ご主人様の歌舞伎便り

 大谷選手の通訳、水原氏の事件は驚きました。ほんとに信じられないことでした。大谷選手が一番ショックを受けたと思いますが、どうか野球に集中して今シーズンも活躍して頂きたいです。

 さて、3月のとある日、ご主人様はスーパー歌舞伎ヤマトタケル」を鑑賞されました。市川團子演じる「ヤマトタケル」凛々しく真っすぐに誠実に演じておりました、素晴らしかったです。どこか故・猿翁さんの面影が思いだされました。團子さんはきっといい役者になるだろうな~。楽しみですね。

 幕間に頂いたお弁当は…

 銀座の街並みも随分変わりましたね。今や高級ブランドショップのオンパレードです。もっとも、ご主人様が知っている銀座は今や何十年前ですが、今も健在なのはあの三越のライオン。嬉しいな。ずっと、そこにいてほしいな。とご主人様は言っておりましたよ 。

 このところ、寒さがぶり返し、体調が今ひとつのご主人様ですが、花粉症の方はこの時期、大変お辛いと思います。もう少しの辛抱ですね。



 

ご主人様の本便り

 最近、風が強く、とても寒く感じます。いきなり冬にも戻ったような…これも春になるため、桜をきれいに咲かせるためなのかもしれませんね。

 さて、ご主人様の本便りです。

 まずは李箱作品集「翼」 李箱(イサン) 著

 新聞の書評にあり、読んでみました。李箱は韓国が日本の植民地の時代に生まれ育ちました。日本語も流暢で芥川龍之介の本をこよなく愛したそうです。韓国では李箱のことを天才か、狂人か、あるいは凡才かと言われた人でもあります。

 超が付くほどの学歴と境遇に恵まれ、エリートの道を歩んでいたのですが、重い病に倒れ、やがては好きな女に養われる身となり若くして亡くなります。その男の哀しさ、不甲斐なさを自虐的であるものの、ユーモアを混ぜて、面白く語っています。その文章は太宰治か、あるいは梶井基次郎か、それほど、素晴らしい。韓国では「李箱文学賞」があるそうです。

「花を見るように君を見る」ナ・テジュ 著

 ご主人様は韓流ドラマが好きでよく見ているのですが、ドラマの中でしばしば〈詩〉が出てくるのです。韓国の方々は〈詩〉が好きだそうですね。この詩集は図書館でちらちらと見ていたんですが、やはり、詩集は手元に置きたい。

「花を見るように君を見る」なんて素敵な言葉なのでしょうか。美しい花々もやがて枯れていくのですが、その枯れる様までも美しく愛でたい。そうありたいと思います。そうしたいと思います。優しい気持ちになれる詩集です。

「愛しなさい。一度も傷ついたことがないように」リュ・シファ 著

 これも韓国の詩集で素敵な本でした。心がざわつき寂しく、少し疲れている時に読みたい詩集です。

 傷つくことを怖がることはない。人を好きになることは素晴らしいことなのです。からっぱな心で新しい自分になって人を愛するのです。やがては貴方の心の傷も癒されるでしょう。こちらも優しくなれる詩集でした。

 「愛は苦手」山本幸久 著

 アラフォーの女性に焦点を当てた小説です。アラフォー(40歳前後)というのは女性にとっては一つのターニングポイントで悩ましい時でもあります。それぞれ境遇も違う女性たちが問題を抱えながらも、逞しく、善処する有様が頼もしい。作者は男性であるのですが、実に女性の心理を描いて驚きました。男性が女性の気持ちで〈男〉を書くのではなく〈女〉を描くのです。これってすごく難しいことではないかしら?とご主人様は言っておられました。楽しく読めて良き本でした。

「ナッシング・マン」キャサリン・アイアン・ハワード 著

これも新聞の書評があり、読んでみました。元・警察官であり、今は警備員をしている男は実は連続殺人犯だったのです。被害にあった家族の中で生き残った一人の女性がこの事件をほのめかす小説を書くのです。その小説が評判となり、犯人を追い詰めるきかっけとなるのですが…

 現実と小説を混ぜ合わせ、面白い仕掛けとなっています。ナッシングマンという題名がピッタリなミステリーでした。とご主人様。

 さて、ご主人様は大河ドラマ「光る君へ」をご覧になっているようです。それもあり、今年は「源氏物語」をしっかりと読みたいと言っておりました。

こちらは少し風変わりな源氏物語です。

「女たち三百人の裏切りの書」古川日出男 著

 数々の源氏物語があるものの、それは間違いだらけである。何故ならば「私は書いていないからだ」とあの紫式部がお怒りになり、怨霊となって、真実を伝える話なのです。これは源氏物語を良く知る方が読んだら最高に面白いと思いました。痛快時代劇小説でした。

光源氏ものがたり」田辺聖子 著

 著者の田辺聖子氏は大の源氏物語ファンなのです。「どうして私はこんなにも光源氏が好きなのか」を説明してくれる解説書、いわば入門書で、とても分かりやすく、読んでなるほどと唸らせる書物です。まずはここからですね。

「私本・源氏物語田辺聖子 著

 源氏物語はいろんな作家が書いているのですが、というか訳しているのですが、一番優しくわかりやすいのはやはり、田辺聖子氏では?とご主人様は思っているようです。

 さて、これは光源氏の従者のよる小説です。あゝ、面白かった。関西弁で普通に話している言葉で語られ、従者から見た光源氏の我儘で世間知らずのボンボンゆえのお馬鹿さんぶり。けれど、お茶目で純でそんなところが可愛いのですね。感性豊かな痛快源氏物語です。

 三月は何となく慌ただしく感じますが、もうすぐ桜ですね。春を愛でたいと思います。とご主人様は言っておりました。そして、これから「源氏物語」を読むそうですよ。

 

ご主人様のシネマ便り

 数日前に、漫画家・鳥山明氏の訃報がありました。ただ驚き悲しいです。残念でなりません。「ドクター・スランプ」「ドラゴンボール」など、日本、世界中の方々を楽しく元気にしていただきました。心からお礼を申し上げたいです。

 先月は指揮者・小澤征爾氏の訃報もありました。世界のオザワです。人柄もよく人徳があり、情にもろく素敵な方でしたね。日本のクラシック界を大きく変えた方でもあります。偉大なご両人のお姿はきっと、これからも忘れることがないでしょう。とご主人様は言っておられました。

 悲しいニュースの次には嬉しいニュースがありました。アカデミー賞です。「ゴジラー1.0」が視覚効果賞に。そして「君はどう生きるか」は長編アニメ賞に輝きました。素晴らしいです。快挙です!早速、ご主人様は「ゴジラー1.0」を見たそうです。

 時は日本の戦中と戦後の数年。突如、未確認生物ことゴジラが現れるのですが、本当によくできた映画で、素晴らしかったです。

 ゴジラの誕生は昭和29年、1954年です。実はライアンもその年に生まれ、ゴジラとは同級生で、勿論、ライアンはゴジラの大ファン。このニュースを聞いたら、きっと喜んでいただろうなと思いました。今回はゴジラ70周年記念の作品だそうです。ということは、今、ライアンは70歳ですね。そんなことをつい、思っていたそうです。

 映画が終わり、エンディングが.ゴジラの鳴き声と共に終わると、客席から盛大な拍手が聞こえました。勿論、ご主人様も手を叩いておりました。声にはならない「おめでとう。そして有難う」そんな心の声があちこちから聞こえました。

 こちらはイラストレーターをしている友人が描いた「ゴジラ」です。素敵ですね。今年は辰年で年賀状にしたそうです。ご主人様は額に飾っているそうです。ライアンも喜んでいるようです。

 嬉しさと興奮がいまだ続いているご主人様でしたよ。

ご主人様のフラワー便り

 大谷翔平選手のご結婚のニュースがありましたね。素晴らしいニュースです。嬉しい。凄く嬉しい。けれど、ちょっぴり寂しい。凄く寂しい…と早くも大谷ロスになっている方も多いようですね。ご主人様もその一人ですが。

 あのコロナの数年間、日本の明るいニュースは大谷選手だけでした。どれだけ、世の中を明るく希望を与えてくれたかしれません。心からお礼を言いたいです。

 なので、どうぞ、お幸せに、誰よりもお幸せになってくださいませ。そして野球です。ご活躍をご祈念申しあげます。

 さて、明日はひな祭り。まずは桃の花です。可愛いです。

 百合に胡蝶蘭デンファレにホワイトレース…白い花々です。

 春の花々…

 温かいような、やっぱり寒いような…体調にお気を付けくださいませ。

ご主人様の本便り

 早春と言えども、風は北風・冷たい雨もあり…季節は行ったり来たりしていますね。

 さて、ご主人様の本便りです。いくつか読みましたので、まずはご紹介いたします。

 「スキマワラシ」 恩田陸 著

 心の隙間に見えるその影はもしかすると、知られざる家族の絆。過去へのいざなう旅の始まりかもしれません。心がほっくりする小説でした。

 「あなたの愛人の名前は」  島田理生 著

 幸せだと思ってたのはそうありたいと願うからでしょうか? 心の奥にあるかすかな欲望。それは愛。あなたの好きな人はと問われ、思い浮かべる人は誰ですか?短編集ですが、人は生きるために小さな噓をつく。だけどそれは仕方ないのだと、そんなことを思いました。

 「赤い月の香り」 千早茜 著

 「透明な夜の香り」だったかな?その続編です。自分だけの香りを見つけに、ある調香師のところに訪れる人々の物語です。

 読んでいる時間は静かな、真っ白な雪景色の中、誰ひとりの足跡すらない、まるで音のない世界を感じます。アロマのことも詳しく書かれていて、アロマ好きのご主人様としては楽しい本でした。この空気感が良いです。大好きな作家です。

「この世の喜びよ」井戸川射子 

 芥川賞の作品です。喪服店で働く高齢の女性。ある日、若い十代の女の子と知り合います。その女の子を通じて、自分の過去、家族、娘たちのことを思いだしている話です。神の視点で描かれており、主人公のことは「あなた」となっていて、また、話が急に変わったりと、ちょっと読みにくい小説でした。でもそれがきっと良いのかもしれませんね。文章は詩的で素敵です。著者は詩人のようですね。

泉鏡花 短編集」

 古いしきたりの中、見えない壁に囲まれ、不自由に、そして結婚は家の問題で、個人の尊重などない時代の作家です。求めていたのは愛の自由です。

 泉鏡花の本はライアンの本にもいくつかあったのですが、ご主人様は読んでおらず、これは現代語に直したものです。本当にさらさらと気持ちよく読めました。

 あゝとため息が出るほど、美しいお話でした。純粋な愛ほど、心を満たすものはありません。流石に素晴らしいです。

「乙女の教室」 美輪明宏 著

 美輪氏のエッセイですが、すべてがなるほどと唸らせます。ご主人様は昔から美輪明宏氏が好きで、よく読んでおります。テレビも見ていますよ。「愛のもやもや相談」とか。仰ることは昔から変わりません。「美しいものを見なさい。音楽とか、芝居とか芸術とか、世界の人たちが大事にしていた文化を見なさい」と。

 すでにおばさんの域のご主人様ですが、乙女心を無くしてはいけないと悟ったそうです。そういえば、以前、美輪氏は「泉鏡花を読みなさい」と言っていたことを思いだしました。

「ザリガニの鳴くところ」 ディーリア・オーエンズ 著

 人気があったミステリーです。親からも見放され、一人暗い森で暮らす孤独な少女、ガイア。ある時、ある少年から読み書きを教えてもらいます。それをきっかけに学ぶことの楽しさを覚えます、やがて時が過ぎ、ガイヤは賢く、美しい女性に成長するのです。そんなとき、ある殺人事件が起きガイヤはその容疑者となってしまうのですが…

 まず、自然の描写が素晴らしい。作者は動物学者でこれは69歳で初めて書いたミステリーだそうですが、植物、動物たちの自然のなかの掟など、残酷なほど、丁寧に描かれています。何よりも、何も持たない孤独なガイヤの逞しく、強く生きていく成長ぶりに心が揺れました。結末は…それは内緒です。ミステリーですからね、とご主人様。

 「ゼラニウム堀江敏幸 著

 フランスで暮らすある男性からの視線で、そこで出会う女性たちとその出来事を描いています。まるでフランスの小説のようだと思っていたら、作者はフランス文学者で、成程だと頷けました。描写は素晴らしく美しい。いろいろな国の女性が登場し、その世界感が良いです。自分自身がそこにいるような気さえ致しました。

「甘いやかな祝祭」

 田辺聖子氏、小池真理子氏 藤田宣永氏など…いろいろな小説家が描いたアンソロジーです。いくつか読んだことがありますが、どれもは素晴らしい小説の短編集でしたよ。

 まだあるのですが、今日はこの辺で。窓の外は北風です。南の風はこれからかな?とご主人様でした。

ご主人様の歌舞伎・オペラ・シネマ便り

 今日は雨模様です。春の雨は優しい、植物にとっては恵みの雨です。暖かかったり、風が強く感じたりの三寒四温ですが、少しずつ冬のコートからスプリングコートに、マフラーからスカーフに変わっていくのですね。

 さて、ご主人様はこのところ、芸術を楽しんでいるようです。まずは歌舞伎。猿若祭二月大歌舞伎です。猿若祭は中村勘九郎さん、七之助さんが主演される歌舞伎だそうです。今年は故・勘三郎さんの十三回忌に当たる年で、勘三郎さんのお馴染みのお芝居が演目となっておりました。

 午前の部でしたが、新版歌祭文 野崎村。

 野崎村の百姓久作では娘お光と養子の久松は許嫁の間柄。しかし、久松は奉公先の娘、お染と恋仲になっており…どちらかが諦めなくてはいけないのですが、せつない女心を描いた芝居でした。

 釣女 これは狂言仕立てのお芝居です。

 ある大名が妻を娶りたいと、縁結びの神様と名高い神社へ向かい夢のお告げを聞き、ある川に行き、釣り糸を下げると、素晴らしい女性が現れました。それをまねて、同行した太郎冠者が釣り糸を下げると、何と、世にも醜い女性が現れたという話でユーモアたっぷりの芝居でした。

 籠釣瓶花街酔醒 とある佐野の商人、次郎左衛門が初めて吉原仲ノ町を訪れ、そこで花魁・八つ橋と出会い、その美しさに一目ぼれ。そして、すべてを八つ橋に捧げるのですが…

 これは故・吉右衛門さんがよく演じられた役で、ご主人様も何回か見ておりました。七之助さんの花魁姿は大変、美しくご立派でした。勘九郎さん演じる次郎左衛門は田舎育ちの純朴な優しい男から、最後は豹変する男へと変わり、素晴らしかったですね。お声も勘三郎さんによく似ていて、勘三郎さんのファンであるご主人様としては嬉しい限りです。

 そして、ライアンと一緒に勘三郎さんや吉右衛門さんのお芝居を良く観ていたな~とちょっと思い出しておりましたよ。

 会場には勘三郎さんの懐かしいお写真も飾ってありました。

 こちらは勘三郎さんの初舞台。可愛いですね。

 歌舞伎鑑賞の後は扇やさんのちらし寿司を頂きました。綺麗ですね。

 次はオペラです。妹のQ子が市民オペラのコーラスに参加しており、年に何回かオペラに伺い、楽しみにしているご主人様です。

 今回は「椿姫」あの有名な悲しいお話です。ソリストの方々、素晴らしかったです。とてもいいお芝居でした。コーラスも素晴らしかった。Q 子も10年以上続けていると思いますが、その成長を感じられました。会場は割れんばかりの拍手喝采でしたよ。

 もうひとりの妹、Y子から美味しそうなお菓子を頂き、その友人のSさんから綺麗なお花を頂きました。嬉しいですね。

 お食事はいつもの焼肉屋さん。食べるのに夢中で写真を撮るのを忘れてしまいました。

 最後にご主人様のシネマです。少し前に見たのは「哀れなるものたち」

 あらすじは、とある身ごもったご婦人が川に身を投げ、そこを通りかかった天才外科医が何とか助けようと、女性に胎児の脳を移植するのです。こうして、身体は大人で頭は子供である一人の人間が生まれるのですが…ただただ驚きの映画で斬新な作品でした。主演はラ・ラ・ランドエマ・ストーン。その女優魂に脱帽。

 そして「ボーはおそれている」

 ボーはひどく不安症に悩ませられている男性で、今さっき、母親と電話で話をしていたはずなのに、その後すぐに母親の訃報を耳にしてしまうのです。それから不思議なことが次々と起こり、ホラーなのか、幻想なのか、あるいは現実か?いったい、ボーは何をおそれているのか?これもとても斬新な映画でした。

 二作とも、今評判の映画ですが、映像の世界はもの凄く進化しているのですね。とご主人様は言っておりました。

 芝居も音楽も映画も楽しいですね。ご主人様は、大いに楽しんだようですよ。

ご主人様のフラワー便り

 明日はバレンタインデーです。その昔、義理チョコというものをプレゼントしたことがあったな~とご主人様は思い出しているようです。そんな時代だったんですね。最近は、別に好きな人ではなく、友達とか、自分のご褒美で買う方も多いようです。ご主人様もお友達から頂きました。美味しかったな~。

 さて、バレンタインデーです。赤を基調にお飾りを致しました。ちょっと楽しくなりました。

 他にも…

 チューリップが満開!

 確か一週間前は雪が降りましたね。とあるところの雪だるま。可愛いです。

 先日、お墓参りに行ったら、梅が咲いていました。春の匂いがしておりましたよ。ご主人様はしばらく、梅の花を愛でていたようです。