小林一茶風日記

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2010-02-26

マネーロンダリング 国境を越えた闇金融ヤクザ資金』

平尾武史・村井正美 著

新潮文庫

ISBN978-4-10-130191-4

闇金融で上げた違法収益海外へ送金されていた事件に関して書かれたノンフィクション

新聞記者が書いたノンフィクションで、ノンフィクションものとしては、特に優れた訳ではないとしもそれなりのノンフィクションではあるが、ただし、マネーロンダリングの手口そのものは、特に驚きの、というほどでもない。

事実小説よりも奇なりとはいうが、ハウダニットミステリーならこの手口ではちょっと厳しいだろうと思う。事実だからしょうがないとはいえ、これを読んで、殊更に面白いかというと、それほどでもないのではないだろうか。

警察がそれを解明していく方に凄いドラマがあるのでもないし、情報は殆ど警察から取ってきているみたいで、複合的な視点があるのでもないし、やや警察にべったりだし。

一応のノンフィクションではあるが、特に良い、というほどの本ではないと思う。

特別悪いということはないので、興味があるのならば読んでみても、という本だが、とりたてて薦めるほどではない。

それでも良ければ、というところだろう。

2010-02-19

昭和東京ものがたり1』

山本七平

日経ビジネス人文庫

ISBN978-4-532-19531-1

山本七平が、子供の頃だった昭和初期の東京周辺の生活振りを語ったエッセイ

全体的には、子供時代の思い出を語った特にどうということもないエッセイ。エッセイだから合う人には合うのだろうし、興味があるならば読んでみても、という本か。

山本七平の父親の親戚筋に大逆事件で処刑された人がいるとか知っていると、興味深い部分はあるかもしれない。後、戦前はこうだったという話があるけどそうではなくて、というパターンが多いのは、こうしたエッセイを書くときの常道ではあるのだとしても、『ある異常体験者の偏見』では彼が戦争という異常な体験をしたからということになっているのに、どうやらそうでもないのではないか、とか。

私は山本七平の本は好きだが、それでも特にどうということもないエッセイだと思った。

悪いということもないので、興味があるならば読んでみても、というところだろう。

以下メモ

・昭和初期には、まだおわい屋がいた。ただし、すぐに肥を買い取るのではなくお金を払って引き取ってもらう時代となった。

・山本七平は両親が新宮の出だから食べたが、戦前の東京では鯨は余り一般的ではなかったらしい。

・ちなみに、山本七平はハチを見たことがあるらしい。(渋谷駅を使って、青山学院に通っていた)

2010-02-12

清水次郎長 幕末維新と博徒世界

高橋敏 著

岩波新書

ISBN978-4-00-431229-1

清水次郎長の伝記。

大体のところは新書レベル普通の伝記だが、赤報隊入りした黒駒勝蔵等、佐幕派、尊攘派の双方からその戦闘力を期待され(維新後には邪魔になっ)た博徒たちの明治維新における動向が描かれていて、興味深かった。

興味があるならば、読んでみても良い本だと思う。

それならそれで、次郎長の伝記ではなく明治維新と博徒とのかかわりをテーマにして一冊の本を書いた方が良かったのではないか、という気もしないではないが。

赤報隊は悪い面だけが書かれているように思うし、伝記としてもところどころ抜けがあるようにも思うが、史料の制約もあるだろうから、これはこれでしょうがないのだろう。

後は、普通の伝記。

興味があるならば、読んでみても良い本だろう。

以下メモ

・岐阜の博徒水野弥三郎は、伊東甲子太郎高台寺党と繋がりがあり、その武力を期待されていた。甲斐を追われ清水次郎長と抗争を繰り広げた黒駒勝蔵は、美濃で弥三郎の元に草鞋を脱ぎ、その縁で、高台寺党の残党が参加している赤報隊の義兵徴募に加わった。

2010-02-08

医薬品クライシス 78兆円市場の激震』

佐藤健太郎

新潮新書

ISBN978-4-10-610348-3

医薬品の開発研究者であった著者が、医薬開発を巡る業界のありさまなどについて書いた本。

タイトルはクライシスとなっているが、業界の危機について書かれているのは第五章だけで、別段たいした分析もなされていないので、全体としては、医薬品の開発研究者が医薬開発を巡るあれこれについて書いたコラム、と考えておいた方が良い。

個人的には、かなりポジショントーク的というか、著者の視野が狭いとは思ったが、ある研究開発者にそう見えることは確かなのだろうから、そうしたもので良ければ、という本か。

私とは立ち位置が違いすぎるのかもしれないが、もう少し違う角度から見れないか、とは思った。例えば、タミフル副作用危険を煽ったマスコミを批判しているのに、自身はジェネリック医薬の危険性を煽っている、とか。後、医薬品の効能を過大に見積もりすぎだろうとも思う。

私としては、業界の危機を分析している訳でもないし、研究開発の実際を描いているのでもないし、ポジショントーク的で、特に薦めるような本ではない。

医薬品の開発研究者が医薬業界について書いた本、といえば、そういうものではあるので、それでも良ければ、というところだろう。

2010-02-03

『防衛破綻 「ガラパゴス化」する自衛隊装備』

清谷信一

中公新書ラクレ

ISBN978-4-12-150338-1

自衛隊装備のデタラメさを批判した本。

内容の当否についてはともかく、いろいろと書かれていて私には面白かった。批判本で良ければ、読んでみても良い本だと思う。

単なる天下り批判に過ぎないような部分もあるし、兵器の良し悪しは結局のところ戦ってみなければ分からない訳で、どうせ戦わないのなら張子の虎で良いという考えもあり得るだろうから、著者の批判がどこまで当たっているかは、私には分からない。

批判本としては、いろいろ書かれていてまずまずの本だろうと思う。

そうしたもので良ければ、読んでみても良い本だろう。

以下メモ

・自衛隊ではセーターなども支給されていないが、ハーグ陸戦条約で戦闘員はそろった制服を着用することが義務付けられているのに、セーターの必要な時期に自衛隊員はどうやって戦うのだろうか。

・日本では外国船籍の船や外国人船員が増えたため、シーレーンを守るなどといっても、そもそも戦時に必要なだけの海運が確保できるかどうか分からない。

・自衛隊の装備調達では、いつまでにいくつそろえるか、ということが事実上決定されておらず、このことが装備品の高騰を招いている。兵器を輸入する場合、アメリカとNATO諸国との間でも、何らかの見返りを要求するのが常だが(オフセット取引)、総額が決まらない日本の調達では、取引のやりようがない。

無線機は性能が悪く、数も少ないため、現場の自衛官は私物の携帯電話で連絡を取り合う。

・P−3Cのソノブイは国産だが、リムパックの時には米国製のものを使っている。国産品ではアメリカの原潜を探知できないのだろう。

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