瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

遠藤周作『好奇心は永遠なり』(1)

遠藤周作『好奇心は永遠なり』一九九七年八月三十一日第一刷発行・定価1400円・講談社・214頁

 上製本(18.1×11.7cm)。カバー表紙にのみ副題「狐狸庵の不思議探検」が入っています。……竹中直人に似てる。カバー裏表紙から背表紙に掛けて、同じ写真がもう1つ入っています。
 カバー表紙折返しに「各界著名人と語る/不思議な世界」として内容が示されています。題は楷書体。参考までに頁を添えておきました。

中原英臣●「科学でも人の心は説明できません」   ※ 7〜20頁14行め
湯浅泰雄●「『気』の歴史と正体をさぐる」   ※ 21〜34頁1行め
高塚光●「超能力で自分のカゼも治します」   ※ 35〜52頁7行め
中村希明●「幽霊の正体は欲求の形です」   ※ 53〜68頁8行め
妹尾河童●「ミジンコをペットと呼ぶのは失礼です」   ※ 69〜84頁13行め
由美かおる●「足の裏呼吸でストレスしらずです」   ※ 85〜102頁3行め
野沢重雄●「ハイポニカ農法はヒトにも通じます」   ※ 103〜118頁11行め
沼田陽一●「犬は飼い主に順位をつけます」   ※ 119〜134頁14行め
加藤由子●「猫は勝手気ままの個人主義です」   ※ 135〜150頁12行め
崎川範行●「宝石には宇宙の歴史が入っています」   ※ 151〜166頁14行め
北杜夫●「蝶と蛾のちがいわかりますか」   ※ 167〜182頁14行め


 これら対談の初出は、最後の214頁12〜13行めに下詰めで小さく、

(本書の対談は、小社発行の科学雑誌クオーク』に1989年/12月号から91年5月号までに掲載されたものをまとめました)

と示されていますが、掲載誌はこの期間、8巻12号 通巻90号 (1989年12月) から10巻5号 通巻107号 (1991年5月) まで、全部で18冊刊行されています。11本しかない理由は、説明されていません。発表順に並んでいるらしいのですが、どの号に出たのかは示されていません。加藤氏との対談で、遠藤氏の質問攻めに加藤氏はたじたじになって後半、殆ど答えられなくなっているのですが、何の補足もありません。してみると、収録に際して取捨選択があった訳ではないらしいのです。それぞれの対談の扉(頁付なし)に題と相手の名前が示され、その裏(頁付なし)に顔写真と簡単な紹介があるのですが、これは対談当時の情報のようです。遠藤氏の没後、まとめられた対談集ですが加筆修正は特に行われなかったようです。
 単行本化に際して、183〜210頁に、末尾(210頁6行め)に(一九九七年七月インタビューしたものを編集部でまとめました)とある、未亡人の遠藤順子「夫、父、作家、遠藤周作の横顔」と、211〜214頁に加藤宗哉「あとがきにかえて――好奇心、しかし実に真剣な好奇心」が、加えられています。(以下続稿)