北海道関連のニュース第三弾です。
「〈格闘〉する草森紳一 -増殖する言葉たち、あるいは完成原稿を夢見て-」
草森蔵書の寄贈先、帯広大谷短大の田中厚一学長による魅力的な論文のタイトルです。
草森紳一と本の関係から書き起こし、手塚治虫についての評論を採り上げて草森の批評の姿勢を、最後に『本が崩れる』(文春新書)の生原稿やゲラを逐一付き合わせて、文の推敲のプロセスが語られます。
草森の表現スタイルの全体像を探る、初の刺激的な試み! とても分かりやすく書かれ、文章作法の学びにもなります。
帯広大谷短期大学と香川短期大学との教育研究連携の一環として「香川短期大学紀要 第45巻 別刷 87〜106 (2017)」に掲載されました。
田中学長は「このような関係の中で、草森紳一先生のことがより広く知られたら、と思っています」とのこと。ありがたいですね。私たちもあきらめないで、膨大な草森遺品と前向き格闘してまいりましょう!
(因みに帯広大谷短大のHP「草森紳一記念室」http://www.lib-eye.net/oojc-kusamori/servlet/Index?findtype=1を開いて、手塚治虫についての蔵書を検索したところ、182件出てきました。貴重なサイトです。ぜひのぞいてみてください)
論文の1ページ目は掲載許可をいただきました。香川短期大学様にもお礼を申し上げます。
「本が崩れる」の冒頭の生原稿と合わせてご紹介します。(クリックすると大きくなります)
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*お問い合わせはコメント欄か帯広大谷短大宛にお願いいたします。
*草森紳一公式HP「白玉楼中の人:草森紳一記念館]の移転先:http://kusamorilib.web.fc2.com/
*崩れた本の山の中から http://d.hatena.ne.jp/kusamori_lib/