小林一茶風日記

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2005-08-31

『戦争民営化 10兆円ビジネスの全貌』

松本利秋 著

祥伝社新書

ISBN4-396-11018-9

傭兵について書かれたリポート

大体のところは、傭兵に関して一通り調べました、という感じのビジネスリポート、と考えておけば、ほぼ間違いない本だろう。それなりに興味深い部分もなくはないが、出来そのものとしては、一通りのリポートという以上のものではない。

それこそ、仕事で必要だから一通りの知識を、という人なら読んでみても良いだろうが、別に読まなくてもそう特別なものでもないよ、というところではないかと思う。

特に薦める程のものではない。

ちなみに、読点の打ち方は少し妙なような気がする。

2005-08-29

『僕の昭和史

安岡章太郎

新潮文庫

ISBN4-10-113012-4

著者による半自伝的な同時代読み物。

特別ではないがどこが悪いということもない平均レベルの読み物で、三冊分、800ページあるから、暇潰しには、かなりなる、という本か。

暇潰し以上のものを求めると辛いところは出てくるだろうが、作家が書いたものなので、暇潰しで良ければ、普通に読める本だと思う。

それ以外には、特に記しておくようなことはない。特別なものでもないが、興味があるならば読んでみても、という本だろう。

メモ1点。

宮崎市定は、留学中にドイツのカフェにいたところで、ヒトラーと握手したことがあるらしい。ヒトラーが何故そんなことをしていたのかというと、ナチスといえども、大衆の人気に支えられていたからである。

2005-08-25

戦後和解 日本は<過去>から解き放たれるのか』

小菅信子 著

中公新書

ISBN4-12-101804-4

戦後和解について書かれた本。

全体的なテーマは、ありそうではあるが、細かい部分までは妙に判然としない。

その原因として考えられるのは、一つには、本書には論証が決定的に欠けている。何かを主張するために何かを論証する、という部分がないため、因果関係がはっきりとせず、主張がぼんやりとしたまま、しかも著者の言いっぱなしで終わってしまっている。例えば、戦争裁判によって取られる正義と不正義のバランスとは具体的にどのようなものであるか、東京裁判はどのような点でニュルンベルク裁判に劣っており、いかなる影響をもたらしたのか、日英和解に一定のインパクトを与えた橋本謝罪とはどのようなものだったのか、といった本書の重要な論点に関しても、直接的な記述が余りに乏しいように思う。

もう一つ、論証が欠けている結果なのか原因なのか、本書には、論理的な一貫性がないような気もする。著者がいうように、現代における戦後和解が戦争裁判の上に成り立っているというのなら、日本は、東京裁判の結果を真摯に受け止めるべきで、A級戦犯が合祀されている靖国神社に首相が参拝するなどは言語道断、という方向に行かざるをえないのではないだろうか。

余りイデオロギッシュでないのは良いのだが、全体的に考えが足りておらず、一冊の本にテーマを与えるための練り込みが不足しているのではないかと思う。

個々の部分では面白い指摘がなくもなかったので、雑多な読み物レベルで良いのなら、それなりといえばそれなりの本ではあるが、テーマ的にすっきりしたものはなく、全体としては、余り良い本ではない、と私は考える。

メモ1点。

戦没者遺族共同体を核にしたナショナリズムや、国際法とジャーナリズムの発達、社会の世俗化・民主化が進行した現代では、(キリスト教が決めるような)単純な正義の戦争も、君主が自分達の利益のために行う戦争もあり得ず、総力戦となった過酷な戦争の過去が忘れさられることはなく、戦争を戦った敵同士が和解するためには、戦勝国が、裁判を行って、犯罪者と無実の者との線引きを行い、正義と不正義とのバランスを取ることで、戦勝国民と敗戦国の中の無実の者との間で、和解と平和の回復がはかられるようになってきている。

2005-08-22

女帝古代史』

成清弘和 著

講談社現代新書

ISBN4-06-149794-4

女帝に関していろいろなことが書かれた本。

全体的なパースペクティブとしては、古代日本に女帝が数多く出たのは、双系的な社会構造の元で女性の地位が高かったからだ、ということが主張された本ではあるが、実際には、かなり雑多なことがあれこれと書かれていて、散漫でまとまりのない本。卑弥呼から孝謙天皇まで一冊の本で扱おうとすると、そこにどうしても無理が出てくるのだろうとは思うが。

良くいえば、概説と割り切るならば読んでみても、というところか。この手の本は他にもあり、私も読んだことがあるので本書で啓発されたことは余り多くなかったが、初めての人にはそれなりの本ではあるかもしれない。

敢えて問題点を挙げれば、本書には訳の分からない議論をしているところが若干ある。中国の史料が日本の史料を参照していることが明らかなのに、日本の史料と中国の史料で共通のことが書かれているから、云々、という判断はよく分からない、とか。

特に悪い訳でもないが、類書の中で特に本書を、という程のものはないと思う。

メモ1点。

・下層出身で一時的にトランス状態になるのがシャーマンで、上層出身で通常意識のまま神に接近できるのが、祭司。

2005-08-18

『國敗れて マッカーサー

西鋭夫 著

中公文庫

ISBN4-12-204556-8

マッカーサーによる日本占領について煽情的に語った本。

主張としては要するに、占領軍が押し付けた平和憲法等の策略によって日本人腑抜けになった、というもの。

これだけ大部の本で、論証もなく煽りばかりというのは、疲れるし、ちょっとどこまで信用して良いか分からないので、私としては本書は薦めかねる。

しかしこういう主張は、それ自体は保守反動といって良いのだろうが、マッカーサーによって日本変革が行われたのだということは、社会変革がこのように可能である、という点で、保守思想と親和的でないような気がするが、どうなのだろう。

ちなみに、メモしておくようなことは余りなかったが、マッカーサーがマックアーサー(MacArthur)だというのは、気付かなかった。

2005-08-15

人名用漢字戦後史』

円満字二郎 著

岩波新書

ISBN4-00-430957-3

子供の名前として戸籍に登録できる漢字の制限について、その歴史を追った本。

要するにタイトルそのままの本であり、全体としてはそれなりに面白かったので、興味があるならば読んでみても、という本なのかもしれないが、ただし、私としては、「漢字の封建的性格」というものが具体的にイメージできず、それがあったとかなくなったとか言われても余りぴんとこなかったので、この一点だけを以って、本書に及第点は付けられない。

それ以外は大体普通の通史だと思って良いと思うので、漢字の封建的性格、がイメージできる人ならば良いだろうし、それに目をつぶって読んでみる手もあるかもしれないが。

しかし、私としてはお薦めにはしない。

ちなみに、人名漢字の制限撤廃に戸籍業務の実務家たちが反対したのは、既得権益、ということなのだろうか。

2005-08-10

自民党の地方県連等では、郵政民営化に反対して公認を外された無所属候補を応援する動きがあるとかで、やはりそんなに巧い話はなかった。

『ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア戦争』

高木徹

講談社文庫

ISBN4-06-275096-1

ボスニア・ヘルツェゴビナ政府と契約したPR会社が、国際世論の中にいかにボスニアのモスレム人に有利な情報を広め、ボスニア政府に有利な環境を作っていったか、ということが書かれた本。

全体として、それ以上の内容は、ない。

ノンフィクションとして優れた部分がある、ということは余りなく、これだけの素材を見つけてきた、ということだけが勝利の要因、という本か。

元がNHK番組だったせいか妙に情景描写も多いが、時間を追って書かれた一本道の素直な本なので、この内容で読んでみたければ、読んで損はない本だと思う。

ただし、やや一発ネタに近い、というか、要するにそれだけ、ではあり、既にある程度内容を知っている人には、付け足される部分は多くないだろう。

それでも良ければ、素材としては、一読の価値はあるだろうと思う。

以下メモ

ホロコーストという用語はユダヤ人の反発を招きかねないので使用せず、バルカン半島で以前から使われていた言葉の英訳である民族浄化(エスニック・クレンジング)を採用した。

・ミロシェビッチは、国内の支持基盤に目が向いており、セルビアを悪者に仕立てる西側メディアに反発する国内世論を考えれば、西側メディアに媚を売るような行動を取ることはできなかった。

2005-08-09

今日の日経新聞は思いのほか小泉寄りでちょっと意外だった。

その主張せんとするところは、経済界を代表する新聞なら当然、というくらいの自由市場路線に過ぎなくはあるが。

しかし選挙の争点が、小泉改革(自由市場)路線vs反小泉改革路線、なんていうことになれば、都市部で今まで伸ばしていた民主党の票が小泉改革路線に流れかねない訳で、民主党としては、それは絶対に避けねばならないところだろう。

逆にいえば、自民党とすれば選挙の争点を小泉改革路線vs反小泉改革路線に持っていきたい訳で、その点からいっても、郵政民営化に反対した議員の公認はできない、という話になる、というのは、話が余りに巧くできすぎているような気がするが、どうなっているのだろう。

そういえば

小泉内閣の最初の外相に田中真紀子が起用された時、私は、これは親中国路線なのだと思った訳だが、今の日中関係を鑑みるに、そういう考えがあったとはとても思えない。

しかしひょっとしたら、田中外相を更迭したことのつけが回ってきている、ということもあるのだろうか。

2005-08-06

小笠原クロニクル 国境の揺れた島』

山口遼子 著

中公新書ラクレ

ISBN4-12-150185-3

小笠原の人々の昔語りを聞き書きした本。

特にこれといったテーマはなく、単なる聞き書きという以上のものではないが、悪くもないが良くもない、平均レベルの一冊、という感じの本か。

二つの祖国、みたいなテーマにしたかったのならば、アメリカからの復帰時に日本人となることを選ばなかった人々への聞き取り調査があってしかるべきだったのではないかと個人的には思うが、小笠原のことを全く知らない人なら、それなりには面白く読めるかもしれない。

良くも悪くものんびりとした本なので、良くいえば、そういったもので良ければ読んでみても、というところ。余り強くお薦めする要素はないとは思う。

2005-08-03

『日本はなぜ諍いの多い国になったのか 「マナー神経症」の時代』

森真一 著

中公新書ラクレ

ISBN4-12-150184-5

現代日本人の対人行動に関していくつかのことが書かれた社会評論。

第2章と第3章のみは明らかなテーマ上の繋がりがあるが、それ以外の部分では、余り統一的なテーマや問題設定を、私は見出せなかった。結構ばらばらでちくはぐな印象の本。にもかかわらず、全体に関連があるかのように記述がなされている点が、気持ちの悪い本ではあった。

著者はおそらく、全体がマナーに関して論じているのだから関連がある、といいたいのだろうが、一冊の本の基軸となれるような統一感は、ないと思う。

完全にばらばらなコラムの寄せ集めであったならば、それなりの社会評論であるのかもしれないが、無理に繋がりを演出している点が、マイナスポイント。はっきりと繋がりのある第2章と第3章を後半に持ってくれば印象は違ったような気もするが、これを最初に消費してしまうのも、その後の部分の印象を悪くしている要因ではないだろうか。

個々の部分には面白い指摘もなくもないが、全体として、一冊の本の作り方としては、失敗しているというべきだろうと私には思われる。

尚、内容に関しても少し批判しておくと、マナーの変化要因として論じられているものが、真に中心的な要因であるのか、それとも必要条件の一つであるのか、きっちりとした腑分けができていないように思う。ひきこもりを受験社会に関連付けているのは、両者が問題になった時期を考えれば、それだけでは明らかに真の要因とは認められないし、成人式が近年荒れることについても、より中心的な要因となるはずの、成人式が大学生主体のものになって落ちこぼれ組の居場所がなくなった、ということが、議論の中心にはなっていない。

こんなものだと割り切ればそれなりの本ではあるかもしれないが、お薦めにする程ではないだろう。

以下、メモ

・集団内部にいたままで集団外部の人間と繋がることができる携帯電話は、集団を不安定にさせる。

キャラを作って行う人間関係は、家族や仲間集団といった全人格的なゲマインシャフトが、楽しさの共有という利益に基づいたゲゼルシャフトになってきていることに対応したものだ。

2005-08-02

よく分からないが、女性にとって、ハードルの低い女だと思われることは、そんなに嫌なことなのだろうか?

18、19のお嬢様なら意味があるのかもしれないが、30過ぎたばついちの女が、ハードルが高い、などと思われても詮無いことだろうに。

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