また会いましょう、五反田『都々井』


不滅と思っていた五反田の立ち食い寿司『都々井』がついに店を閉めると聞いて、二十年来通ってきたファンとして最後のごあいさつをして来ました。



JR五反田駅のガード下に小ぶりな店を構える都々井さんは、この3月18日をもって店をたたむことにしたそうです。



狭い店内、立ち食い、という作りからか、いつもは常連さんを中心にうまい寿司をひっそり楽しむ場所だったのですが、SNSの時代ですね、閉店の知らせがネットで話題となり、全国から(?)別れを惜しむファンやまったくの一見さんまで店の前は見たこともない大行列。とは言え、20世紀末から通い続けるオヤジとしてはいくら行列が激しかろうともごあいさつをしないわけにはいきません。


…しかし長かった。覚悟して来たとは言え、店に入るまで二時間以上待ちました。寒かった!



店内はいつもの都々井さんでした。そして、寿司もいつもの都々井さんでした。普段ならビール(スーパードライの大瓶で鉄板)から行くところですが、今回は熱燗で入ります。



いつもと何ら変わらぬ風景と空気と味。三十代前半の「大人の青春時代」を暖かくしてくれた場所がなくなってしまうのは寂しいかぎりですが、帰り際に「ありがとうございました」と声を返してくれた都々井さんは、これまたいつもとまったく変わらず、またきっとどこかで会えるような気がしてなりません。