2015年度日本のGHG総排出量原発事故以降最小だが

環境省によると、

環境省と国立環境研究所は、今般、2015年度の我が国の温室効果ガス排出量(確報値(注1))をとりまとめました。
 2015年度の温室効果ガスの総排出量(注2)は13億2,500万トン(二酸化炭素(CO2)換算)で、前年度比2.9%減(2013年度比6.0%減、2005年度比5.3%減)でした。

とのこと。
この数字は原発事故のあった2011年の13.56億トンを下回り、最小記録となった。最も多かった2013年の14.9億トンよりも6%減となった。ただ、事故直近の2010年の13.06億トンには届かなかった。2050年には温室効果ガス8割削減を閣議決定しているが、そもそも基準となる2010年の数字自体がまだクリアできない状態。
再稼働を本格化すればクリアできるのだろうが、単純に毎年2%ずつ減らしていれば2015年度は2010年比で最低10%減っていなければならない筈だ。現実は1.5%増だ。3.11以前、「待ったなし地球温暖化対策」のキャンペーンをかけていたNHKもそれ以降温暖化対策を声高に言わなくなった。反原発の空気に押されて「気候変動対策」と「原発問題」は別腹になってしまい、股裂き状態になっているのが今の日本。
このままでは残り35年間でほぼ毎年3%近く減少させねばならない。これは景気不景気に関係なくだ。もはやゼロ成長政策でも行わないと無理筋な目標だ。本来、2030年の電源の構成は2010年時点で、原発50%、再エネ20%でゼロエミッション電源が70%だったが、現段階ではゼロエミッション電源は50%を割っている。70%に近づけるには最低でも再エネが35%以上にもっていかなければならない。現在の24%程度では話にならない。
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