デモの行き方1

追記あり
 デモ関連のことを書けば書くほど、まるで、私はみんながデモに行かないことを嘆いており、みんなにデモへの参加を呼びかけているかのようになってしまっているような気がしてそれが実は気になっています。いや、別にそういうわけではなく、もともとは、デモが衰退したことを高みから批評しているような文への違和感を表明したかっただけ、ではあるのですが……。でも、逆に「行かなくてもいいんだ」とムキになって言うのもかえって変だし(笑)
 というわけで、いつも拝見しているspongeyさんが、「デモの敷居」というのを書いています。http://d.hatena.ne.jp/spongey/20060429

だけど、わたしデモ好きとはいえ、デモってものがどういう手順で行われるのか知りません。

いろんなデモがあるだろうけど、デモが開催されるときにわかったらいいなと思うのは、、

誰かが主催してるものなのか。

だとしたらその主催者にある程度コミットしなきゃいかんのか。

どんな参加者を想定しているのか、、、

この辺のことがわからないと、たとえ関心があったとしても

「参加していいのかしら、、?」というところで終わるのがせいぜいだと思う。

敷居が高いんだもん。

、、敷居を低くする作戦をとったらどうかしら。「あなたもわたしも来ていいんですよ」って、アドレスする作戦を。わたしみたいに少しだけでも関心がある人や知識のない人にも機会を!ってわけです。

こんなの世界の常識かもしれないけど、わたしの考えでは

まずデモのお知らせには、(どういう問題かっていう話やスローガンだけでなく)

デモがどんなスケジュールなのか詳しく説明する。(そうすれば、どういう心構えで行けばいいのかイメージが沸いて安心するから。特に、初めて行く人や一人で行く人なんかは、自分の居場所がないんじゃないかってことが不安だと思う。わたしはそういうのが不安。だからボヤーっとする時間がないように、やること目白押しだといいな。やることって演説やらパフォーマンスを見るでもいいので。あと、「途中から途中までの参加でいい」「見にくるだけでもいい」とかそういうのも知らせておく。)

どんな服装で行けばいいのか、例をあげる

 (「どんな服装でも良い」というのは、誰にもアドレスしない説明だからよくなくて、

 「こんな格好もいいし、こんな看板もいいし、こんなスタイルも良い」

 「これはこういう理由で避けるべき」、、と具体的に言う。)

 なるほど。たしかにこれはそうかもしれない。考えてみれば、私自身も、デモに最初に参加するときは、「いったいどうやって参加すればいいのだろうか」ととても不安だったような気がする。その後もそんなに多くのデモに参加したわけでもないですけどね。
 ただ、「敷居を低くする作戦も大事だと思います。そうすれば多くの人を取り込めて陣取り合戦に勝てるかもしれない」といわれると、別に陣取り合戦というわけでは……て言いたくなる気持ちもおこりかけるのですが、いやそれはむしろ逆で、「陣取り合戦じゃない」なんて妙にかっこつけてる場合ではなく、すなおに「陣取り合戦」の戦略を立てるべきなのかもしれない。ま、そうすると、すぐ「サヨク的な動員手法は、オルグは、危険だ」とか言い出す人が出るわけですが、まあそういうのはほっとくしかないってことで。
 というわけで、初めてデモに行く人のために、デモの行き方を書いてみようと思います。

  1. 開始時間と場所を調べる
  2. 行く
  3. ついて歩く
  4. 糸冬 了

 いや、ちょっとこの書き方はわざとらしいことは自分でもわかってますが……でも、まじでそんなもんではないでしょうか。さすがにこれだけではなんなのでもう少し詳しく書いてみます。

誰かが主催してるものなのか。

だとしたらその主催者にある程度コミットしなきゃいかんのか。

 誰かが主催している、というのは、たいていそうだと思います。しかし、主催者にコミットしなきゃいかん、ということは、まっったくないでしょう。むしろ、主催者は、内輪以外の人になるべく来てほしいと思っているのではないでしょうか?
 ちょっとここからはむしろ具体的な例を使ったほうがいいように思うので、一番最近参加した「教育基本法憲法の改悪をとめよう!3.31全国集会http://www.kyokiren.net/_action/0331」を例に説明します。これの主催者は、「教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会」なんだと思います。だと思うて、そんないい加減でいいのか、と思うかもしれませんが、すいません。主催者の中には、いろいろな団体があると思います。どんな団体なのかわからず心配だ、ということもあるかもしれませんが、たいてい、呼びかけ人とか賛同者というのが書いてあるので、その中に自分のよく知っている人がいれば、まあ安心なのではないでしょうか。上の場合、ホームページを見ると「超党派のゆるやかなネットワークです。2004年4月24日に、大内裕和さん(松山大学)、小森陽一さん(東京大学)、高橋哲哉さん(東京大学)、三宅晶子さん(千葉大学)の4人の呼びかけで発足しました。(……)組織・団体などの所属にこだわらず、すべての人が個人として対等・平等に参加します。」と書いてあります。
 で、上もそうですが、デモは、「集会→デモ」というパターンが多いです。デモだけ参加ももちろん可です。集会の前に、プレイベント、などと言ってライブなどがあることもあります。といってもあんまり聞いたことのないバンドが多いと思います(ああ、すいません)。ザ・ニュースペーパーのコイズミねたコントは最近多いですね。ちょっとマンネリ、かもしれませんが(ああすいません)面白いですよ。さて、会場に着くと、主催者が集会のパンフレットを配っていましたのでとりあえずもらいました。その日の段取りとかが書いてあります。会場に入るのに、何か手続きをしたり、主催者から名前や所属を聞かれるなんてことはまったくありません。パンフレットだって別にいらなければ受け取らなくてもいい。まわりに警官や機動隊、警察の装甲車などがあったりしてびびることもあるかもしれません。しかし、この日のようなある程度大規模な集会の場合、警官の数はむしろ少ない、という印象です。この日は、機動隊の姿はまったく見かけませんでした。ちらほら警官がいるぐらい。別にたんに立っているだけです。さて、会場の内外には、多くの団体があつまってきています。そういう団体が、わらわらと近寄ってきて手に手にビラを渡そうとします。その中には、新左翼セクト、いわゆるカゲキハ系統の人もいると思います。そういうのが怖い、という人もいるでしょうね。しかし、別にデモに出たぐらいでとって食われることはないと思います。風物詩みたいなもんなので、いまや伝統芸能になったゲバ字ぽいビラを集めるのも面白いのではないでしょうか(もちろん、穏健な市民団体なども多いです)。ただ、私は、大学時代ノンセクトサヨクの人*1と交流がありましたが、そういう人から、やはりセクトの人に対しては警戒しなければいけない、と言われたのは事実です。いわゆるオルグとかなんとかですね。会場でやっているような署名は、どう利用されるかわからないので注意した方がいい(しないほうがいい)と言われました。しかし、私は、デモの会場で、見知らぬ誰かに話しかけられたり、ということはありませんね。基本的に、デモというのはあまり周りの人のことを気にしていない雰囲気のように思います。女性だったら特に、ふだんからナンパとかキャッチセールスに注意しなくてはならないわけで、そっちのほうが大変なような気がします。デモ会場の場合、女性が1人で行っても、いわゆるナンパをされることはまずないと思います(いやこれは私は男なので、実際のところはわかりませんが)。
 しかし、カゲキハに対する注意よりも、鈴木邦男の本『公安警察の手口』を読んだりすると、公安に対する注意の方が重要かもしれません。その辺は、上記の鈴木氏の本などをごらんください。ああ、また疲れてきた。とりあえずこの辺で。
 「その書き方はまずいんじゃないか」という風に思うデモのベテランの方もいらっしゃるかもしれませんが、お手数ですがあまりにひどいところについてはフォローをお願いします。

追記

 上の公安がどうの、というのは激しく誤解を招いたようです。デモというのは、本当に、行ってついて歩くだけのことであり、別に途中から加わってもいいし途中で抜けてもいいし、何も怖いことはない(だから逆に拍子ぬけけしてつまんないと感じる人も多いかも)。ところがブクマコメントを見ると、「デモに行くには「公安に対する注意」が必要なんだそうだ。めちゃくちゃ敷居高いだろ。」というようなのが続々と寄せられており……つまり、思い切り失敗だったようです(´・ω・`)
 うーん、公安の話は「デモにおいて」という意味ではなく一般的な話としてついでに触れただけなのですが、このような激しい反応。失敗でしたね。何かもう「政治的であること」はすぐさま弾圧されるのではないか、というそういう恐怖がかなり広がってるってことですね。それ自体がやばいなー。てそれをあおってどうする(<俺の記事)余計なこと書いたか。

*1:新左翼セクトから一線を置いた、かつ共産党系でもないサヨクの人たち、とでも言えばいいでしょうか