で、どうも最近の日経ビジネスとかBPのスタンスが癇に障る


このコラムなんかもそうだ。「企業価値を高める新メールソリューション 第5回 結婚できない男について」。


最近の日経ビジネスとかBPのコラムによく見られる論法のパターンは以下のようなものだ。

個人的体験の検証なしの一般化
「どこそこの社長はメールを使わないからトップマネジメントのコミュニケーションはITじゃダメ」「30代後半で結婚してない男の家庭は専業主婦で男兄弟のみ」

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問題の原因を「行き過ぎた○○」に限定
ホリエモンとかビルゲイツのスタイルは限界」「よく出来た(でも現代の女性を知らない)お母さんの存在が原因」

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そしていきなりのバックラッシュ
「トップマネジメントは生身のコミュニケーションをしろ」「男は理想を下げて現実の女性を受け入れてとっとと結婚しろ」


この論法の背景としてなんとなく横たわっているのは「最近世の中おかしくね?」という漠然とした思いに対する手っ取り早い精神安定剤ってこういう意見だよねとでもいうような「安直さ」だ。その「不安」ってやつは、実はマスコミが勝手に煽ってきただけなんじゃねえの?というような反省はなし。そして定量的な原因分析や検証もなし。当事者にとってはヒントにすらならない思い付きの垂れ流しなんだよな、と。


日経の読者層って誰だよ?というツッコミをしたくなるんだが、若者とか30代は読んでないのかな?やっぱり「中高年層」なんだろうか。


とすれば、「くらやみのスキャナー - なんとなく日経をdisってみる もしくはディスコミュの溝は金で埋まるのか」の話が妙に説得力をもってくる。


ようはこの手のコラムとかって「当事者=若者」に向かって「あなたたちの問題の原因はこれこれで解決のヒントはこんな感じ」といったことを伝えたいんじゃなくて、「中高年」に向けて「やっぱり最近の若者はアレですな、昔の価値観をいっぺんガツンと叩き込んでやらんといかんですな、あっはっは」というメッセージを伝えているということなんじゃないか。それも当事者に近いと思われるコラムニストを引っ張ってきて。


日経OFFが「中高年への不倫の勧め」雑誌としたら、日経ビジネスは「中高年向けバックラッシュマンセー」雑誌なのかもしれない。