Study of BABEL展。
精緻に描かれた「バベルの塔」、見る人にさまざまな感慨を与える。昨日記した大友克洋のようなクリエイターには、その「内部構造」を表わそうと思わせた。藝大がそれを素材に何らかのことを成さないはずはない。
で、「Study of BABEL」。
都美術館から藝大の方へ向かうと、こういう看板がある。
主催は東京藝術大学COI拠点。
昨年、タリバーンに爆破されたバーミヤン大仏の天井壁画のクローンを作りだしたところだ。「素心」と名づけられた催し、素晴らしいものであった。今回もその技術を用いてクローン文化財を作りだしている。
すぐそこ。
藝大Arts & Science LAB.のエントランスギャラリー。
大きな「バベルの塔」がある。
立体だ。
平面を立体化した。
ブリューゲルの描く「バベルの塔」をより詳細に見てみよう、ということらしい。
近づく。
大勢の人がいる。
「バベルの塔」の高さを510メートルと推定している根拠は、この人たちと塔全体の比率から割り出したものだそうだ。人の身長を平均170センチと仮定して。
そもそも藝大COI拠点の「Study of BABEL」、こういうことだそう。
こうこうで・・・
こうこう。
裏側の部屋へ入ると、夜の「バベルの塔」。
プロジェクションマッピングで「バベルの塔」、闇に浮き上がる。
立体「バベルの塔」、こういうことである。
<バベルで働こう!>、とある。
こういうことなんだ。
「バベルの塔」では数多くの人が働いている。
そこにあなたも加わらないか、というんだ。
スマホで自撮りしどうこうすれば、「バベルの塔」で働く人たちの中にあなたも参加することができる。それを探してみては、というのであるが。探せる人はいるのかな。
それにしても「バベルの塔」って覗きこめば覗きこむほど凄い世界。多くの人がいる。
これなどクレーンでレンガを引き上げている。
右の方の人たちは、石灰を運んでいるようだ。
それにしても「バベルの塔」建設には多くの人が関わっている。
参考品として、こういうものもあった。
法隆寺金堂、釈迦三尊像である。藝大のこれもクローン文化財。
お読みいただけるであろう。
クローン釈迦三尊像、よくできている。
これも。
法隆寺金堂壁画 第5号壁 菩薩像。
藝大のクローン。
夏とはいえ、陽が落ちて薄暗くなった上野公園、小さな灯りが点々と続く。
小さな「バベルの塔」に灯りが入った。