小林一茶風日記

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2007-02-28

上海

から始まった世界的な株安だが、同時刻に開いていたはずの日本市場は同じ日にはそんなに反応せず、ヨーロッパアメリカの市場が下がったら、一日遅れで反応するんだな。

中世日本の予言書 <未来記>を読む』

小峯和明 著

岩波新書

ISBN978-4-00-431061-7

中世日本に広く存在した予言書に関して書かれた本。

一文でいって、かなりの好事家向けの歴史読み物、といった感じの本で、だから、本書を面白いと思える程の中世日本史に関する知識と興味がある人には、面白いのだろう、という本か。

好事家向けの歴史読み物としては、多分こんなものではないかと思う。

特にこれといったテーマもないし、好事家向けの歴史読み物なので、好きな人ならば、読んでみても、というところ。

私にも少しきつかったし、一般向けには少々厳しいのではないかと思う。

以下メモ

・百王思想は、予言書である『野馬台詩』が典拠とされた。

・聖徳太子伝説では、太子が甲斐の黒駒に乗って各地を巡検したとされる。

2007-02-26

『なぜ人の脳だけが大きくなったのか 人類進化最大の謎に挑む』

濱田穣 著

講談社ブルーバックス

ISBN978-4-06-257540-9

人類進化における脳の巨大化とそれに伴う身体、社会の変容について書かれた本。

別に悪いということはないので、こういうのが好きならば読んでみても、という本だが、個人的には、そんなに、面白い、という程、面白くもなかった。

評価を一言でいえば、微妙。こういう本なのでこういう本が好きな人には良いのだろう、といってみても、こういう、というのがどういうものなのか、というのが難しい訳で。

大体のイメージとしては、一般向けの科学読み物で(大抵は海外の学者等が書いてたりするようなやつで)、人類進化、とりわけ脳の発達について書かれたもので、新書サイズで250pくらいなのでややコンパクトで、そこに現代社会批判を少々(かつて人類がそれに適応して進化してきた環境と、現代社会の環境とが違うのは当然のような気もするが)、といった感じの本か。

個人的に気になったのは、事実を根拠にした議論が少なめで、従って全体に思弁的で、それは良いとしても、コンパクトにし過ぎたせいか必要な議論がところどころ欠けているように思われること。そういう本だといえば、そういう本ではあるが。

悪いということはないが、私としては強く薦める程のものでもなかった。

それでも良ければ、読んでみても、というところだろう。

以下メモ

アウストラロピテクス類の指の骨はまだ木登りに適した形状をしており、二足歩行は、サバンナではなく林の中で広い範囲を歩き回るために発達したらしい。

・一つのコラムユニットの親となる前駆細胞の分裂増殖が、マカクでは胎生齢40日、ヒトでは胎生齢43日まで続くと推定されており、このわずかの差が、ヒトに大きな脳をもたらしている。

・人類進化の後期段階では腹部が小さくなっており、大きな脳が必要とするエネルギーを提供するために、消化管が使う分を削ったのだろう。小さな消化管でも大丈夫なように、調理が行われた。

霊長類は、基本的に樹上で生活するので、危険が少なく、死亡率が低い。そのために、寿命が長く、子供をゆっくり育てるように進化してきたのだろう。霊長類の中でもヒトはとりわけ寿命が長いが、その理由として、祖母が、娘による孫の養育を支援したから、ということが考えられる。

2007-02-22

『入門 たのしい植物学 植物たちが魅せるふしぎな世界』

田中修 著

講談社ブルーバックス

ISBN978-4-06-257539-3

植物学エッセイ

大体のところ別に普通にありそうな植物学エッセイで、書き慣れていて読みやすい感じはあるので、エッセイとして悪くない本ではないだろうか。

ブルーバックスというより講談社文庫で出した方が、多くの人に読んでもらえそうな、という感じの本。私には結構面白かったし、それなりに楽しめる本ではないかと思う。

興味があるならば、読んでみても良い本だろう。

以下メモ

リンゴやナシ等の果樹は、自分の花粉では種ができないので、異なる品種の花粉を人工受粉させる。果実は、受粉した種の遺伝子ではなく母樹の遺伝子によって作られる。

トウモロコシ等では、他品種の花粉を受粉すると実の性質が変わってしまうので(この現象をキセニアという)、違う品種のものは離して栽培する。

・植物の花や実にある色素には抗酸化作用があって、紫外線によってできる活性酸素から子孫を守る働きをしている。それを人間が美味しくいただくと、何とかには抗酸化作用があって健康に云々、という話になる。

2007-02-19

進化しすぎた脳 中高生と語る[大脳生理学]の最前線

池谷裕二 著

講談社ブルーバックス

ISBN978-4-06-257538-6

脳科学についての入門読み物。

基本的に、小人数の中高生相手に行った講義を活字にしたもので、別に難しくはないと思うので、多分、初学者向けにはそれなりに分かりやすい入門読み物なのだろう。

そういうもので良ければ、読んでみても、という本か。

私個人的には、脳科学の入門書も多少は読んできているので、本書に既知の情報以外のたいした内容はあんまりなかった。おまけに、入門書としても、もう少し内容が詰まっている方が、私は多分好みだと思う。

という訳で、本書は私には合わなかった。

自分に合っていないものを判断するのは難しいが、悪いということはないので、初心者向けの入門読み物で良ければ、読んでみても、というところだろう。

以下、個人的で勝手メモ

扁桃体の活動によって感情が生まれるが、その感情は扁桃体そのもので生み出されるのではない。

完璧記憶では少し違ったものにも応用がきかない。脳はあいまいに活動することで、汎化を行い、共通の要素を取り出している。そうした汎化の作用は言語を司る作用と似ており、言葉によって作られる心も汎化の手助けをしていると考えられる。

・二つの神経細胞がほぼ同時に活動すると、NMDA受容体が電位の大きな変動を感知して、シナプスの受容体を増やし、二つの神経の結束力を強める。

・脳は、外部から入力される情報に比して大量の内部情報の処理を常に行っている。こうした脳の自発活動のゆらぎによって、選択等の様々な確率的行動が行われる。

2007-02-15

『日本を甦らせる政治思想 現代コミュニタリアニズム入門』

菊池理夫 著

講談社現代新書

ISBN978-4-06-149875-4

コミュニタリアニズムについての入門書。

全体的にいって、反対者の黒い面と自身の白い面だけを見れば、こういう風に見えないこともないのだろう、という本か。

結構玉虫色の本。コミュニタリアニズムは共通善を中心に据えた政治学、ということだが、そもそも何が共通善なのか、という話は余りないので、後は、共通善の取り様次第でどうにでもなる、という感じがする。

(共通善はコミュニティによってそれぞれ異なるから、共通善そのものについて語るのは難しいのだろうが。しかし、共通善はコミュニティを形成する前提であり、コミュニティの目的である、コミュニティは共通善を前提として形成され、共通善を目的とする、では、ただのトートロジーではないだろうか)

格差拡大」「学力低下」「反市場主義」が大好きで、現代社会はますます非道徳的になってきている、と考えている人向き。

どうも、私としては、認識の底が浅い気がした。

2007-02-14

安倍首相と小泉前首相

マスコミ等に見せるパフォーマンスには余りに違いがある訳だが、小泉が巧すぎたのだからしょうがない、と今までは思っていたものの、宮本をミヤケと間違えた話を聞くに、なんらかのノウハウがあって、一応安倍は小泉の後継なのだから、ノウハウの継承が行われていても、良かったのではないのだろうか、という気がした。

ノウハウなんかなくて天分の違いなのか、それとも、小泉がノウハウを残さなかったのだろうか。

2007-02-12

『輸入学問の功罪 この翻訳わかりますか?』

鈴木直 著

ちくま新書

ISBN978-4-480-06342-7

ドイツ哲学思想書の翻訳に関して、いくつかのことが書かれた本。

モチーフとしては、翻訳の文章が日本語として分かりにくいのは何故か、ということが探求されたもので、全体を巧く直線的につなげれば一つのテーマになりそうな気はしないでもなく、著者の狙いも多分その辺りにあったのだろうが、しかし現状では一つのテーマにはなりきれていないので、一冊の本としては、テーマ的にすっきりとしない、たどたどしい感じのする本か。おまけに、ドイツ哲学の思想書の翻訳を論じている必要上からか、カントヘーゲル哲学の簡単な紹介も含んでいるので、内容としてもかなり雑多なものになっている。

面白い部分もあるが、一冊の本として、余り良い本だとはいえないと思う。

主要なテーマの一つとして、国家に必要なエリートを選抜、育成するのに使われてきた西洋文明の翻訳文化と、日本における実地の市民社会の日常とが乖離することによって、本来人々に必要とされるはずの翻訳文の分かりやすさが、なおざりにされてきたのだ、ということが論じられていて、竹内洋の変種みたいな感じなので、その辺りの教育社会史が好きで、且つカントやヘーゲルの哲学の簡単な紹介を含んでいても良い、という人向けの本か。あの辺りのうだうだとした本がいけるなら、本書も十分でしょ、とは思う。

そうしたもので良ければ読んでみても、というもの。

すっきりまとまった本ではないので、私としては、特に薦める程のものでもなかった。

以下メモ

大正末期の学生新聞にある一高生の寄稿には、国際関係や消費文化を論じたものは殆ど見当たらず、彼らが経済・社会といった市民社会の実践分野からは隔離されていたことがうかがえる。

・頑なな逐語訳への希求は、受験英語におけるそれと軌を一にしている。

2007-02-08

本日の教訓。

FAXで回答をよこせという文書には、FAX番号を書いておくべきだ。

2007-02-07

『数のエッセイ

一松信 著

ちくま学芸文庫

ISBN978-4-480-09041-6

数学エッセイ。

主に40年近く前の科学雑誌の連載を中心に、数学に関連したエッセイを集めた本(の文庫落ち)。

エッセイそのものは特にどうということはない普通のエッセイなので、これで面白い人には面白いのだろう、という本か。

40年近く前の科学雑誌の掲載エッセイ、という訳で、さすがに古めかしい部分はあること、一般向けというよりは(その手の雑誌を読むような)好事家向けであること、から、広くお薦めできるような本ではない。

別に薦めるようなものではないが、それでも良ければ、というところだろう。

メモ1点。

・√2が無理数であることの別証明。

√2が有理数であると仮定すると、ある整数m、nに対して、√2=m/nが成り立つ。

両辺を2乗して、2=m^2/n^2、2*n^2=m^2、となる。

正の整数を素因数分解すると、順番を問わなければすべて一意に分解できるが、平方数の素因数の数は、元の数の素因数の数×2となるので、すべて偶数個であり、m^2の素因数の数は偶数個、2*n^2の素因数の数は奇数個となって、2*n^2=m^2となるような整数m、nの組み合わせが存在するならば、素因数分解の一意性に反することになる。

よって、最初の仮定は間違いであり、√2は無理数である。

(ちなみに、この議論は、2だけではなくて、すべての素数について当てはまるだろう。つまり、すべての素数pについて、√pは無理数であり、p*n^2=m^2となるような整数m、nの組み合わせは存在しない)

2007-02-06

受験生

というのは、結構あからさまに受験番号で管理されるものだが、人を番号で呼ぶことは、相手に対して失礼に当たるのではないのだろうか。

名前は仮に付けられたものにすぎないのだから、私個人としてはどうでも良いのだが、社会的な通念として。

他に客を番号で呼ぶ商売といえば銀行病院だが、どちらも客を客と思っていない商売の双璧のようなものだし。昔のプロバイダも結構ID剥き出しだったが、システムに余裕ができたせいか、近頃はそうでもなくなってきているように思う。

海外ドラマなんかでは、囚人は囚人番号で呼ばれるが、実際はどうなのだろう。学校と銀行と病院は、刑務所と相等しいのだろうか。

2007-02-03

『犬も平気でうそをつく?』

スタンレー・コリン 著 木村博江 訳

文春文庫

ISBN978-4-16-765161-9

認知科学的な観点から犬の心の動きについて書かれた本。

主として、嗅覚や学習行動や意識等といった、犬の認知科学的な側面を描いたもので、別に専門的ではないが、雑学読み物という程、砕けてはいない一般向け啓蒙書。

やや堅めではあるが、それなりに面白いので、こうしたものに興味があるならば読んでみても良い本ではないだろうか。

ただ、翻訳のせいなのか内容のせいなのか文体のせいなのか、堅めで少し読み難い気が、個人的にはした。あるいは段落替えが少なく文章が詰め込まれているせいで、そう感じただけかもしれないが。

それ以外は大体標準レベルのものだと思うので、興味があれば読んでみても、という本だろう。

以下メモ

・犬は基本的に青色と黄色でものを見ており、緑もオレンジも黄色っぽい色になるので、緑の草の上にオレンジ色のボールを転がして犬と遊ぼうとしても、犬が巧くボールを追えないことがある。

・痛みを表に出すと他の肉食獣に狙われたり、群れの順位争いもおきかねないので、犬は痛みを我慢する方向に進化してきたのだろう。

・一般に、大きくて危険なことが多い動物は低い声を出し、小さくて保護を求める子獣は高い声を出すので、犬や他の動物において、うなり声等の低い声は威嚇や攻撃の可能性を示し、高い声は敵意がないことを示す。

・吠えてキツネ等の巣穴の位置を教えるよう選択育種されてきたテリアに吠えないことを教えるのは、猟師が撃つ間獲物を驚かさないように静かに座っているよう選択育種されてきたレトリーバーに吠えないことを教えるよりも難しい。

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