小林一茶風日記

2004 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2005 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2006 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2007 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2008 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2009 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2010 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2011 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2012 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2013 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2014 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2015 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2016 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2017 | 01 | 02 | 03 | 04 |
 

2017-04-18

人類気候10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか』

中川毅 著

講談社ブルーバックス

ISBN978-4-06-502004-3

古気候学について書かれた本。

過去の気候に関する研究についてあれこれと大雑把にまとめたもので、よくいえば入門概説、悪くいえばややテーマがぼやけている印象はなくもないが、別に悪いというほどでもないので、入門概説でよければ読んでみてもという本か。

この分野に関して知らなければ知らないほど、面白く読めると思う。

水月湖の研究に関して知りたいとか、具体的な問題意識を持って読む向きには、やや物足りないかもしれない。

あくまで、入門概説。

入門概説でよければ読んでみても、という本だろう。

以下メモ

・最終氷期が終わって以降の地球の気候はかなり安定しているが、全体的に見ればこれはむしろ例外的である

・地球の気候は公転軌道の離心率や歳差運動の影響を受けるので、現在の気候が長い将来にわたって安定して続くことはありえない。

・最終氷期は、数年というごく短い期間に突然終焉を迎えた。

・氷期が終わるまでの気候は決して安定していなかったので、人類が農耕を行わなかったのもそのためであるかもしれない。

2017-04-11

素数はめぐる 循環小数で語る数論の世界

西来路文朗・清水健一

講談社ブルーバックス

ISBN978-4-06-502003-6

整数を素数で割った数に関連して書かれた数学読本

内容的にも難易度の点でも完全に好事家向けなので、そこまで数学が好きな人用の本か。

少なくとも一般人はお呼びでないと思う。

完全に難しいとはいえないが、親切でないことは確かで、多分好事家ならこれくらいは苦にしないのだろう。

内容的にもこれで面白いのかというと、好事家は違うのだろうとしか

結局は完全に好事家向け。

好事家向けなので、後はそれでよければ、という本だろう。

2017-04-04

『海の向こうから見た倭国』

高田貫太 著

講談社現代新書

ISBN978-4-06-288414-3

古墳時代における日本列島と朝鮮半島の関係を古墳の出土品などから探った本。

それなりにまとまっているし、面白かったので、そうしたものでよければ読んでみても、という本か。

後は、特にどうということはなく、普通歴史書

そうしたものでよければ読んでみても、という本だろう。

以下メモ

・百済、新羅、加耶(金官加耶、大加耶)などの朝鮮半島南部の国家や地域は、高句麗やそれぞれの国に対抗するため、倭との通交を求めた。

・『日本書紀』ではヤマト朝廷との仲が険悪に描かれている新羅も、古墳の出土品を見る限り倭と積極的に通交していた。

・六世紀前半に高句麗に対抗するための新羅、百済、大加耶の協調体制が崩れ、加耶は新羅と百済の草刈場となる。

倭は、この中で主体的外交関係の把握に努め、吉備における大古墳造営の停止や『日本書紀』に記載のある雄略期の吉備の反乱、また「磐井の乱」もその過程で起こった。

・栄山江流域では六世紀前半前後の短い期間、前方後円墳が築かれたが、同じ地域の他の古墳との間にそれ以外の顕著な断絶はなく、百済が進出してくる中で対抗上倭とのつながりを示したのだろう。

2017-03-24

『量子革命 アインシュタインボーア、偉大なる頭脳の激突』

マンジット・クマール 著/青木薫

新潮文庫

ISBN978-4-10-220081-0

量子の発見からコペンハーゲン解釈覇道までを記した量子力学に関する科学史読み物。

もう少し踏み込んでいえば、コペンハーゲン解釈が絶対視されなくなった現代視点から描いた量子力学発展の一側面史、というところか。

一側面史としては面白かったので、それでよければ、という本。

ただし、量子力学を知らない人にとって、いい本であるかどうかは少し疑問に思う。

不確定性原理波動方程式の後はコペンハーゲン解釈にのみ焦点が移ってしまうし、量子力学そのものの知識についてあまり過剰な期待はすべきでない。

量子力学についてすでに知っているという人なら、そこそこというところ。

現代なら中学高校で習う原子核などのことがまだ十分には分かっていない中、現代でも大学以降の専門家たちが取り組むような量子力学を物理学者たちが原子の解明と歩みを同じくしながら試行錯誤して作り上げていく様は、科学史ならではの視点として興味深く読むことができた。

そうしたものでよければ、という本だろう。

2017-03-10

『発掘狂騒史 「岩宿」から神の手」まで』

上原善広

新潮文庫

ISBN978-4-10-120686-8

旧石器捏造事件に至った戦後考古学の流れを追った本。

見てきたような、という書き方をしていて、物語としては読みやすく分かりやすいのだろうが、当然すべてを見てきたわけはないので、そこんとこどうなの、という本ではある。

個人的には結構微妙お薦めしたくないタイプの本ではあった。

物語として読みやすくはあるだろうから、そうしたものでよければ、という本か。

薦めはしないが、それでも読みたければ、という本だろう。

2017-03-03

『いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学』

センディル・ムッライナタン&エルダー・シャフィール 著/大田直子 訳

ハヤカワ文庫NF

ISBN978-4-15-050483-0

欠乏に関して、それが人に引き起こす影響やその結果について考察した社会科学読み物。

基本的結構面白い本だった。

内容は要するに、欠乏は人の精神に負荷をかけ、普通思われている以上に人の処理能力を低下させる、ということだろうか。

そうしたものでよければ、お薦めできる本。

遠足の当日になって帽子がないと騒ぐ子どもに対して何でもっと早く準備しておかないのと叱る親のように、対策はあまりなさそうではあるが。

いろいろと一通り考察してあるので、よい本だと思う。

お薦めしたい。

以下メモ

・欠乏によって、人はその欠乏していることに集中するが、それ以外の重要だが喫緊でないことを考慮の外に置いてしまう。

・同じ人でも欠乏を意識させると、(それ以外のことについての)処理能力がIQ換算で10以上落ちる。IQの標準偏差が15であることを考えれば、この落差は大きい。

愚鈍は貧困の原因ではなく結果である、かもしれない。貧すれば鈍する

・欠乏するとトレードオフ必要になり、人はその考察に追われる。

金持ちよりも貧乏な人の方が、トレードオフに慣れているので、お金価値に詳しい。

・セント・ジョンズ地域医療センターでは、長年手術室の不足に悩まされていたが、手術室の一つを空けておくことによって、この問題解決した。

急患の手術をその手術室で行うことで、予約された他の手術室での手術は予定通り行えるようになったからである。

・長い時間働かせれば効率が下がるので、長時間労働経営者にとって得策でない。

・何かを制限したり限られた食品を食べるダイエット方法は、トレードオフを考えることが少なくなるので、心理的には有効度が高い。

2017-02-17

『入門! 進化生物学

小原嘉昭 著

中公新書

ISBN978-4-12-102414-5

進化学について書かれた本。

体裁的には進化についての啓蒙概説書だが、啓蒙書というよりは布教書と考えたほうがいいと思う。

進化論の布教書。創造説とかいろいろあるから、かたくなになるものなのかもしれないが、やや原理主義っぽい感じはある。ダーウィン世界一ィィィィ、みたいな。

それに加えて、説明があまりうまくない感じもするので、個人的にはお薦めにするには足りない。染色体の組み換えの話とか、何も知らない人が本書の説明で分かるのだろうか。

よくいえば、布教でよければ、布教というのは初学者向けの総合概説ではあるし、それなりの概説ではあるのかもしれない。

薦めはしないが、それでよければという本だろう。