マクロ−メゾ−ミクロレベルにおける概念の整理
分析方法の適用範囲をマクロ−メゾ−ミクロに試しに分けてみる。
- 比較(マクロ、メゾ、ミクロ)
- モデルの使用(マクロ、メゾ、ミクロ)
- 数量的方法(マクロ、メゾ)
- 社会的「顕微鏡」(ミクロ)
都市研究における諸概念の分析単位をマクロ−メゾ−ミクロのレベルで試しに分けてみる。
- マクロ(都市):性とジェンダー、コミュニティーとアイデンティティ、誇示的な消費と象徴的資本、階級、身分、互酬主義、パトロネイジと腐敗、権力、中心と周縁、ヘゲモニーとレジスタンス、社会運動、心性とイデオロギー、神話
- メゾ(社会集団):性とジェンダー、家族と親族、コミュニティーとアイデンティティ、社会的移動性、誇示的な消費と象徴的資本、互酬主義、パトロネイジと腐敗、権力、中心と周縁、ヘゲモニーとレジスタンス、社会運動、心性とイデオロギー、コミュニケーションと受容、神話
- ミクロ(個人):社会的役割、性とジェンダー、家族と親族、コミュニティーとアイデンティティ、社会的移動性、誇示的な消費と象徴的資本、互酬主義、パトロネイジと腐敗、権力、心性とイデオロギー、コミュニケーションと受容、神話
この分類は、難しい。文化に関わる概念(性とジェンダー、コミュニティーとアイデンティティ、誇示的な消費と象徴的資本、互酬主義、パトロネイジと腐敗、心性とイデオロギー、神話)は、個人に内面化されて始めて機能するが、中間団体は固有の文化を持ちうること、また文化の定義上、都市の成員全員ないしは大部分の個人が共有していることを想定しうる。そのため、ミクロ、メゾ、マクロ全てのレベルでの分析が必要であると考えられる。また、これらの諸概念を用いて分析するにしても、他の諸概念をさらに補い、なおかつそれらの諸概念を相互に関係づける必要があることは、言をまたない。
ピーター・バーク『歴史学と社会理論』
- 作者: ピーターバーク,Peter Burke,佐藤公彦
- 出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会
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第二章 モデルと方法
- 比較
- モデルの使用
- 数量的方法
- 社会的「顕微鏡」(ミクロヒストリア)
第三章 中心的な諸概念
- 社会的役割
- 性とジェンダー
- 家族と親族
- コミュニティーとアイデンティティ
- 階級
- 身分
- 社会的移動性
- 誇示的な消費と象徴的資本
- 互酬主義
- パトロネイジと腐敗
- 権力
- 中心と周縁
- ヘゲモニーとレジスタンス
- 社会運動
- 心性とイデオロギー
- コミュニケーションと受容
- 口承と書字
- 神話
第四章 中心的諸問題
- 機能
- 構造
- 心理学
- 文化
- 事実とフィクション