小林一茶風日記

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2005-12-06

『最強ヘッジファンド LTCMの興亡』

ロジャー・ローウェンスタイン 著 東江一紀瑞穂のりこ 訳

日経ビジネス人文庫

ISBN4-532-19328-1

LTCMの創設から破綻までを描いたノンフィクション

基本的には、別に普通の、やや重厚なノンフィクション、といった感じの本か。

LTCMに興味があって、文庫本サイズで 450ページを越えるものでも良い、という人には、まずまず、といった本ではないかと思う。

とりわけLTCMが破綻に至る時のドラマはかなり面白かったので、興味があるのなら薦めてみたい本ではあるが、ただし、ロングタームが運用のために駆使していた金融工学の話は、おそらくそれ程簡単ではない。

金融工学については、本書に書かれている程度のことを理解するために多分一冊の本が必要で、本書では、それに加えて、というかそれとは別にメインとしてLTCMの生涯が描かれている訳だから、普通に考えて、初心者が本書で金融工学について1から知ろうとするのは、無理があるだろう。

レバレッジとかボラティリティとか、その他金融工学に関して多少の知識がある人向け。それで良ければ、楽しめるのではないだろうか。

興味があるのなら、良い本だと思う。

問題点としては、つまるところLTCMが何故破綻したのか、という問題の焦点が、私にはぼやけているように見えること。現代金融工学のモデルには反映されていないリスクがあって、LTCMはそのリスクを無視して、(リスクに見合わない)過大なレバレッジをかけていたのだ、というのが、総体的にみれば著者の考えのようだが、ロングタームがその安全と考えられるモデルからは離れた取引を行っていたことや、その他にもいくつかの失敗事由が書かれていて、LTCMの究極の破綻要因は(失敗は多くの要因が重なった時に発生するものだから、究極の要因を求めること自体が間違っているとはいえるが)、必ずしも明瞭にはなっていない。

その辺に問題がなくもないが、金融工学がある程度分かる人ならば、面白い本ではないだろうか。

興味があるのならば、お薦めしたい。

メモ1点。

・ロングタームが成功していた時の巨大なリターンは、レバレッジを効かせていたからであり、総資産にデリバティブを考慮に入れた運用ベースで考えると、おそらく1%以下のリターンしかないだろう。

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