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真鍮の鳥籠

2011-01-26

読書メモ:「子どもと性被害」雑感

子どもと性被害」という新書を少しずつ読んでいる。10年前の本で、法律や支援体制、支援機関などの情報は古くなっているかもしれないけれど、人の心や意識はそんなに変わってないような気がする。被害に遭った人の心理や、その近くで支えようとする人が陥りやすい状態などは今も同じだろう。サポーター向けの章は私が読んでも参考になったし、読めて良かったと思う。無駄に人を恨むのは辛いものね。

この手の本ではほとんどの場合、最初の1〜2章や序文などで、実際の被害事例が列挙される。書店や図書館などではさっと目を通せても、私の場合、自宅や布団の中等になると読むのが相当な苦痛になってしまう。二度目がどうしても見られなかったりもする。相手は単なる印刷された文字に過ぎなくても、色々比べたり、思い出したりしてしまうんだよね…。

被害の実態やその深刻さ、数の多さは、果たしてどの位の人が知っているのだろうか。ほとんど知られていないのではないか。実際どうであるかを全く知らないからこそ、「ポルノ」というフィルター越しで簡単にネタにしたり娯楽にしたりできてしまうんじゃないだろうか。ふとそんな気がした。著者の方はあとがきで、「『自分は憤死するのではないか』と本気で思った」「あまりにも重い現実を目の当たりにし、強烈な倦怠感に襲われて、起き上がることすらできない状態に陥ったのも、一度や二度ではなかった」などと書かれている。私も児童ポルノ*1を扱った部分などでは頭がガンガンした。

こういう被害を受けると、精神的にどれだけ恐ろしい打撃を受けるか、こういうオープンな場に書こうと思った事は何度もある。長期間に渡って本当に重大な影響を受けるのに、全く理解されているように思えないんだもの。ここ数日もずっとそれを考えてた。自分の手元には言葉に起こせた紙もある。しかしまだどうしても出来ない。エネルギーが足りないんだと思う。それだけ巨大で、向き合う事が難しい。そして書けても、全然伝わらないような気がする。「そこまで大した事じゃなくね?」と思われるのが怖い。

また、「言葉に起こせた」と言っても心の動きだけだ。自分が具体的に何をされたかは、早い段階で一度捨てるようにして全部紙に書き出した以外、どこでも書けてないし誰にも言えてない。読み返すことすらできてない。忘れた事は一日たりとも無く、今でも細かい所まで覚えているのにだ。まだまだ直面できてないんだと思う。いずれは語られる事が必要なのかも知れないが。



先日勇気を振り絞って、「生きる勇気と癒す力」を本屋で注文してみたんだけれど、「出版社で品切れ」という返事が来た。古本を探すか図書館で借りるかするしかなさそうだ。できれば手元に置いておきたいんだけどなあ。高いだけに増刷もしづらいんだろうか。



(3/1)参考記事を追加しました。

あなたは悪くない |知れば知るほど・・・

*1:実写、すなわち虐待の証拠映像

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