はじめてシルク・ドゥ・ソレイユを見るべく、『キュリオス』に行ってきた。下の本を読んだのがきっかけだ。
アートサーカス サーカスを超えた魔力 (光文社新書)
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西元 まり
光文社
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『キュリオス』というのはキャビネット・オブ・キュリオシティーズ(ヴンダーカンマー、驚異の部屋)を暗示するタイトルで、全体的にコンセプトもそういう感じだ。ただ、ルネサンス風ではなく、19世紀のスチームパンク風な驚異の部屋である。鉄道とか機械のモチーフはヴィクトリアンな感じだ。
全体としてヴィジュアルデザインが非常に正面から見た時にきちっとハマるようになっているもので、安い脇の座席にして失敗したなと思った。パフォーマンスはどれもビックリするようなサーカスの妙技で、しかもコンセプトにきちんと合うよう、音楽から衣装までちゃんと考え抜かれていると思った。「透明サーカス」なんていう、パントマイムや特殊効果だけで見えないサーカスを表現するという、見た目だけでビックリさせるのではないユーモアに富んだ演目もあるし、椅子を使ったバランスパフォーマンスでは地表で繰り広げられているのと同じ光景が上下逆で天井でも繰り広げられるという大変面白い発想の演目もあった。あまりサーカスに詳しくはないのだが、十分楽しめた。