。九州の大学は全滅してしまったし、もうこの世に未練はない…。

   最初で最後の宇宙旅行も出来たし、なかなか良い一日だった…」

東北「よせ…」

九大は京都軍基地に向かって叫ぶ。

九大「京大ッ!!お前は俺を利用していたつもりだろうが、なかなか楽しめたぞ。

   ありがとうよ!!」

九大はICUへたち向かっていく。

九大「うおりゃああああああ!!!!!」

ICU「さっきから皆さん、よほど自殺が好きなようですね。美徳とでも思っているんでしょうか?

ドガァッ!

九大「きゅ…うしゅ…う…」

これが九大の最期の言葉となった。

〜CIT最後の光〜

CITが電波を使って話しかける。理系同士だから出来る芸当である。

CIT『電通…頼みがある…』

電通『なんでしょう?』

CIT『一瞬でいい…奴の動きを止めてくれ!』

電通『分かりました』

CIT『最後に私が日本の味方になった真の理由を教えよう…』

ICU「次は誰にするか…なッ!?」

電通「“弛緩電波”!」

ICU「筋肉が思うように動きませんね…だが、これしきで…」

その隙にCITがICUの懐に近づく。

ICU「しつこいですね…」

CITは自分の手で自分の胸を貫いた。大量の血が流れる。

ICU「また自殺ですか?しかも、正真正銘自らの手で…」

CIT「私の血がついてしまって大変だな、ICU…」

ICU「汚らわしい血ですが、我慢してあげますよ」

CIT「私の血は………ガソリンだ。それも特別製のな」

ICU「なにッ!(く、動けん…!)」

CIT「九大には悪い事をしたな…私を庇った意味がなくなってしまった…」

CITは火をつけた。当然、大爆発が起きる。

   「うわ…!」   「すごい!」   「眩しい…」   「爆発だ!」

「凄い音」   「逃げろ…」   「CITさん!」   「自爆!?」   「ぐお!」

   「死ぬ…」   「うわぁ!!」   「危な」   「そんな!!」

爆発はやがて静まり、辺りには煙だけが立ち込める。

ICU「ぐはァッ…CITの最後の大技というわけですか…ぐぶッ」

〜ピピピ〜

大量の煙が立ち込め、辺りは混乱する。

そして混乱の中、法政・電通・お茶の水の三人が揃い、電通が静かに話し始める。

電通「法政、今回の戦争で数少ない得られた事の一つは君と出会えた事かな」

お茶の水「私は!?」

電通「勿論、君もだよ。平和だったら拙者達は大した交流もなかったままだろうしね」

法政「電通さん…?」

電通「ピピピ…ピピピ…」

法政「何でレーダーを…?」

電通「何とか、この煙の中でもレーダーは使えるようだ。東大達はあっちにいる。早く行きなさい」

法政「え、でも…」

電通「早く!!」

お茶の水「アンタはどうするのよ!?」

法政「行こう、お茶の水。…電通さん!」

電通「ありがとう…法政」

電通には分かっていた。煙の中をICUがまっすぐ電通に向かってきている事を…

電通「レーダーってのは便利だけど、自分が死ぬ事まで分かっちゃうとはな…」

ICU「私の筋肉を弛緩させるとは、下らぬ事をしてくれました。おかげで予想外のダメージですよ…」

電通「君の敵だからね、拙者は」

ICU「なぜ逃げなかったのですか?」

電通「逃げるのは嫌いなんでね」

ICU「死ぬのが怖くないのですか?」

電通「怖いよ」

ICU「私に勝てると思っているのですか?」

電通「可能性は“なきにしもあらず”ってところだろうね」

ICU「ずいぶん勇敢なんですね…」

電通「まあね」

電気通信大学、廃校。


〜志〜

東大達のもとへ着いた法政とお茶の水。

法政「東大さん…電通さんまで…」

東大「ICUの力は予想以上だった。こうなれば、最後まで戦おう!」

慶應「私もそのつもりです」

中央「法政…」

法政「何?」

中央「もうMARCHは俺とお前だけだ。勝手な言い分だが、MARCHとして共に戦ってくれないか?」

法政「別に卑屈になることはないよ。こっちだって、東大軍を裏切った時期があったし、

   そのおかげで大勢の大学と出会えたからね」

中央「…そうか。あの時の会議では、こうなるとは夢にも思わなかったな」

東大達は覚悟を決めた。煙の中では、ICUの笑い声と大学達の悲鳴が聞こえる。

京大軍基地では、スタンフォードのレーザー兵器がエネルギー充填完了の合図を示した。

京大「………」

  お 前 と 東 大 の タ ッ グ は 日 本 最 強 だ ・ ・ ・ 

京大「………」

  お 前 と

京大「黙れ!全て私の責任なのだ!!もうこれしかないんだよ!!」

阪大「責任はお前だけじゃない」

京大「阪大…!いたのか…」

阪大「京大、確かに戦争の発端人はお前だろう。だが、この戦争で水面下の野望が次々と浮上した。

   皆持っていたのだ、心の底に黒い物を。今回はそれが表面化したにすぎない」

京大「だが…」

阪大「お前に罪が無いとは言わない。だが、お前のこれまでの行動は軍の司令官としては正しいとも言える。

   いかに生き残るか、いかに勝つか…」

〜目覚め〜

京大「………」

阪大「お前が何を考えているかなど、私には分からない。だが、一番大切なのは…ええと…

   ハァ…イライラしてきた」

京大「?」

阪大「はよう決めろや!!骨は拾ってやる!!」

京大「ハッハッハ…」

阪大「………」

京大「口より手が先に出るお前が、よく今まで副司令など務まったと思ってな…やはり、お前はそうでなくてはいかん」

阪大「すいませんでした…」

京大「拾う骨が残るか知らないが、約束は守ってもらうぞ」

ドガシャァァァァン!!!!!

京大はスタンフォードの兵器を破壊した。

阪大「なにも壊さなくても…」

京大「何年ぶりかな、あいつと組むのは…」

準備体操をしながら、京大は基地の外へ出て行った。

法政「ピピピ…ピピピ…」

中央「おい、どうした?」

法政「いや、何でもない。そういや今や俺達って“CH”だな。あえて発音するなら“チ”か?」

中央「あ、ああ…何か余裕あるな、お前…」

法政(電通さん、俺は勝てる相手とだけ戦う男じゃありません!)

東大「煙が晴れてきた。行くぞ!」

かつての東大軍の生き残り全員が叫ぶ。

     『 は い ! ! ! ! ! 』

〜最強タッグ復活〜

煙が晴れると、夥しい死体の山が現れる。しかし、感傷に浸っている場合ではない。

ICU「いよいよ少なくなってきましたね。皆さん…」

東大「勝負はこれからだ…!」

慶應「この場にいる大学は全員お前より上だ!」

法政「例え灰になったって、鼻に入ってクシャミぐらいはさせてやるからな!」

お茶の水「覚悟しなさいよ!!」

中央「青学と立教の仇は取る!」

専修「日大も動けないし、やってやるかな」

東海「捨て駒、盾、好きにして下さいよ!東大さん!!」

医大連の生き残りも同時に奮起する。

高医「医大の誇りを思い知らせてやろう!」

京医「ああ…!」

東北「散った旧帝達の志は無駄にはしない!!」

ICU「元気がよろしい事で…その精神も身体も破壊尽くしてあげましょう。後に今日は記念日となるでしょうね」

最終決戦が始まろうとしていたその時!

     『 私 も 入 れ ろ 』

予想外の展開に、気抜けする一同。

東大「京大…?」

京大「私と組め、東大」

東大「は?」

京大「東都タッグの復活だ」

東大「それも面白いかもな」

京大「そうだろう?」

東大&京大「ハッハッハッハッハ…!」

まったく意味不明のやり取りだが、一つだけ確かな事があった。最強タッグの復活である。

法政(今回の戦争の最大の目的は…“これ”だったのかもしれないな…)

〜圧倒〜

法政「東大さんと京大さんて、タッグを組んでいたんですか?」

慶應「ああ…恐ろしいほどの強さだった」

東大と京大がICUに挑む。

ICU「七武神を超えた私に勝てるとでも?」

東大「京大、行くぞ」

京大「ああ」

ICU「何をする気ですか…」

ズゴッ! ドゴッ! バキッ! ゴスッ! ベキッ! ドムッ! ビシッ!

ICU「ぐおおおおおお!!!」

東大と京大のコンビネーションは完璧だった。芸術的と言える程であった。

ICU「お、おのれェ!!」

ICUも応戦するも、まるで当たらない。東大と京大が美しい舞を舞う中、ただ一人錯乱しているような格好だ。

中央「あのICUが…」

専修「まるで子供扱いだ!」

やがて、ICUが五度目のダウンを喫する。

ICU「何故だ!私の方がパワーは上のはず!」

東大「確かにな…だが、お前では我々のコンビネーションは崩せん」

京大「うむ、残念ながら、な」

法政「す、すごい…!」

高医「これ程とは…東都タッグ…」

ICU「く…同志社、私に力をォ!!」

ICUが再びパワーを高める。しかし、東大と京大の表情は変わらない。

〜圧勝〜

ICUはより速度と力を増し、猛攻を開始する。しかし、東大と京大には当たらない。

ICU「あ、当たらないよ!ど、同志社ァ!!」

東大「東京首都流奥義“幻の江戸城”!!」

京大「京都伝統流奥義“八つ橋ショットガン”!!」

ゴッバァァァアアアァァン!!!!!

ICU「ギょほホオおウウうあア!!!」

東大「そろそろトドメだな」

京大「ああ…」

ICU「グ…ゴキ…ゲゲェ…」

ICUの強固な意志が崩れようとしていた。それと同時に、今までに与えられたダメージが一気に噴出する。

ICU「アガウぅウううウぅゥウウう!!!!!」

ICUの体中から血が噴き出す。おおかた流し尽くした後のICUはやせ細っていた。

慶應「終わったか…当然だな。あの二人のタッグは本物だ…」

中央「あんだけ苦労したのに…」

東北「今までのダメージの蓄積もあるのだろう。何より、ICUの自信が崩れた事が大きい」

見守っていた大学達は歓声をあげ始めた。

法政(何だろ、この不安感は…。なんか嘘っぽいモノを感じる…)

東大「終わりだ、ICU!この長い戦いに終止符を打つ!!」

ICU「オオ…」

ガキッ!!

突然、京大が背後から東大を殴りつける。たまらず東大は倒れる。

東大「ぐはっ…京大!?」

京大「………」

法政の逆襲22〜底なしの沼〜

京大「ICU…貴様の偉大なる力、私が引き継ごう」

ICU「………?」

京大「ハァァァァァァァ!!!!!」

京大がICUからエネルギーを吸収する。そして、辺りが光り輝く。

ブワァァァァ…

光が無くなると、そこには京大が立っていた。勿論、その姿はおぞましいものであった。

京大の周囲には、ICUに吸収された大学の干からびた死体が落ちていた。

しかし、例外もあった。ICUと同志社同志社女子は干からびてはいなかった。

京大「このタイミングを待っていた。ICUの力を全て手に入れるタイミングをな…」

これを見て、阪大が基地から飛び出してくる。しかし、血を吐いて倒れる。

阪大「ぐはァ…!」

京大「お前を刺したナイフには遅効性の毒が仕込んであったのだよ。

   見込みがあるようならば、解毒を施し、生かしておくつもりだったがね…」

阪大「京大…もはやお前を攻めん…」

あえなく阪大も廃校となった。

周囲の大学は一気に騒然となった。

京大「なかなかシビアだった…。一歩間違えて、ICUを殺してしまったら、全てが終わりだ。

   東大などと組むなど吐き気がしたが、手段を選んでいる場合でもあるまいしな…」

ICU「ううう…同志社同志社ぁ…」

ズンッ

京大はもはや戦う力が残っていないICUを踏みつけ、殺した。

京大「ICUにも悪い事をしてしまったようだ。まぁ、彼に報いるためにも…

   私は彼の遺志を継ごうと思う。この力を得た今、日本の大学は京大だけで充分なのだからな」

周囲の大学は絶望に沈む。しかし、生き長らえた同志社の瞳には光り輝くものが宿っていた。



〜〜

――その頃の千葉大

「・・・俺は、俺って男は・・・」

パイ毛を処理したことをはげしく後悔していた。



〜〜

京大「ふははははは……」

高笑いをしている京大をよそに同志社は何かを決意したような顔をしていた。

同女「同志社さん…」

同志社「ICUの敵をとる」

同女「わかりました。私もついていきます」

愛教「待ってください、私も行きます。静岡の意志を無駄にしたくないわ」

三重「俺も行きます。ICUさんの敵をとってやる」

同志社「みなさん…。ありがとうございます」

一方、京医は神戸の残したナイフをまじまじと見つめていた。

京医「もしかしたら、これで…!」


〜京大の欲望〜

同時に動き出す同志社達と京医。だが、東大がそれを制する。

東大「待て、お前達。ここは私でなければならない…」

同志社「無理です!奴は強い…ICUよりも…」

京医「…私にお任せを!秘策があるのです!」

東大「ここだけは譲れないのだ…頼む、譲ってくれ!!」

東大の必死な姿に一同は言葉を失う。そして、東大は単身京大のもとへ向かう。

東大「京大…これがお前の望みか」

京大「ああ…関東での戦い以来か」

東大「何故私との戦いを望む?」

京大「お前を殺し、京都が…京大が日本一となる!これだけの為に突き進んで来たのだ。

   そのためには何もかも利用する覚悟を決めていた…阪大ですら駒に過ぎなかった」

東大「迷いはなかったのか…?」

京大「あったさ。大いに迷った。事実、つい先程まで、迷っていたのだから」

東大「………」

京大「だが、久々にお前とタッグを組んで確信した。“こいつと戦いたい”とな」

東大「お前との決着は私もつけたかった。が、ここまでする必要はあったのか?はっきり言おう、お前は狂っている」

京大「狂ってなどないさ。“欲望を満たす”…ごく自然の行為と思えるがな…」

東大「しかし、ここまでの犠牲を出す必要はなかった!!」

京大「だが、もし平和な世に、東西の代表である私とお前が決闘などしたらどうなる?結局戦争だ」

東大「………」

京大「もういいだろう。正々堂々決着をつけよう」

お茶の水「ちょっと待って!どこが正々堂々なのよ!!」

中央「そうだ!お前はICUの力を奪いパワーアップしてるが、東大さんは傷ついている!」

東北「京大…そこまで墜ちたか!」

法政「ハンデとして、京大さんには100キロの重りを…」

ゴッ

法政は気絶した。

〜一瞬〜

京大「利用するものは利用する、と私は申したばかりなのだがな。

   道ばたで誰かに襲われた時、近くに棒きれが落ちていたらどうするね?

   武器は卑怯だと、素手で相手を迎え撃つかね?迷わず拾うだろう…棒きれを」

東北「そ、それは緊急の場合じゃないか!」

京大「では、受験生はどうだ?期日が迫っているのに勉強しないバカはいまい。

   勉強すると、公平性が欠けるのか?」

東北「受験と決闘を一緒にするな!」

京大「同じだよ。少なくとも、私には…」

東北「うう…」

京大「私は東大との戦いのため、日夜修行を重ねてきた。そして、反乱を起こした。

   その時、東大と一度戦った。結果は…引き分け」

東北「………?」

京大「普通の方法では勝てない、と悟った。だから、部下、親友、七部神、ICUと様々なものを利用した」

東北「先程の受験を返すが、それはカンニングじゃないか!正々堂々とは言えない!!」

京大「試験ではカンニングは禁止されている。決闘にルールはあるか?

   “他人の力を奪ってはいけない”というルールが!!不正もクソも無い」

東北「しかし…!」

東大「もういい、東北大。私も受けるつもりだ“正々堂々の決闘”をな…」

もはや、誰も水を差すものはいない。東大と京大、二つの大学が向き合った。

京大「行くぞ、東大!」

東大「来い、京大!」


     ドゴッ!!


勝負はその一撃で決まった。


〜〜

 誰もが固唾をのんで見守っていた。

 東大、京大。両者の激突により舞い上がった砂埃により、視界は遮られた。

 京医は神戸と神医の形見を握りしめた。

 同志社はICUの顔を思い浮かべた。

 同女は同志社の手をきつく握りしめた。

 お茶の水女子は一橋に祈った。

 愛教と三重は静岡の微笑みを思い返した。

 慶応は重体の早稲田を気にしていた。

 法政は未だ気絶している。

 そして、そこにいる全員が東大の勝利を祈っていた。


〜無常感の克服〜

やがて、砂埃が晴れていく。中には二人の男が立っていた。

東大「腕を上げたな、京大!」

京大「お前こそな!」

京大の姿は元に戻っていた。今の激突で、ICUから奪った力を失った為だろうか。

東大「またお前と戦いたいな」

京大「そうだな…」

東大&京大「ハッハッハ…!」

一同は唖然とした。引き分け、予想外の結末だった。二人の決着はつかない運命なのだろうか。

しかし、そうではなかった。

京大「どうした…?」

東大「お前の…勝ちだ…」

ドサッ

東大は倒れた。京医がすぐさま駆け寄る。

京医「…!おい、動ける医大は早く来い!!」

生き残ったわずかな医大が東大の周りに集まる。そして、慌ただしく作業を始めた。

医学の専門用語が嵐のように飛び交う。

その中で、京大はただ立っていた。微動だにしていない。

京大「全ての生物には目的がある…それが“死”だと言う者もあるが、そんな事はどうでもいい。

   もちろん、目的を果たせる者は少ない。多くの者は“能力不足”が原因だと思っているだろう。

   しかし、そうでは無い。本当の原因は“目的を果たした時の無常感”への恐怖なのだ。

   それを恐れるゆえ、無意識のうちに手加減をしてしまう。それが原因なのだ…」

静かに、息継ぎもせず、言い放った京大は更に続ける。

京大「私はその恐怖に打ち勝ち、目的を果たした。そして、予想通り私は無常感に襲われている…

   それを消す方法はただ一つ。“次の目的を定める事”しかない…」

京大は周囲の大学を見回し、言った。

京大「貴様ら全て殺す」

〜機械〜

京大はまるで生気を失ったような顔つきだった。そして、ゆっくりと歩き出す。

同志社「同女、俺の後ろへ!」

愛教「何て殺気だ…!」

三重「はっきり言おう、俺は今の京大が一番怖い…」

慶應「早稲田、待っていろ。すぐ終わる」

お茶の水「ちょっと、いつまで寝てるのよ!!」

法政「…ん、ああ…」

京大「何かをやり遂げるとは…かくも悲しいものなのだな」

突如、京大が異様な目つきで襲いかかる。近くの医大達が目に入ってないのはせめてもの救いだった。

京大「まずはお前だ…」

慶應「クッ!」

ガギッ!!

京大のパンチを慶應は何とかガードした。ダメージはさして無い。

慶應(やはり、京大は弱まっている。が、なぜだ!?まるで勝てる気がしない!!)

ドゴン!!

慶應が反撃に蹴りを浴びせる。京大はガードする間もなく、吹っ飛んだ。

中央「さすが慶應さん!」

東海「これは決まりだろう…」

しかし、京大は何事もなかったかのように、立ち上がる。血を流しながら、不気味に微笑んですらいた。

辺りはざわめく。決して強くはないのに、絶望を周囲に与える相手は初めてだからだ。

京医は東大の治療をしながら呟く。

京医「彼の運命は決まっていたんだ…東大を倒したその瞬間に…。

   もう彼は、目的を達するのが目的のマシーンだ…死ぬ事もなく、ひたすら無常感を味わい続ける…」

最終章 〜不死身〜

京大「こんなものか…?慶應よ…」

慶應「クッ…」

ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!

慶應は京大を殴り続けた。やがて、慶應は殴り疲れ、京大から離れる。

慶應「ハァ…ハァ…」

京大「どうした?私はまだ生きているぞ」

慶應「バカな…その傷では死んでるはず!」

京大「だが、現に生きている…」

法政「東北さん、一体なぜ!?」

東北「いや、京大の異常なまでの生への執着心が奴を死なせないのだ。信じられん…」

殴られ続け、傷だらけになりながらも笑う京大と、圧倒的に攻めながら、徐々に心も体も蝕まれる慶應。

慶應「まさか…不死身なのか!?」

京大「さあな…」

慶應「くそォォォォォ!!!!!」

京大「京都伝統流奥義“応仁の乱舞”!!」

ズドドドォォォォン!!!

慶應「ぐおォッ!!」

慶應が倒れる姿を見て、嘆く京医。

京医「誰も勝てない…少なくとも彼を殺すことは不可能だ。七武神でも無理だろう…

   おそらく、腕を切っても、心臓を吹っ飛ばしても、死ぬまい…」

京大「さあて、次は誰にするか…」

次の標的を満面の笑みで選ぶ京大。その笑みは血まみれ、傷だらけの肉体とは、あまりにもかけ離れていた。

最終章 〜無力〜

京大「お前だ…法政」

法政(おいおい、俺かよ!)

京大「フハハハハ!一介の私立の貴様が私の手で死ねるなど、滅多に無い事だぞ!」

法政のもとへひた走る京大。

法政(ダメだ…死ぬ!)

ガンッ

同志社「法政ィ!!」

お茶の水「いやあああ!!」

三重「もろに顔に入った…!」

東北「しまった―――――」

法政「あれ?」

京大「どうだ!フハハハハ!!」

京大は法政を殴り続ける。だが、その威力は赤子並みと言っても差し支えがなかった。

ガンッ ゴンッ バシッ ドカッ ベシッ

京大「なかなかタフじゃないか…だが、まだまだ!!」

法政「………」

京大「手も足も出せぬか?それも仕方あるまい!」

法政「きょ、京大さん…」

同志社「さっきの慶應への技が、最後の力だったんだ…」

東北「もう京大にあるのは、生への執着のみだ…。法政…」

『 京 大 を 楽 に し て や る ん だ ・ ・ ・ 』

法政「そんな…」

京大「どうした!?まだ死なないか!!」

京大はまだ法政を殴っていた。撫でていた、という方が正しいだろうか。

最終章 〜戦争終結〜

バゴッ!!

法政のパンチが京大に当たった。

MARCHを解雇された法政と、反乱を企てる京大が出会ったあの日には、かすりもしなかったパンチが当たった。

京大「その程度か!!」

法政(ダメだ…死なないんだ、この人は…)

東北「休むな、攻撃しろ法政!」

法政「無理です!俺には…!」

その時、同志社が法政と京大の間に立った。

同女「同志社、何をするつもり!?」

お茶の水「同志社!」

東北「同志社!」

京医「同志社!」

三重「同志社!」

愛教「同志社!」

法政(なるほど、法政と同志社で“報道”というわけか!!)

同志社「京大さん…俺はあなたを許しません。多くの部下を見殺しにし、ICUまでも殺した…」

京大「………」

同志社「ですが、俺は同じ京都生まれとして、あなたを尊敬しています!!」

京大「………」

同志社「あなたは誇りでした…阪大さんや立命館もこの思いは同じなはず!」

京大「………」

同志社「少し、休憩しましょう…」

京大「そうさせてもらうか」

そう言い残し、京大の体は静かに横たわった。



最終章 〜その後〜

京都府立医科大学附属病院―――――

とある二人が同時に目を覚ます。

ガバッ

東大&京大「ここは…?」

東大「あ…!」

京大「な…!」

しばしの沈黙が流れる。そこへ京医が入ってくる。

京医「目が覚めましたか…」

東大「そうか…お前が…」

京大「………」

京医「喋らなくて結構です。今はお休み下さい…」

『先生〜〜〜!!』

京医「ん?」

看護婦「大変です、また早稲田さんと慶應さんが喧嘩を…!」

京医「やれやれ…あの二人も元気な事だ…。では、また後ほど…」

京医は病室を出て行った。

東大「………」

京大「………」

その後、どちらから話しかけたのだろう。どんな会話をしたのだろう。

そんな事は問題ではなかった。この二人がベッドの上で会話をした。それだけで充分ではないだろうか。

法政の逆襲23【エピローグ 〜筑波大・千葉大編〜】

筑波「ふっ、やっと終わったか…」

筑波大は、風の噂でこの戦争の終結を知った。

筑波「これまで偏差値や知名度によって格付けされていた大学同士が、

   自校に対する評価の改善を求め、そして権力を得ようと戦ったこの戦争…。

   まったく愚かなものであった…」

そこへ、トレーニングの成果により腹筋が鍛えられた千葉大が現れた。

千葉「見てください、この腹筋を! すばらしいでしょう!」

筑波「やあ、千葉大。久しぶりだな。

   それはそうと千葉大、やっと終わったこの大学間戦争についてどう思う?」

千葉「は? 戦争って? なんの映画の話ですか?」

筑波「お前は何にも知らないのか。おめでたいな。

   まあいい。私はこの戦争を機に、大学に対する評価の仕方を改めるべきだと思うのだ」

千葉「はぁ…」

筑波「もちろん偏差値や知名度による評価も必要なのかもしれない。

   だが、それではまた今回のような争いが起こってしまう。

   そもそも大学は、高等教育機関でもあり、研究機関でもある。

   これからはもっと、大学の研究実績を評価対象にしていくべきではなかろうか」

千葉「そういえば筑波さんは、ノーベル賞を出すまでの研究実績を持っていながら

   世間での評価はイマイチですもんね」

筑波「まあ、そういうことだ。

   入試が難しいとか、簡単だとか、そんなことでは大学の真の実力は分からん。

   今回の戦争を教訓に、そこらへんをもっと考えていくべきであろう」

千葉「ふ〜ん。筑波さんはさすがに色々考えてますね」

筑波「千葉大も、腹筋はいいがもっとそういうことを考えてくれ。

   何しろ、数少ない生き残りの大学なのだからな…」

千葉「は〜い」

千葉大は去っていった。

一人になった筑波大はつぶやいた。

筑波「私は別に、権力などいらない。

   大切なのは、ちゃんとした研究実績を出し、世の人々に貢献することなのだからな…」


エピローグ

戦争終結―――――

あまりにも大きな傷跡を残した戦争であった。

関東と関西では、東大・京大両指揮下のもと、復興が進められている。

複雑な想いが交錯する中、二校はその能力を十二分に発揮。

やはり、リーダーとしての天性の素質があるのだろうか…。

北海道では北大が倒れたため、残った大学が協力して自治を行う事となった。

東北は東北大が戻り、再びまとまり始めたという。

中部では、ICUの援軍であった者達が中心に、戦後処理が行われている。

九州は九大が死に、軍も壊滅的打撃を受けていた。

中国地方や四国勢の援助のもと、少しずつではあるが、復興がなされている。

医大連は解散し、それぞれの地方へと戻っていった。

医大の中には、各地を回り、戦災者への援助を行っている者もあるという。

公立大同盟も解散し、各々の故郷で復興に向け尽力しているようだ。

予備校達も、中小予備校が手を取り合い、再起にむけ活動を始めている。

七武神は日本への干渉を停止するという声明を公式発表した。

一気に七武神三校を失ったアメリカもそのショックは大きいに違いない。

それぞれの地方には戦死者のため、墓地が建てられた。

東京では、東大軍基地跡地に一橋の墓を中心に、大規模な墓地が造られた。

東工大と理科大の埋葬については、議論がなされたが、結局埋葬される事になった。

ICUは関西で眠る事になった。同志社たっての希望であった。

もうこのような戦争が起こることがないよう、祈るばかりである…。


〜三人〜

宇宙へ乗り込んだ者達は、忙しさの合間を縫って、会うことになった。

東北「久しぶりだな。二人共」

法政「いいんですか?俺達はともかく、東北さんは指揮官なのに…」

東北「かまわんさ、宇宙旅行仲間だしな」

お茶の水「あれから随分経ったわね…」

東北「墓参りには?」

法政「電通さんと九大さんのは。CITさんは海外なので、なかなか行けなくて…」

お茶の水「私たち、日本を救ったのよね?」

法政「うん…」

東北「これは三人だけの秘密だ。もっとも信じる者もないだろうがね」

法政「流星群もMITの宇宙実験の失敗として処理されましたしね」

東北「七武神としても、隠蔽したかったのだろう。気づいていたのだろうが、

   まさか自分達の中に、日本を消し飛ばそうとしていた者がいたなどと言えまい」

お茶の水「まったくイヤな世の中よね!」

法政「ピピピ…」

お茶の水「何やってんのよ」

法政「いや、ちょっとね…」

東北「我々がいなかったら、今この大地は無い。誇りに思っていい事だ」

法政「そうですね」

お茶の水「あ〜あ、釈然としないわ」

法政「東北はどうですか?」

東北「ある程度の大学は残っていたし、まだまだ時間はかかるが、昔以上にしてみせるさ」

法政「頑張って下さいね」

東北「君達もな」

お茶の水「ホホホ、言われるまでもなく、よ!!」

法政(こいつ、東北さんが旧帝ってこと忘れてるだろ…)

東北「さて、電通に会いにいくか。忙しくて、まだ行ってなかったのだ」

法政「じゃあお供しますよ」

お茶の水「私、一橋様の墓参りに500回は行ってるから、案内は任せて!!」

法政(一橋さんもさぞ迷惑だろう)

東北「よろしく頼む」

三人は東大軍墓地へ向かう。“六人”だけの秘密を共有しながら。


〜声〜

京都墓地―――――

同志社は隣り合わせのICUと立命館の墓の前で手を合わせていた。

同志社「………さて、行くかな」

そこへ、立命館の工作員がやって来る。立命館は声をかけられた。

同志社「立命館の…今は何を?」

工作員「各地へ散らばり、復興の援助です。これは立命館様の遺志ですので…」

同志社「あいつも粋な事するじゃないか」

工作員「では…」

同志社は立ち上がり、他の墓を見て回った。すると、京医がいた。前には神戸と神医の墓があった。

京医「やあ」

同志社「どうも。なんですか?そのナイフ」

ドッ

京医は神戸と神医の墓の前にそのナイフを突き立てた。

京医「これは返そう。もう二度と使う事のないよう…」

同志社「あの…」

同志社はナイフの事を聞こうとしたが、止めた。そして、軽く頭を下げ、墓地の出口へ向かった。

関西「同志社!お前も墓参りか」

同志社「ああ、関学は…残念だったな」

関西「仕方ない、戦争なんだから。ところで…」

同志社「?」

関西「いいのか?京大さんのこと…。ICUの仇なんだろう?」

同志社「京大さんが倒れた直後、ICUの声がしたんだ…。

    “ありがとう。平和とは何か、自分が何をすべきか、全て分かったよ。僕は神の下で罪を償おうと思う。それじゃ元気で…”ってな」

関西「幽霊ってやつか?」

同志社「幻聴かもしれないし、精神体かもしれない。しかし、いくらか救われたよ」

関西「そうだな。じゃあな…」


〜心機一転〜

関東大学本部―――――

早稲田「筑波さんも変わった人だぜ。副官就任の話、断ったってよ」

慶應「彼は権力云々にこだわりがない男だからな…」

早稲田「おい、それじゃ俺が権力が大好きみたいじゃねえか!!」

慶應「違うのか?」

早稲田「違わい!」

慶應「どうだかな…」

早稲田「何ィ!勝負だ!!」

慶應「望むところだ。体もなまってるしな!」

明治「またやってるぜ、早稲田さんと慶應さん。元気がいいこって」

中央「そこがいいとこだろ?」

明治「まあな。でも、俺たちも少なくなったな…法政はグループに属さずにやるらしいし」

中央「そうだな…」

学習院「趣味はバイオリンです」

明治「うわっ!いつの間に!!」

学習院「しょぼくれる暇はないぞ、二人共!」

中央「お前の言うとおりだな…。明治、お前には負けん!!」

明治「こっちこそ負けるかよ!!」

学習院「さて、埼大さんが呼んでるぞ。埼玉も戦場になったからな」

明治&中央「OK!!」

都立「いったい俺たちは何をやってたんだろうな」

横市「でも、悪い気分じゃないぜ」

都立「一夜限りの夢だったってか?」

横市「そういう事だな」

都立「この平和な時代に公立の華を咲かせてやるか!!」

横市「そうとも!」


〜おめでた・さよなら〜

京都医科大学附属病院―――――

同志社「どうでした!?」

京医「おめでとう、三ヶ月だ」

同志社「やったァ!!」

京医「お前も一児の父か…頼りない父親だな」

同志社「あの…」

京医「?」

同志社「本当に俺の子供ですよね?」

京医「?」

同志社「例えば、帝京とか…」

京医「何で、帝京の名前が出てくるんだ?」

同志社「いや、ちょっと気になって…」

京医「安心しろ、お前の子だ」

同志社「そうですよね!いやぁ、心配性だな俺って…ハハハ…」

京医「いい大学になるといいな」

同志社「ええ!」

とある夜、一人で京都墓地に現れる男がいた。

??「私が生き残るとは…神とは残酷なものだ。いや、いないのかもしれぬ…」

その男はひときしり周囲を見渡した。そして、言い放つ。

??「後任も優秀なのが控えている。安心して死ねるわ。私の最期を見ていろ、貴様ら!!」

??「死ぬつもりか?」

??「なぜお前がここに!?」

??「お前と同じく、墓参りだ」

??「私はお前に勝ったし、もう未練は無い。これ以上、のさばる訳にもいかん」

??「言っておくが、私は負けていないぞ」

??「あの時、“お前の勝ちだ”と言ったではないか」

??「あれは…ジョークだ」

??「ほう…」

??「今なら咎める者もいまい。一勝負やるか?」

??「いや、いい…。墓に眠る者達に悪いしな」

二人の男は墓を去っていった。


〜法政は?〜

ある日、法政は復興作業に追われていた。

法政「ふう…」

日大「俺が代わりますよ。休んでいて下さい」

法政「いや、俺はまだまだやれるよ(助かった…)」

日大「そうですか?じゃあ無理に代わらない方がいいですかね」

法政「(おいおい!)ちょっと待った!代わってやろう。仕方ないな…」

日大「………?」

法政「とにかく、任せた!!」

日大「はあ…」

日陰に移動し、休む法政。

法政「あ〜疲れた…」

お茶の水「情けないわね」

法政(何でこいつがここに…)

お茶の水「肩もんであげる」

法政「(珍しい事もあるもんだ…)お、一橋さんの次は俺か?」

お茶の水「バ、バカじゃないの!?」

ギュウウウウウウ…!!

法政「肩が…肩がァァァァァァ!!!!!」

お茶の水「ほら麦茶よ」

ビチャビチャビチャ…

法政「鼻に…鼻にィィィィィィ!!!!!」

お茶の水「じゃあね!!」

法政(結局、嫌がらせに来ただけかい!!)

法政「あいつも黙ってりゃいい女なんだがな…ま、いいや。

   さ〜て、ピピピ…っとね(本当に口癖になりそうだな、これ)」



〜平和〜

阪市「電線の近くでの凧揚げはいけないよ」

阪府「何で?」

阪市「電気で凧が焼けちゃうだろ。これがホントのタコヤキ、な〜んちゃって」

阪府「アホか!」

関西「ハァ…」

阪市&阪府「何だよ、その薄いリアクションは!」

関西「このレベルじゃあ、俺のCMには使えませんね」

関西大学による、ギャグのダメ出しが始まった。そして、30分後…

阪市&阪府「食い倒れに吐き倒れラ〜〜シュッ!!!!!」

関西「ぐぎゃああああああああああ!!!!!」

後に出来たCM―――――

遠い未来に放映されるであろう。

同志社「これが私の息子です」

同女「すくすく育つといいわね」

阪市&阪府「都立ゥ!横市ィ!いつでもかかって来い!!」

京医「体調を崩されたら、ぜひ当院に…」

京大「そうだ、京都へ行こう」

テレビの前の法政。これも遠い未来である。

法政「何のCMだ?これ…」

お茶の水「さあね、でも楽しそうだわ」

法政「それは言えるな」

お茶の水「東北様から手紙が来たわよ。今度会わないかって…」

法政「驚くだろうな。俺達が付き合ってるの知ったら…」

お茶の水「私としたことが、人生最大の失敗だったわ」

法政「俺もだ。大失敗もいいとこだ」

お茶の水「なんですって!!」

法政(また、このパターンか…)

数十秒後、法政がのされたのは言うまでも無い。

 - 完 -