小林一茶風日記

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2008-03-31

管理教育に対する

批判や告発には誇張が多い、というのが経験に基づく私の意見だが、それを持論とするならば、旧日本陸軍や、とりわけその内務班に対する批判や告発にも、誇張が多い、とせねばならないのではないだろうか。

(もっとも内務班についても、上位者の人柄によって大きく内実が異なる、とはいわれているが)

2008-03-28

高校野球「裏」ビジネス

軍司貞則 著

ちくま新書

ISBN978-4-480-06407-3

少年野球や高校野球の関係者に生徒の進路のこと等を取材したルポ

裏ビジネスというタイトルになっていて、確かに、そういう内容もあるし、執筆動機としてはその通りのモチーフなのではあろうが、大体の感じとしては、告発系の本、というよりは、(真面目にやっている)野球関係者に取材したルポ、と捉える方が実態にあっていると思う。

取材内容がベタベタと続くので、ややとりとめのない印象もあるが、色々な関係者から深く話を聞いている様子もうかがえるので、ルポルタージュとしては悪くない本ではないだろうか。

興味があるならば、読んでみても良い本。

告発ものと考えると物足りない部分はあるだろうし(例えば、裏ビジネスといっても、そういう話がある、そういう話を聞いた、というものが殆どだし、著者自身、何が良くて何が悪いのか、どこまでが認められる範囲内か、という切り分けは殆どできていないように思われる)、告発系のモチーフと実際の内容との齟齬もなくはないが、少年野球や高校野球の関係者に取材したルポで良ければ、悪くない本だと思う。

興味があるならば、読んでみても良い本だろう。

以下メモ

中学生スカウトするのに、高校監督が甲子園から電話を入れる。

学生が全国から集まる大学ならばともかく、(特待生を除けば)地元の子供しかこない高校の場合、甲子園に出てメディア露出しても、必ずしもそれだけで生徒がすぐに沢山集まる訳ではない。

・硬式ボールは結構高く(一個千円くらい)、しかも練習用にどれだけあっても足りないので、ボールが流れることで、チームとチームの関係ができていく。ニューボールの場合は換金することもできる。

2008-03-27

郵便受けに

溜まったチラシ等をごみ箱に入れるいつもの日常作業にいそしんでいる時にふと気が付いたのだが、新聞のチラシ(折り込み広告ではなく新聞社自体の拡販用チラシ)は、日経のものばかりで、読売朝日のチラシは入っていた記憶がない。

読売や朝日は拡張を諦めたのか、と一瞬思ったが、多分そんなことはないだろうから、インテリが作ってヤクザが売る、という例のビジネスモデルを、日経は採用していないのだろうか(購買層が特殊だからあり得るだろう)。

そうすると、新聞業界恥部を暴くことで日経が他紙に対して優位に立つ、という戦略もあり得ると思うのだが、そうなっていないのは、業界の仁義にもとるのか、それとも、それをやるとガチで戦争になってしまい、潰される、という判断なのだろうか。

2008-03-26

『サイパン特派員の見た玉砕の島 米軍上陸前のマリアナ諸島の実態』

高橋義樹 著

光人社NF文庫

ISBN978-4-7698-2563-0

海軍報道班員だった著者が、米軍上陸間際のマリアナ諸島での体験を綴った本。

米軍上陸以後や捕虜時代の体験は殆ど書かれておらず、あくまで、サブタイトルにあるように、米軍上陸前のマリアナ諸島のことが書かれた本(ただし、実態というより、著者の経験が書かれただけのもの)。

そういうものなので、そういうもので良ければ、読んでみても、という本か。別に悪い本ではないので、面白く読める人には良い本なのではないだろうか。

派手なドンパチがあるのでもないし、ジャングルをさまよった苦労があるのでもないし、戦記ものとしての面白さという点では、少し微妙なところがあるようには思うが。帯には、「難攻不落と東条首相が豪語したサイパン・グアム島の防備の実状」云々と書かれていて、確かにその通りではあるのだろうものの、そういう背景等を知っていて、本書を十二分に楽しめる、という人向けの本なのか。

悪くはないので、興味があるならば読んでみても良い本だと思うが、余り広く薦める程の本でもないと思う。

それでも良ければ、というところだろう。

2008-03-24

チベット騒動では、

自民党から何らかの決議案を衆議院に提出する動きがあっても良さそうに思うが、余りそういう話は聞かない。

そんな決議案を出されて一番困るのは多分日本政府だろうから、きちんとコントロールされているということなのか、日本政府から自民党に、それに見合った利が出されているということなのか。そんな利を要求するのは下っ端の鉄砲玉の仕事だから、衆議院議員が直接動くことはないのかもしれないが。

そういえば、参議院では民主党が過半数を占める第一党なのだから、従軍慰安婦問題に対しての謝罪決議とか謝罪要求決議とか、米兵が起こした事件に対する何からの決議とか、やりたい放題のように思うのだが、今のところは余りそういう動きもないようだ。

それは、小沢民主党の限界を示しているのか、あるいは、健全さを示しているのだろうか。

最近

福田内閣の支持率が下がってきているみたいだが、現在衆議院で圧倒的な多数を占める自民党としては、衆議院の解散総選挙は来年任期切れ直前までしたくないだろうから、結構なオンボロ御輿になっても、来年の春までは担ぎ続けるのが得策、というものではないだろうか。

そしてトップの首をすげ替えて、化けの皮が剥がれない内に選挙戦に突入、と。

民主党としてはそれは避けたいところだから、攻勢を強めればそこまでは持たないかもしれないし、一年使い捨てにできる人がいれば、それもありだが。

あるいは、国会のねじれ状態が来年まで続いて政治が不安定になると、自民民主の既存政党両方に向かい風となって、無党派層が広がり、ここで一気に小泉新党、という可能性もあるのだろうか。

今は小泉路線格差拡大の元凶とされていて評判が悪いが、小沢氏が新党を作る訳にはいかないだろうから、インパクトのある新党を作れるのは、結局小泉氏しかいないのではないか。細川さんみたいな人が誰かいるのだろうか。菅氏辺りが、小沢路線と決別して、というのはありかもしれないが、新党を作る資金力はなさそうだ。

2008-03-22

http://d.hatena.ne.jp/duck75/20080317/1205752132

一般的にいって、みんなと仲良くできるような奴が、ニートになるのだろうか。みんなと仲良くはできないから、ニートになるんじゃないかなあ。親と仲良くというのも、親ときちんとコミュニケーションを取って仲良くできるような奴なら、やっぱりニートにならないんじゃないだろうか。

それとも、仲良くできたならニートから立ち直れるよ、というハックなのだろうか。

愛知県に

一宮市というところがあるが、一宮市に一宮があるのなら、尾張国一宮は熱田神宮ではない、ということなのか、と思ってググッたら、熱田神宮のみならず伊勢神宮伊勢国の一宮ではないらしい。

一宮なんて結構駄目駄目ではないかとも思ったり。

2008-03-21

ラジオの戦争責任』

坂本慎一 著

HP新書

ISBN978-4-569-69775-8

戦前のラジオに携わった人々5人の列伝風読み物。

一応、大体の主題としては、それらの人々の活躍を通じて、戦前の時代の日本においてラジオが持った影響力の大きさを説いたものであり、その影響力の大きさから、タイトルにあるように、ラジオが狂気の戦争へと国民を導いていったのではないかと示唆したものではあるが、本書全体で直接に論じられている訳ではないので、戦争責任云々を論じた本、というよりは、戦前のラジオに関った人々の列伝、と考えておいた方が適切な本か。

戦前という時代の一断面を知るためには、いろいろと面白かったので、そうしたもので良ければ、読んでみても良い本。

テーマ的には、もっと直接にラジオの戦争責任を問うた方が良かったのではないかとも思うが、そこまで研究は進んでいないのだろう。深く掘り下げられてはいないので、今のところは一断面を知るという以上のものではないが、時代の一側面を知るにはそれなりに面白い読み物だと思う。

そうしたもので良ければ、読んでみても良い本だろう。

以下メモ

明治時代、聖徳太子は、逆賊蘇我馬子の味方だとして、評判が悪かった。高嶋米峰等の仏教の啓蒙家がラジオ講義を繰り返すことで、聖徳太子の評価が上がった。彼ら仏教啓蒙家は、同時に、働くことが修行になると説いた。

真空管のラジオは低音が聞き取り難かったので、東條英機等、声の高いラジオ演説家に人気があり、ヒトラーなども声のトーンを上げて絶叫調で演説をした。

松下電器が大阪から門真へ移動する時、鬼門の方角に移るのは縁起が悪いという意見もあったが、松下幸之助迷信の打破を訴えた。

2008-03-19

『ボクたちクラシックつながり ピアニストが読む音楽マンガ』

青柳いづみこ 著

文春新書

ISBN978-4-16-660622-1

ピアニストが音楽マンガをネタに書いたエッセイ。

音楽マンガといっても、多くは『のだめカンタービレ』で、ずっと離れた2位と3位に、『神童』と『ピアノの森』。こんなことなら、この両者に関する記述を削って「のだめ」一本に絞った方が、広い読者層にアピールするのでは、という気もするが(文春から出すのにそういう訳にはいかないかもしれないが)、「のだめ」を知っているだけ、という人よりかは、「のだめ」を知っていて、且つクラシック音楽に興味がある人向け、という本ではあるのか。そういう人なら、「のだめ」以外の音楽マンガを知っている可能性が高いかもしれないし。

そういう人ならば、読んでみても、という本。

後は、それなりのエッセイで、ストライクゾーンは余り広くない気がするが、合う人には悪くない本だと思う。

興味があるならば、読んでみても良い本だろう。

以下メモ。

・フランス人は、意外と自国の音楽家よりもブラームスが好き。

・ピアニストの音楽CDは、捌けない分をアーティストが買い取る形で出される。

2008-03-18

この間あんなことを書いたのに、

今朝の日経はまたベタに民主党寄りだった。

昨日、日銀総裁の後継人事問題で政府・与党が下手をうったから一気に流れが変わった、ということも考えられるが、あんまりそんな感じはなかったし、日銀総裁人事問題だけが民主党寄りになったのでもないから、編集会議で決まったのか、誰かの鶴の一声があったのか、どこかから圧力でもかかったのではないだろうか。

新聞の論調というのは意外に誰かが操作できそうだ、ということが分かった。それともただの偶然なんだろうか。

2008-03-17

現代に継がれる薩摩の郷中教育

というキャッチコピーは結構嫌だ。

BL好きな腐女子なお母様方は、自分の息子にそういう教育はOKなのだろうか(今時そんな教育はないと思うが、多分)。どっかの芸能プロに入れるのとたいして変わらん、という気もするが、あっちは成功すればそれなりにでかいし。

でも、男色女性に対する恋愛の事前レッスンなのだと竹内久美子も書いていたので、もしもそうならば、非コミュ非モテの対策にはなるのかもしれない。つまり、BL好きな女性は、経験を積んだ逞しい男性が好き、ということなのだろうか。

女性は、

他人が自分と同じ服を着ていることを非常に嫌がる、という話はよく聞くが、ファッション雑誌と連携した通販サイトで雑誌に載っている服を売る、というのは、どうなのだろう。被る可能性が大きそうな気がするが。田舎の方へ行けば、地元の店で買った方が被る可能性が大きいのだろうか。

原発・正力・CIA 機密文書で読む昭和裏面史』

有馬哲夫

新潮新書

ISBN978-4-10-610249-3

1950年代の原発導入を巡る正力松太郎とCIAとのかかわりを描いたノンフィクション読み物。

基本的な図式としては、原子力導入という実績をてこに、総理を目指し、総理の権限を使ってマイクロ波通信網を建設したかった正力松太郎と、日本における反核反米感情を静めるために原子力の平和利用を訴えたかった(そして旧敵国の日本に動力炉を提供するまでの気はなかった)CIAとの、同床異夢の関係を描いたもので、当時の政界や正力等の動きがほぼ編年順に一通りまとまっていて、割と分かりやすいので、ノンフィクション読み物としては悪くない本だと思う。

そうしたもので良ければ、読んでみても、という本。

ノンフィクション読み物という以上のものではないが、ノンフィクション読み物としては、まずまずの本だと思う。

興味があるならば、読んでみても良い本だろう。

2008-03-15

『足利義満 消された日本国王』

小島毅

光文社新書

ISBN978-4-334-03440-5

足利義満に関していくつかのことが書かれた歴史評論。

中心となるモチーフとしては、タイトルにあるように、足利義満は東アジア情勢を適切に睨んで明から日本国王に封じてもらったのに、その偉業を封印して隠してしまった夜郎自大的な(後世の)天皇中心主義はけしからん、といったものだが、一直線にそれに踏み込んだというよりは、その他、足利義満に関してやや雑多に書かれた本。

踏み込んではいないので、例えば、足利義満が東アジアを見据えていた、というのも、日本国王に封じてもらったからそうなのだ、というだけで、どう適切に睨んでいたのか、あるいは本当に適切だったのか、というようなことは殆ど議論されておらず、私としては物足りなく思えたし、持って回った衒学的な言い回しや妙に自信に溢れた態度等もあって(例えば、司馬遼太郎のことを最初に持ち出す時に、記者福田定一としか書かないとか)、私は、余り好きになれる本ではなかった。

評論なので、これが良いという人もいるだろうから、合うと思えば、読んでみても、という本か。

それでも良ければ、というところだろう。

メモ1点。

朱子学は、性善説を高揚するために性善説を明確に説いた孟子を高く評価したが、そのために、孟子が説いた放伐という革命思想が入り込む可能性が生まれた。ただし、朱子は慎重にその可能性を潰そうとしたので、朱子学が最初から革命思想を内包していた訳ではない。

2008-03-14

新銀行東京への

追加出資問題で、出資に反対しているマスコミが、出資に賛成している自民党は余り叩かずに、反対の姿勢に徹しきれない民主党を叩く、というのも面白い。

2008-03-12

悪魔という救い』

菊地章太 著

朝日新書

ISBN978-4-02-273198-2

悪魔憑きや悪魔祓いに関していくつかのことが書かれた本。

悪魔祓いという宗教民俗についての紹介と、悪魔憑きや悪魔祓いをネタに書かれた評論との中間くらいにある本で、従って――前者だと思って後者だときついかもしれないが、後者だと思って前者なら当然必要な紹介にはなるから――実際の選択にあたっては、悪魔祓いをネタに書かれた評論、と考えておいた方が間違いが少ないだろう。

大体のところ、この著者の評論が好きだという人が読むような本か。

全体に中途半端だし、著者の立ち位置が不鮮明だし、はっきりした結論はないようだし、悪魔という救いが必要な人がいる、というのは分かるが、私には必ずしもそうではないと思われるので、私にとっては、本書は別に良い本ではなかった。

評論で良ければ、自分に合うと思うのなら、というところだろう。

メモ1点。

ジュリアン・ジェインズは、意識とは三千年程前に芽生えたものにすぎず、それ以前の人間は、主観的な意識や自らの意志ではなく、(内なる)神々の声に従っていた、と主張する。

2008-03-10

東大で教えた社会人学』

草間俊介畑村洋太郎

文春文庫

ISBN978-4-16-774601-8

社会人としての常識がこまごまと書かれた本。

連帯保証人にはなるな、とか、所得税の仕組みとかの、社会人としての常識的な事柄がこまごまと書かれたもので、大体、雑学コラム集とでも考えておけば良い本か。

そうしたもので良ければ、読んでみても、という本。

社会人である私には、特にどうこうというような内容はなかったが、若い学生の人とかには良いのかもしれない。

雑学コラム集なので余り深い内容や議論はないが、若い学生が数多く読む内の一冊なら、これもあり、というところか。

別に薦めるのではないが、そうしたもので良ければ、という本だろう。

2008-03-09

今日の名古屋国際で、

オリンピックに3大会連続で女子マラソン選手を送り込むことが確実になった(多分)天満屋には、選手が10人しかいないのか。

そんなに少ないとは知らなかった。

若手が多いし、今春には6人入るそうだし、相当厳しいふるいにかけられているのかもしれないが。

cf:http://www.tenmaya.co.jp/track_and_field/member.html

2008-03-08

でも、

逆に考えれば、これからは社員旅行も駄目になるのかもね。

単純労働生産性は、

先進国でも発展途上国でもそんなに大きな差はないだろうから、先進国と発展途上国の間の単純労働に対する賃金の差は、生産性の差ではなく、先進国の方が周囲に高い生産性を持って高い賃金を得られる人が多いために、その賃金との比較や支払い余力によって、賃金が上がっているのだと考えられる。

従って、ここに一つの先進国と一つの発展途上国とがあって、両者を完全な自由経済圏で結び付けるならば、発展途上国の単純労働に対する賃金は上がり、先進国の単純労働に対する賃金は、発展途上国のそれへと向かって下がっていくであろう。

そうであるならば、自由貿易は、先進国で単純労働をする労働者にとって不利であり、発展途上国の単純労働者にとっては、自らに有利な政策となるのではないだろうか。

日本が保護貿易によって自国産業を守り育てることをずっとやってきたせいもあってか、自由貿易は先進国の志向する政策であり、発展途上国は保護貿易を志向するように、私はなんとなく思っていたのだが、そうではないのかもしれない。

日本において、経済自由主義的な思想は、今後ますます退潮するのだろうか。

2008-03-07

会社の金で

社員旅行に行く民間会社はいくらでもあるだろうに、税金で社員旅行に行く財団法人を悪いとする理屈はよく分からない。

でも、接待交際費で飲み食いする社員はいくらでもいるだろうに、税金で官官接待するのは許せないような気がする。

税務当局も、社員旅行の方に接待交際費より大きな金額を認めるのだから、これで良いのだ。

2008-03-06

『「中国問題」の内幕』

清水美和

ちくま新書

ISBN978-4-480-06409-7

主として政権内の権力闘争を軸に、現代中国に関して書かれた時事読み物。

大体のところ、別に標準的な時事読み物で、時事読み物としては悪くはない本だと思うので、時事読み物で良ければ読んでみても、という本か。

中国共産党政権内部の権力争いにほぼ的が絞られているので、それが知りたいという人には面白く読める本だと思う。

権力闘争の本質は外部からはうかがい知れないことも多く、まして中国ともなれば尚更だろうし、一党独裁とか書かれているし、10年先20年先のために是非とも、というような内容でもないが、時事読み物としてはこんなもの、という本ではないだろうか。

興味があるならば、読んでみても、という本だろう。

以下メモ

・歴史問題で強硬になると日本を台湾側に追いやってしまうので、台湾の統一、独立阻止のために、最近の中国は歴史認識や靖国問題に柔軟になっている。

・胡錦濤は、革命家二世の「太子党」と手を組み、反腐敗を掲げて、江沢民が率いる上海グループの追い落としをはかっているが、元々権力に近かった太子党の方が上海グループよりも腐敗は進んでいるかもしれない。

・胡錦濤の支持人脈は、家族的背景もなく共産主義青年団から実力で上がってきた共青団人脈(団派)だが、団派は太子党に比べて経済に精通していないという欠点がある。

2007年の17回党大会で政治局常務委員に選出された習近平(太子党)、李克強(団派)のどちらかが、胡錦濤の次のトップになるだろうと考えられている。

2008-03-04

女性タレントの実際の年齢が38歳

などと報道されてしまっては、裁判には勝っても勝負には負けたようなものだろう。

「訴えたらお前の実年齢がばれることになるんだぜ」というエロ小説を思い付いたが、実年齢が高いと萎えてしまうのが難点か。

『心理諜報戦』

野田敬生

ちくま新書

ISBN978-4-480-06411-0

プロパガンダや偽情報を使った宣伝、欺瞞工作等に関して書かれた本。

定義や分類や用語解説といったこまごまとした事項の羅列が多く、一冊の読み物としては、余り良い本ではないと思う。なんというか、ちょうどオタク蘊蓄を聞かされているような感じ。

読み物として楽しむのではなく、そうしたオタク的なこまごまとした議論を知りたいという人向けの本か。

諜報というのは、何冊本を読んでもよく分からない世界だろうから、何冊かの内の一冊ならばこれもありかもしれないが、どうせ何冊も読むのなら何も本書でなくても、という気はする。

何冊か著作のある人らしいので、この著者の本を読んだことがない人は、取り敢えず他の本から入ることを薦める(私は読んだことはないが)。

別にどうしても、という程の本ではないだろう。

以下メモ

秘密文書をリークする時に一部を都合の良いように改竄しておいても、暴露された側はそこだけを否定することは難しい。

・プロパガンダや工作に使われる情報は、偽の情報であるよりも真実であった方が効果は大きい。

・空城の計のように、相手が欺瞞工作を行っているのではないか、という疑念を抱かせるための工作もあり得るので、闇雲に謀略を疑えば良いというものでもない。

2008-03-01

秀吉接待 毛利輝元上洛日記を読み解く』

二木謙一 著

学研新書

ISBN978-4-05-403468-6

毛利輝元が豊臣秀吉に臣従し、初めて上洛した時の記録を解説した本。

この著者の専門的にか服装とか食事とかの風俗考証が多いが、後は、大体ありがちな史料を解説したものとしてはごく普通の本か。

こうした史料解説で良ければ、読んでみても、という本。『信長公記』に書かれている木津川口の戦いはまだしも、墨俣築城はないだろう、とは少し思うが。

300pを越える結構厚い本だし、余り広く一般向けということはなく、好事家向けの本だと思う。戦国時代に興味があって、秀吉政権下での儀礼的な服装や食事について知りたいと思う程の人ならば、秀吉のくらいがちの方法論とか両川体制の緊密振りとか金吾(後の秀秋)の優遇され具合とかうかがえるし、結構面白く読めるのではないだろうか。

そうしたもので良ければ、興味があるならば読んでみても、という本だろう。

メモ1点。

・毛利輝元が聚楽第で初めて秀吉と対面した時は、その場に公卿はおらず、前後して上洛した北条氏規が秀吉と対面した時には、任官した輝元を含む公卿が同席している。輝元の時は公卿がいないため、烏帽子直垂(ひたたれ)の輝元の服装は他の列席者と同格だったが、氏規は、他の列席者が束帯を着用する中、一人だけ烏帽子直垂だった。

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