小林一茶風日記

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2012-07-30

ウナギ 大回遊の謎』

塚本勝巳 著

PHPサイエンスワールド新書

ISBN978-4-569-79670-3

ニホンウナギの産卵場を見つけるまでの足跡を語った本。

一応ウナギについていろいろと書かれた生物読本だが、中軸には産卵場の特定という筋があって、面白い。興味があるなら読んでみてもいい本か。

ウナギの行動については分かっていないことの方が多く、生物読本としてはやや物足りない印象はあり、産卵場発見の筋を追う本だと考えた方がいい。

それでよければという本だと思う。

興味があるならば読んでみてもよい本だろう。

以下メモ

・淡水中にはほとんどないストロンチウム分析から、実は一生を海ですごすウナギの方が多いらしいことが分かった。

・大西洋のウナギはアフリカ東岸のモザンピークウナギと近縁であり、インドネシア辺りで発生したウナギは、ローラシア大陸ゴンドワナ大陸が衝突する前に西に生息域を広げたと考えられる。

分子系統の結果で見ると、温帯ウナギより熱帯ウナギの方が古い。熱帯で産まれたウナギが産卵場を守ったまま、海流に乗って高緯度地域に運ばれることで温帯ウナギが誕生したのだろう。

2012-07-25

カブトムシクワガタの最新科学

本郷儀人 著

メディアファクトリー新書

ISBN978-4-8401-4619-7

カブトやクワガタについて書かれた昆虫読み物。

研究エッセイ寄りの昆虫読み物で、欠点はあまりなく、悪くはないという感じの本か。興味があれば、読んでみてもというところ。

ただ、カブトムシやクワガタは害虫や益虫と違って研究している人も少なく、生態があまりよく分かっていない、ということで、分かっていないことが分かるというのもいいことではあるのだろうものの、へえそうなんだという驚きは、私にはあまりなかった。

カブトムシは七月後半から八月前半に多く現れるが、クワガタはその前後に多く現れるオフ・ピーク戦略を取っているのではないか、というような話は他の生物読み物でも出てくるので、他にもいろいろ読んでいるという人には薦めにくい。

他の生物読み物は読まないけどもカブトやクワガタの話なら読んでみようか、という人向き。

後はそれほど欠点はなく、悪くはない本だと思う。

そうしたものでよければ読んでみても、という本だろう。

以下メモ

フクロウがカブトムシの天敵。

・カブトムシもリンゴの木やタイワントネリコに傷をつけて樹液をすする。

アトラスオオカブトは、単独で生息するミンダナオ島などでは大きくなるが、コーカサスオオカブトと生息域が重なるマレー半島ではコーカサスの半分の大きさにしかならない。モーレンと重なるボルネオ島でもやはりアトラスは小さくなる。体のサイズをずらすことで競合を避けていると考えられる。

2012-07-20

『ウオッゼ島 籠城六百日 孤島で生き抜いた将兵たちの記録』

土屋太郎

光人社NF文庫

ISBN978-4-7698-2738-2

太平洋戦争中に前線の後方であるマーシャル諸島ウオッゼ島に取り残された人が書いた報告書。

戦記ではなく極めて淡々とした報告書で、副官という立場の人が籠城生活のことをあれこれと箇条書きにしただけという感じではあるが、そうしたものでよければ、という本か。

報告書だと躍動感がなく、戦記ほどの面白さはないと思う。

ただ、書いてあることは戦記とそんなに変わらないだろうし、それなりに面白い部分もあったので、読んでみてもいい本か。

個人が書いた戦記だと犯罪関係はぼかされることが多いが、副官という立場からまとめているせいかいろいろ書かれていて、その点で興味深かった。

報告書でよければ読んでみても、という本だろう。

なお、発行は潮書房光人社になっているが、帯には光人社NF文庫と書かれているので、そのままとした。

2012-07-17

『HSPと分子シャペロン 生命を守る脅威のタンパク質

水島徹 著

講談社ブルーバックス

ISBN978-4-06-257774-8

HSPについて書かれた本。

薬剤開発にありがちな、この物質はこんなにスゲーという本だが、こういうのはしょうがないのだろうか。興味があれば、読んでみても、という本。

夢の新薬とか騒がれても、ものになるのはほとんど存在しないわけで、本書の意気込みほどのものは多分ないだろうとは思う。

実際、HSP70過剰生産マウスというのが出てくるが、そのマウスの寿命が延びたという話は出てこないし(線虫では四割以上寿命が延びたらしい)。

分子としての機能なども書かれているので、その方面に興味があれば、それなりというところ。

そうしたものでよければ読んでみても、という本だろう。

以下メモ

・HSPは、最初細胞に熱ショックを与えると増えるタンパク質として発見された、他のタンパク質が正常な形を持って機能できるように補佐している物質である社交界デビューする令嬢をエスコートする役の女性から取って、分子シャペロンとも呼ばれる。

・HSPの転写因子HSF1は普段HSPと結合して非活性化されているが、変性タンパク質が出てくると、HSPが変性タンパク質と結合し、切り離されたHSF1がDNAのプロモーターに結合してHSPの生産が促進される。

2012-07-11

『古代オリエントの宗教

青木健 著

講談社現代新書

ISBN978-4-06-288159-3

二世紀から十三世紀ごろのメソポタミアやイラン高原の宗教について書かれた本。

個人的にはあまりよい本だとは思わなかったが、一つのまとめといえばまとめなので、それでよければ読んでみても、という本か。

聖書ストーリーの流入とその反応、という形にまとめているのに、何故聖書にそこまでの力があったのか、何故そういう反応が出てきたのか、といった因果の流れに関する説明がないこと、聖書ストーリーに対する反応としてグノーシス主義を挙げているのに、グノーシス主義そのものについての説明が抜けていること、諸宗教に対する敬意が感じられないこと、から、私はよい本だとは思わなかった。

この時代のこの地域の宗教に関する本なんかはあまり多くはないだろうから、他になければしょうがない、というところか。

そうしたものでよければ、読んでみても、という本だろう。

以下メモ

・真のキリスト教を称するマニ教は、イランや東方に布教するときにはかなり違う装いをまとった。

・ゾロアスター教の二元論は、アラブ人イスラム教徒に政治的に圧倒されている中で強く押し出されたものだろう。

2012-07-06

『金正恩が消える日』

重村智計

朝日新書

ISBN978-4-02-273100-5

北朝鮮の現状に関して書かれた本。

昔のカッパブックスとかによくあった時事報道的な本で、そうしたものでよければ、という本か。

私はこういうのが大好きだが、特別よくはないかもしれない。時事報道なので、一年後に読んでどうこう、という本ではない。

こういうのが好きで、いろいろ読んでいる人向き。

北朝鮮が外交上手だというのは北朝鮮を大きく見せようとするイデオロギーである、というのは著者の考えが変わったのだろうか。

後は、そうしたものでよければ、という本だろう。

2012-07-02

科学哲学講義

森田邦久 著

ちくま新書

ISBN978-4-480-06670-1

科学哲学に関する入門読み物。

よくいえば、科学は体系的な統合モデルの中で実証されてきたものだ、というような主張があるのかもしれないが、入門読み物と考えておいた方がいいと思う。入門読み物でよければ、という本か。

個々の話題については軽く触れる程度でとっちらかっている印象はあるし、本書の説明ではっきり分かるかといえば疑問だと思うし、その中で何かを主張されてもという感じではあるが、入門読み物としてはこんなものなんだろう。

よくできたとは思わないが悪くはないと思う。

入門読み物でよければ読んでみても、という本だろう。

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