日々の研究

2018-02-19 月曜日

セミナー:phase field model という25−30年前に流行った話に関連して、真面目で未来があって楽しい物理を議論する。僕がやっていることとも緩やかに関係するが、当面はそれとは関係なく、特定の現象を定性的に説明することを目指しつつ、現象の記述やミクロ・マクロ階層を考える。(M1 の研究始めの話。)

土曜日にいけたかも、と書いたことの論点を昨夜に整理する。今の版の大きな流れにそって、論旨を分解し、まだ明示的には証明されていない「命題」を分離する。よし・・というところ。

2018-02-17 土曜日

さらに2週間とんだ。この4週間は、記憶があまりない。。膨大な仕事があって、あいた時間に研究もどきをしていたが、ちっとも進まないし、論文等は全て宙ぶらりんになっていた。

それでも、共同研究者たちから色々なノートが送られてきて、再スタートに向けて準備が整ってきた。まず、3ヵ月以上懸案になっている、熱伝導気液転移の非平衡統計力学からの理解の話。どうしても、「最後の仮定」をはずせない。それを入れれば、現象論を支持する結果になるし、その「仮定」はもっともらしいのだが、ミクロで記述している以上、例えば、数値実験で検証されるのだから、yes or no があるはず。何とかして、その「仮定」を導こうとあれやこれやとやってきて、例えば、その「仮定」を「別の仮定」から導くとか、、はあるのだが、どうも明晰になあらない。

で、僕がまともに考えられていないときに送られてきていた中川さんのノートをみると、何やら大きな進展をしている。中川さんは一貫して現象論としての熱力学の体系の整備をしていて、特に、これまでの議論で後回しにしていた非平衡度を変えたときの振る舞いを整理していた。勿論、非平衡統計とも関係することがあるので、いくつかの論点は共有して、時々議論はしていた。しかし、僕が全く抑えていなかった方向から、変分原理の新しい特徴づけができていた。

これが素晴らしいので、急きょ細かい点まで検討し、少し修正が必要だけど、大きな方針は正しいというところまで納得した。それなら、、と、その方針を非平衡統計の方向に持ち込んで再定式化すると・・、おぉ、こっちでもその機構が綺麗に働くじゃないか。何てこった。膨大な時間をかけてのたうってきたが、これまで気が付かなかった。非平衡統計全体の見直しが必要なので、それは来週にきちんとノートを書くとして、鍵となるアイデアの部分はいけている気がする。そうすると、これまでの「仮定」は定理になる。まるで違う方向から、こんなことが示せるとは・・。そして、昨年末のPRL論文で提案した変分原理が非平衡統計から導出されたことになる。

何度もできた、と思って、論旨に穴があったり、別の仮定を使ったりしていたので、今の時点でできたとは思っていないが、ともかく気分はいい。非常に鬱屈した気分になっていたのが晴れた感じになった。これが午前まで。

午後からは、論文の赤入れに。色々と溜め込んでしまった諸々を一気に取り返していく。(共同研究者の皆さん、少しお待ちを。順番にエンジンをかけていきます。。)

2018-01-29 月曜日

2週間とんだ。日記再開して、すぐにこけている感じか。

この間、色々と忙しくしていて、研究の時間はまともにとれていない。大体1月は、大学教員にとって、1年でもっとも忙しいのだが、今年は比較的余裕があると思っていたが、甘かった。立て続けに仕事が入った。

事実上、閉店している研究だが、周りの人が色々とノートやらを送ってくれている。(院生との)圧力ゆらぎの話は、セミナー後に、がっと集中して考えて面白かった。100年以上に渡って色々な人が色々なことをいっている中で、「新しいこと」を加えようとする話なので、論文の書き方も注意しないといけないけど、それ以上に未来への発展でもっと何かあるかもしれないなぁ、と思ったり。個人的には、こういう話は大変好きである。

ネーターは止まっている。ノートや論文草稿はもらっているけれど、うーむ、、という状態。熱伝導気液転移は、新しいノートがいくつか送られてきていて、うーむ、、という状態。しかし、ネーターも100年以上の話だし、熱伝導気液転移も200年くらいに渡る話か。。まぁ、(流行にのって、大人数の研究者がやっている研究をするのと対極にあるが、)結局、自分が好きな研究をするわけだが。。

2018-01-15 月曜日

熱伝導気液転移:最後の一点をめぐる戦いの一つの焦点として、「相加性の破れ」がある。例えば、線形応答理論+素朴な相加性で、界面温度が転移温度と等しいことを示すことができる。つまり、変分原理の結果は、相加性の破れを必然的に伴うわけだが、逆に、その方向から整理できないか、という方向である。まず、相加性が破れるのがもっともらしい、という線形応答理論からの描像は分かる。で、それをレスペクトして組みなおして。。。

セミナー1:境界でのスリップ長をミクロ力学で表現するというのは、そう難しくはない。その結果は、非局所的になるのだが、それを綺麗な公式でまとめる。。。と、ここまでは、聞いていた。で、数値実験で確かめると、何と・・・。これは何か対称性とか何とかの構造がウラにある、ということだよなぁ。面白いが。。

セミナー2:オーダーパラメータ―空間の基本群が有限巡回群になっている場合のKT転移...おぉ凄い。。

2018-01-12 金曜日

研究ノート(熱伝導気液転移)の検討。圧力ゆらぎの論文草稿(学生執筆)の検討。Macs でカテゴリー。。

カテゴリーは少し時間が離れると、頭から抜けてしまう。「馴れ」が定着しないんだよなぁ。対象と射を色々と変えて関係をみていくときに、混乱したり、見失ったりする。折角の機会なんだが、時間がなぁ。。Macs の定期時間の後で、(数学の)岸本さんから、ある問題の提案があった。うぬぬ、確かに、僕たちでは全く考えない設定だが。。帰宅途中で、いくつか頭でくってみた。なんか面白いことができそうな気もする。2週間で間に合うか。

夜、気になっていた、高校物理における音波の説明の解説を書いた。http://www.ton.scphys.kyoto-u.ac.jp/~sasa/sound.pdf これ、目的が二つあって、ひとつは、言葉に混乱があることを表にだすこと、ふたつめは、説明を自分なりにしたかったこと。特に、高校の教科書の説明とは違う絵の方がいいと思ったので、それを書きたかった。前者はできたが、後者は時間切れになった。変位の横波表示というのがあるが、あれは混乱のもとだと思う。変位は、矢印でかくのがいいと思った。また、変位という言葉をもう少し具体的なイメージでかけると持った。このあたりは間に合わなかった。ちなみに、僕が参考にしたのは、次女の高校物理の教科書だが、図を書いてあって、そこから色々なことを学ばないといけないが、超難解である。色々と絵を描いていると、あぁ、そうか高校のときにこうして理解したんだった、と思い出した。大学に入ったらいらないからなぁ。これは、時間をみて、完成させたいが、どうだろうかなぁ。

2018-01-11 木曜日

あけましておめでとうございます。

って、11月25日から日記を書いてなかった。この間、阪大の集中講義などイベントがいくつかあった。研究もいくつかのテーマが進行しているが、どれもやや暗礁にのりあげている感じで中々辛い毎日である。

特に、熱伝導下の気液転移をミクロから考える研究は、11月25日の段階で、あと一歩まで追い込んでいた。線形応答理論を制御し、ゆらぎの理論を組み合わせて、現象論的考察を加えると何とぴったり変分方程式を解いたのと一致した。あとは、この現象論的考察をきちんと理論として位置づければいいだけ、、と思ったのだが、これが手ごわい。どうやっても「何か」を仮定しないといけない。式の上では、無限×0みたいな危ない寄与もでてきて、そのあたりもフラフラ。12月上旬頃の、拡張クラウジウスの素朴な拡張がありえると大丈夫、というのまで分かったが、それを示すことはできない。年末も年始もこのあと一歩の話で膨大な時間をくってしまった。大学が閉まっている数日の間にレポート用紙で30枚くらい使ったが、結果としてはダメだった。

ラファエルとやっている「マクロ性を徹底的に大事にする熱力学第2法則の定式化」も「よし、論文だ」ということになったのだが、これも最後の詰めのところでハングしてしまった。杉浦さん、横倉さんとのも「うーむ」状態で進展が遅くなってしまっている。

研究がすすんでいないのは、きっと日記を書いていないからじゃないか、、と思い始めていた。日記を書きながら、一日の研究を振り返って、そうか、こうすればいいかも、、とか思うこともよくあった。

というわけで、日記復活します。