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2018-08-13

はたらけどはたらけど

夏季休暇期間はそう言いつつ休暇が取れないので実に辛い.学生からの連絡はたくさん来るし,僕のやることも多い.そして学生からは,僕の対応が遅れるとわりと文句を言われる.その一方で,それだけ忙しくなるのは僕がやらせているからだという見方もあって,結局のところ学生からよく思われないのがオチである.忙しくして苦労して,それで恨みを買うのだからろくなものではない.

2018-08-11

サマータイムと世論調査

朝日新聞の「世論調査―質問と回答〈8月4、5日実施〉」*1からメモ.

2020年の東京オリンピックパラリンピックの暑さ対策についてうかがいます。大会組織委員会は、気温の低い早朝を有効に使うため、日本全体で夏の間だけ時計を2時間進める「サマータイム」の導入を提案しています。あなたはこの案に賛成ですか。反対ですか。

 賛成 53

 反対 32

 その他・答えない 15

内閣府1980年5月19-28日に実施した「サマータイム(夏時刻)に関する世論調査*2がついでに見つかった.こちらのほうが問題がわかりやすい.

Q1  〔回答票1〕 サマータイム(夏時刻)についてお聞きしたいと思います。〔注 回答票1のサマータイムの説明を対象者に読んでもらうか,または調査員が読みあげる〕【「サマータイム(夏時刻)」とは,夜の明けるのが早い夏の間,1時間時計の針を進める制度です。これによって1日の生活の始まりと終りが早くなり,太陽(日光)を活用できる時間が長くなり,石油,電気などエネルギーの節約になるといわれています。この「サマータイム(夏時刻)」は,わが国でも昭和23年から26年まで実施されましたが,近年,アメリカイギリスフランス,東・西ドイツイタリアヨーロッパのほとんどの国で実施されています。]あなたは,「サマータイム(夏時刻)」がどのようなものであるかご存知でしたか。

(63.7) 知っていた

(36.3) 知らなかった

Q2  〔回答票2〕 「わが国でも夏の間,1時間,時計の針をすすめるサマータイム(夏時刻)を実施すべきである」という意見がありますが,あなたはどのように思われますか。この中ではどうですか。

(18.8) (ア) 賛成 →SQ1へ

(23.4) (イ) どちらかといえば賛成 →SQ1へ

(19.3) (ウ) どちらかといえば反対 →SQ2へ

(15.7) (エ) 反対 →SQ2へ

(22.9) わからない

SQ1  〔回答票3〕 「サマータイム(夏時刻)」の実施に賛成されるのはどういう理由からでしょうか。この中から1つだけ選んでください。

(N=3,532)

(41.8) (ア) 石油,電気などエネルギーの節約になるから

(17.0) (イ) 仕事の能率が上がるから

(21.1) (ウ) 健康によいから

( 8.0) (エ) 余暇が利用できるから

( 9.9) (オ) 太陽(日光)を活用する習慣をつけることはよいから

( 0.7) その他

( 1.4) わからない

この調査ではサマータイムは「石油,電気などエネルギーの節約になる」という説明をした上で賛否を問うている.それで賛成の割合(賛成+どちらかといえば賛成)は42.2%であった.ただし,賛成者にその理由を問うと「石油,電気などエネルギーの節約になる」が一番多く挙げられており,この賛成率はサマータイムに関する説明によってカサ増しされてしまった可能性が推測される.

朝日新聞世論調査では,サマータイム導入の目的に「気温の低い早朝を有効に使うため」という言葉を使っている.その上で賛否を問い,賛成の割合が53%であった.「有効に使う」というのは利点を強調した表現と認識することができ,それが賛成の割合をカサ増しした可能性は否めない.

世論調査において,知らないことについて意見を答えることが難しいという問題を回避するために,議題について説明した上で賛否を問うという手法がしばしば取られる.しかし,この「説明」によって賛否は左右されるところがあるため,この手法によって示された世論調査結果の解釈には注意が必要である*3

*1https://www.asahi.com/articles/ASL855GWDL85UZPS007.html

*2https://survey.gov-online.go.jp/s55/S55-05-55-02.html

*3:説明の誘導する方向が明確な場合,その世論調査の結果がまったく使えないわけではない.例えば,説明で利点を挙げたにも関わらず反対の割合がそれでも高かったり,欠点を挙げたにも関わらず賛成の割合がそれでも高かったりすれば,その結果にそれなりに意味を見出すことができるだろう

2018-07-31

「承認欲求」という言葉

先日,高校生から受けた質問になぜか「承認欲求」という言葉が出てきた.大学の授業での学生の感想にもなぜかその言葉が使われることがある.「承認欲求」という言葉はesteem needsの訳語だと思われるが,日本以外でも流行っているのか気になってGoogleトレンドで調べてみた*1.赤は"esteem needs"というフレーズ,黄はesteem needsという2語の検索結果である.

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この結果を見る限り,日本語圏でこの5年くらいの間によく使われるようになってきた言葉のようだ.書籍では『承認欲求』というそのものずばりの本が2007年に出版されており*2,『「認められたい」の正体 ― 承認不安の時代』というタイトルで「承認不安」という言葉が使われた新書が出版されたのが2011年であった*3.もうちょっとちゃんと調べればもう少しわかりそうだが,とりあえず4年くらい前にこの言葉が目立ち始めたあたりでいろいろ書いている人たちがいるので*4 *5,わざわざ今更調べるようなことでもないかと思った.

2018-07-29

東京喰種re:

WYJでの最終回からあまり間をおかずに最終巻が出た.ということにしばらく気づいていなかったので購入が遅くなった.

最終話(後日談)の中にちゃんと出てこなかったキャラが単純に気になって仕方がない.シルエットだけって演出もあるのかもしれない.でも,さすがにもうちょっとかいてくれてもいいんじゃないのか.この手の最終回をやるなら読者が満足するように主要キャラはちゃんと全部拾ってほしい.

2018-07-07

非常勤講師の待遇改善

専業非常勤講師の労働問題として非常勤講師の待遇改善がしばしば取り沙汰される*1.この件に関して個人的に気になっていることは,「非常勤講師の待遇改善」が行われるのだとしたら,僕もその非常勤講師の待遇改善の恩恵を受けることができるのだろうかということである.

僕自身は本務校をもった上で他大学から非常勤講師の依頼を受けて勤めている.半期1コマしかやっていないので収入全体からみて大した額ではない.本務校の給与だけで十分に生活できているので,非常勤の仕事の待遇がよくなってほしいと積極的に考えているわけではない.ただ,非常勤講師の待遇改善が行われた場合,専業非常勤講師と非専業非常勤講師(つまり本務校持ち)の間に線引することは難しいのではないかと思われる.本務校を持っているからといって,それを持たない人に比べて非常勤講師1回の仕事量が減るわけではない.仕事に対する待遇として考えれば,非常勤講師の待遇改善が行われたら,本務校持ちの非常勤講師の待遇も良くなるのが自然だろう.

現状の非常勤講師の待遇を考えると,僕は大してやりたいとは思わない*2非常勤講師の仕事だけで生活していこうと思ったらそれは確かに大変だろう.そういう人たちにとって非常勤講師の待遇改善は確かに必要なのかもしれない.ただ,非常勤講師の仕事の待遇がよくなるのだとしたら,僕はもっと非常勤講師の仕事を積極的にやりたいと思えるかもしれない.他の本務校持ちの大学教員もそういうことを考えるかもしれない.そうなった場合,非常勤講師の仕事を専業非常勤講師から本務校持ちの大学教員が奪っていくことになるかもしれない.

*1https://toyokeizai.net/articles/-/203378

*2:頼まれたときに断る理由がなかったから引き受けているだけである