新たな系譜学をもとめて(続き)。
野村萬斎が総合アドバイザーを務めた「新たな系譜学をもとめて展」を続ける。
MOTの1階と地下2階での展示。
ナンだか丸い蚊帳のようなものが見えてくる。
「新たな系譜学をもとめて展」の出品作の中、撮影が許されているのは4作品のみ。
そのひとつがこれ。
エルネスト・ネトの作品、≪人々は互いを横切る風である≫。
丸い蚊帳のようなものが繋がっている。
こういうものだそうだ。
ここから入る。
この床の模様が、「ケネ」と呼ばれる「知の源」を象徴する大蛇を表わしているのだろう。
私は入らなかった。しかし、若い人は入っていく。
紗のような薄衣を通して中が透けて見える。
「知の源」であるという大蛇模様も薄っすらと見える。
朧げに消えていく。
また若いお嬢さんが現われる。
薄衣の向こう、やはり若いお嬢さんに限る。ジジババじゃ、サマにもシャレにもならない。
そうでしょ、エルネスト・ネトさん。
作者のエルネスト・ネトは、「人々は互いを横切る風である」と言っているが、先ほど少し酔って帰ってきた私は、「薄衣の向こうは、やはり若いお嬢さんに限る」と言っている。
ひょっとして、総合アドバイザーである野村萬斎からダメだしを食うかなー。