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三等兵

2016-04-12

さよなら、Emacs

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ついにこの時を迎えてしまった。

不満はない。しかし、居心地のよいHelm.elとお別れをしなければならないのかと思うと小指の古傷がうずいて仕方がない。私を引き止めようとしているのだろうか、まるで考えなおせといわんばかりに。

だが、私の小指はもう…...。

…...いや。

ああ、少し昔話をしよう。

私はその昔、Emacsを最高に使いこなせるようにと小指の修行をしていた。もうずいぶん昔の話だ。

2,3年ぐらい前だ。

なぜそのような修行をしていたのかというと最高の小指を用意するためである。もちろん、最高のEmacsに応えるために。

iPadやiPhoneは小指だけで操作し、かの松尾象山も躊躇したという片手小指逆立ち、小指ピンポンダッシュ、アマゾンの奥地にて小指を餌に見立てたピラニア小指一本釣りなど、様々な修行をしてきた。

なかでも特に困難を極め、私の小指もこれまでかと覚悟した修行がひとつあって、それが24時間耐久熱湯風呂だ。


全身が熱かった。

このように、一歩間違えば二度とEmacsを操作することができなくなってしまうような、そんな過酷な修行を私の小指は行ってきた。

なぜなら、私は最高のEmacsを、最高の小指によって、最高にEmacsを使いこなしたかったからだ。

そうして数々の修羅場をくぐり抜けてきた小指から繰り出されるC-x C-fは、この世の誰よりも美しく芸術的で、なにより速い。その速度は光を超えている。

動いているのは主に中指と人差し指だが。ともかく。

もはや私の小指は物理法則を超えて時間という概念にとらわれなくなったのだ。

私がキーボードで1文字をタイプするときにかかる時間はおよそ0.1秒ぐらいだが、C-x C-fだけはそれをはるかに超越し、光の速度を超えてタイプした瞬間に時(とき)が止まる。


ふぁさああって。

この通り、私は時間の向こう側に広がる宇宙を小指によって感じられるまでに至ったのだ。その瞬間に、本当の意味での自由を得られる。私は小指によって獲得したのだ。

世界を。宇宙を。自由を。


イッツ、フリーダム。

諸君、これがEmacsだ。そして、これがEmacs使いだ。

私だけではなく、この世に生きる全てのEmacs使いは誰しもその小指に宇宙を宿している。我々Emacs業界ではそれを「コスモ」と言いEmacsを使う上でかかせないパワーだ。

もしきみの同僚がEmacsを使っているのであれば目を凝らして彼、又は彼女の小指の「向こう側」をみてみるといい。

どうだ、みえるだろう。

いや、きみは、みえなければならない。真っ当であるならば。

きみが真っ当な人間であるならば、その彼、又は彼女がC-x C-fをタイプした瞬間、小指の向こう側に広がるそのコスモを感じ取ることができるはずだ。


ふぁさあああ。


それこそEmacs使いだけがなし得ることができるこの世の理からの解放、宇宙への回帰。そしてペガサス流星拳(小指のみ)。

我々Emacs使いは、Emacsとその小指に宿るコスモによって本当の意味でこの世界からの自由を獲得したのだ。


しかし。

私は、Emacsとさよならをしなければならない。今日、この鍛えぬいた傷だらけの小指と共に。小指を酷使をしすぎたせいか、いつからか小指のコスモが反応しなくなってしまったのだ。

以前にはできていた重力波も観測することはできなくなった。

ああ、今まで黙っていて申し訳ない。実は、小指から重力波を観測できていたのだ。人類史上初の快挙であると自負しているが「ちょっと偉大な一歩過ぎでは?」と思っていたから黙ってた。

だが、いまなら話しても大丈夫だろう。もはや、私の小指は…..。


ピクピク。

ふふ、ほら、この通りだ。ピクピクしかしない。しかし、重力波を観測するためにはクイクイなんだ。

でも......ああ、くそ、クイクイが、クイクイができやしない。アイムソーリーアインシュタイン。

もはや、こうなってしまってはもう……。

私に。

私に、Emacsを使う資格は、ない。

残念だがここまでだ。仕方がない。小指に宿る宇宙を失ってしまったEmacs使いなど、ただの小指同然だ。


さよなら、私の宇宙。

さよなら、Emacs。

さよなら、そして、こんにちは。


Vim。

ビム。

ヴィム。


さて、これからはVimを使っていこうと思います。Sublime TextやAtomは合いませんでした。今の時代にそもそもテキストエディタってどうなのかと疑問に思うわけでもありますが、とりあえずVimを使っていこうと考えています。

というわけで、これからVimとなかよ…...


っと、いや、ぬぅ!?

ま、まて!なんだ、このVIm圧は!

くぅ、なんと、まさか信じられん!私の小指が…..震えている、だと……っ!?


ブルブルブル。


そしてこの心臓にまで届く暗黒の波動…..ッ!

何者も逆らうことを許されない圧倒的なパワァー……!


まさか、これは!

いや!

お ま え は……っ!!!


あ ん こ っ く び む あ う ぇ !!!!

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Dark Vim Master/暗黒美夢王(Uncock Vim Awe)

(???? ~ 2016 Vim生まれVim育ち存命中)


特徴 :

フーッハッハッハッハッハ


twitter:

https://twitter.com/shougomatsu


なぜ、このタイミングで私の前に…...!

いや、そうか。そういうことか。Vimに入門したいならまずは私を倒せと。そういっているのだな。

なるほど、通りでVim使いは誰も彼もが上質な闇のオーラをまとっていると関心していたのだが、そういうことか。この圧倒的な闇の力を持つあんこっくびむあうぇーを倒して入門しているからだったのか!なんと、おおぉ…..。


おお、なんということだ!

あんこっくびむあうぇーとは、Vim使いとは、なんと恐ろしい奴らなのだ!

さすが青春という人生の宝物を犠牲にしてVimの設定やプラギーンに費やしてきただけのことはある。通りで心に深い闇があるわけだ。

心の深淵に闇を宿す者、それがVim使いということか。

くそ、Vimの前にこのような大きな闇が存在していたとは。

こうなっては、この壁を乗り越えてVimに入門するためには。


Emacsで修行するしかない!

Vim使いが「心の深淵に闇を宿す者」なら、Emacs使いは「小指に聖なる宇宙を宿す者」である!設定は後付けだが!

ともかく私はその聖なる宇宙によって、Vimに入門するために、Vimの闇に打ち勝たなくてならない。


そういうことであれば、いまここに宣言する!

私は必ずEmacsを使いこなすための小指を取り戻し!

この小指から放たれるであろうペガサス流星拳によって闇を打ち砕くことを約束しよう!

そして、Vimに入門するという、その悲願を叶えるのだ!


さあ、では、こんにちは、Emacs!


Emacsを使いながらVimを使いながらザ・ワールドしながら私は元気です

ファンキーパーリーテキストエディターズのみなさん元気ですか。

私はEmacsをいじりしながらターミナルでVimを開きながら銀河に思いを馳せてときどき時間が止まったりしていやあまいったなあははあははうりいいいなんて日々を過ごしていました。

つい最近になって重力波の観測もできるようになったので、いよいよ私の小指も「…...至ったか」と感慨深いものがありましたが、まさかの負傷。深爪。まさかの。人類史の歴史を変える偉大な一歩が。深爪で。おやおや。

みなさんも少し気を抜くと時が止まったり重力波を観測したりといった現象に度々見舞われることがあるかとは思われますが、お互い気をつけて生きたいものですね。

それでは、さような…...って、おやおや!こ、これは!


仕事ですぐ役立つ Vim&Emacsエキスパート活用術 (SoftwareDesign別冊)
4774180076
出版社: 技術評論社(2016-04-09)


こんなところにEmacsもVimも扱う人にはもってこいの技術本があるのでは!?なぜここにあるのでは!?買ったらいいのでは!?

と思ったけどamazonには電子書籍版がありません。技評の電子書籍サイトにありました。


kindle版をまだ用意していないとは。これが......これが技評の選択、か。

どうしよう。