モロッコで一番有名な日本人

週刊新潮」が報じた財務省の福田事務次官のセクハラ発言問題。
ご本人のコメントによると、女性記者と会食したこともないし、
セクハラ発言もしてないとのこと。

でも、公開された音声は自分の声だと認めてらっしゃるのだよね?
財務省は調査の為に該当の女性記者に名乗り出るよう呼び掛けて
いるようだが、メディア幹部の皆さん、自分のところの女性記者
さんをしっかり守って下さいよ。そうじゃないと個人攻撃の材料
にされますよ。

福田事務次官が女性が接客してくれるお店でうんちゃらかんちゃら
と言っているのだから、財務省は女性記者を探すより先にそのお店
の女性を探したらどうかね?

まぁ、そういったお店の女性になら「胸触ってもいい?」「手縛って
もいい?」って言ってもいいってことじゃないと思うんだが。

『リアルRGP譚 行商人に憧れて、ロバとモロッコを1000km歩いた
男の冒険』(春間豪太郎 KKベストセラーズ)読了。

親友がフィリピンで行方不明になった。探しに行ってくれないか。
親友の父親からの依頼が、著者が海外に出るきっかけだった。

冒頭に記された親友探し、次章のエジプトの砂漠をラクダで旅をする
野望(?)は著者がモロッコへ行く前奏曲と言う感じ。

そして、モロッコなのである。しかもロバと一緒の徒歩旅行だ。
もうタイトルだけでやられるでしょう。読むしかないしょう、
こんな大胆な冒険談は。

大胆にして繊細とでも言おうか。結構、下調べや準備は万端に行って
現地へ赴いているんだよね。そりゃ「行商人になってみたいっ!」
なんて思い付きで出来るようなもんじゃないよな。

旅の間の友となるロバを選ぶところから、著者の動物の対する愛情
や優しさが分かるんだ。

モカ」と名付けたロバとの旅の途中、荷車の下に住み着いた子猫
「ラテ」、卵かけご飯が食べたいと現地調達した鶏「ブラック」と
カプチーノ」、立ち寄った村で仲良くなった村人からプレゼント
された鑑賞用鳩の「ウィンナ」、そして増えた動物たちの用心棒
として犬を購入しようとして紆余曲折あって一向に加わった子犬
の「プレッソ」。

著者が「コーヒーキャラバン」と名付けた一行は、行く先で大歓迎
されたり、はたまた邪険にされたりしながら最終目的地を目指して
ロッコの地を進む。

著者が出会った人々は概ね寛大で、ロバと一緒に徒歩旅行をする
酔狂な外国人を受け入れてくれる。そして、著者本人が知らぬ間に
SNSに写真が出回りモロッコでは有名人になっていた。

日本国内でのほほ〜んと暮らしている私にとっては非日常だよな、
こういう冒険は。憧れるけど、真似は出来ない。

旅を共にした動物たちのとのお別れのシーンには図らずも涙が
出た。旅を終えた後の動物たちの処遇まで考えてなきゃ、この
ような冒険は出来ないと感じた。

著者の語学力、コミュニケーションズ能力にも目を見張るものが
ある。次作があるのであれば、また読んでみたい。

尚、フィリピンでもエジプトでもモロッコでも、著者は同性愛者
に好かれている。ご本人に自覚はないのかもしれないか、何かその
ような人たちを引き寄せる魅力も持っているのかも?