新しい在留資格について
今年4月から新しい在留資格がスタートしますね。
個人的には、外国籍の方のビザについて、明確なルールが設けられることは、不法就労を防ぎながら、日本でちゃんと稼いで頂くためには非常に良いことなのではないかと思います。
一昨年から何度かミャンマーを訪問させて頂き、現地でコッペパン屋さんを知人と共同で開業していますが、店舗で働いていらっしゃる方のなかには、いつかは日本に行ってみたいと思って頂いている方もおり、力になることができれば良いなと考えていました。
そんななか、相談を頂き、検討させて頂いているお話しで、ミャンマーで介護の講座を開講し、日本の介護施設で働いて頂ける人材を育成していくというプロジェクトがあります。
介護業界では、人材が非常に不足しており、それがサービスの低下につながり、問題が表面化しているケースも散見されます。
相談者の方は、介護事業等を運営する方から人材の相談を受け、社会的に非常に意義のある事業であると考え、ミャンマーを訪問し、講習に必要な不動産の契約を締結、現在内装工事を進めながら、開講の準備をなさっています。
私も何かのお役に立てればと、いろいろと考えています。
一方、これまでの技能実習制度を利用した実習生の受け入れは、必ずしも成功事例ばかりでは無かったように聞いています。
安価な労働力を求める受け入れ側と、制度上で何かにつけて搾取しようという組織(?)のもとで、イヤになってしまった実習生の方もいらっしゃったのだと思います。
そうでなくとも、インドネシアやベトナムの都市部出身の方の中には、日本ではなく、どうせならシンガポールや香港などに行きたいという方が多いとも聞いています。
せっかく日本に来てくれた方が、来て良かったと思って頂ける仕組みができないと、早晩見向きもされない国になってしまうのではないかと非常に懸念しています。
今回の新しい在留資格が、ちゃんと運用され、せっかく来てくれた方に、ずっと日本にいたい!と思って頂けるようになることを切に期待しています。
将来負担と不透明感募る日本社会〜不動産業と住まいのあり方を考える〜(セミナーを受講してきました)
だいぶ時間が空いてしまいましたが、先日都市再生ビジネス交流会「あかさか50」の研修会に参加してきました。
テーマは「将来負担と不透明感募る日本社会〜不動産業と住まいのあり方を考える〜」、講師は住宅新報の本多様でした。
日本という國が定まらないなかで、不動産業はどんなビジョンを描けば良いのか。
未来が定まらないからこそ、未来を自分たちで創ることができる!
そんな頭書きから始まるレジュメに沿った講演でした。
まず、賃貸住宅市場の改革について。
そもそも、お客様である入居者に対してお礼を言う習慣が家主さんにも管理会社さんにもありませんよね?
・・・たしかに。
真のサービス産業になるためには、定期借家権を普及させれば良いの提言がありました。
理由1 普通借家権は借主を厚く保護していて、家主はハナから不満とリスクを抱えている
2 外国人入居者の増加が見込まれるなかで、グローバルスタンダードは定期借家権
多様な入所者が暮らしやすい環境を実現するためには生活ルールの厳守が絶対条件
=定期借家権の必要性
3 住宅弱者の受け入れが必然
→多様な事情を抱えた人たちが共に生活をするためには生活ルール厳守が必須
さらに、定期借家権を上手に活用することで、サブリースよりも少ない負担で、安定的な賃料収入を見込むことができるというお話しもありました(詳細は省略)。
一方、これからの不動産業が進むべき道として提言されたのは
戦略1 過去の概念を破って、本当の”社会貢献型産業”になる
プロとしての知恵・アイディア・技術をもって「社会に貢献したいという熱意」が求められている。
戦略2 徹底した差別化を図る
「マーケットイン」から「プロダクトアウト」に。ハードでの差別化は困難に→ソフトで勝負。
また、長寿社会を豊かにするのが”人間産業”としての不動産業の大きな役割になるということで...
例えば、虎の子の自宅からの資金調達手法「セールアンドリースバック」や「リバースモーゲージ」
「所有」と「利用」の分離・・・シェアエコノミーへの応用の発想。
少子化を招く核家族の時代的使命は終わった。
親から子へ、あるいは孫へと代々継承する・・・疑似家族によるシェアハウスやコレクティブハウスへの応用。
というお話しがありました。
最後に、
不動産業界の最大の特徴は、あらゆるサービス業のなかで最も”一期一会”の要素が強いこと。
その一度きりの出会いにどこまで真心でサービスができるかが重要であり、これが不動産業が人間産業だと言われる究極の由縁であるが、不動産業界の一部では”一期一会”産業から脱却する動きも始まっており、これからは終身で誠意を尽くすという、最も難しい意味において”人間産業”に近づいていかなければならない。
というお話しを頂きました。
最近詠んでいる書籍のテーマ等ともリンクしていて、非常に興味深い内容でした。
良く咀嚼して、新年以降のビジネス展開に活かしていきたいと思います(^^)
新年あけましておめでとうございます
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
本年もよろしくお願い申し上げます。
さて、昨年は、スルガショックの影響か、非常に多くの融資のご相談を頂きました。
また、資産承継のご相談も数多く頂戴し、売買・信託等のお手伝いをさせて頂きました。
一方、BtoBの不動産売買も、一部では金額がこなれたせいか、成約数が増えてきた気がします。
これらを踏まえ、今年は3つのことに注力したいと考えています。
1.エスクローファイナンス
投融資の機会を探している資金運用者が、適切な投融資案件に対して安心して資金を拠出できるように、ファイナンスのエスクローを行います。
・自社での融資
(不動産・再エネ等担保融資、ブリッジ融資、ABL(債権等担保融資)、開発PJファイナンス)
・ファイナンスアレンジ
(資金調達コンサルティング、各種ファイナンスアレンジメント)
2.資産コンサルティング会社
資産承継や不動産をはじめとした投融資をお考えの方への窓口として資産コンサルティング会社を独立させ、専門性の高いコンサルティングサービスを提供します。
3.不動産会社向けシステム
不動産会社様の業務効率化と成約促進にお役立て頂けるシステムを開発する会社を独立させ、まずはBtoBの不動産取引に活用できるサービスを提供します。
いずれも皆さまのお役に立てるサービスとなるよう社員一同尽力致しますので、本年もご指導のほど宜しくお願い申し上げますm(_ _)m
不動産市場の現状と今後の展望(セミナーを受講しました)
先日、住宅産業研究会のセミナーを受講してきました。
講師は株式会社不動産経済研究所の角田さんで、テーマは「不動産市場の現状と今後の展望」でした。
今年は、シェアハウス問題とそれに伴う投資用物件、特にサラリーマン大家さんが行うアパート投資への金融引き締めがありましたが、この流れは、来年に入ってからも当面続くのではないかと思います。
アパートの買取再販事業を中心に事業展開をしてきた中小の不動産業者のなかには、三為を想定していた物件が出口を迎えられず自決し、さらには在庫が滞留している状況の会社も多いように感じています。
収益物件の流動性が限定的な環境では、金融機関の物件評価も厳しくなり...ということで、状況の改善には時間がかかりそうですね。
一方、大手の不動産会社は、実需の物件が、その仕入環境や販売状況から収益化できていないものの、大規模開発や分譲予定のマンションの収益物件化、ホテル物件への投資という資金力を活かした事業では一定の利益を上げているようです。
今後は、金融機関による企業の選別がますます進むものと思われますので、今現在資金力の無い会社は、同じ土俵で競争するのは、あきらめた方が良さそうです。
中小企業としては、手間ひまがかかるスモール・ビジネスで競争力をつけるというのが現実的な活路なのでしょう。
セミナーでも、「転貸・シェア・改築・IOT」というキーワードが挙げられていましたが、「競争して物件を仕入れ、時間面も含めたリスクを取って開発し、販売リスクを負う」というビジネスモデルからの転換をできた企業しか生き残れないような気がします。
トランクルーム投資
先日、国内外でトランクルーム投資を積極的に推進しているエリアリンク(https://www.arealink.co.jp)の方にご来社頂きました。
ご来社頂いた方は、エンド投資家の方に、同社所有のトランクルームを収益物件として販売する担当の方でした。
お話しを伺い、
・昨年は15棟をエンド投資家の方に引き渡し、今年1月〜6月には8棟引き渡しを行った。
・トランクルームの利用契約については月あたり2,000件契約している。
・現在約1,700棟、8万室のトランクルームを運営している。
・アメリカでは10世帯に1つの割合でトランクルームが利用されているが、日本では百数十世帯に1つの割合しか供給されていない。
ということで、マーケットの将来性を非常に強く感じました。
収益物件としての特徴は、
・投資額は1億2千万円〜2億強くらい
・利回りは表面利回りで6%、経費は固定資産税・保険料くらいで、Net利回りでも5.5%
・建物は登記簿上「木造・倉庫」で法定耐用年数は15年(15年で償却できる)
・賃料収入は課税売上になるので、消費税の還付等も可能
とのことでした。
新築当初は、一定の利用契約率に至るまで時間がかかるようですが、一度利用契約を締結すると、契約継続率は非常に高いとのことです。
(エリアリンクさんでは、借上契約を締結し、立ち上げ時の空室リスクもサポートもされていました。)
また、住居と違い、築浅でないと...ということは無く、修繕費等のランニングコストも抑えられるようです。
立地によっては、賃貸アパートの入居状況に一喜一憂するよりも魅力的な投資だと思いました(^^)
賃貸経営で最も大切なこと
先日大阪で、がんばる家主の会(https://ganbaru-yanushi.net)の勉強会に参加させて頂きました。
三部構成でしたが、第三部の渡辺よしゆきさんの講演が非常に印象に残りました。
渡辺さんは、人呼んで「赤鬼荘」というアパートの大家さんで、赤鬼荘は、購入時には空室率75%(その後82.5%まで空室率アップ!笑)で、床下浸水までしていて、全くメンテナンスもされていないボロボロのアパートでしたが、渡辺さんが購入してから8ヶ月(だったかな?)で満室になり、以降も空室が出るとすぐ埋まるアパートになっているとのことです。
(詳細は渡辺さんの著書をご参照ください。)
新米大家VSおんぼろアパート“赤鬼荘"-満室までの涙の240日
- 作者: 渡辺よしゆき
- 出版社/メーカー: ごま書房新社
- 発売日: 2013/09/29
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満室大家の行動原則として提示されたのが、
1.「物件力」をつける
2.情報の拡散
3.「満室チーム」をつくるコミュニケーション
そして
4.「折れない心」を保つ
という4点でした。
4について、渡辺よしゆき流サイコ・サイバネティクス理論として紹介されたのが、
「今起こっている現象は 結果とは何ら関係性が無い
結果とは自らの心と 行動が作り出す」
というフレーズでした。
現在空室が多かろうが、床下浸水が発見されようが、それは結果とは関係なく、自分が描いた結果(満室稼働)を信じ切って、それに向かって行動すれば必ず達成できるということ。
仕事や生活に共通して活かすことができる考え方だと思いますし、実践してきた渡辺さんのお話でもあり、非常に説得力がありました(^^)