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2013-10-16

クラウドがもたらすもの

iPhoneの登場により様々なハードやメディアが破壊された。音楽にはじまり、携帯電話、音声電話、ゲーム、TV番組、紙の書籍などである。新たな進化形をたどるものもあれば、破壊され、新しい形になろうとしているものもある。

これらの進化を加速させている要因としてはiPhoneAndroidに代表されるオープンプラットフォーム、∩箸濆み機器のハードウェアの進化、Googleなどの検索エンジンによる知識の共有の容易化がある。一昔前は組み込み機器で動くソフトウェアを開発するためにはそれ相応の知識と経験が必要であった。しかし、上述した要素により、経験は不要となり、知識はすぐに入手できるようになり、メーカーが独占していた組み込み機器のプラットフォームが誰でも利用できるプラットフォームへ変化した。

2012-04-03

new iPadの性能課題に対する疑問

new iPadが発売されて、一番気になったことは、解像度が4倍になったこと。解像度が4倍になるということはUI開発者にとってはとんでもない問題であるはず。つまり、性能が4分の1に劣化することを意味する。この課題意識は解像度の問題に直面してきた携帯電話AV機器の開発者にとってはあまりにも当たり前のことである。

しかし、あのAppleがいとも簡単に解像度を4倍にしてみせた。4倍にしつつ、性能劣化を防ぐことができたとしたら、new iPadは恐るべき能力を持つこととなる。Appleが解像度を4倍にしつつ、さくさく動くアプリを作る基盤を構築したとしたら、世界中の組み込み機器の技術者はいったい今まで何をしてきたのだろうか、と危惧した。

Appleに脅威を感じていた今日この頃であったが、そんなすごい技術をAppleが持っている訳ではないことを知り安心した。

http://satoshi.blogs.com/life/2012/03/ipad3.html

上の記事によると4倍の解像度に対応するためには、アプリ側でチューニング必要となるのである。ハードウェアアクセラレータビットマップの転送速度はUIが求める60fpsを実現するにあたっては、それほど十分な性能を持っているわけではない。アプリ側でチューニングを施すことでユーザに気持ちよく使ってもらえるUIを実現することが可能となる。これは組み込み技術者がよくやってきたチューニング方法の一つである。

ハード性能とソフト性能のバランスを保つためのソフトチューニングは永遠の課題であると、再認識した。Appleでさえ、クリアできていない。Androidフラグメントがよく取り上げられるが、アプリ開発者にとっては、Androidだけにそういった問題がある訳ではなく、iPhone/iPadにも根強く残る問題なのである。

2010-06-07

Apple製品がFlashを採用しない最大の理由は「最大公約数」

AppleのホームページにFlashを排除する理由が記載されている。

http://www.apple.com/hotnews/thoughts-on-flash/

排除する理由としては、オープンでない、セキュリティに問題、消費電力が多いなどがあることが述べてられているが、その中でも、最大の理由としてあげられているのが、Flashがクロスプラットフォームであること。これはプラットフォームを提供する側の意見としては至極当然である。

AppleはFlashだけでなく、VM(Virtual Machine)をiPhoneなどのデバイスにアプリとして登録することを許可していない。このことからも、Flashだけを追い出そうとしているわけではないことはわかる。

クロスプラットフォームとは、どの端末でも動くアプリを実現するプラットフォームのことだ。例えば、Flashで作ったアプリはPCでも動くし、携帯電話などのデバイスでも動いてきた。

もう少し詳しくFlashが動くデバイスを考えてみる。

  1. PC
  2. 携帯電話
  3. スマートフォン(iPhoneAndroidなど)

更に、上記デバイスは搭載するアプリPFによって分類できる。

  1. ブラウザ
  2. iPhoneAndroidなどのアプリPF

これら全てで動作する環境とはどういうものか。それがクロスプラットフォーム。

クロスプラットフォームを使うことによるメリットは以下である。

  • 作ったアプリはどの環境でも動く
  • 一つのプラットフォームの知識があれば、どの環境でもアプリを動作させることができる

なるほど、開発者にとっては、クロスプラットフォームを使えば、一つのプラットフォームの知識さえあればたくさんの環境に対応でき、開発効率もあげることが可能になるだろう。

ではデメリットは?

  • どの環境でも動く機能しか使えない

つまり、全てのプラットフォームの「最大公約数」の機能しか持ち合わせないことがクロスプラットフォームの最大のデメリットとなる。これがAppleのFlash排除の最大の理由である。

Appleの言うことももっともである。Cocoaの機能をフルに使って、アプリを作ってもらいたいが、Flashなどのクロスプラットフォームが存在してしまえば、それが阻害される。

このような理由により、「最大公約数」を許さないAppleはFlashを排除する訳である。

屁理屈もこれだけロジカルにされると、納得してしまいそうになる・・・

2010-06-04

Googleとは何の会社か?#1

昔、Googleは優れたWebの検索エンジンを提供してくれるだけの会社であった。1990年後半頃、いろんな検索エンジンがあったが、Googleを使ってからは他の検索エンジンなんか使う気がおきなくなった。それくらいGoogle検索エンジンは他を抜きん出て優れていた。

しかし、今、Googleは単なるWebの検索エンジンを提供する会社ではない。

では、今は何の会社か?既存のビジネスを破壊する嫌がらせが大好きな会社にしか思えない。迷惑を受けている会社は多いことだろう。例えば、PC、サーバ、家電、携帯電話、カーナビなどなどを作っているメーカからすれば、Googleは何でも無料で提供してしまうんだから、いい迷惑だ。

しかし、よく考えると、Googleは大企業、零細企業に関係なく公平な会社であることがわかる。

ニッチな零細企業にきめ細かく光をあてることのできる仕組みを提供している。それがアドワーズ。Amazonのロングテールが死にかけた本たちに光を与えるのと同じように。

リビングの王様「iPad」

iPadの可能性についてはいろいろメディアでも取り上げられているが、iPadの真の可能性はリビングの王様になることだと思う。

リビングの王様になるための要件は「手軽」であることだ。リビングの王様になるためにはこれに限る。

ユーザはリビングでは面倒な作業はしたくない。見ているTVに関する情報を検索するためにノートPCを開くなんてもっての他。もちろん、起動を待ってなんかいられない。

今まではリビングでのちょっとした検索は、携帯電話やスマートフォンが担っていた。しかし、携帯電話やスマートフォンはモビリティが高いという利点があるものの、画面が小さいという致命的な欠点がある。画面の小ささはリビングにいるときは徒となる。

iPadはまさしくこれらの「面倒くささ」「画面の小ささ」を解決できる。リビングでTVを見ながら、「手軽」に膝の上でぱちぱちっと検索するにはうってつけだ。

こんな「手軽」なiPadにも、もちろん、改善点がある。一番、大きな改善点は「重過ぎる」こと。680gは重過ぎる。本を閲覧するように宙に浮かせた途端、重すぎて使えなくなる。(筋肉増強トレーニングにはもってこいだが)

とは言え、そのうち「重過ぎる」という問題は改善されるだろう。Appleが解決しなくても、どこかのメーカが超軽量Android端末(60g希望!)とかで解決してくれるのかもしれない。液晶と本体を切り離したりするといいのかもしれない。もちろん液晶は有機EL。

あと、リビングの王様になるために、必要なことは、リビングの家電をお手軽に制御できること。そう、リモコンになること。そうすれば、ユーザはリモコンの山から解放される。

まぁ、10分くらい考えたら、これくらいのアイデアが出るんだから、ジョブズなんかは当たり前にこれくらいは考えているんだろう。なんにせよ、iPhoneの画面を大きくしただけに見えるiPadだが、実に深い。

2009-07-09

Google Chrome OSについて考える

先日、GoogleがChrome OSを発表した。GoogleがOSを作るということは、昔から言われていたが、クラウドOS的な話ではないように思える。クラウドOSなんかより、もっと、シンプルであり、それ故に、恐ろしい発想に思える。

ネットブックに必要なものは何か?

ブラウザしか使わない人がたくさんいることは明確だ。その一つのソリューションがネットブック。ネットブックは8年前のOS(XP)と低能力のCPU(Atom)により構成される。軽い構成にしているにも関わらず、ネットブックは遅い。ブラウザだけしたい人にとってはオーバースペックであることは明白。オーバースペックの代償が遅い動作となると話にならない。

ネットブックに必要な要件は高速にブラウザが起動できることだ。全てのPCがネットに繋がるのは暴論だと言う人がいるが、ネットブックというくらいなんだから、ネットにつながっているのは必須とい言っても問題ないと思う。とは言っても、GoogleはGearsを持っているので、ネットにつながってなくてもアプリを動かすソリューションを持ち合わせている。

高速ブラウザに必要なものは何か?

各社、JavaScriptが速いブラウザを競って作っている。しかも、それらはWindows,Mac,LinuxといったOSありき。これらブラウザはOSを立ち上げ、ブラウザを立ち上げる速度を速くするものではない。ブラウザの性能に必要な要件は、JavaScriptが高速なだけではなく、高速に起動できること。

各社のブラウザは、起動を速くするために、OSをなくすという発想までには至っていない。そんな中、既存のOSをとっぱらいブラウザだけ動かすという考え方はシンプルで面白い。Googleのすごいところは、民生機器をターゲットにしたのではなく、PCをターゲットにしたところ。民生機器ならOSなしにブラウザを動かすという考え方は普通だが、PCとなるとそういう発想は出てきにくい。ネットブックを速くするための構成としてはありだと思う。まさしく、コロンブスの卵。

Chrome OSへの布石

Googleはちょこちょことなんに使うの?と言いたくなる技術を出していた。GearsやNaCL。これらはChrome OSのための布石だったのだろうか。

気になるのは、Gears。これをどこまで使うか。OSと言うからには、ブラウザ機能だけではなく、ローカルな機能にアクセスする必要がある。Gears。Gearsを使って、どの程度までOSとしての機能を実現するかが今後の見所。

CPUの締め出し

GoogleがサポートするCPUはいつもx86とARM。PCだけ対象にしている人にはそれだけあれば十分じゃないと思うかもしれないが、民生機器で使われているCPUは様々。

つまり、Googleの技術が大流行するとx86、ARM以外のCPUを使っている人たちはたまったものじゃない。まさしく、CPUの締め出しと言える状況が発生するかもしれない。

Androidとの関係は?

GoogleはChrome OSとAndroidは競合するところもあるが、選択枝の一つだと説明している。選択枝によりイノベーションは加速すると言っている。また、Androidは民生機器、Chorome OSはPCがターゲットだそうだ。

いろいろ、言い訳を並び立てているようだが、単にGoogleという組織が1枚岩ではなく、ぶれているだけにも見える。その証拠にGoogleGoogle Desktop Gadgetなる技術も発表している。どれも似たような技術だが、相容れない。Googleに言わせれば、選択枝なのだろうが、個人的にはそうではなく、巨大になりすぎ、制御する人間がいない代償だと思う。Appleはジョブズがうまくやってるんだし。

1年後のPCのOS

Chrome OSは1年後はPCのOSのシェアを席巻する力を持つだろう。iPhone携帯電話の世界に衝撃を与えたのと同じように。

Appleのマイナスのデザイン(キー廃止、余計な機能廃止)と同じように、Chrome OSは極限までにシェイプアップされたデザインと言えるのではないだろうか。

最後に

最近のヒット商品のトレンドは機能を増やすことではなく、本当に必要な機能にしぼることのように思う。本当に必要な機能を考え、今までないがしろにされていた機能を足すことがユーザにとっては必要なのかもしれない。

それを具現化しようとしているのが、Googleであったり、Appleであるような気がしてならない。