Hatena::ブログ(Diary)

we gotta dig it up somehow, yeah, yeah. このページをアンテナに追加 RSSフィード

Error : RSSが取得できませんでした。
アイプチ 名古屋 美容外科

2016-05-30 移転しました このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

http://wegottadigitupsomehow.hatenablog.com/

使いづらいので移転しました。2番の歌詞になりました。

2016-01-21

妖怪若手ウォッチ

若手。それは甘美な響きである。



若手主体のチームと聞くと、なんとなく溌剌としたヤングガンズがロートルどもを走力で圧倒している絵が浮かぶ。

何より無限の可能性が広がっている気がする。10代にしてこれだけの能力を見せているのだから、試合に起用し続ければ5年後、10年後には飛躍的な成長を遂げているのではないか。5年後にはトップチームのスタメンの大半を自前育成の若いスターが占めているのではないか。そんな期待を抱かせる。



あるいは一種ドリームチーム感。とくに世代別代表にはそういう良さがある。名古屋の本田、ガンバの家長、千葉の水野。そしてFC東京の最高傑作、梶山。なんだかものすごいものが生まれそうな気がする。

別に最高傑作だろうがどうだろうが、「○○ユースの最高傑作」って言ってみたくならないだろうか。



そういうわけで、かつては私も若手選手の成長に心躍らせる1人の純粋な少年だったわけである。シティで言えば、1986〜1989年辺りの世代だろう。1986年生まれには天才ゲームメーカーアイルランドと、快足オヌオハ、それにGKシュマイケル1987年にはサイズとスピードを兼ね備えたイシュメイル・ミラー。1988年には「ジェラード2世」と呼ばれたジョンソンと、18歳で代表にデビューしたリチャーズ、点が取れるウィングのエトゥフ。あとエヴァンズ。そして1989年にはスロヴァキアの俊映ヴァイスと、無く子も黙るスタリッジである。ちょうどシティが(突然)資金力を持ち始めた頃だったので、2007年辺りの私は浮かれに浮かれていた。彼らがこのまま成長していけば、まさしく「ジダネス&パボネス」が図らずもシティで実現してしまうのではないかと。

f:id:sakekovic_14:20091212164728j:image:w360




だが人はいつか気づくのである。意外と若手って伸びないと。



伸びないというのが言いすぎなら、こだわるのが合理的でないと言っても良い。レスコットが、バリーが、デ・ヨングが、ベラミーが、来るたびに私は思ったものである。「なぜ!?もう少し我慢して若手を使ってみても良いじゃないか!?」と。が、実際来てみると、往々にして実力の差は明らかなのだよな。

私は相当にマイケル・ジョンソンのことが好きだったが、悲しいかな何年こねくり回しても、彼がダビド・シルバはおろか、ナスリやフェルナンジーニョの域に達することはむずかしかったろう。100%無理とは言いたくないが。


若手を育てることの効能として、「主力に成長すれば£20mから£30mの節約になる」と言うが、育てる期間というのは言わば勝点を若手の出場機会に換えているわけであるから、その分の失った収益機会も込みで考える必要がある。

それでも様々な理由で若手は育てていかねばならないのだから、現場の苦労は如何ほどかと思われる。そうでもなけりゃ、若手起用してればいいもんね。基本的にファンは喜ぶし。



そもそも、育成年代のコンペティションというのは基本的にトップの2部よりレベルが低い。2部にいるのはそうした育成年代を勝ち残ってきた選手と外国人なのだから当然である。

だから、育成年代で多少パフォーマンスが良かったとしても、それがプレミア、とくにシティのような優勝を争う水準で戦力になる保証にはならないのだ。






かくして私はシニカルにというか、過大な期待を抱かないようになったわけだが、それはそれとして、一周回ってやっぱり若手をコレクションするのは楽しいのも事実である。

自前の子供が試合に出ると言うのは、やっぱり無条件に嬉しいものだ。

ということで前置きが長かったが、今回はシティの育成年代、あるいはレンタルに出ている若手のうち、有望そうなやつを何人か見てみることとしたい。

ちなみに各選手の欄の最後についてる四角は、関連する動画や記事など。シティは定期的に若手選手の15分くらいの特番をYoutubeで作ってくれるので、本人が自分の名前を発音するところなど、割と貴重なシーンが楽しめる。


ちなみにシティの若手関連ニュースを知りたいときに参考になるのが、以下のリンク。


InEsteemedKompany

http://inesteemedkompany.blogspot.jp/


@MancityYouth

https://twitter.com/MancityYouth


InEsteemedKompany(以下IEK)は、現地のスティーヴン某が熱心にU18やEDS(U21)世代の情報を発信してくれるブログである。評価は相当甘めな気がするが、それはまあご愛敬か。

@ManCityYouthは日本語で育成年代の情報を発信してくれるありがたいアカウント。レンタル先の試合結果も熱心に追ってくれており、シーズン前には選手名鑑もつぶやいてくれる。フォローしていると、大体のことはわかる。




GK


■アンガス・ガン Angus Gunn イングランドU21代表 1996.1.22

f:id:sakekovic_14:20150224180644j:image:w360

父ブライアンはノリッジ黄金期の正GKで、UEFAカップバイエルンを下す大番狂わせの際も出場していたサラブレッド。私も歴史としてしか知らんが。

息子のアンガスも19歳にしてU21代表に飛び級召集されており、評価は高い模様。ちなみに身長は196cmもある。IEKも「ハートっぽいけどハートより足下は上じゃけえ」とのこと。ほんとか。


今シーズンはU21で正GKのようだが、気になるのは今後の出場機会だろう。ハートはちょうど競争相手が1歳上のシュマイケルだったこともあり、20歳の頃からスタメンを張っていたが、当のハート相手にガンが同じことをやるのは相当難しい。正直、今年で29歳のハートがあと2,3年は少なくともトップレベルでやれるであろうことを考えると、超長期的なローンに出せないものかと思う。いや、ハートと競争させても良いが、相当難しかろう。

ハートがレギュラー、控えに(一応は)実力者のベテラン、カバジェロで、3番手はほとんど選手としては上がっちゃったライト、というのはなかなか理想的な面子なのだ。なのでこの先の人事異動は難しいところ。GKの場合、第2で置いといてもほとんど意味無いしね。

http://www.dailymail.co.uk/sport/football/article-2201542/Manchester-City-youngster-Angus-Gunn-measure.html




CB


■トーシン・アダラバイヨ Tosin Adarabioyo イングランドU19代表 1997.9.24

f:id:sakekovic_14:20150312021202j:image:w360


「Adarabioyo」で「アダラバイヨ」。へえー。やっぱり英語が一番読みを類推するの大変だよ。(シティに限らず、最近のビッグクラブは専用YouTubeチャンネルで検索すればすぐに実況付きの動画が出てくるので、わりと読み方が判明しやすいのではあるが)

今期は相次ぐ怪我人の影響で、CLユーベ戦にてベンチ入り。昨年秋の日本代表U-19戦にも召集された。

下の動画では攻め上がって点を決めているが、足下には自信がありそうで、リオ・ファーディナンドみたいになったりしないかと期待している。リオも、あれはあれでイメージより相当組み立ては下手だったが。

とは言えまだ18歳で写真を見てもガリガリなので、戦力化は相当先になると思われる。あと、写真を見る限り思いっきりパター型で蹴っているので、多分、組み立ては今のところ下手。

https://www.youtube.com/watch?v=BIyUfdrr6DU



■キャメロン・ハンフリーズ Cameron Humphreys 元イングランドU17代表 1998.8.22

f:id:sakekovic_14:20150814130545j:image:w360


今夏のプレシーズンマッチレアル・マドリー相手に駆り出され、ぼこぼこにされるというレッスンを受けた17歳。地元マンチェスター出身で、14歳のときにU17代表に呼ばれたらしい。とはいえWikipediaを見ると最近の年代別代表には呼ばれていないみたいだが。

関係無いが、ハンフリーズというとハートリプールキャプテンをやっていたリッチー・ハンフリーズを思い出すね。まだ現役なんだ、リッチー。

昨年のFAユースカップ決勝ではアダラバイヨとともにCBを務めており、8月のプロ契約の前にはまんゆ、エヴァートンニューカッスルからオファーもあったとのことで、評価は高そうだ。ま、まだ海のものとも山のものとも、という感じではあるが。

http://www.mirror.co.uk/sport/football/news/who-cameron-humphreys-man-citys-6129287

http://www.dailymail.co.uk/sport/football/article-3176625/Manchester-City-starlet-Cameron-Humphreys-attracting-attention-rivals-United.html



■マティアス・ボサールツ Matthias Bossaerts ベルギー 1996.7.10

f:id:sakekovic_14:20140318191022j:image:w360


やけに日本語の情報がたくさん出てくるイケメンの19歳。本職はCBだが、2014年夏のプレシーズンマッチでは右サイドバックとして1stチームの試合に駆り出され、そこそこ無難なプレーを見せていた。

ぶっちゃけ選手としては最近試合にも出ていないようで、今後シティでの未来があるかは相当怪しいところだが、彼の真価はそこではない。

我らがThe Sunによればこのどセクシーな女がまんゆのフェライニをフってボサールツと付き合い始めたとのことで、トップチームより先に今シーズン最初のダービー勝利を飾ったとか、飾らないとか。とりあえず歴史には名を残した。

f:id:sakekovic_14:20160121212332j:image:w360

http://www.mirror.co.uk/sport/football/news/playboy-model-gaelle-garcia-diaz-6608663

https://www.youtube.com/watch?v=G_fIQXELDt8





SB


パブロ・マフェオ Pablo Maffeo 元スペインU16代表 1997.7.12

f:id:sakekovic_14:20150508183917j:image:w360


エスパニョールから引き抜いてきた右サイドバック。身長が172cmしかないが、去年の育成チームではCBを担当していたらしい。もう、IEKのスティーヴン氏激賞。こんなに守備が良いサイドバックは観たことが無い、とか言っちゃうほど。守備専門なわけではなく、攻め上がってもボール持っても良し、とか。

今シーズンは夏のツアーに帯同するも怪我で出番なし、トップチームでベンチ入りするも出番なし、とやや不運だったが、ちょうど1月13日にジローナ(シティが提携しているスペイン2部)へのローンが決定した。

まあ、トップチームがサバレタとサニャというリーグ屈指のおっさん2人なので出場機会を得るのは難しいところだが、年食ってるのも事実なのでチャンスは掴んでほしいところである。ちなみにサバレタには懐いているようで、「父親みたい」とのこと。

http://www.manchestereveningnews.co.uk/sport/football/football-news/man-city-watch-pablo-maffeo-9750672



■アンヘリーニョ José Ángel Esmorís Tasende “Angeliño” 元スペインU17代表 1997.1.4

f:id:sakekovic_14:20150508181538j:image:w360


英語圏ではアンジェリーノ。生まれはガリシアで、シティに来る前はデポルティボにいた左サイドバック。育ち過ぎたティーンアイドルというか、『Little Brittain』のキャラクターみたいだが、少し前までEDSチームの監督だったヴィエラが「一緒に働いた中で最高の若手選手だ。人間性も、選手としての能力も大好きだよ」と言っちゃうほどの逸材だそうだよ。まあ、ヴィエラが育成の仕事したのは2年半くらいだが。とはいえあのヴィエラがこう言うくらいなのだから、人間的にも出来たやつなのであろう。

今シーズンはNY支店ことニューヨーク・シティFCに出向。出だしは良かったのだが、チーム自体の整備不良も相まって、竜頭蛇尾に終わってしまったようである。デビュー戦の動画を見る限り、相手が緩いとはいえ楔のパス、ライン際のボールタッチ、加速力など相当に力がある選手みたいなので、本当にペップが来たら好かれそうな気がする。

http://www.hitc.com/en-gb/2015/06/24/patrick-vieira-labels-angelino-the-best-youngster-he-worked-with/

https://www.youtube.com/watch?v=OT07xWXE9aE





CMF



■ジョージ・エヴァンズ George Evans 元イングランドU20代表 1994.12.13

f:id:sakekovic_14:20151124200244j:image:w360


地元生まれの地元育ち、6歳からシティにいる生え抜き中の生え抜きで、今シーズントップデビューした際は地元紙Manchester Evening Newsが「シティ初、全ての年代チームを経験した生え抜き選手!!」と特集記事を出していた。数日後に「いや〜ごめんごめん、クリス・チャントラーがいたよね?覚えてる?俺は覚えてるよ〜」みたいなことを白々しくツイートしていたが。お前、完全に後で思いだしたやろ。

キャリックに似た長身のアンカーで、中盤の底でパスを捌いているタイプだそうだ。とは言えレンタル先では56試合で6得点、トップチームでも親善試合でとんでもないミドルを決めており、このポジションの選手としては得点力もある。

すでに21歳ということもあり、前述のようにレンタル経験豊富だが、いずれも3部以下なのがちょっと厳しい。今シーズン末には契約が切れるため、このままウォルソールに居残ることになるかもしれない。レギュラーで出てるし。少々切ないけどね。


(追記)と思ったら、レディングへの移籍が決定してしまった。切ないが、21歳で3部以下の経験しか無し、という状況ではやはり難しかったか。とは言え、2部かつ最近はプレミアにも1年昇格していたレディングというのは、それなりの評価を得ている証拠だ。出来れば成長して戻ってきて欲しいところ。

http://www.manchestereveningnews.co.uk/sport/football/football-news/man-city-transfer-news-george-10671141



■キアン・ブライアン Kean Bryan イングランドU20代表 1996.11.1

f:id:sakekovic_14:20150408201157j:image:w360


こちらも地元っ子、11歳からシティに在籍するMFで、U21チームではキャプテンも務める。名前のつづりを見るに「キーン」と読むのだと思っていたが、シティ公式チャンネルの特集動画(その名も『ライフ・オブ・ブライアン』。Always look on the bright side of lifeってか)ではコーチが思いっきり「キアン」と発音していたので、キアンと呼ぶことにする。まあ、この辺はもう訛りの問題かもしれない。

クラブの公式サイトではBox-to-BoxタイプのCMFと紹介されているが、CBやアンカーを担当する試合が多いようである。先の動画では本人が「LBもいけるよ」と言うように、左利き。IEKのマッチレポを読む限りでは、強いて挙げればデルフが一番近い選手なのだと思われる。今の1stチームでは。まだ19歳なので、あと2年は猶予があるか。

http://www.manchestereveningnews.co.uk/sport/football/football-news/man-city-one-to-watch-true-blue-9485554

https://youtu.be/fTEh9MbfRwU



オリヴィエ・ヌチャム Olivier Ntcham フランスU20代表 1996.2.9

f:id:sakekovic_14:20151129173906j:image:w360


アフリカ系の選手、特にセネガル人やセネガルフランス人には昔から付きまとう問題なのだが、Nで始まる名前はとにかく日本語表記が揺れる。エンなのか、ンなのか、ヌなのか。

最近では八塚アナが「ンチャン」と呼んでいたとの情報を目にしたが、フランス人はあれ発音しないそうなのね。「チャム」。サンリオのキャラクターか何かか。英語圏では「ヌチャム」だったり「チャム」だったりしているので、ひとまずヌチャムと呼んでおこう。


まあいい。パワーとスピード、キープ力を備えたMFで、攻撃面で気が効くエシエンという風情。背筋のせいで首が無い。

今シーズンはなんとローン先のジェノアレギュラー格に定着。早くも4-4-2にガーディアンが「新しいポグバ」と雑な褒め方を始め、ジェノアのプレツィオージ会長も「フットボール界に四半世紀身を置くワシが観た中でも最高の19歳じゃ」と言いだした。

一方で観た人がいずれも「未成熟」と称す通り、まだトゥレやフェルナンジーニョの後継として使うには早い模様。あと1年半、ジェノアで頑張って頂きたい。顔は俺の知り合いの弁護士の先生に似ている。

http://www.theguardian.com/football/blog/2015/sep/23/manchester-city-olivier-ntcham-loan-genoa-serie-a

https://www.youtube.com/watch?v=bSX445n04wE




■セコ・フォファナ Seko Fofana 元フランスU19代表 1995.5.7  

f:id:sakekovic_14:20150718190843j:image:w360


もろにヤヤ・トゥレを若返らせたような、デカくて強くて速いMF。昨シーズン貸し出されたフラムでもファンから「エナジーとコミットメントは素晴らしい。才能はあると思う」とコメントされていたが、一方で「とにかく雑」という評価が絶えない。ファーストタッチはあっちゃこっちゃ行くわ、ドリブルは頻繁に流れるわ、シュートは空へ飛んでいくわといった具合。昨シーズンのフラムが残留争い中で厳しい環境だったのも確かだが、まだまだ使えるレベルにはないようだ。

今シーズンはバスティアにレンタルされ、レギュラーを確保。シティのトップチームに食い込めるかは難しいところだが、選手として成長はしているようである。

http://www.typicalcity.org/2015/01/20/loan-report-seko-fofana/




■マヌ・ガルシア Manuel “Manu” García Alonso 元スペインU16代表 1998.1.2

f:id:sakekovic_14:20150718180046j:image:w360


ようやく18歳になったばかりだが、すでにトップチームでも1得点。スペイン人というだけで頼りになる気がするのは期待し過ぎだろうか。

オビエド出身なので、アストゥリアス人。さすれば、きっと両足が使えてチームのために必死に走れる選手であることは間違いないと思われる。

細かいボールタッチとキープのうまさはシルバに良く似ているが、もう少し後ろ重心というか、3センターのCMFやってそうな感じ。プレシーズンでは少ないタッチで捌きつつ、タイミング良くゴール前に入ってくる姿が目立った。

技術的には相当通用する水準にあるので、あとは肉体面か。さすがに守備で身体を寄せてボール取れないし、ゴール前に入ってきてもシュートがきちっと打てないのが惜しいところ。

とはいえ、なんだかんだ今の育成年代組から生き残る選手がいるとすれば彼な気もする。

https://www.youtube.com/watch?v=mgEAf6mJcso

アストゥリアス人について

http://c60.blog.shinobi.jp/Entry/452/








AMF



■ベルサント・ツェリーナ Bersant Celina コソボ代表/ノルウェーU21代表 1996.9.9

f:id:sakekovic_14:20150814144703j:image:w360


先日のノリッジ戦でトップデビューを果たしたAMF。シティが提携しているストレムスゴッツェ(ノルウェー)にいたところを引き抜いた。しかし、コソボは人口比でのタレント排出力高すぎやしないか。

昨年はU18リーグで14試合9得点、UEFAユースリーグで7試合4得点と活躍。すでにコソボ代表では得点も決めている。(まあコソボ親善試合しかできないのだが)。

さほどスピードがあるようには見えないが、細かいボールタッチと決定力が魅力らしい。あとFKもバシバシ決めている。ジャストにインプレッションだが、なんかカップ戦くらいだったらスタメンで出してもそこそこやりそうな気がするので、これはちょっと育ててほしいぞ。

最近はミドルズブラセルティックへのレンタル話が出ているが、前者はカランカ大明神チェルシーのバンフォードを育て、後者は昨年デナイエルが世話になった実績がある。よりどりみどりと言えよう。



下の動画はコソボ代表での得点。アルバニア語(と思われる)で名前を読まれる場面もあるので貴重な動画であろう。でもイングランドだと「セリーナ」か「チェリーナ」になっちゃうんでしょうね。多分。

https://youtu.be/F9-WXysNT1A

http://inesteemedkompany.blogspot.jp/2016/01/eds-watch-bersant-celina-1st-team-debut.html

http://www.scotsman.com/sport/football/teams/celtic/all-you-need-to-know-about-celtic-target-bersant-celina-1-3999520




■スィナン・ビティーチ Sinan Bytyqi オーストリアU21代表 1995.1.15

f:id:sakekovic_14:20160121211922j:image:w360


彼もまたコソボ人、しかもツェリーナと同じ街の出身だが、育ちはオーストリアAMFの割にはデカくて異様に手が長い。ツェリーナよりはウィング寄りで、スピードもあるらしい。FKもそこそこ上手。

昨シーズンはオランダのカンブールに貸し出していたのだが、可哀想なことに膝を壊して全治6カ月。最近ようやく復帰した。

もう21歳で、契約は2017年夏まで。チームに残れるか、過酷な1年半になりそうだ。ちなみに、ビティーチというのはアルバニア人には割とポピュラーな姓らしい。

https://www.youtube.com/watch?v=Tv_FdHafeDU





■ブランドン・バーカー Brandon Barker イングランドU20代表 1996.10.4

f:id:sakekovic_14:20150408200707j:image:w360


紛うこと無きMade in Manchesterの左ウイング。切れ込んでの右足、縦に抜けての左足、両方強力かつ正確なショットが撃て、ユース年代では点を取りまくっていた。

ドリブルが基本的にスラロームなのと、フェイントかけるとバランスが崩れがちなのが懸念材料ではある。この手のタイプって、トップに上がると急に通用しなくなりがちなのよね。

2部で残留を争うロザラムではデビュー戦でいきなりスーパーゴール、MOTMに輝いたが、その後はなぜか全く使われずにシティに帰還。貴重な地元育ちだけに、モノになってほしいところだが。


見た目は若手UKロックバンドのボーカル感が漂う。

https://www.youtube.com/watch?v=wFd0FhFQ9AY

0" />

2015-12-27

ヴァーディーはいくらで買うべきか



ヴァーディーである。時代は今。


f:id:sakekovic_14:20151228000321j:image:w640


降格候補にも挙げられていたレスターを首位に押し上げ、自らはリーグ新記録の11試合連続得点。12月27日現在で15得点を記録し、得点ランクのトップに立っている。もはや「Jap」発言騒動もどこへやらといった風情。

これに対し、まんゆ、チェルシーリヴァプールマンチェスター・シティ、果てはバレンシアレアルマドリーまでもが獲得を検討していると報道され、移籍金は£30mに上るという噂だ。

£30mと言えばアグエロロビーニョシェフチェンコとほとんど同額、世が世ならブッフォンネドベドが買える額である。


http://www.leicestermercury.co.uk/Leicester-City-transfer-rumours-Jamie-Vardy/story-28419107-detail/story.html



ときに、選手の価値とはいかにして測られるべきものであろうか。取引なので、売り手と買い手が納得すれば、いくらであろうが成立はする。アブダビによる買収直後のシティがカカーに£100mをつけたというのは有名な話だが、oasisノエル・ギャラガーに言わせれば

「昨日の新聞で見たけど(マンCのライバルであるマンチェスター・ユナイテッドFCの)アレックス・ファーガソン監督の記者会見での顔ったらなかったな。えらいショックを受けてたみたいでさ。あの表情だけで1億の価値があるよ」

なのだ。


しかして、あの選手は当たりだったのか外れだったのか、贔屓のクラブは買い物が上手いのか下手なのかを考えるに際して、もう少し定量的な基準があっても良いではないか。良いはずだ。

ということで、今回はM&Aにおける企業価値の算出方法にこじつけながら、得点という判りやすい指標があるFWに対象を絞って、サッカー選手の価値算定について一席ぶちたいと思う。とくに暇でも無いけど。


http://www.barks.jp/news/?id=1000046419





ファイナンスの世界において、企業価値とは当該企業が将来に渡って生み出すキャッシュフローの現在価値の合計を指す。

サッカークラブにおいてキャッシュフローの源泉になるのは基本的には勝利、すなわち勝点であり、勝点によって得られる順位だが、得点と勝点の換算式はすでに計算したやつがいる。

さらに言えば、得点によって順位が決まり、順位によって収入が(おおよそ)決まることを考えれば、得点はキャッシュフローに換算しうると言えよう。だいぶ、間接的だが。*1


「これらを考えると、トップリーグでのゴールに、共通の価値を見いだすことは可能であるはずだ。そしてポンドをドルに、ユーロポンドに替えるのと同じように、ゴールを勝ち点に替えるための為替相場を想定することもできる」

「クラブにとって、プレミアリーグに残留することは収入増を意味する。プレミアリーグイングランド2部のチャンピオンシップの平均的なクラブの収入差は大きく、テレビ放映権だけを見ても、約4,500万ポンドの違いがある。

(『サッカーデータ革命』クリス・アンダーセン&デイビッド・サリーより)



ということで、今回は当該FWが各クラブの在籍期間において生みだす得点の総和を持って、その選手の価値としたい。



■前置き

具体的な価値算定に移る前に、過去の移籍金とその後の得点数をもって、誰の投資効率が良かったのかを見てみる。対象期間は2007/08から2012/13までの6シーズン、選手はアーセナルARS)、チェルシー(CHE)、リヴァプールLIV)、まんゆ(MNU)、シティ(MNC)、トッテナム(TOT)の6クラブが獲得したFWとし、指標には獲得時の移籍金と、加入後の総得点(2014/15まで)とする。移籍金フリーの選手は除く。



対象期間を2007/08からとしたのは、移籍金の水準自体が上昇しているため。加入年を2012/13までとしたのは、総得点を対象とするがゆえ、それ以降に加入した選手が不利になるため。

2012/13シーズンに加入した選手は2014/15までに3シーズンが経過しているので、ほとんどの契約は4~5年契約であり、かつ大半が満了前に売却されることを考えれば、各クラブが獲得時に想定している在籍期間は3シーズンあれば十分であろう。



総得点を対象とするのは、選手をとっかえひっかえするより、同じ選手が活躍し続ける方がクラブにとってリスクが少ないから。

仮に1シーズン当たりの平均得点を対象とした場合、移籍金も1シーズン当たりの得点数が同じで10年活躍する選手と1年だけ活躍する選手のコストパフォーマンスは等しくなるが、後者の場合、初期投資を取り戻せるだけの価格で売却し、同程度以上の価値を持つ後任を探し、交渉し、入団させ、馴染ませるプロセスが必要になる。*2

そのコストが無くて済む分、前者の方がキャッシュアウトは少なくなる可能性の方が高いであろう。また、売る方にとっては買う側がその選手に幾ら給与を支払うかは知ったこっちゃないので、指標には含めない。



さて、前述の基準に該当する50事例をプロットしたのが以下の図。


f:id:sakekovic_14:20151228002806p:image:w640

高価だがパフォーマンスも良かったのがアグエロスアレステベス(シティ時代)、トーレスリヴァプール時代)、逆に高価なくせにパフォーマンスも悪かったのがトーレスチェルシー時代)、ロビーニョキャロルと言った辺り。

安価だがそこそこ点をとった例としては、チチャリート、ジルー、デフォーなどが該当する。おおよそ、日頃イメージされている通りではなかろうか。





ただし評価の面では相対的な指標だけで見ても仕方ないので、絶対的な評価指標として、1シーズン当たりの平均得点を併用する。

幾ら掛けようが30点とりゃ名選手だし、タダでも20年勤続できても、1シーズン2点しか取らないFWには価値を認め難い。



ということで、縦軸に在籍時の実働1シーズン当たりの平均得点、横軸にコストパフォーマンス(総得点/獲得時の移籍金)をプロットしたものが下図である。凡例はごめん、めんどくさかった。


f:id:sakekovic_14:20151228002827p:image:w640

全部ひっくるめてみると、移籍金£1m当たり2.5点のリターンがあることになる。

まずチチャリートことエルナンデス投資効率は圧倒的だ。たった£5Mで59点。1シーズン当たり平均14.8点だから、リーグ戦でも大体10点は取っている。これがエースとなると辛いが、大黒柱のルーニーがいるから十分であろう。


逆にコスパも悪けりゃ点も取れなかったのが左下で、キャロルにジョー、サンタクルスドスサントスビアンキと懐かしのジャンク債どもの束。サンタクルスとジョーに至っては、減損出して直接的にキャッシュフローを£20m近く吹っ飛ばしているので、クソディールの威力たるや侮れないものがある。


評価が割れそうなのは中段左のグループで、コスパは悪いが、シーズン10点程度は取った選手。アデバヨールロビーニョベラミーバロテッリというアブダビ初期のシティ4人衆や、ダレン・ベント(TOT)、ロビー・キーンLIV)といった辺りだが、その頃のシティのように戦力整備より資金調達が先にできたタイプのクラブなら許容範囲だろうし、リヴァプールトッテナムのように相対的には予算規模が小さいクラブにとっては、繰り返すとすぐ監督の首が飛ぶタイプのディールである。




f:id:sakekovic_14:20151228001313p:image:w640


クラブ別にみると、アーセナルは総体としてコスパは良いのだが、突き抜けた選手もいない。ジルーとか。ジルーは1年平均19.3点ほど取る計算になるが、これが20点を超えてくるようだと優勝に手が届きそうな気がする。


極端なのがリヴァプールで、トーレススアレススタリッジという高コスパ、高得点力の選手を3人も引いた一方で、それ以外がほぼ全てクソディールだったため総体としての投資効率はさほど高くない。大当たりを引くことにかけては長けてるんだが。


シティはタクシン、アブダビユナイテッドグループと2度も富豪オーナーが買収したため、獲得した選手自体、他クラブの約2倍いる。当然外れも多く、タクシン時代からアブダビ初期(08/09まで)はほぼ全員外れである。サンタクルスで減損ぶっこき、割高ながらアデバヨールで我慢し、満を持してシュアな大物(アグエロ)に大型投資を掛ける、というのは企業が成長する姿を見ているようで微笑ましいですな。


一つ飛ばしてトッテナムは、クラウチアデバヨールパヴリュチェンココスパが良くて1シーズン10点程度決める選手を獲るのは天才的に上手い。明らかに外れたドスサントスにしても、投資額は£4.2m。でも一番点取ってるデフォーでも1シーズン15点程度。圧倒的なスパーズ感である。こんなにスパーズっぽいクラブはスパーズ以外あるまい。





■ヴァーディーにいくら出す

前置きが長かった。本題のヴァーディーだが、ここまでは過去の事例から「移籍金£1m当たりどの程度の得点を期待できるか」という話をしたので、獲得後に期待する得点数から逆算して適正な移籍金の水準を算出してみる。

いわゆるインカム・アプローチ、マーケット・アプローチ、コスト・アプローチの中の、マーケット・アプローチである。である、ってことも無いんだけど。



マーケット・アプローチと言うからには適切な比較対象を選ばねばなるまい。ヴァーディーの年齢(来月には29歳)、国籍(プレミアムが乗る)を考えて「26~30歳のホームグロウン適用者」を対象とすると、引っかかるのはロビー・キーンが2回(LIV移籍時と、半年でTOTに出戻ったとき)、クラウチ(TOT)、ベラミー(MNC)の4例。総得点/移籍金マルチプルの倍率は1.57となる。

本来ならばプレースタイルや移籍先でのポジションも比較対象選定の基準に加えたいが、例に限りがあるので今回は除外。

上記の例ではホームグロウンプレミアムと非流動性プレミアムを両方含むことになるが、前者はざっくり計算して最低10%程度は乗ると思われる。



ここでジェイミー・ヴァーディーについて上記の倍率を使い、適正価格を考えてみる。

変数はa)1シーズン当たりの見込得点数、b)見込勤続年数、c)プレミアムの3つだが、前述のようにプレミアムは今回は考えない。リヴァプールチェルシー、まんゆ、シティのどこかに移籍する場合を例として、ざっくり計算。


f:id:sakekovic_14:20151228001555j:image:w640



A)1シーズン当たりの見込得点数


2015年12月28日現在、ヴァーディーは17試合で15得点。欧州カップ戦が無いとは言え、大ブレーキがかからなければ、全コンペティションを通じて25得点は取りそうだ。

ただし、上記のビッグクラブに移籍後もそのペースが続くと考えるのはさすがに楽観し過ぎだろう。対象とした9シーズン中、1シーズン当たりの平均得点数が25に達するのはセルヒオ・アグエロだけである。

リーグ戦で12,3点、カップ戦で2,3点として、ざっくり15点くらいは期待するとしよう。逆に言うと、シーズン15点期待できないFWを上記のようなクラブが買うケースは少なかろう。




B)見込勤続年数


ヴァーディーは1987年1月生まれの28歳。関係無いけど、槙野や梅崎、森重とタメなんですね。だから何だって話だけど。

で、30を超えてくれば当然衰えが来る可能性は高い。2016/17シーズンから移籍するとして、29歳、30歳の2年間は15得点、31歳は衰えてその半分くらい、その先は売却か退団、くらいに見込むのが妥当ではなかろうか。(ちと楽観的な気もするけど)。と言うことで、見込勤続年数は2.5とする。






さて、買い手目線でヴァーディーの価値を計算してみると、15×2.5÷1.57で、£24.0m。まあそんなもんか、という水準ではなかろうか。実際の企業価値算定では価格を一定のレンジで引くことが多いので、例えばa)見込得点数をもう少し保守的に引いてみたとしよう。



例えば最初のシーズンは15点、次のシーズンは何とか頑張って10点(ビッグクラブの控えFWとしてはギリギリではなかろうか)、30を超えたら売る、という前提で考えると、25÷1.57=£16.0m

大体£16mから£24mのレンジで交渉を行うイメージになる。

f:id:sakekovic_14:20151228003444p:image


逆に売り手のレスターからすれば、ヴァーディーはもっと点を取れると主張することも出来る。

ビッグクラブに行けばローテーションもあるし、競争も激しいが、一段上のチームメートとともにプレーすることで更なる覚醒が促せるに違いない、コンペティションも増えるし、20点は行けまっせ。年が年なんで衰えはしましょうが、20点、15点、10点で、3年45点は取りますよ、と。そうすれば£28.7mになる。



あとはそうだな、例えばチェルシー辺りに対し、お客さん、点が取れてませんなあ。FWの頭数が足りないんじゃあないですかい、そういやあ今年は調子があまりよろしくないようで。

去年はスモール・スカッドでやんしたからね、疲れが出たのかもしれませんなあ、へへへ。こいつの頑丈さはお墨付きでっせ、みたいなこと言って、少し乗っければ£30mだ。既存製品に対する補完性があると言っても良い。一方で過去の事例を見る限り、£30mに達するには現状の得点力を31,2までキープする必要があり、さすがにそれは楽観的すぎる気もする。



ということで、シティやチェルシーが払うと言われている£30mはちょっと払い過ぎだな、と言う話だった。






■本当に大事なこと

今回出てきた変数は、主に「倍率をどう計算するか」と「獲得後の貢献をどの程度見込むか」に分けられる。

前者については比較対象の抽出、対象期間の選定を厳密に行う必要があるが、より本質的に重要であり、かつスカウトやアナリストの腕が問われるのは後者だ。

企業の価値算定でも同様だが、より重要なのは、選手の能力をどう評価するか、そして結果を最大化するための施策を適切に打てるか否かである。




という、小奇麗な話にて終了。長かったが、8割はこじつけであった。「トッテナムの圧倒的トッテナムらしさ」のところで言いたいことはほぼ言ったからかもしれない。

*1:実際には広告やグッズ収入は順位に直接連動しないうえ、1人1人給料が違うので、得点をCFに変換するのは大分難しいが

*2移籍金と得点が全く同じ2人の選手がいて、1人は契約を全う、もう一人は契約途中で売却する場合、理屈としては簿価上の残存価額と等価で売れれば、前者と後者の移籍金当たり得点は等しくなる

2015-12-03

2015/16シーズン半期レビュー



マンチェスター・シティ

無失点の5連勝と華々しいスタートを切ったが、結局いつものペレグリーニ・シティであることが判明。

定期的に大爆発炎上する守備と、定期的に大爆発炎上させる攻撃がトレードマークだが、後者は最近ただの弱い者いじめになってきているのが気に係る。

得失点と勝点で見ても、過去4年の平均から見ればむしろちょっと悪いくらいである。逆に言えばそれでも首位なのね、ちう気もする。


(14節までの各シーズンのスタッツ推移)

f:id:sakekovic_14:20151203232330p:image:w640


個人的には昨シーズンより内容としては多少マシだと感じていて、それは主に「全く回収する気が無いロングボールのこぼれ球」とか、「外房の海岸沿いばりに開けたスペースを全力放置」とかの素人目に見ても大問題でしょうという部分の放置が減ったというところから来ているのだと思う。

もちろん場面として無くは無いし、結果としては同じ数の失点を食らっているのだが。あとボール保持時の距離感の悪さは多少改善された気がする。



あと、昨シーズンも多少やっていた、というかまあ贔屓目に見ればやろうとはしていたショートカウンターは、前プレ魔人フェルナンジーニョの復活とデルフの獲得もあって、そこそこハマっている。主に2点目取るまではだが。

2点取ると恐ろしく気が抜け、かつ相手の変化に合わせることもできないので、下位チームは下手に5バックで守り倒そうとして終了間際にこじ開けられるより、2点取らせてから同点狙いに切り替えた方がいいんじゃないだろうか。




これまでよりは多少守備方面で相手に合わせた柔軟なアプローチを取るようになり、代表例が最近やり出した4-1-4-1であるが、リヴァプール戦では「激しく前プレされると泡を吹く」、サウサンプトン戦では「ヤヤが疲れてきたタイミングでフェルナンドを入れないとザル化」と問題が即バレ。

4-1-4-1に限らず、とにかく試合中の相手の変化に対応する動きが鈍いというのが大きな問題だ。別に選手交代を早くせえとばっかりは思わないが、昨シーズンからずっと、どうもペレグリーニは守備のケーススタディをあまり仕込んでいないということが明らかになっているので、後半戦も恐らく同じ事態が起こるだろう。

目下延べ怪我人数1位のクライシスを乗り越えられれば火力で何とかなるかもしれない。ならなければ優勝は難しそう。ちなみにサウサンプトン戦の後半は芸術的なスペース管理が行われていました。前半は良かったんだけどねえ。

https://twitter.com/szakekovci/status/670649999273791488



開幕前はやれ4位だ5位だとの予想が飛んだが、さすがにスターリングオタメンディ、デブライネと獲得し、かつ主力の大半を残して2位でもOKですではお天道様が許すまい。さてどうなるやら。







リヴァプール



私はジェラードが結構好きで、中学生時代には00/01シーズンのサウサンプトン戦でジェラードが決めたミドルを良く真似したものだった(当然、一本もそれらしきものは打てなかった)。ついでに言えばウリエ時代のメンバーも割と好きだった。

のだが、ご存知のようにジェラードと言う男はリーグに関してのみ喜劇的な悲劇を被ってしまう運命にあった。

具体的には13/14のリーグ戦終盤や、昨シーズンのまんゆ戦やストーク戦のことだが、なんかこう、「我が社の最重要顧客だからくれぐれも失礼がないように!」と言い残した秘書が客の椅子にブーブークッションを置いているというか、無礼を承知で言えば、「えっと、これツッコんじゃダメなやつでしたっけ」みたいなタイプの悲劇がこの上なく大事な局面で巡ってきてしまう人だった。

https://www.youtube.com/watch?v=4thbC1sF8Vc



何が言いたかったかというと、ジェラードの離脱がきっかけではないだろうけど、折しも彼の退団とクロップの就任を機に、そういったコメディーとは無縁のクラブになったのかもしれないなという感じはする。めっちゃ強いもん、クロップ来てから。

ちょうど友人とクラシコを見ていたので個人的には先日のシティ戦をきちんと見ていないのだが、クラシコで盛り上がるスポーツバーの一角、隅っこのモニター1つだけで流れていたシティvsリヴァプールで、マンガラが泡を吹いて倒れているのは見た。デミチェリスも倒れていたかもしれん。ヤヤトゥレは漏らしてた。



組織された前プレに対抗する術を持たず、かつハイテンポの試合に弱いというペレグリーニ・シティの弱点を完璧に突いた手腕、さすがクロップである。

シーズン序盤のもたつきで今シーズンはCL圏内確保が現実的な目標かと思われたが、12月3日時点で首位とは6ポイント差。優勝は十分に射程圏内だと思う。

f:id:sakekovic_14:20151203233804j:image:w640



今シーズンの目標として優勝を狙っていくべきだという理由はもう一つあって、まずリヴァプールは上位陣の中で比較的戦力維持が厳しいということ。

残念ながら順位、参加するコンペティション資金力の面で国内でもトップティアとは言い難いので、食物連鎖の上位クラブからの引き抜きを被りやすいところがある。例えばアロンソとか、トーレスとか、スアレスとか。コウチーニョバルセロナが興味、みたいな話は十分ありそうな気がする。

もちろんアグエロアザールがマドリーとか、英国内のクラブはどこも程度の差はあれ直面する問題ではあるのだが。



また、資金力不足が戦力維持にもたらす問題のもう一面としては、ファンドが劣るので狙った選手が思うように獲れなかったり、ギャンブルになりやすかったりすることだ。

例えば(調達方法には色々異論もおありでしょうが、まあ比較として怒らず聞いて頂けると)シティのFW獲得を見てみると、アデバヨルテベス、ジェコ、アグエロネグレドといった各リーグのトップスコアラーかそれに近い水準の選手を£20Mから30Mかけて獲るので、効率は多少悪くても、ピッチ上の結果については外れが少ない。

一方リヴァプールは単純なファンド不足もあろうし、それが故に「値段の割に結果を出す選手を獲る」という方針があるのかもしれないが、概ね£10M前後で少々格が落ちる選手を獲る。結果としてピッチ内でも大外れのパターンが増える。例えばバロテッリとか、アスパスとか、ボリーニとか。



10/11から14/15の5シーズンに獲得したFWを比較してみると、シティは移籍金に£136.4Mかけて245得点。リヴァプールは£92.5Mを投じて155得点。スタリッジスアレスと言う稀代の大当たりを含めても、移籍金当たりの効率ではシティに劣っている(シティは£1M当たり1.80得点、リヴァプールは同1.68得点)。近年に限らず、リヴァプールは偉大なストライカーを自前で排出したり(ファウラー、オーウェン)、移籍市場からとんでもない大当たりを引いてきたりする(トーレススアレス)一方で、大エースの後釜探しは概して上手くない。※得点は10/11から14/15までの累積。


f:id:sakekovic_14:20151203232532p:image:w640

(source:Transfermarkt, Wikipedia)



もう少し経営寄りの話をすると、売上規模の不足はほぼ20年来のリヴァプールの宿痾だ。

例えば97/98シーズンのまんゆの売上規模は、リヴァプールの1.93倍。その後、04/05シーズンには1.36倍まで迫ったが、2014年時点ではまた1.69倍まで差が広がっている。自分の1.7倍大きなビジネスをしている相手に勝つのは結構大変である。

前にも言ったが、世界に冠たるブランドを持ちながら、ピッチ上の成績につなげる効率が低い、もっと具体的に言うと監禁能力が低いのは非常に勿体ない。


f:id:sakekovic_14:20151203232615p:image:w640

(source:Guardian,Deloitte Football Money League)



もちろん現経営陣移行後(テイクオーバーが2010年暮れなので、11/12シーズン以降)は前述のまんゆとの差も縮まりつつあるし、まんゆがCL出場権を逃したおかげで、2015年の決算ではさらにその差が小さなものになるはずだ。とは言え上に書いてきた懸念は短期的に解決するのが難しい問題なので、できれば今シーズン勝っておきたいところ。しかし優勝したら偉業だなあ。クロップの銅像くらいは簡単に建ちそうだ。





・・・・と思っていたんだけど、最近は無理にタイトルを狙わなくても十分なのではないかと言う気もしてきた。

長くなるから詳しくは書かないが、無理に軍拡競争についていかなくとも、Profitableなビジネスを維持し、地元のファンに密着し、自他のスカッドの巡り合わせで20年から30年に一回優勝できれば、というのもそれはそれで立派な事業モデルである。ファン層や現状のポジションを考えると無理のない道でもあり、その観点から言えば今のところは素晴らしい運営手腕だ。逆に言えばその点シティは難しいところなのだが。







アーセナル



「今年は一味違う」とはボジョレー・ヌーボーアーセナルのお決まりだが、得失点と勝点で言えばさほど大きな差は無い。過去4シーズンの平均に比べれば多少良くなったくらいだろうか。このチームの課題は何よりもシーズン通した継続性なので。

折しもコシエルニ、サンチェス、コクランといった主力中の主力に怪我が発生。ここから年明けにかけての過密スケジュールを無事に乗り切れるかどうかが問題だが、ごめんやってるサッカーはよくわからない。見てない。とは言え、戦術の幅がシティより広いのはアドバンテージだろう。ジルーが20点決めれば違う結果が待っていると思われる。


(14節までの各シーズンのスタッツ推移)

f:id:sakekovic_14:20151203232814p:image:w640



ちなみに「効率的に獲得勝点を高めるにはGKとCB投資すべき」という話が最近出てきていて、その点でチェフに投資したアーセナルは先見の明がある、ましてや手持ちキャッシュに余裕があることを踏まえると、ファンドと頭脳を手にしたアーセナルは来シーズン以降のタイトルレースを主導するのではないか、という説があったが、どうだろうね。

チェフはまあ、良いGKだと思うが、チェルシーから買ってるやないか、みたいな。遅れすぎると先見の明があるように見える例だと思ったのだが。初めてヴェンゲルがまともなGKを買った、という文脈で捉えられるケースだと感じたのですけど。



まあそこが可愛いんだけどね、ヴェンゲル。ファーガソンも含めて、その辺は可愛げがあった。タイービとかさ。個人的にはシーマンの控えをやっていたマニンガーが好きでした。







チェルシー


ペレグリーニ就任以来、「シティが見るからに気合いが入っている(ビビっているとも言える)」試合はモウリーニョチェルシーだけなように見える。いや、失礼な言い方だとは思うんですけど、感想としてね。それで痛い目いっつも見るからね。

それで3-0でノしたときは大層嬉しかったのだが、その後のチェルシーの不調でやや価値が薄れてしまった気がしなくもない。モウリーニョの人格にクラブのPRも合わせすぎない方がいいと思うんだけどね。



移籍市場が閉まる直前に獲得し、モウリーニョが「ぶっちゃけ俺は知らん」と言ったというCBパピ・ジロボジは知り合いが「良い選手かどうかは置いておいて、とんでもないやつだ」と言っていたので、見るのを楽しみにしている。現状はさほど信頼がおかれていないようですけど、ズマとジロボジのCBコンビは新大陸の1つや2つは見つけそうな気がする。








マンチェスターユナイテッド


見てないし、書くことも特にない。

2015-10-28

マンチェスター界隈のアカデミーで起きていることについての報道まとめ


2014年12月8日、シティ・フットボールアカデミー(CFA)の使用が開始された。面積は32万平方メートルディズニーシーよりやや小さいくらい)、ファーストチームの練習用ピッチが4面、育成年代のピッチが12面、7,000人収容のスタジアム(女子チームとユース用)、専用の学校、居住施設を兼ね備えている。

https://www.mcfc.co.uk/news/club-news/2014/december/city-football-academy-opens-announcement

http://toyokeizai.net/articles/-/60011



その3日後、Independentにポール・スコールズのコラムが掲載された。いくらか訳す。

Paul Scholes column: As Manchester United man, I’m worried that Manchester City have moved ahead of the game at youth level | The Independent

http://www.independent.co.uk/sport/football/news-and-comment/paul-scholes-column-as-a-manchester-united-man-im-worried-that-manchester-city-have-moved-ahead-of-9919194.html


  • 俺がガキの頃、マンチェスターユナイテッドからオファーを受けたとしたら、シティなんて選択肢にも入らなかった。ユナイテッドが勧誘なんてしなくとも、子供たちはみんなユナイテッドに入りたがったものだ。
  • 30年の時が過ぎ、状況は大きく変わった。それも、ユナイテッドファンとしては心配になる方向に。客観的に言って、シティがこれまで達成してきたことは素晴らしい(Impressive)と言わざるを得ないし、シティがマンチェスター界隈の育成シーンにもたらしたインパクトは、CFAのオープンに始まった話じゃない。
  • 育成プログラムに関してシティが急速に進歩していることは誰もが知っている。ユナイテッドの選手たちでさえ、息子をシティのアカデミーに入れているくらいだ。


  • 育成ってのは難しい。俺は幸運にも、愛するクラブのファーストチームで活躍することが出来たが、そんなことはめったに起こらない。もし£200m(だいたい368億円)かけたアカデミーからほんの一握りでもファーストチームでプレーする選手を輩出出来たら、シティは投資した価値があったと感じるだろうし、それは明らかに正しい。
  • ユナイテッドはどこよりも多くFAユースカップに勝っている。だが、今やシティの方が優れた育成プログラムを持っていて、近隣で良い選手を獲得できているのもシティだというのが、マンチェスターでのもっぱらの噂だ。
  • どうしてそんなことになったのか、これだってことは言えないが、原因は一つじゃない。プロ契約がデカい、というのは無視できない要因だ(※ほんとかいな)


  • また、コーチングもその1つだ。俺はやるべきことを自分で決められる選手を育てる方が好きだが、俺が聞いた話によると、シティの育成はもっと明確なシステム(※ここではフォーメーションに近いか)の中でプレーさせることに重点が置かれているらしい。U-18未満の試合結果は公表されていないが、俺が聞いた話ではユナイテッドとシティが対戦すると、勝つのはシティだという話だ。
  • 育成年代での勝利はそんなに大事なことじゃないって人もいるが、俺は反対の意見だ。どうやって試合に勝つかは、勝つことでしか学べない。ユナイテッド時代はU-16だろうがU-18だろうが、勝利を求められていた。勝つことが、ファーストチームに上がるための準備になるんだ。


  • ユナイテッドが最後にFAユースカップに勝ったのは2011年だ。そのときは、同じく素晴らしいユースチームを持っているチェルシーに負けた。心配なのは、ここ2年のユナイテッドバーンリーと、ハダーズフィールドに負けていることだ。(※どちらも下部リーグ。ハダーズフィールドは2部から3部辺りを彷徨うチームである)
  • ユナイテッドは育成に関して素晴らしい歴史を持っている。問題は、今の若手選手が十分なレベルにあるかということだ。例えばパディ・マクネアやタイラーブラケットが昇格してきたのはけが人が続出したせいだし、果たして彼らはトップチームに残れるんだろうか?ジェイムズ・ウィルソンにはチャンスがあるように見えるが。
  • もっと大きな話をすると、シティは新しい練習場とアカデミーの施設を立ち上げた。ユナイテッドのキャリントンは素晴らしい練習場とアカデミーだが、シティのはレベルが違う。そういうことは、今の時代は大事だ。(※以降、“俺の若い頃は”の話なので端折る)


そして先週、Guardianのダニエルテイラーがこんな記事を書いていた。長いのでちょこっと。(※訳し直し・追記)

Quietly, Manchester City are beating United at the generation game | Daniel Taylor | Football | The Guardian

http://www.theguardian.com/football/blog/2015/oct/24/manchester-city-united-youth-policy



  • ユナイテッドは躍起になって否定するだろうが、ローカルライバルのことを気にしているのは、シティでは無く、ユナイテッドの方だろう。そしてそれは、シティがスカッドに多大な投資をしてきたからだけでは無い。
  • 先月(9月)ユナイテッドとシティは様々な年代で対戦したが、1つの引き分けを除いてユナイテッドは全敗した。うち一つはU-14での0-9の大敗だ。シティのU-10とU-13は現在の国内王者で、U-15は開幕戦の前半だけでリヴァプールから6点を取り、U-16は開幕10試合で57点を取って全勝した。
  • すでに、シティは16歳-19歳までの年代で26人の代表選手を抱えている。うち14人はイングランド人で、アカデミーの選手の2/3は地元マンチェスターの出身だ。



面白いのは(向こうは面白くもなんともないだろうが)、シティの選手勧誘方針が「やりすぎ」ということでユナイテッドがリーグに不満を申し立て、シティとの対戦が行われないように要請したらしい、という報道があったことだ。「酸っぱい葡萄」という表現が使われている。



  • もちろん、現時点ではユナイテッドはシティの、そしてその他全てのクラブのはるか先を(育成の歴史について)行っている。シティのアカデミー出身者で最後にレギュラーになったマイカ・リチャーズがデビューしてから、先週の金曜日でちょうど10年が経つ。以降、27人がトップチームに昇格したが、彼らの先発機会を全て合計しても122回にしかならない。



さて、最後の点についてはユナイテッドのファン側から見たコラムがある。

(別に、ダニエルテイラーがシティ側なわけではないが。これがスチュアート・ブレナンだったりロブ・ポラードだったりしたら眉唾だ)

http://www.stretford-end.com/2015/09/uniteds-academy-whats-going-on/



  • 9月の代表戦ウィークで、ユナイテッドの選手はイングランドの年代別代表にほとんど招集されなかった。
  • ユナイテッドはもはや育成システムにおいてトップの地位にあるわけでは無くなってしまったのだろうか。
  • チェルシーとシティが良い例だ。チェルシーは育成に関する「10年プラン」をちょうど終えたところで、ユースに強くコミットしている。コーチの契約から、施設、スカウティング、勧誘プロセスに至るまで、明確なプランが実行されてきた。結果はUEFAユースリーグ(※ユース年代のCLに対応する大会)の優勝だ。彼らにとって次のチャレンジは、ファーストチームに継続的に選手を供給していくことになる。
  • シティも同じように、計画を進めつつある。彼らは勧誘に特に重点を置いており、U-13のレベルですら、国内最高のタレントを揃えている。そして、傑出しているのが新施設、CFAだ。今やシティは若い選手たちがその才能をフルに発揮するための施設を揃えていて、ユナイテッドは嫉妬するしかない。
  • 他のチームが大きく前進しているのに対し、ユナイテッドは最大限良く言って、停滞している。マクレアの後任はまだ用意されていない。


  • 表面的には、事態はそれほど悪くない。ユナイテッドのU-21は昨シーズン、ここ4年で3回目の優勝を達成したし、U-18チームには才能ある選手が揃っている。
  • 彼らのほとんどはイングランドの年代別代表に呼ばれていないが、これは不可解だ。もっと呼ばれてしかるべき。
  • シティに9-0で敗れたことばかりが報道されるが、主力は別の大会で不在で、負けたのはほとんど1つ下の年代だ。主力が揃った時のシティとの試合では、結果は0-0だった。




  • だが、懸念すべき兆候はある。1つ目はユナイテッドの選手たちが、自分の子供をシティのアカデミーに入れていること。2つ目は誰が所属しているのかが明確でないということだ。例えば、ヴァニヤ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチは2019年までの契約を結んだが、クラブのウェブサイトには影も形もないし、先だってリーグに提出された登録選手リストにも名前がない。
  • 3つ目と4つ目は、選手の勧誘と意思決定だ。
  • 2年連続で、U-18チームが縮小された。選手が足りなくなってしまうため、ユナイテッドはローン移籍のオファーを断っているという。ローン先で経験を積めるはずが、その可能性を自ら遮断してしまっているのだ。
  • マンチェスター近隣でも、その先でも、ユナイテッドの勧誘プロセスには問題がある。ノースウェストでの選手勧誘は常にエヴァートンリヴァプール、シティとの競争にさらされているが、ユナイテッドは劣勢だ。(※テイラーの記事で、シティはSt Bede’s Collegeというそこそこレベルが高いグラマースクールと提携しており、それが選手勧誘に役だっているとの記述があった)
  • 4つ目の意思決定については、ある代理人の言葉を借りれば「ぐちゃぐちゃだ。1つ決定するのに、6人のコーチを経由しなければならない」。6人かけてもなお、正しい結論が出るとは限らない。あるU-18の選手は昨シーズン、今期限りでクビと言い渡されたが、その決定に関わっていなかったコーチは驚き、決定を覆させた。


最後のは日本の銀行みたいな話だが、とにかく早く建て直しが必要だ、と言う話だった。


(以下追記)

で、ここで紹介しているようにガーディアンやらマンチェスターイブニングやらメールやらがこぞって「マンチェスターユナイテッドの育成が危ないぞ」と叫び出しているので、反論記事が無いかと思ったのだが、ちょっと見つけられなかった。まあ、ファンフォーラムとかにはあるのかもしれないが。

「金ばらまいたって、優勝できるわけじゃないんだぞ!!」とどこかで聞いたような話をシュマイケル父がファンハールに対して言っている、という記事はあった。

Manchester United must develop more youngsters! Schmeichel delivers strong warning | Daily Mail Online

http://www.dailymail.co.uk/sport/football/article-3197432/Manchester-United-develop-youngsters-splashing-cash-doesn-t-guarantee-trophies-Peter-Schmeichel-delivers-strong-warning-Louis-van-Gaal.html



上にも訳したように、事実としてはユナイテッドのU-21は現状強い。U-18に才能ある選手がいるというのも事実なのだろう。

歴史的にアカデミー育ちをファーストチームに組み入れることに積極的なクラブだから、今後もしばらくはトップの試合に出場する選手が見られると思われる。問題は中長期的にどうなるかだ。


後の方にも書くが、トップチームが強いほどアカデミー育ちの選手をトップに組み入れることは難しくなる。

チェルシーの下部組織は2000年代後半から強かったが、ブルマ、ファン・アーンホルト、ウッズ、カクタ、ヌーブレ、マッケクランといった選手たちは、結局トップに定着できなかった。

これは取りも直さずこれまでユナイテッドの育成組織が以下に優れた選手を輩出してきたか、そしていかにトップチームで積極的に使っていく勇気と余裕があったかを示しているが、それも今後は危うくなるのかもしれない。



ユナイテッドの現状について、またアーセナルリヴァプールについても書かれたコラムがESPNにあった。

Manchester United youth development Andy Mitten - ESPN FC

http://www.espnfc.com/barclays-premier-league/23/blog/post/2511300/manchester-united-youth-development-andy-mitten



  • ファンハールはコーチ陣の刷新を求めており、ユナイテッドはかつての求心力を取り戻したいところだが、構造的な変革が無い限り道のりは厳しいだろう。ましてや、監督自身が3年だけしかいないと言われているのだ。
  • マクレアの後任はまだ決まっていないが、内部情報では多くの会議と、トップクラブでの「エリート・プレイヤー・パフォーマンス・プラン」に関する規定を満たすための大量の事務処理が行われているという。


  • 両クラブに通じる情報筋によれば(※なんじゃそら)、「これはシティにとってまだ始まりに過ぎない」。「今の時点では両クラブが抱えている選手の質に大きな差は無いが、それも変わり得る。シティはどの年代にもフルタイムのコーチを2人ずつ付けている。ユナイテッドパートタイムだ。優秀なのもいるが、そうでないのもいる。トレーニング施設の設備はシティが優ってる。全て囲いがあるし、投光照明もある。」とのことだ。
  • ユナイテッドはファーストチームにこそ照明があるが、ユースの方は吹きっ晒しの環境で練習している。
  • 今や、マンチェスターで最も才能ある子供のほとんどは、シティが獲得している。最近では、11歳の子供がユナイテッドからシティに移籍した。彼は既に同年代でベストの選手で、ユナイテッドの環境に不満を持っていなかったが、彼の兄がユナイテッドから放出されたことを両親が不満に思い、兄弟まとめてシティに移籍させたのだ。


勧誘プロセスについて、もう少し細かい話がある。果たして、これまでこういったことに手がついていなかったのだとすれば、結局みんな育成なんて重視していなかったんじゃないの?という気もする。



  • 情報通(※あの、、、)は明かす。「ユナイテッドは現状に満足してしまっている。彼らは、バスビー・ベイブスや92年組、それに最近もウェルベックのような地元の最高のタレントを獲得してきた偉大なユナイテッドだから、(放っておいても)選手が来ると思っているんだ。実際は他のクラブが進歩している間に、ユナイテッドは立ち止まったまま。シティに限って言えば。ユナイテッドを追い越してしまった」
  • シティは若い選手に(ユナイテッドよりも)良いパッケージを用意できる。親に金銭面の勧誘もできる。単にマイルとか、スパイクとか、ユニフォームだけではなくてだ。
  • シティの若い選手たちは練習だけでなく、質の良い私立学校で勉強も一緒に受けさせてもらえる。反対に、ユナイテッドの選手は、選ばれた数人だけ(ほとんどはマンチェスターの外から来ている選手だ)が、練習場の近くの無料学校に行ける(※”non-fee paying school)は、クラブ側が金を払わなくても通えるような程度の学校、という意味だと思う。多分、UKの子供の93%が行くという、税金で運営されているような学校)。ユナイテッドも学校とキャリントンへの居住施設建設を話し合っているが、まだ先の話だ。
  • 「もし自分がモス・サイド(シティのかつてのホーム、メイン・ロードに近い労働者階級の町)に住んでるシングルマザーだったらと考えてみてくれ。」「どちらもクラブもあなたの息子を欲しがったが、シティは、マンチェスターでも最高の学校の1つで教育を受けさせてくれる。もし息子がクビになってもそのまま通える。もしユナイテッドに入った場合、息子は今の学校のままだ。シティは親に金も払える。ユナイテッドがくれるのはたかが交通費の実費清算だ。」


どうせ、ほとんどの子供はプロにはなれない。であれば、親にとってはより質の高い教育をオファーされることは、相当な誘因になりそうだ。



  • 選手の年齢が上がっていくほど、金がモノを言う。現在、ユナイテッドのU-18でプレーする選手の中でも有力な3人が、他のクラブからより良い内容の契約で勧誘されている。1つはリヴァプールだ。もし彼らがユナイテッドを離れても、何の不思議もないだろう。


ファーガソンアカデミーの方にも大分影響力があったと聞くが、彼のやり方自体が時代遅れになっていたのではないか、という指摘がある。



  • 金が全てでは無い部分も確かにある。ファーガソンは若い選手に「辛抱しろ、そうすれば見返りがあるから」と言うだろう。正しい面もあるが、数字上は1年に1人ファーストチームに上がれれば良い方だ。リザーブの選手に週給1,000£(※プレミアでは、はした金)しか払っていなければ、そりゃファーガソンはハッピーだろうが、選手にしてみればどうだろうか。
  • 他のクラブのように資金を投じていないからか――アーセナルは14歳の選手を獲得するために、イプスウィッチに10万ポンド(約1,850万円)を支払った――、シティに負けているからか、とにかくユナイテッドはかつてのように才能ある選手を獲得できていない。一方、実はユナイテッドのファンだった、あるシティのコーチはユナイテッドでの仕事に興味を持っていたが、それも給与の条件を見るまでの話だった。





シティの話に戻ると、施設だけではなく、人材の強化も始まっているようだ。アカデミー統括のマーク・アレンはメディア業界の人間(元MTV)だが、コーチ陣のトップであるテクニカル・ダイレクターは、元リヴァプールのロドルフォ・ボレル。ベニテス時代にリヴァプールのU-18監督、後にはリザーブチームの監督と、アカデミーのコーチ陣の責任者を務めた人物である。以下、リヴァプール関連のWikiの記載を借りよう。

http://liverpoolfc.wikia.com/wiki/Rodolfo_Borrell

http://www.dailymail.co.uk/sport/football/article-2579649/Manchester-City-appoint-former-Barcelona-Liverpool-coach-Rodolfo-Borrell-Global-Technical-Director.html



ちなみにシティの育成チームを見ると、勧誘・獲得の責任者はウィガンでプレーした元ウェールズ代表のニール・ロバーツ(大昔のウイニングイレブンにいた気がする)、U-18の監督はブラックバーンやリーズで活躍したジェイソン・ウィルコックス、U-16の監督はこれまたウェールズ人のギャレス・テイラーが務めている。



(※追記終わり)



シティの今後の課題は(チェルシーがロフタス=チークで試しているように)、育てた選手をトップチームに引き上げられるかという点になる。U-21以下の年代に才能ある選手を揃え、最高の環境で育てることと、育てた選手をトップチームに入れることは別の問題である。前も書いたが、それができないことの問題は、まず1つは選手獲得の費用が余計にかかるということだ。

控えの選手ですら£30mかかるご時世、ユース上がりの選手でそれが賄えれば、浮いた分を本当の、自クラブからはなかなか育てられないトップタレントに充てることができる。


他には、よく言われるような「クラブのフィロソフィを理解している」「忠誠心がある」選手を輩出でき、ファンとクラブの一体感が高まるということなのだが、最後のは大事にせよ、最初の2つは正直よくわからない。まあ、そりゃそうなんだろうけど、みたいな。ただ何にせよ、輩出できたほうが良いに越したことは無い。





トップチームが強いほど、ユース上がりの選手がトップに定着するのは難しくなる。フランク・ランパードは「もし僕が今17歳だったら、チェルシーやシティのトップチームに上がるなんて到底無理だっただろうね」と発言している。

「もし自分の息子だったら、恐らくまずはチェルシーに入れて、8歳から15歳まで最高の教育を受けさせる。そして可能なら、そのあとは息子をもっと資源が無い、18歳でトップチームに定着できるようなクラブに移すよ」とも。

http://www.manchestereveningnews.co.uk/sport/football/football-news/lampard-reveals-fears-england-youngsters-7729888#ICID=sharebar_twitter



今の選手たちがトップチームに定着できなくとも、チェルシーとシティは金銭的に余裕がある限り、今の運営方針を続けると思われる。

最高の選手にできるだけ多くツバを付けておき、18歳になったらローンに出せばいい。彼らのうち1人2人でも戦力になれば儲けものだし、ならなければ売ればいい。

見込がありそうなら、買い戻し条項も付けられる。育成費用はFFPの対象から控除できる。止めるインセンティブは無い。



とはいえ、シティが(経営陣が言うように)世界的な人気クラブを目指すのであれば、自前で育てた選手をトップチームに組み入れていくことについて早めに取り組まなければならないと思われる。