瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

中島敦の文庫本(30)

・角川文庫294(11)
 改版六十一版・改版六十三版・改版69版を比較して見た。
 カバー背表紙は肌色地、最上部にゴシック体で「4-1 中島 敦」とあり、中央やや上に明朝体太字「李陵・山月記*1」にゴシック体で小さく「 弟子・名人伝」と添える。改版六十一版・改版六十三版はこの標題の上に○で囲われた●があったが改版69版にはない。下部にゴシック体でやや小さく「角川文庫 |■」とあって、○●や|■は改版六十一版は暗い橙色、改版六十三版は淡い朱、改版69版の|■は暗い橙色。
 カバー裏表紙、改版六十一版・改版六十三版は一致。改版69版は左上の定価の下に「ADOKAWA」と添えている。
 カバー裏表紙折返しは一致。
 カバー表紙折返しの上部、作者の紹介は一致。下部にはゴシック体で小さく、改版六十一版には左寄りに1行「カバー森村 玲」とある。改版六十三版には、

カバーイラストあさぎ桜
カバーデザイン西村弘美(角川書店装丁室)

とある。改版69版には、

原画:新井伸浩 仕上げ:小林美穂
特効:古市裕一 撮影処理:神林 剛
監修:後藤ゆかり
©2016朝霧カフカ・春河35/KADOKAWA/
文豪ストレイドッグス製作委員会

とある。
 カバー表紙、改版六十一版は昭和末年以来の森村氏の表紙で、現在、2012年1月12日付(01)に貼付したAmazon詳細ページに書影として示されているが、いつまでこのままであるか分からないので、図柄について2013年5月21日付「中島敦の文庫本(25)」に説明してあることを言い添えて置く。改版六十三版は髪の毛の坂だった紫の着物の若い男性が虎に凭れて岩の上に座る。左上に明朝体縦組み白抜きで「中島 敦」、右に濃紺の帯(0.9cm)を縦に配し、背景の虎の縞が透けている。上部に細身の明朝体の黄緑で「李陵・山月記〈りりょう・/さんげつき〉弟子・名人伝」読みは白抜き。下部に小さく白抜きで「角川文庫」。改版69版はAmazon詳細ページにて閲覧出来るが、背景は上方がやや薄い青で、文字は明朝体縦組み白抜きで右上にやや大きく「中島 敦」、左上に大きく「李陵・/山月記 〈弟子・/名人伝〉」左下に小さく「角川文庫」とあり、イラストは右寄りに、左胸に墨画で虎を描い着物を着て、紫の帯を締めた若い男が裸足を投げ出して平らなところに座り、右手にカバーを外した角川文庫(標題不明)を開いて胸の前に持っているが、虚ろな眼は真っ直ぐ前に向けられていて角川文庫を読んでいない。(以下続稿)

*1:ルビ「り りょう」。