小林一茶風日記

2004 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2005 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2006 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2007 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2008 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2009 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2010 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2011 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2012 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2013 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2014 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2015 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2016 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2017 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2018 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 |
 | 

2006-08-30

『これも経済学だ!』

中島隆信 著

ちくま新書

ISBN4-480-06314-5

割と普通の経済学エッセイ

ありがち、といっては言葉が悪いが、しかし、別に普通にありそうな経済学エッセイ。特に悪いということはなく、それなりのエッセイだと思うので、興味があるならば読んでみても、という本か。こういうのを余り読んだことがない人なら、結構楽しく読めるかもしれない。

メモ1点。

・日本社会においては、弱者に対してどのような態度を取るかが人や企業のモラルを判断する材料になっている。

2006-08-28

ローマ起源 神話と伝承、そして考古学

アレクサンドル・グランダッジ 著 北野徹 訳

白水社文庫クセジュ

ISBN4-560-50902-6

創世期のローマについて書かれた概説書的な本。

基本的に、クセジュらしい無味な概説で、かなり細かいことが書かれているので、結構前提知識がないと辛い、という本か。個人的には、良くいって、付いていくのが精一杯、というところだった。

勉強用として読むのならば別だが、一般向けに余り楽しめる本ではないのではなかろうか。ローマの起源に関してある程度の知識のある人には面白く読めるのかもしれないが、既に知識のある人が更に読むような本でもないような気はするし。

と、いうことで、あくまでお勉強用としてなら、という本。特に、という程のものでもないだろう。

2006-08-24

科学捜査の現場 体毛が語る「人と事件」』

須藤武雄 著

日本文芸社パンドラ新書

ISBN4-537-25408-4

毛髪の鑑識技術者であった著者が頭髪や陰毛に関して書いたエッセイ

半分は、鑑識技術者としての経験を綴ったお仕事系のエッセイ、半分は、毛髪に関しての雑学本。両者は密接に関連しているので、別に中途半端ということはなく、基本的にはそれなりに楽しめるエッセイだと思う。

こうした雑学エッセイで良ければ、読んでみても、という本か。

陰毛についても結構書かれているので、もうちょっと煽情的なタイトルにすれば売上が伸びるのではないか、という気がするが、そうするくらいの値打ちはある本ではないかと思う。

特に悪いということはないそれなりの雑学本。興味があるならば、読んでみても良い本だろう。

以下メモ

・セックス時の磨耗で毛先が丸くなるので、セックスを多く行っている人の陰毛は毛先が半円状になっている。セックス経験の少ない人の陰毛は毛先が尖っている。

・毛の表面のキューティクルのため、毛は一方方向(毛根方向)にしか動かない。

2006-08-22

物語 現代経済学 多様な経済思想の世界へ』

根井雅弘 著

中公新書

ISBN4-12-101853-2

何人かの経済学説史上の経済学者たちに関して書かれたコラム集。

個々の部分でも、全体でも、何がいいたかったのか私には余りよく分からなかったが、良くいえば、ファンが読むようなコラム集ではある。

だから、多分ファンになれる人には面白いのだろう。面白い人には面白いのだろうから、それで良ければ読んでみても、という本。私にはよく分からなかったが。

私としては、本書の全体的なモチーフとして、自分とは異なる見方、異端を大切にしろ、ということが主張されているのだが、現在主流派の最右翼にいる人、あるいは昔も今も非主流派に属する人がこういうのなら、それなりに説得力もあるだろうが、過去においては主流派だったのに現在は非主流派に転落した人、がこのように主張しても、すんなりとは受け入れられないのではないかと、何よりも第一にそのように感じる。

(必ずしも、著者が本当にそういう境涯にあるかどうかは知らないが。年齢を考えれば、仮にそういう境涯にあったとしても、主流派であった時間はそんなに長くないだろうし。しかし比喩的な意味としては、そういうことがいえると思う。つまりぶっちゃけ、お前らそのまま主流派なら異端なんて無視してたんちゃうん、ということだ)

やや内輪(=経済学を勉強している人)向けに書かれている部分もあるように思うし、一般向けに良い本だとは余りいえないと思う。

2006-08-20

『生体電気信号とはなにか 神経とシナプス科学

杉晴夫 著

講談社ブルーバックス

ISBN4-06-257523-X

神経繊維やシナプスにおいて、その興奮(活動電位)がどのように伝わっていくのかが書かれた本。

割と重厚というか、中身の詰まった、一冊ほぼ全部を使って興奮の伝わり方を解説した本なので、個人的には興味深く読むことができた。興味があるのならば、良い本ではないだろうか。

必ずしも初心者向けという訳ではないし、最新の知見が書かれているという訳でもないので、ややヒットゾーンは狭いかもしれないが、私としては楽しめたので、これで十分であるとしておきたい。

問題点があるとすれば、主に研究史に沿った説明がなされているのは、体系的な概説と比べれば若干分かり難くなっている可能性があるが、その分、研究史を彩るエピソードが添えられていて、楽しく読める、ということはあるので、収支はトントンというところか。まずまず、こんなものではないかと思う。

興味があるならば、読んでみても良い本だろう。

以下メモ

・神経細胞の細胞膜には、静止状態において細胞内外のカリウムイオンの濃度差によって外側が+、内側が−の電気的二重層ができている。静止膜電位は、約-100mVである。興奮が伝わってくるとこの電気的二重層の電位が低下するが、電位が発火レベルにまで達すると、細胞膜上のナトリウムイオンチャンネルが開き、それまで閉ざされていたナトリウムイオンチャンネルの電気抵抗が減少するために、ナトリウムイオンチャンネルの電気抵抗がカリウムイオンチャンネルの電気抵抗よりも小さくなって、細胞膜における電位差が、細胞内外のカリウムイオンの濃度差に基づく-100mVから、細胞内外のナトリウムイオンの濃度差に基づく50mVへと変化する。このようにして、神経細胞は-100mVから50mVへの活動電位を生じさせる。興奮時の細胞膜には外側が−、内側が+の電気的二重層ができ、符号の逆転によって、ナトリウムイオンチャンネルが閉じられ、また他の静止状態にある細胞膜へと興奮が伝わっていく。

・電気ウナギ等の発電魚は、この150mV程の電位差をいくつも連ねることで、大きな電圧を得ている。

・神経繊維の興奮は、細胞膜内外にある電気的二重層を通して伝わっていくが、脊椎動物においては、神経繊維は髄鞘によって包まれているので、興奮は髄鞘が途切れている部分(ランビエ絞輪)を跳躍することによって、高速に伝えられる。

テトロドトキシンはナトリウムイオンチャンネルに結合して活動電位の発生を阻害するので、ナトリウムイオンチャンネルの同定はこれを利用して行われた。

・シナプスにおける伝達物質は、シナプス顆粒に入れられ、シナプス顆粒はシナプシンにより相互に結合しているが、活動電位が伝わってくると、カルシウムイオンチャンネルが開き、流入したカルシウムイオンによってこの結合が解かれる。解放されたシナプス顆粒は熱運動によって細胞膜に衝突融合し、伝達物質がシナプス間隙に放出される。伝達物質は、興奮時でなくても、(シナプス顆粒が結合されているため)小さい確率ながら、放出されている。刺激を受ける側では、後シナプス膜にある伝達物質受容体が伝達物質に結合することで、イオンチャンネルを開き、膜電位を変化させている。中枢神経のニューロン間にあるシナプスでは、前のニューロンの一回の興奮では次のニューロンのシナプス電位が発火レベルに達せず、次のニューロンが興奮するにはいくつかの興奮が加重する必要がある。

・複雑なヒトの脳神経回路の研究には、単純な原始的動物の神経回路の研究が必要不可欠であると思われるが、ヒトの脳の研究には研究費が下りても、下等動物の神経の研究には研究費が下り難い。

2006-08-16

少し前に私の勤めている会社で人員の中途募集をしていたのだが、応募してきた人の中に一人、すさまじい人がいた。

面接の会議室に連れて行く段階で、ああこの人は合格だな、と分かるような感じの人。

なんだろう。何が違うのだろう。人物としての出来が違う、という感じ。

私の勝手な思い込みかもしれないが、実際合格になったのだから採用担当者も良い人物だと判断した訳で、必ずしもそうとばかりはいえないのではないか。序にいうと、こんな人間がうちの会社になんか来る訳はないな、と思っていたら、案の定、向こうから断ってきたらしい。

あの人なら、まず殆どの会社の面接試験に通るのではないかと思われるような人物ではあった。

実際のところ何が違うのだろう。取り敢えず、私が面接を受ける時のために思い付いたことをメモ

・所謂体育会系ありがちないやみがなく、はきはきした感じ。

・質問に対する的確で理路整然とした受け答え。

しかし、こんなものではなくて、何かがもっとはっきり違う感じがした。広い世の中には人間としてのレベルが違う人もいる、ということなのか。何かテクニックがありそうな気がするが。

2006-08-14

『憲法「押しつけ」論の幻』

小西豊治 著

講談社現代新書

ISBN4-06-149850-9

日本国憲法成立史の一断面を描いた本。

明治憲法制定前の植木枝盛憲法草案が、敗戦直後に高野岩三郎や室伏高信らが植木を研究していた鈴木安蔵を入れて作った憲法研究会の手になる憲法草案要綱を通して、間接直接に影響を与え、日本国憲法の基盤になった、ということが主張されたもの。

タイトルのようなイデオロギー的な側面もなくはないので、反対者にはうざいかもしれないが(反対者にとっては、本書の通りであったとしても、それは植木の憲法がアメリカによって押し付けられただけ、ということになるのではないかと思うし)、大体のところは、憲法成立史に関する歴史本だと考えて良い本だと思う。

そうしたもので良ければ、読んでみても、という本か。

影響を与えた、なんていうのが何を以ってどこまで論証されたと看做すべきかはおおいに問題があるとはいえ、一断面を描いた、という以上の強い証明がなされているとは余り思えないが、悪くはない本ではないかと思う。

興味があるならば、読んでみても良い本だろう。

メモ1点。

・植木枝盛は、GSが記者会見で名前を出しても、日本の記者の方がその名前を知らない程度の存在であったらしい(ケネディ上杉鷹山を、みたいな話だ)。

2006-08-11

どう見ても松下丸パクリのパロマのテレビ告知は、あざと過ぎてかえって評判を落としていそうなのだが、そうでもないのだろうか。

専門家がついているだろうから、その辺も考えてあるのだろうが。

それとも、飴玉をしゃぶらせればマスコミは黙る、という判断なのだろうか。

2006-08-09

『「風が吹けば桶屋が儲かる」のは0.8%!? 身近なケースで学ぶ確率・統計』

丸山健夫 著

HP新書

ISBN4-569-65432-0

確率・統計についての入門読み物。

なんだか光文社新書みたいなタイトルの本だが、実際、光文社新書みたいな入門読み物ではある。なるほど、こういうタイトルはこういう中身だから付けられるのだろうか。

若干問題点もなくはないが、入門読み物としては、そこそこ、悪くない本ではないかと思う。興味があれば、読んでみても良いのではないだろうか。いろいろな具体例を使っているので、面白く読めるということはある。

問題点というのは、一つには、ダイエット広告の話は、ランダムサンプリングになっていないから、例として駄目だと思うこと。もう一つは、本書の最後の方は、カイ2乗検定とかt検定とかの話になっているのだが、数式を使わずにイメージだけ伝えるにはこんなものであるのかもしれないとしても、深く納得できるような説明にはなっていないのではないかと思うこと。こういった説明は、えてして三日で忘れるに十分な訳で、この部分に関しては余り出来がよくないと私は考える。

しかし、全体的には、そこそこ、こんなものか。悪くない本ではないだろうか。興味があるのなら、読んでみても、というところだろう。

以下メモ

英語ではコインの表裏はヘッドとテイルという。向こうのコインには大抵人物の肖像が描かれているので、人の頭のある方がヘッドですぐ分かる。

母集団からサンプルを取る時に、最初の一つをランダムで取り、後は等間隔でサンプルを取るようなやり方を、系統抽出という。

ちなみに、

素数ゼミ理屈に従うならば、系統抽出における間隔は、素数であることが望ましい、のだろうか。

2006-08-07

特攻とは何か』

森史朗 著

文春新書

ISBN4-16-660515-1

神風特攻隊についてのノンフィクション読み物。

大体のところ、割と普通のノンフィクション読み物で、ノンフィクションとして、まずまず、という本ではないだろうか。

(特攻隊に)選ばれた側ではなくて、選んだ側の論理を追う、ということをモチーフに執筆されたもののようだが、確かに、特攻の創始者である大西瀧次郎海軍中将を一つの軸に、特攻を追った本ではあるものの、特攻隊を描いたノンフィクション読み物としては、現実問題としてはどうしても実際に特攻した、選ばれた側の物語、が中心となってしまう訳で、選んだ側の論理が積極的に分析されているのでもなく、選んだ側の論理を追う、ということは、味付け以上のものにはなっていないとは思う。

豊田副武海軍大将の自伝に「しかしまだ、組織的に特攻々撃を命ずるというような空気にはなっていなかった」と記されており、同書には、大西中将の言として、「どうしても体当たりで行くより外に方法はないと思う、しかしこれは上級の者から強制命令でやれということはどうしても言えぬ。そういう空気になって来なくでは実行できない」とあって、つまりは、特攻はそういう空気が出来上がったので行われた、ということなのだろうが、山本七平の愛読者でもないと、それならば何をかいわんや、よく了解した、とはならないのではないだろうか。

従って、タイトルになっているような特攻とは何か、が目当てでは、やや辛い、というところだが、味付けとしては、選んだ側の論理を追うことで一冊の本が引き締まって良くなっている感はあり、ノンフィクションとして、まずまずの本になっていると思う。

興味があるならば、購読しても良い本だろう。

以下メモ

・神風特攻隊が組織されたそもそもの起こりは、栗田艦隊のレイテ湾突入を支援するためだったが、指揮官としては、米軍に対して圧倒的に保有兵力が劣る中では、多少でも戦果を上げるにはそれより他に方策がなかった。

(実際、後に特攻に対して敢然と反対論を唱えた美濃部正大尉は、夜間、レーダーに映らない超低空から侵入して攻撃する夜間戦闘で戦果を上げていた。ちなみに、「美濃部少佐(昇進)」と書いてあるのは訳が分からない。美濃部少佐は、後に芙蓉部隊の隊長として沖縄戦において特攻に反対するが、それ以前に、フィリピンにおいて大西中将に特攻反対論を述べていたらしく、本書で紹介されているのはこちらのエピソードだけである)

・初回の特攻隊が奇襲による体当たり攻撃によって戦果を上げたことで、特攻作戦は拡大され、特攻は、非常時の特別攻撃から、日常の攻撃風景へと変化した。

・大西中将にとって、特攻という考え方は、後に、一億玉砕徹底抗戦論という戦略的な発想に結び付いた。

2006-08-03

裁判長! ここは懲役4年でどうすか』

北尾トロ

文春文庫

ISBN4-16-767996-5

裁判を傍聴して書かれた企画読み物。

裁判傍聴録、といえば、裁判傍聴録だが、それよりも寧ろ、雑誌の連載企画読み物、と捉えた方が分かりやすい本であろう。これはけなしているのではなくて、B級というか、キワモノというか、どこかのコンビニ文庫辺りで出ていればナットク、という感じのノリの本ではある。

サクサク読めるし、裁判沙汰なので人間ドラマもあって、読み物としては結構面白い本だと思う。

興味があるのなら、お薦めしたい。

メモ1点。

野球賭博ってのは現在でもやられているらしい。

2006-08-01

『角の三等分』

矢野健太郎 著 一松信 解説

ちくま学芸文庫

ISBN4-480-09003-7

角の三等分に関して書かれた数学本。

太平洋戦争中に出版された第I部に、第II部として解説を付け加えたものだが、第I部もそれ程簡単ではなかったものの、第II部は、私には殆ど理解できなかった。

というか、「大学レベルの代数学の知識」を使った解説は、一般の読者向けのやさしい解説ではないと思うぞ。だから、大学レベルの代数学の知識を使った解説で良い、という人向けか。そういう人には、面白いのかもしれない。

第I部だけでも、という手がない訳ではないだろうが、一般向けには厳しいだろう。

 |