小林一茶風日記

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2005-12-30

丸山眞男の時代 大学知識人ジャーナリズム

竹内洋

中公新書

ISBN4-12-101820-6

丸山眞男と知識人社会との関連に関して、いくつかのことが書かれた本。

余り中心となるテーマはなく、大体のところは、あれこれのことがぐだぐだと書かれたよくある人文系読み物、と考えておけば良い本か。

(敢えていえば、戦後知識人の代表となった丸山は、そうなることで、自らが代表をすることはなかったがその一員ではあった戦前の知識人が、戦争とファシズムに荷担してきたことから目を逸らさせてきた、というのが、あるとすれば全体のテーマだろうか)

私としてはどうということもなかったが、ありそうな人文系読み物なので、こういうのが好きな人には多分面白いのだろう。

取り立てて何かがあるということはないが、殊更に駄目という程でもない本。結構厚めなので好きで読むのでなかったら大変だろうが、難しいようなところが殆どないのは評価できる。

別に薦めるのではないが、読んでみたければ読んでみても、というところだろう。

以下メモ

・日本共産党がそれまでの極左冒険主義を自己批判した1955年の六全協は、武装革命路線に忠実に従ってきた支持者に大きなショックを与えた。

・60年安保を主導した全学連の頃は、大学生はまだ一応エリート階層といえたが、大学進学率の上昇と共に大学生はエリートとはいえなくなり、全共闘による学園闘争は、こうしたエリートでなくなった大学生による異議申し立てだった。

もっとも、学園闘争の頃、大学生の異議申し立てを受けた大学教授たちはまだエリートだったが、すぐにその座からすべり落ちた。

・知識人は真理を述べるだけでなく、真理を述べるための覇権ゲームを行っている。

2005-12-24

プリオン説はほんとうか? タンパク質病原体説をめぐるミステリー

福岡伸一 著

講談社ブルーバックス

ISBN4-06-257504-3

BSE等の伝達性スポンジ状脳症のプリオン病原説を批判的に検討して、他の可能性を追求しようとした本。

批判的に検討、ということで、良くいえば確かにその通りであるが、エキセントリックな感じもする本か。

何というか、保険外交員の営業文句を聞かされているような感じ。病気になるかもしれません、事故にあうかもしれません、火災が起きるかも、地震が起きるかもしれません、何もかもが悪い方に向かっています、今すぐ契約書にサインを。

そういうもので良いというのなら、それなりには面白い本だと思うが、私には辟易する部分もあったので、人様に薦めるには問題含み。

それでも読みたいのならば読んでみても、というところだろうが、敢えて薦める程ではないと思う。

メモ1点。

バイオアッセイとは、病原サンプルを希釈しながら実験動物に接種し、半数が発症した濃度を感染単位1として、元のサンプルの感染力を調べる方法である。

2005-12-22

年末年始に遊ぶTVゲームソフトでも買おうと秋葉原に行ってみたが、改めて眺めると、今のゲームショップはえらいことになっているという気がする。

何が問題といって、その圧倒的な品揃えの薄さ。

ゲーム市場全体がそうなのか、秋葉原がそうなのか、秋葉原の中でも私が行ったゲームショップが特別なのかは、知らないが。

基本的に置いてあるのは、

・数週間以内に発売されたゲーム

・それ以前のものの売れ残りの激安処分品

ドラクエとその他ほんの少しの売れ筋商品

中古ソフト

という組み合わせ。

Best版の廉価ソフトもそれなりに置いてあるが、その数の少なさからいって、何ヶ月も前に再発売されたものをいまだに売っているのだとは考えられない。

こんな歪んだ状況で、大丈夫なんだろうか?

2005-12-20

先日、老人に対して変な業者がセールスしている場面に出くわした。

ある場所で隣の席の話し声が聞こえてくるのをなんとなく耳にしていたら、そんな感じのセールスだった。肝心な部分になると声をひそめるのでよく分からなかったが、いずれにせよ、悪徳業者か、それに近い商売だろう。

小金を持ってそうな老人を騙すテクニックはなかなかのもので、面白かったので、ここにメモしておく。

・基本的に、セールストークといっても、トークはしない。8〜9割がた、相手にしゃべらせる。

・相手の言ったことには絶対に反論しない。100%受け入れる。

例えば、おたくのような業界には悪徳業者が多い、と言われても、うちは違います、とは反論しない。「おっしゃるとおり変なところが多くて困っています」、と言う。

・自分がへりくだり、相手を持ち上げる。

「入ったばかりで右も左もよく分からない」「経験豊かなので分かっていらっしゃる」等。そして、「こんなことは当然分かっていらっしゃると思いますが」といって、難しいことを説明をする。

・相手が言ったわずかな言葉尻を捉えて、反撃に転じる。

「おっしゃるとおりそれが問題です。そこで、我が社ではこのようなプランを用意致しました」

 

TV時代劇の「水戸黄門」に人気があるのは老人に若い者が平伏すからだ、という説明を聞いたことがあるが、確かに、今の日本の老人がいかに恵まれていないかが分かる。

現役の時代に他人が頭を下げたのはその人の肩書きに対してであり、現役を退いた後に他人が頭を下げるのはその人のお金に対してである。

2005-12-19

『視覚世界の謎に迫る 脳と視覚の実験心理学

山口真美

講談社ブルーバックス

ISBN4-06-257501-9

視覚機能に関して、その仕組みや乳児における発達時期等を論じた本。

大体のところ、ありがちな認知科学系の読み物で、良くいえば地に足の着いた、しかし言葉を変えれば、地味な印象のもの、といった感じの本だろうか。

きらびやかトピックスを詰め込んだよくある認知科学系の読み物と比べると、地味であるし、この本だけのテーマなり特別な内容なりがあるのかというと、必ずしもそうではないような気がするし、地に足が着いているから細かい研究内容が分かるのかというと、実験の詳細までは書かれていないことが多いし、ということで、私としては中途半端な本のように思った。

敢えてそういうもので良い、という人には、特に悪いという程ではないので、それなりの本かもしれないが、脳科学や認知科学系の読み物は他にいくらもある訳で、それらの本との差別化はできていないといえるだろう。

敢えてという程でもない人には、探せばいろいろあるでしょう、といっておきたい。

2005-12-17

『愚かな決定を回避する方法 何故リーダーの判断ミスは起きるのか』

C・モレル 著 横山研二 訳

講談社+α新書

ISBN4-06-272350-6

執拗に繰り返される徹底的に間違った決定に関する社会学考察

(↑というのが、原著の副題らしい。日本語では余り分かりやすくも語呂が良くもないが、内容はよく現している)

つまり、人や組織が、第三者が見た時に十分に愚かで間違っている決定を行い、それが間違っていないと持続的に考える場合があるのは、どうしてなのか、というようなことが考察された本。

大体のところは、失敗関係のビジネス書だと考えておけば、大過のない本か。

別に普通でありがちなビジネス書。特別でもないが、それなりといえばそれなり。

私はこの手のビジネス書は大好きなので多少割り引いて考える必要はあるかもしれないが、普通のビジネス書で良ければ、読んでみても、という本だろう。

翻訳書のせいか、やや妙な部分はあり(事例を語っているはずの部分でいきなり一般論を持ち出してくるので、戸惑う、とか)。

以下メモ

・人間は、二つの連続する事柄があると、最初の事柄の結果にかかわらず次の事柄を決定しなければならないような場合でも、最初の方の事柄に拘泥することがある。

素人メッセンジャーは、しばしば、メッセージをいかに相手に伝えるかだけを考えて、伝達されたメッセージが相手にいかに理解されるのかを吟味しない。

・素朴で幼稚な理屈は、科学論理的な合理性と共存できる。

・実際には反対している者が沈黙してしまうケースは、よくある。Aさんは自分では反対なのに誰も反対しないからと反対せず、Bさんも自分では反対なのに誰も反対しないからと反対せず、Cさんも、自分では反対なのに誰も反対しないからと反対しなかった結果、全員が反対だったことを行ってしまう場合もある。

尚、

この本と次の本は、痛みを堪えながら読んでいたりしたので、読みがおかしいかもしれない。

前の本は、痛みを堪えながら感想を書いたので、感想がおかしいかもしれない。

それ以前の本は、正常な時だったので、やっぱりおかしいかもしれない。

2005-12-15

『満州と自民党』

小林英夫 著

新潮新書

ISBN4-10-610142-4

岸信介を中心に、満州国にかかわった人間の戦後の動向を追った本。

一応は、彼らが満州で行おうとした経済統制が戦後の日本経済の雛形になったのだ、という話がメインテーマであると思われるが、実際のところはテーマといえる程のものではなく、だからといって他に何かあるのかというと、それ以外にはないという、何だかよく分からない本ではあった。

中心にあるべき芯がなく、勃起していないペニスみたいな感じの本。

満州国で行われた経済統制をモデルに戦後日本の経済体制が築かれたと論証しているのでもないし、そのような経済体制が戦後日本の経済発展の礎になったと論証しているのでもないし、論証もなく、適当に岸を持ち上げて、終わり、といったとりとめのない本。

基本的に良い本ではないと思う。私としては薦められる本ではなかった。

2005-12-14

よく分からないが、アシモってのは、人が操作しているのではないのだろうか。

人が操作するロボットに手を引っ張って案内されても全然嬉しくない気がするが。

すべて全自動、もしくはスイッチひとつくらいでこなすのだろうか?

2005-12-13

全長2ミリの石を排出。

医師によると、症状を引き起こすには小さすぎかもしれないので、他にもあるかも、とのこと。

2005-12-11

尿管結石につき休養中。

鎮痛剤(ボルタレン)がこんなに効くものだとは知らなかった。

2005-12-08

『使える!確率的思考

小島寛之 著

ちくま新書

ISBN4-480-06272-6

確率論に関して書かれた読み物。

大雑把にいって、普通のありがちな数学エッセイ(後半部分は、数学というよりも数理経済学寄りだが)、と考えて大体間違いはない、という本か。

SPAMスパンと表記したりとか偏差値を貶めようとして暴走しているとか、私には妙な感じを受ける部分もあるが、全体的には、そう特別に面白くもないが悪くもない平均レベルの本。個人的にはそうたいしたことは書かれていないと思ったが、駄目という程、悪い訳でもない。

後は、特に記しておくことはない普通のエッセイなので、興味があるのならば、読んでみても、というところだろう。

メモ1点。

・機械の故障を統計にとると、その故障確率は幾何分布になる。確率が幾何分布になるのは(サイコロを振った場合に前の出目が以降の出目に影響を与えないような)無記憶性を持つ時なので、10時間使った機械も200時間使った機械も、後何時間使えるかという確率は、変わらない。

2005-12-06

『最強ヘッジファンド LTCMの興亡』

ロジャー・ローウェンスタイン 著 東江一紀瑞穂のりこ 訳

日経ビジネス人文庫

ISBN4-532-19328-1

LTCMの創設から破綻までを描いたノンフィクション

基本的には、別に普通の、やや重厚なノンフィクション、といった感じの本か。

LTCMに興味があって、文庫本サイズで 450ページを越えるものでも良い、という人には、まずまず、といった本ではないかと思う。

とりわけLTCMが破綻に至る時のドラマはかなり面白かったので、興味があるのなら薦めてみたい本ではあるが、ただし、ロングタームが運用のために駆使していた金融工学の話は、おそらくそれ程簡単ではない。

金融工学については、本書に書かれている程度のことを理解するために多分一冊の本が必要で、本書では、それに加えて、というかそれとは別にメインとしてLTCMの生涯が描かれている訳だから、普通に考えて、初心者が本書で金融工学について1から知ろうとするのは、無理があるだろう。

レバレッジとかボラティリティとか、その他金融工学に関して多少の知識がある人向け。それで良ければ、楽しめるのではないだろうか。

興味があるのなら、良い本だと思う。

問題点としては、つまるところLTCMが何故破綻したのか、という問題の焦点が、私にはぼやけているように見えること。現代金融工学のモデルには反映されていないリスクがあって、LTCMはそのリスクを無視して、(リスクに見合わない)過大なレバレッジをかけていたのだ、というのが、総体的にみれば著者の考えのようだが、ロングタームがその安全と考えられるモデルからは離れた取引を行っていたことや、その他にもいくつかの失敗事由が書かれていて、LTCMの究極の破綻要因は(失敗は多くの要因が重なった時に発生するものだから、究極の要因を求めること自体が間違っているとはいえるが)、必ずしも明瞭にはなっていない。

その辺に問題がなくもないが、金融工学がある程度分かる人ならば、面白い本ではないだろうか。

興味があるのならば、お薦めしたい。

メモ1点。

・ロングタームが成功していた時の巨大なリターンは、レバレッジを効かせていたからであり、総資産にデリバティブを考慮に入れた運用ベースで考えると、おそらく1%以下のリターンしかないだろう。

2005-12-02

『アイとアユム チンパンジー子育てと母子関係』

松沢哲郎

講談社+α文庫

ISBN4-06-256971-X

チンパンジーの子育てに関して書かれたエッセイ

研究用に飼育しているチンパンジー、アイの息子のアユムが0歳から2歳になるまでのことが、割とリアルタイムに書かれたもので、基本的に、特にこれといった内容や特色はない、普通の、というかありがちなエッセイ。

生物学エッセイというよりは、新聞連載が元になっているということで、チンパンジーの子育て週刊報告、みたいな感じの読み物、といったところだろうか。

新聞連載なので、重複もあり、切れ目がはっきりと分かる部分もあるが、難しいようなところは全くないので、興味があるならば読んでみても、という本ではないかと思う。

ただし簡単な分、余りたいしたことは書かれていないような気もするが。

簡単な読み物で良ければ、というところ。興味があれば、悪い本ではないだろう。

メモ1点。

・チンパンジーの赤ん坊は、ヒトの赤ん坊のように泣くことはないが、常に母親にしがみついている。ヒトの赤ん坊は、母親に常にしがみつくことはないが、ことあるごとに泣き叫ぶ。

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