君は伝説を見たか

日曜日は文フリでした。
みなさん、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。
「感想を書くまでが文学フリマ」というのは毎回言ってることですが、まあまだ全然そういう状況じゃないのですみません。


今回はちょっといつにもましてなんかすごいことがあったので、取り急ぎそのレポートをば。
6月6日、つまり文フリの1週間前に、島袋八起(id:yaoki_dokidoki)が突然こんなことを言い出したのが始まりだった。
【評論募集】VOCALOIDちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!(仮) - フシギにステキな素早いヤバさ

突発的な思いつきですが、文学フリマ(6月12日、日曜日)を目指してVOCALOID(UTAUも??)評論コピー本でも作ろうかなと思います。
自分で書きます。
一人でも出すはず。書けたら。

えー、もう1週間切ってるんだけどー
しかも文フリってボーマスと日程かぶってるし
原稿集まるのか、売れるのか、そんな企画で大丈夫か
と思いました
自分でも、これは書いてみたくもあるけど何の準備もしてないし書けないなあと思ってた。
だが、奇跡も、原稿もあるんだよ
2011-06-11
再録1本を含む6つの原稿が集まったのだった!
島袋八起責任編集ボーカロイド評論誌『VOCALID CRITIQUE(ボカロクリティーク)』*1
とはいえ、編集が終わった段階で既に土曜の深夜。
果たして文フリまでに印刷・製本できるのか?!
僕は朝から会場入りしなきゃいけないので、もちろん土曜は早く寝て、で現地でklovと合流して準備してました。
yaokiさんは、果たして大丈夫なのか。とりあえずtwitterで調子をうかがうなどするw
当日のyaokiさんのtwitterはこんな感じ
やおちぇる USA(@yaoki_dokidoki)/2011年06月12日 - Twilog
「これは間に合わないな」→「12時には出発できると思うので1時ぐらいになっちゃいます」→「ちょっと、うとうとしたら世界が消し飛んでいきそうになった。」
あたりで、klovと2人でやきもきしまくるw
「ボカロの、ありますか?」
「すいません、今製本中です! お昼頃には届くと思います」
「ボカロの、ありますか?」
「すいません、今こっちに向かっているはずです! もう少し待っていただけますか」
みたいなそんなやりとりもあったりw
あとでリプライ送りますのでと言って、ノートにtwitterIDを書いて貰ったりする*2
ボカロクリティークよ、絶好の販売チャンスを刻一刻と逃していってるぞ
13:40くらいにやおきさんようやく到着。
ミクにちなんで、39部刷ったらしいのだが、この時点で製本まで終わっていたのは10冊程度。
とりあえずそれを店頭に並べる。
で、yaokiさん、klovと共に昼食へ。
実はここでもうひとつ問題が起きていたのだった。
ここまでの本は、パンチで穴をあけてそれにホルダーを通してという感じで製本していたのだが、そのパンチで穴があけられなくなってしまったのだ。
新しいパンチを買いに行かないと、でもまずは昼飯だ、みたいな感じで外へ出たのだった。
昼飯を食べている間に、「ボカロクリティーク売り切れた」という連絡をうけて、益々焦る。
パンチはさすがにコンビニにはないよなー、文房具だよなーとか言いながら、klovがiPhoneで最寄りの文房具屋を探す。それを、スマホスマホめどーせ俺はガラケーだよと思いながら眺めた。
しかし、文房具屋へ向かいながら悪い予感はしていたのだ。今日って日曜日だよな。
案の定シャッターの降りてる文房具屋。
「ホッチキスはどうだろうか」
「50枚もあるんですが……」
とりあえず、ホッチキスでコピー本を製本しているaBreの牛濱に電話をかけてみる。
「ホッチキスで50枚って通る? 通るよね?」
「うちの100ページありますから……って50枚?! 50枚は無理。25枚までです」
と言われてしまう。一度電話を切るものの、しかしパンチを手に入れる見込みの薄い今、やはりホチキスくらいしか思いつかない。
25枚までいけるなら、とりあえず半分に分けてホッチキスで留めて、それをテープでくっつければいいんじゃないか!
というわけで再び電話
「やっぱりホチキス貸して!」
そうと決まればとばかりに急いで会場に戻ると、道具を揃えて製本作業を開始したのだった!
その時、時間は既に15時を回っていた!
文フリ終了まで残り2時間
いやーこれが以前と同じ16時までだったらアウトだったけど、17時までならいけるはず、とばかりに猛烈な勢いで製本する我々。
自分たちが離れている間に、例のノートにはずらっとtwitterIDの記帳が並び、その中にはボカロクリティークの予約も含まれていた。これはなんとしてでも作って届けなければ。
近くに、id:min2-flyがいたりしたので、
twitterで実況して」
と頼んだりするw

で、まあ15:40くらいに完成して、無事、販売を再開することができたのでした
残り1時間半
およそ20〜30部程度だったのですが、なんと完売いたしました
みなさん、ありがとうございます。寄稿者かつ製本作業人の1人としてお礼申し上げます*3


とにかく、これはもはや伝説
製本作業しながら、「これはもう伝説に残るな」とずっと口走ってましたよ、僕は
その横で、akinasiさんからは完全に、この人大丈夫かみたいな目で見られてましたけどね
というわけで、今回、期せずして伝説の目撃者となってしまった僕としては、目撃者の責任において記録に残しておかなければならぬと筆を執った次第です。
いつもと全然違うテンションでお送りしてしまいましたが、いずれ文フリで買った本の感想なども書いていくつもりなので、よろしくお願いします。


第12回文学フリマの感想などは、以下の記事にトラックバックが送られています。
サークル参加は500ブース以上、一般参加は4000人を越しているイベントなので、人によって色々と見え方は違うのではないかなあと思います(というか、こんな伝説伝説騒いでるのは俺だけw)
「第十二回文学フリマ」開催 - 旧・文学フリマ事務局通信(はてなブログへ移行しました)

*1:筑波批評社の発行物と思っている人もいるっぽいので一応書いておくと、編集・製作全て、yaokiさん個人によるものです。筑波批評は、文フリでの委託販売を受け付けた形です。

*2:もとは単に来ていただいた方に名前を書いて貰って、お、この人が来てくれたのかーと思うために置いておいたもので、別に実用的な目的のためにおいていたわけではなかった

*3:その両方において、質が悪くなってしまったということは、ここでこっそりとお詫びしておきますw 特に製本の方ね。いやほんと、ここんとこ、どんどん製本レベルとかがあがっていく文学フリマにおいて、製本の面において見劣りするのは確かなわけで、それを手にとって買ってもらえたというのは本当に感謝ですし、「ボカロ批評が必要だ」と見切ったyaokiさんの慧眼ですね