鈴城芹『くすりのマジョラム』芳文社

くすりのマジョラム (1) (まんがタイムKRコミックス)

くすりのマジョラム (1) (まんがタイムKRコミックス)

『看板娘はさしおさえ』『家族ゲーム』などの4コマ漫画家、鈴城芹による「魔女っ子薬剤師」4コマです。
『看板娘はさしおさえ』では質屋の親子を中心にしたほのぼの4コマ、『家族ゲーム』ではゲーム好きな親子を中心としたほのぼの4コマと、安定した面白さを持っていますが、今作もまた、「見た目小学生の26歳魔女薬剤師」ラムと「双子の妹で長身グラマーな薬剤師」ユキというニッチでフェチな属性の主人公たちを中心に(笑)、ほのぼの4コマを繰り広げます。
*1
舞台は馬放薬局。魔女のトレーニングを受けた薬剤師・馬放ラムが、求めた人に「魔法の薬」を(薬事法の範囲に従って)作り、与え、そしてそれによって様々な人たちと知り合っていく。。。というお話です。
「魔女」「魔法の薬」という設定は後半になればなるほど薄くなっていき、登場キャラクタたちの人間関係によるドラマに主眼がおかれますが、『看板娘はさしおさえ』のような「職業もの」4コマとして面白く読めると思います。
この作者、かわいい絵柄ながら結構下ネタを混ぜたりするのですが
*2
それは今作でも健在。絵柄にだまされると痛い目を見るかもしれません(笑)。
また、『家族ゲーム』では小学生幼女や中学生少女とのガチ恋愛も盛り込まれていますが、
*3
今回は小学生男子とのガチ恋愛フラグも立ちそうで、なんというか読者を選ぶ4コマかもしれません。
しかしながらキャラクタ登場・紹介が終わり2周目*4にはいると相変わらずの安定した面白さで、また「ドタバタ」恋愛ではないのでまったりと読めます。
他の鈴城芹作品が好きなら読んで損はないですし、やや癖のある4コマを読みたい人にお勧めの一冊です。
看板娘はさしおさえ 1 (まんがタイムKRコミックス)

看板娘はさしおさえ 1 (まんがタイムKRコミックス)

家族ゲーム (Dengeki Comics EX―電撃4コマコレクション)

家族ゲーム (Dengeki Comics EX―電撃4コマコレクション)

*1:P18

*2:P48

*3:家族ゲーム』3巻P60

*4:フジモリ造語。詳しくはこちら参照。