「心」をほぐす

私は、「人生」を旅と捉えています。
 
私達の生きる一日一日は、新たな「出会い」や「発見」の連続です。
毎日顔を合わせる職場の同僚も、昨日と全く同じ人ではありません。
昨日から一日分の経験を詰んだ、「new同僚」なのです。
 
職場の同僚が髪を切ると、すぐに気づいて「髪切った?」と声をかける人がいます。
実は私は、そういったことが苦手です。
「髪切った?」って声をかけることができる人々は、
他者の「変化」に敏感なのだと思います。
職場の同僚が日々違う人であることを、無意識に知っているようです。
 
こういった人々は、日々「違う」日を生きているように感じます。
職場の同僚に日々「変化」を感じることができるのであれば、
その人の職場ライフは、毎日新鮮なものになるでしょう。
 
さて、「毎日が同じ繰り返し」と「毎日が異なる」のと、
どちらが生きていて楽しいと思いますか?
やはり、毎日が異なる方が楽しいのではないでしょうか。
それに、新鮮な日々を過ごしていると、疲れも感じにくくなるような気がします。
 
冒頭で「人生」を旅と表現しましたが、
旅の「本質」は、新たな「出会い」や「発見」や「体験」です。
これを求めて、人々は旅をするのだと思います。
 
江戸時代には、「お伊勢参り」という旅が人々の憧れでした。
「一生に一度は」と、皆でお金を積み立てて、
毎年順番に「お伊勢参り」に行っていた地域もありました。
 
そこまでして、人々は旅を求めるのです。
マンネリ化した日々を脱して、
新たな「世界」を体験することを「心」が強く求めます。
 
マンネリというのは、想像以上に「心」に堪えます。
チャップリンのモダンタイムのように、
工場の歯車として延々と同じ作業を繰り返すことをイメージしてみて下さい。
ゾッとしますよね?
 
そのように考えていくと、
「幸せ」に生きていくためには、
「変化」を感じる力を養うことが重要だと感じます。
つまり、物事に関心や興味を強く持つことです。
 
子どもは、大人よりも1日の時間を長く感じると言われています。
これは、経験の少ない子どもの「心」が、
より多くの「変化」を感じ取っているからだそうです。
これが大人になると、
オートマティックに物事を進めるようになってしまいます。
 
朝の通勤を思い浮かべて下さい。
毎日毎日繰り返すこの作業の詳細を記憶している人は、そんなにいないと思います。
子どもは、電車に乗っても窓の外の風景を真剣に観察したりしていますが。
 
大人になると、だんだん「心」が硬直してくるようです。
硬直している方が楽だったりするのですが、
「人生」を楽しむためには、
意識して「心」をもみほぐす習慣をつけることもよいかもしれません。
 
あなたの「心」は、凝っていませんか?