小林一茶風日記

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2005-06-22

『世相でたどる日本経済』

原田泰 著

日経ビジネス人文庫

ISBN4-532-19296-X

明治から昭和初期までの日本経済史についての概説的な読み物。

一応、日本の経済発展は、富国強兵というような政府の政策によってではなく、経済的自由によってもたらされたのだ、ということが主張された本であるが、全体としてはややまとまりに欠け、結構雑録的な感じの本。

形としては(あくまで内容ではなくタイプとして)、小室直樹とか長谷川慶太郎とか、なんなら佐高信でも良いが、そういう名のある人が書いて、ファンが買うようなビジネス読み物、を想定してもらうと、大体そういう感じの本だろうか。要するに、ファンが付くくらいだから面白くはあるのだろうが、特にどうしても本書を、ということでもない、という本。

(本書の著者が、著者名で本を買うようなファンを抱えている人なのかどうかは知らないが。というか、多分、そういう著者ではないと思うが)

個人的には結構楽しめたが、エッセイでもないのに、テーマの論じ方はもっとすっきりしたものがあり得ると思うし、映画の話はやや趣味に走り過ぎという感じもし、読みたいのならば読んでみても、という以上のことは強くいえない本だと思う。雑録で良いのなら、それなりに面白い。

以下、メモ

・関税自主権のない日本は、それ故に自由貿易国であった。また日本の市場は小さかったので、近代前半をリードした繊維産業等にとっては、日本市場よりも海外の市場が利益の源だった。

・繊維工場の女工たちには、工場で働くのでなければ、より過酷な農業労働が待っていた。

(女工の悲惨さの一端は、狭い工場内において結核が蔓延したことにあるとは思うが)

資本主義が繁栄をもたらしたことは、人口増加によって証明されるが(以前なら死んでいた人々が死なないで済むようになったのだから)、人口の増加は、繁栄の成果のかなりの部分を吸収してしまった。

・社会主義は人々の心の必要から生まれたものである。

1930年代に日本のGDPは成長したが、内訳を見れば、農業よりも鉱工業が、個人消費支出よりも政府経常支出と粗国内資本形成が延びており、要するに農業と個人消費を犠牲にして軍需部門に振り替えたものである。

・大量の戦死者を出した乃木希典日本軍捕虜強制労働を強いたソ連が少なからず賛美されたことは、出征した兵士が、帰ってきても食い扶持を与えねばならず、必ずしも心底から帰りを望まれていたのではなかった、ということを示している。

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