示方書の発刊に伴う講習会に参加して

土木学会が定めている示方書(標準的なコンクリート構造物をつくるための仕様書)は
5年に一回のペースで改定が行われている。2012年がその年にあたり、全国各地で講習会が開かれている。
本当は、3月末の東京に出たかったのだが、大学の行事とかぶってしまい、参加することができなかった。


研究の進捗状況的に少し迷ったが、週末に開かれる示方書勉強会に先駆けて、
1日名古屋で開かれる、この講習会に参加することにした。
以下の写真のように、今日配られたテキストは全部で4冊。めちゃくちゃ分厚く重い。
大宮に帰ってくるころには、コレを入れていた手提げを持つ手が真っ赤でした(苦笑)


今回は、改定内容もかなりあるようで、それを1日で説明するのには限界がある。
(実際、東京、大阪での講習会2日間行われている)
それでも、自分が係わっている研究分野を中心に、改定内容を頭に入れることは非常に意味のあることがだった。
改めて、自分の研究の「社会的に求められているニーズの高さ」「今後進むべき方向性」がハッキリとわかった。
それだけでも、この時期に時間を割いて名古屋まで行った甲斐はあったように思う。


また、示方書とは別に今回の改定内容や根拠となるデータ群を集めた「改定資料」というものもついてくる。
「条文」自体はシンプルで、付随する「解説」に、重要な情報が記載され、その補足説明が「改定資料」にあるといった感じ。
講師の話を聞いているだけでも、歴代の諸先輩方が、どれだけ配慮に配慮を重ね、試行錯誤をして、
今の形にしてきたかということがヒシヒシと伝わってきた。一つ一つの言葉に慎重であることはもちろん。
言葉にはできない、フィロソフィーや業界への影響度、将来的な展望も考えて作られているということが垣間見れた。
コンクリートの歴史そのものだ。


これを読み解くのは、自分一人の力では、限界がある。
貴重なコミュニティーにいることに感謝をして、諸先輩方にも助けてもらいながら、一つでも二つでも己の血肉にできればと思う。