The Godfather PARTⅡ。

長靴状のイタリア半島を黒いミニクーペで南下するイギリスの中年男二人組、道中、物まね合戦、声色合戦をやっている。アンソニー・ホプキンスだマーロン・ブランドだ、と。中でも「ゴッドファーザー」のアル・パチーノがお得意の模様。
昨夏、ひょんなことから、有楽町のスバル座で『ゴッドファーザー』をやっていることを知った。久しぶりにマーロン・ブランドのドン・コルレオーネ、また観てみたい。観に行った。

有楽町の駅を日比谷側へ出、道を渡るとスバル座の広告塔がある。
今、町中の通路にこのような映画の広告塔が立っているのは、ここ有楽町のスバル座と神保町の岩波ホールぐらいじゃないか。
パラマウント・クラシックスとしての催しらしい。
しかし、残念、マーロン・ブランドのドン・コルレオーネのパートⅠは終わっていて、2代目ドン、アル・パチーノのマイケル・コルレオーネのパートⅡであった。マーロン・ブランドのドン・コルレオーネは出ないが、パートⅡも面白い。

『The Godfather PARTⅡ』、パートⅠ同様、監督はフランシス・フォード・コッポラ、脚本はコッポラと原作者のマリオ・プーゾ。3時間半近い長尺である。
1901年、イタリア・シチリアのコルレオーネ村の葬式の場面から始まる。
土地のマフィアに上納金を納めなかった男が殺される。その息子が仕返しに行くが返り討ちにされる。殺された男の女房であり、返り討ちにされた息子の母親がその弟である幼い男の子を連れ、マフィアの元に許しを請いに行く。が、マフィアは聴きいれない。幼い子供をも殺そうとする。母親は身を挺して幼い子供を逃がす。
その小さな男の子は、アメリカへ渡りイタリアマフィアの頂点、ドン・ヴィトー・コルレオーネとなる。
パートⅠでのドン・ヴィトー・コルレオーネ、マーロン・ブランドであった。マーロン・ブランド、圧倒的な存在感を示した。
パートⅡでの若いころのドン・ヴィトー・コルレオーネ、ロバート・デ・ニーロが扮している。デ・ニーロも凄い役者である。凄い。が、マーロン・ブランド、他に比べようがない役者であった。

パートⅡの主役は、ドン・ヴィトー・コルレオーネの三男であるマイケル・コルレオーネ。
アル・パチーノが扮する。
マフィアの世界じゃなくまっとうな世界で生きていこうと大学へ通っていたが、1941年、日本のパールハーバー攻撃で大学は休学、海兵隊へ志願する。
しかし、父親であるドン・ヴィトー・コルレオーネが殺されかけたことを機に、マフィアの世界へと。

マフィアの世界、権謀術数。
数多くの殺しが。
ピストルやマシンガンでの殺しが多いが、印象に残る殺しは、1925年のシチリア。
ドン・ヴィトー・コルレオーネの父親を殺したシチリアマフィアをナイフで殺した若き日のドン・ヴィトー・コルレオーネ。
父親の名を尋ねられ耳元で小声でつぶやき、驚く相手に声を発する間もなくナイフを腹に突き立て引き裂いた。
『The Godfather』、パートⅠは1972年、パートⅡは1974年の作。懐かしい。


今日、2月26日。2.26事件の日。
昭和11年(1976年)からちょうど80年。
2.26から80年、今の日本どうなっているのか。
よく解らない。