2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『戦争民営化 10兆円ビジネスの全貌』

松本利秋 著 祥伝社新書 ISBN4-396-11018-9 傭兵について書かれたリポート。 大体のところは、傭兵に関して一通り調べました、という感じのビジネスリポート、と考えておけば、ほぼ間違いない本だろう。それなりに興味深い部分もなくはないが、出来そのもの…

『僕の昭和史』

安岡章太郎 著 新潮文庫 ISBN4-10-113012-4 著者による半自伝的な同時代読み物。 特別ではないがどこが悪いということもない平均レベルの読み物で、三冊分、800ページあるから、暇潰しには、かなりなる、という本か。 暇潰し以上のものを求めると辛いところ…

『戦後和解 日本は<過去>から解き放たれるのか』

小菅信子 著 中公新書 ISBN4-12-101804-4 戦後和解について書かれた本。 全体的なテーマは、ありそうではあるが、細かい部分までは妙に判然としない。 その原因として考えられるのは、一つには、本書には論証が決定的に欠けている。何かを主張するために何か…

『女帝の古代史』

成清弘和 著 講談社現代新書 ISBN4-06-149794-4 女帝に関していろいろなことが書かれた本。 全体的なパースペクティブとしては、古代日本に女帝が数多く出たのは、双系的な社会構造の元で女性の地位が高かったからだ、ということが主張された本ではあるが、…

『國敗れて マッカーサー』

西鋭夫 著 中公文庫 ISBN4-12-204556-8 マッカーサーによる日本占領について煽情的に語った本。 主張としては要するに、占領軍が押し付けた平和憲法等の策略によって日本人は腑抜けになった、というもの。 これだけ大部の本で、論証もなく煽りばかりというの…

『人名用漢字の戦後史』

円満字二郎 著 岩波新書 ISBN4-00-430957-3 子供の名前として戸籍に登録できる漢字の制限について、その歴史を追った本。 要するにタイトルそのままの本であり、全体としてはそれなりに面白かったので、興味があるならば読んでみても、という本なのかもしれ…

『ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア戦争』

高木徹 著 講談社文庫 ISBN4-06-275096-1 ボスニア・ヘルツェゴビナ政府と契約したPR会社が、国際世論の中にいかにボスニアのモスレム人に有利な情報を広め、ボスニア政府に有利な環境を作っていったか、ということが書かれた本。 全体として、それ以上の…

自民党の地方県連等では、郵政民営化に反対して公認を外された無所属候補を応援する動きがあるとかで、やはりそんなに巧い話はなかった。

そういえば

小泉内閣の最初の外相に田中真紀子が起用された時、私は、これは親中国路線なのだと思った訳だが、今の日中関係を鑑みるに、そういう考えがあったとはとても思えない。 しかしひょっとしたら、田中外相を更迭したことのつけが回ってきている、ということもあ…

今日の日経新聞は思いのほか小泉寄りでちょっと意外だった。 その主張せんとするところは、経済界を代表する新聞なら当然、というくらいの自由市場路線に過ぎなくはあるが。 しかし選挙の争点が、小泉改革(自由市場)路線vs反小泉改革路線、なんていうこと…

『小笠原クロニクル 国境の揺れた島』

山口遼子 著 中公新書ラクレ ISBN4-12-150185-3 小笠原の人々の昔語りを聞き書きした本。 特にこれといったテーマはなく、単なる聞き書きという以上のものではないが、悪くもないが良くもない、平均レベルの一冊、という感じの本か。 二つの祖国、みたいなテ…

『日本はなぜ諍いの多い国になったのか 「マナー神経症」の時代』

森真一 著 中公新書ラクレ ISBN4-12-150184-5 現代日本人の対人行動に関していくつかのことが書かれた社会評論。 第2章と第3章のみは明らかなテーマ上の繋がりがあるが、それ以外の部分では、余り統一的なテーマや問題設定を、私は見出せなかった。結構ば…

よく分からないが、女性にとって、ハードルの低い女だと思われることは、そんなに嫌なことなのだろうか? 18、19のお嬢様なら意味があるのかもしれないが、30過ぎたばついちの女が、ハードルが高い、などと思われても詮無いことだろうに。