小林一茶風日記

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2010-08-27

自動車保険金は出ないのがフツー』

加茂隆康 著

幻冬舎新書

ISBN978-4-344-98179-9

損保会社はなかなか保険金を払いたがらない、ということが書かれた本。

損保会社はなかなか保険金を払いたがらない、という以外に、特に内容はない。

読み捨てるならば、こんなもの、とはいいえるが、本当にそれだけしか内容がないので、損保会社は保険金を払いたがらない? そうですか、分かりました、という人なら、特に読んでみるほどのものがあるかどうかは、疑問に思う。

損保側は弁護士や医師税理士を雇えるので強い(自営業者への休業補償には損保側の税理士が出てきて所得に難癖をつける)とか、裁判では遅延損害金が出るので(要は金利が付く)、確実にもらえる自賠責保険金も、もらわずに訴訟請求額に含めた方が有利なことがある、とか、まったくないわけでもないだろうが。

一応の読み物ではあると思うので、読み捨てるつもりならば、というところか。

新書コンビニ文庫より高いので、その辺のコストパフォーマンスもどうか、という気はしないでもない。

それでも良ければ、という本だろう。

2010-08-24

『いじめとは何か 教室の問題、社会の問題』

森田洋司 著

中公新書

ISBN978-4-12-102066-6

いじめに関するまとめ。

前半は、いじめ問題の歴史やいじめについての研究史を簡単にまとめたもので、後半は、いじめの対策として、子どもに対する市民性教育を行ってソーシャルボンドを強くすることを考えなければいけない、と主張したもの。

後半のテーマで一冊書けば良かったのに、前半のまとめは、あまりに簡略で、意味をなしていない感じがして、全体として、中途半端な本だと私は思った。

後、いじめの国際比較で、日本は進行性のいじめが多い、としているのは、比率としてはそうなんだろうけど、多分、絶対数で見たらそうではないと思うので、ちょっと議論が強引過ぎるのではないかと考える(日本は、いじめのうち進行性のものが17.7%、いじめの被害経験率は13.9%なので、全体で約2.5%の子どもが進行性のいじめの被害にあったものと考えられる。オランダは、進行性のいじめの割合は11.7%と確かに日本よりも少ないが、いじめの被害経験が27%あるので、絶対数としては3%を超える子どもが進行性のいじめにあっているのではないかと思う。著者は、オランダは進行性タイプのいじめの被害に遭う確率が日本よりも低い、とはっきり書いているが)。

全体的に、あまり良い本だとは評価できない。

いじめに関してのまとめといえばまとめなので、他になければしょうがない、というところか。類本がどの程度あるのか、私は知らないが。

それでも良ければ、という本だろう。

以下メモ

・いじめは、相手を囲い込むことで最大の効果を発揮するので、しばしば親密な関係の中で生まれる。

ルールを守らない、何かができない、全体の足を引っ張る、など、善の意思からいじめが発生することもある。あるいは逆に、みんなが迷惑している、などといって、いじめの正当化に使われることもある。被害者の側も、こういういじめに遭うと、抵抗が難しくなる。

アンケート結果によれば、教師の介入によっていじめが悪化した、ということにはなっていない。

2010-08-17

エントロピーがわかる 神秘のベールをはぐ7つのゲーム

アリー・ベン‐ナイム 著/中嶋一雄 訳

講談社ブルーバックス

ISBN978-4-06-257690-1

エントロピーについての解説書。

基本的に、サイコロを用いた仮設実験によって、エントロピーの増大という現象が10^23個というオーダーの原子分子が示す挙動の確率的な結果に過ぎないこと、エントロピーの増大がなんら神秘的なものではなく、大数の法則という極めて常識的な規則に従ったものであること、を説明した本。

内容は、エントロピーとは常識的なものだ、と説明した本だけに常識的なものであるはずだし、興味深いので、読んでみても良い本だとしておきたいが、翻訳のせいなのかどうか、個々の文章は難しいと思う。

定性的、とか、系を見出す確率、とかで通じるのだろうか。定性的という言葉は何度か出てくるので、多分原著者が好きな言葉なのだろう。

他に、例えば、「情報理論では、正体不明(未知)の情報の量、すなわち質問をすることによって得られる必要な情報量は、確率の分布定義される」というのは、確かにそのとおりなのだろうしこれで絶対に分からないというものでもないが、もう少し何とかならないものだろうか。

それでも良いという人向きか。

エントロピーは常識的なものだ、と説明した本だけに、内容は、常識的なものであるはずなのだが。

内容は興味深いが、訳文は少々分かりにくい。

それでも良ければ読んでみても、という本だろう。

以下メモ

物質が10^23個オーダーの原子や分子でできていることは、第二法則にとって重要である。

10^23個のコインを投げたら、大体5×10^22個のコインが表になるだろうが、それが1000個や1万個や10^6個くらい多かったり少なかったりしても、区別できない。

・確率的な振る舞いによって、その結果を特定するために必要な情報の量は増大する。それがエントロピーであると定義できる。

10^23個のコインがすべて表なら、すべてのコインの表裏を特定するために必要な情報はゼロである。5×10^22個のコインが表のとき、すべてのコインの表裏を特定するために必要な情報は最大になる。

・エントロピーと時間の矢の関係は、結局我々の錯覚に過ぎない。

0度の水と100度の水を混ぜたときには50度の水になって、逆にはならないことを我々は知っているが、10^(10^30)生きている人がいたら、人生のうちに何度か、コップの水の一部が凍り、一部が沸騰するという経験をしているだろう。その人にとって、エントロピーと時間の矢との関係は我々が感じるものとは異なるに違いない。

・しかしながら、熱力学の第二法則は、10^10年というオーダーの宇宙年齢の時間では絶対的である、という意味では、同程度の宇宙年齢時間の確実性しかない光速度不変の原理のような物理法則以上の絶対性を有している。

・可能性のあるあらゆる結果をちょうど半分にできる質問が、平均的に最大の情報を得られる質問である。

2010-08-09

『「権力」に操られる検察 五つの特捜事件に隠された闇』

三井環 著

双葉新書

ISBN978-4-575-15357-6

逮捕されて検察を追われた元検事が検察特捜部の捜査方向を批判した本。

元検事が書いているだけに、自分が描いた物語にきっちりと調書を落としていく検察手法の恐ろしさとか(裁判では法廷における証言よりも供述調書が重視されるらしい)、マスコミなんてちょっとリークしてやれば操るのはちょろいもんだぜ、というような話は面白かったが、最後が、鈴木宗男堀江貴文との鼎談になっていて、敵の敵は味方という分かりやすい構図にしかなっていないあたり、著者の冷静さについては疑問が残る。

自分が描いた物語に検察を落としているだけじゃないのか、というか。

しかし批判本としては、こんなものか。

そうした批判本で良ければ、読んでみても、という本だろう。

以下メモ

・造船疑獄については、佐藤栄作を追い詰め切れなかった検察が指揮権発動と引き換えに名誉ある撤退を行った、という説がある。

ヤメ検の弁護士は、起訴事実を認めた上で量刑について争うときには良いが、起訴事実を否認する場合には役に立たない。

2010-08-02

年金は本当にもらえるのか?』

鈴木亘 著

ちくま新書

ISBN978-4-480-06561-2

年金に関して、厚生労働省のごまかし振りを批判した本。

基本的に厚生労働省を煽ったアジテーションの本で、そうした楽しみはあるので、それで良ければ、という本か。

アジとして以上のことがいえているかどうかは、私にはよく分からないし、またそう期待すべきでもない。

あくまで、アジで良ければ、という本。

それで良ければ読んでみても、という本だろう。

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