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白バラの祈り -ゾフィー・ショル、最期の日々- [DVD]

白バラの祈り -ゾフィー・ショル、最期の日々- [DVD]

白バラの祈り(Sophie Scholl  Die letzten Tage)」
監督: マルク・ローテムント、出演:ユリア・イェンチ、 ファビアン・ヒンリヒス、アレクサンダー・ヘルト、 アンドレ・ヘンニッケ
反ナチ抵抗運動をしていたミュンヘン大学の学生が逮捕され、公平ではない裁判にかけられたのち即日死刑執行された事件、主犯格のショル兄妹の妹ゾフィーを主人公にした映画。抵抗運動のビラを撒いた日が2月18日で、偶然にも映画のDVDを見た日と同じ日で、その偶然に驚きました。

ゾフィーを演じたのは『ベルリン、僕らの革命』にも出ていたユリア・イェンチだということに最後まで気づかなかった(笑)どこかで見たことある女優さん…とは思っていたのに。聡明で気高いゾフィーと、すれた感じのユーレではイメージかけ離れてて結びつかなかったわ。ゲシュタポの取調官を演じたアレクサンダー・ヘルトはゾフィーと二人だけで問答しあうシーンがとてもよかった。ヘルトの演技が攻めるだけでなく、ゾフィーにちょっと共感してしまうような、ゆらぐ演技をしてて、それが最後に繋がる。いい役者さんだ。

このショル兄妹や告白教会のデードリッヒ・ボンヘッファー、あとはアーレントとか、周囲の共通理解みたいなものへ真っ向から異なる自分の思うことを、言葉を、投じることができるかどうか考える。


「イングロリアスバスターズ(Inglourious Basterds)」
監督:クエンティンタランティーノ、出演:ブラッド・ピットイーライ・ロスクリストフ・ヴァルツダニエル・ブリュールメラニー・ロランマイケル・ファスベンダー
元ネタの映画はまったく知りませんが、この映画だけ観てもおもしろかったです。ナチス親衛隊とナチスハンターと、両親をナチに殺された女性のそれぞれの企み。
こういう題材だから「面白い」て感想も不謹慎な感じではあるんだけど、映画が全体的にちょっと不謹慎だから許されるかしら…。劇中映画のプロパガンダ映画なんてさ…ダニエル・ブリュール、演じるにはちょっと勇気がいるのでは…とさえ思ったのだけど、特典映像の監督インタビューには「ドイツでのプレミアがいちばん盛り上がった。彼らはWW2の映画を観てるのに”ただの映画”として楽しめていることに感動していたようだ。ドイツ人には罪悪感があるから。戦争映画を楽しむことなんてなかっただろう」とあって、へええ…そういう効用あるのか、てかあんなエンディングなのにそれでもいいの…ドイツ人…?と驚きは尽きません。

SS役のクリストフ・ヴァルツが素晴らしくて、そういえば『大人のけんか』も面白かったよなあと思い出しました。

それにしても昨日はこんなニュースがあり、ただ過去のことではないな、と。

独、アウシュビッツの元看守拘束 88〜94歳の3人

 【ベルリン共同】ドイツ南西部バーデン・ビュルテンベルク州の捜査当局は20日、第2次大戦ナチスホロコーストユダヤ人大量虐殺)の舞台となったアウシュビッツ強制収容所の看守だった男3人を拘束したと発表した。3人はそれぞれ88、92、94歳で、いずれも同州在住。現在は当局の医療施設で監視下に置かれている。
 発表によると、3人はアウシュビッツでの虐殺をほう助した疑いが持たれている。当局は19日に実施した住居の家宅捜索で、ナチスの親衛隊(SS)だったことを示す書類を押収、内容を精査している。
2014/02/21 10:20 【共同通信


そして日本ではこれ…なにが目的なんだろう。

アンネの日記」被害3百冊超に 都内の公立図書館

 東京都内の公立図書館が所蔵する「アンネの日記」や関連書籍が破られているのが相次いで見つかった問題で、新たに武蔵野市でも17冊の破損が判明し、被害は300冊を超えることが、22日までに分かった。自治体や図書館への取材によると、少なくとも5区3市の38館で、計306冊に上る。
 被害は杉並、中野、練馬、新宿、豊島の5区と、武蔵野、東久留米、西東京の3市で、東京23区北西部と隣接する地域に集中している。各図書館は警備員や職員による巡回を強化したり、関連書を開架書庫から貸し出しカウンター内に移したりして警戒している。
 武蔵野市では13日に利用者の指摘で判明した。
2014/02/22 18:10 【共同通信