るりとうわた

日常をつづる

ゴールデンウィーク


つつじが車の陰になっていたのですが、いつのまにか満開になっています。
その写真の上の方には、まだ咲いている枝垂桜が写っています。
椿もまだ木の下の方で、咲いていますし、今年は椿に桜につつじが同時に咲いているという珍しい、北国系の春という様子です。
そう言えば、このゴールデンウィークを毎年目指して咲く、木香薔薇も咲き始めました。

良く見かける黄色の木香薔薇と

香りの良い、白い木香薔薇です。

蔦桔梗も咲きだしました。
今年のゴールデンウィークも始まりましたが、花いっぱいのゴールデンウィークになりそうです。
私は出かけたばかりなので、特に予定もなく、夫も肩の不調で取りやめていたゴルフを再開しました。
高いお薬の効果か、肩の調子が回復したので、良かったです。
お互いしたいことが出来ないと、私一人が出掛けていても、やはり気を遣いますから、お互いの元気が一番です。

早々、出かけないと言いながら、昨日はもう観劇を果たしてきました。(笑)
友人と、今でもチケットが取れるところで探すと、神奈川芸術劇場の「ザオダサク」のチケットが取れたので行ってきました。
久々の観劇&おしゃべり会です。(笑)

2013年に生誕百年を迎えた織田作之助(代表作:「夫婦善哉」青春の逆説)の生涯を描いた音楽劇「ザ・オダサク」のミュージカル版。錦織一清の演出が冴え、岸田敏志の音楽が評判を呼んだ話題作品のバージョンアップ作品。

【キャスト】

内 博貴 (織田作之助

愛原 実花 (一枝)
浜中 文一
室 龍太
松岡 卓弥
榊原 徹士
コング桑田

新納 慎也 (森本薫)
姿月あさと (作之助の姉)
郄汐 巴

【スタッフ】
作:金 秀吉 /脚色演出:錦織 一清 /音楽:岸田 敏志

【あらすじ】
昭和11年、東大本郷の落第横丁を黒マントに身を包んだオダサクが、上流階級の文学・白樺派を揶揄すべく、無頼派を称して闊歩する。彼は三高(京大教養学部)の先輩であり、演劇の世界で活躍する森本薫につねにライバル心を抱いていた。
彼はその溢れる才能で芥川賞の候補になり、そののちに書いた「夫婦善哉」で文学賞を受賞、また「わが町」が舞台化、「還ってきた男」が映画化されるなど、一躍人気流行作家となって、デカダンスな生き方も評判となる。だが彼の心にはつねに三高時代から苦楽をともにした元カフェの女給・一枝への愛があった。その最愛の妻を病気で亡くし、戦時中にも関わらず、取り憑かれたように矢継ぎ早に作品を発表、「可能性の文学」「土曜夫人」「死神」を最後に昭和22年1月10日、33歳の若さで命を燃やし尽くす…。(ポスターは初演時のものです)

夫婦善哉を書いた織田作之助がミュージカル?になるのか?と、思いましたが、ちゃんとしたミュージカルになっていました。
劇中会話の大阪弁も、自然なイントネーションで違和感なく聞き取れました。
大阪出身の私にはここは重要です、他の地方の方が喋る大阪弁は嫌味でしかないと思うほど、イントネーションが変に強調されていて好きではありません。
さすが、大阪出身の俳優を使い、女性は3人とも元宝塚ですから、大阪弁も普通でしたし、歌も上手かったです。
愛原 実花さんは、つかこうへいさんの娘さんです、宝塚でも娘役だったので身長も高くなく、ちょうど良かったです。
オダサクは三高時代から本を書きはじめ、すでに有名だった先輩の森本薫派と対決するシーンがウェストサイド風だったり、それを舞台上で、これはそのうち「西側物語」として上映されるかも、と言わせたり、笑いの部分もあったりと、時代的には暗いのですが、なんか明るくスマートな感じがありました。
ライバルとの対決、一枝との愛、そして無頼派坂口安吾太宰治織田作之助を中心)と白樺派志賀直哉との対決、志賀直哉を強大な力として描いていましたが、若い駆けだしにとってはそういう力関係だったのかもしれませんし、デカダンスと称して退廃的、虚無的な思考、生活では志賀直哉も認める訳にはいかなかったでしょう。
見ていて、オダサクの半生が良くわかりました、それとともに大阪を愛したオダサクにとって、この本当の自然の大阪弁は必要不可欠のものだったんだな〜と言う気がしました。

私たち世代のご夫婦も何組か見かけましたが、若い方達も多かったです。内容的には私たち世代でギリギリ記憶(聞いて)にある世代(父親世代の内容)で、ウエストサイド物語もリアルに体験している世代ですから、まさにピッタリという感じです。(笑)
ただ、織田作之助は33歳で亡くなっていることを考えると、俳優さんたちと同年代で、その世代の観客が多いことも納得でした。
まあ、芝居はジェネレーションギャップを超えるところにあるということでしょう。