農業問題について

久しぶりに東京へ行ってきた。梅雨時期ということもあってか、北海道より寒いぐらいの日もあった。
農業経営アドバイザー研修のためであるが、じっくり今後の農業について考えることができてとても有意義だった。

研修は、大手町の公庫ビルで行ったのであるが、東京駅周辺の変貌は目を見張るものあがる。昔はオフィス街という印象を持っていたが、オアゾの完成により華やかさが増した印象だ。
オアゾとかミッドタウンを見学しようと思っていたのであるが、今回は時間がなくて行くことができなかった。
ただ、農業の構造改革についてじっくり考える時間をもてたのが収穫だった。
研修初日の夜は、知り合いの税理士と農林公庫北海道支店の職員と食事をする機会があったのであるが、みんななんとか農業を良くしていこうという気概が感じられて良い情報交換の場になった。農林公庫職員は二人とも北大農学部出身で、一人は道庁から出向しているとのことである。フェイスtoフェイスで話をすることは刺激を受けてとてもいいことだと思った。やはり異業種の人たちと交流することは自分を磨く上でも重要な事であるなと感じる。
できれば、我が事務所も人事交流をして人格を磨く機会を提供できればいいなと思った。

さて、農業の衰退の原因は何かというと、一言で言えば人材の枯渇だと思う。農業に魅力を感じなくなって、若くて優秀な人材が流失してしまっているのが大きな原因であろう。
また、魅力のないものにしてしまったのは、政府の農業政策に一因があるように思う。今の農政を見ていると、あたかも政府・農協がが農業経営者で、農家は単なる労働者に成り下がってしまっている感じがする。
過度の補助金漬けで、努力しようがしまいがそれなりに所得が補償され、農家に経営者マインドを失わせてしまったのが大きな要因のように思う。昔の農家は知的な人が多かったように思うが、最近は少ないように感じる。
税務のお手伝いをしていると、すべて農協任せみたいなところがあり、自分の経営状態を適切に管理している人が少ないなーと思う。これは私の指導力不足ということもあるが、なんとか経営者マインドを持ってもらうように努力していきたいと考えている。