S嬢 はてな

2007-01-28

[]母性愛やら、そこに潜む罠やら

母親というものと、子どもというもの

 子どもを生んで、自分が母親という立場になってみて、ああと思ったこと、わかったこと、実感したこと、そうだったのかと思ったこと。

 その最大は「母親の愛は無償であるなんてのは、誰かが作った幻想だ」ということ。母親という立場の人間が自分の子どもに対してもつ感情や愛情というものは、他の感情と同様にその人間から生まれるもので、普遍的なものではないこと。

 重要なのは、母親ではなく、子ども。世話無くしては生きられない、不完全な状態で生まれる人間の赤ん坊というもの。このイキモノが求めてくる愛情というもの。求めてくるエネルギーのすごさ。

 赤ん坊は赤ん坊のときから、そりゃもう必死だ。母親に捨てられたらその生自体が危ぶまれるのだから。食や排泄だけでなく、その生の維持や安全全てが母親の手に握られている。そして何よりすごいのは、無条件に愛情を求めてくること。

 赤ん坊は母親を微塵たりとも疑わない。無条件に愛情を求めてくる。この求めてくるエネルギーの影響力。もうこれに尽きるんじゃないかと思う。これを感じたときに、母親は大慌てで「無償」を学ぼうとする。子どもを育てるってのは、その繰り返しのような感じがする。

 怖いのは、この、子どもから発信される「母親絶対」に対しての母親側の麻痺。生の存在をかけているのだから、「母親絶対」は、生を維持する上で当たり前の事実ともいえるところがある。しかし、母親がその「母親絶対」を「自分絶対」と勘違いしたときに、子どもとの関係の中に「母親王国」を作ってしまう間違いを起こしていく。

 母親の愛情というものは、慈愛にあふれ、無償である、という母性愛信仰。それって誰が作った幻想で、誰のために存在し続ける幻想なのか、と思う。そしてその幻想は誰を苦しめ続けるのか、とか。

大日向雅美『母性愛神話の罠』

第2章 母性愛に寄せる人々の慕情

  • 母性愛を疑うことへの人々の抵抗
  • 母なるものに寄せる人々の郷愁
  • 母への郷愁をかきたてる文化的装置

「漬物蔵」に見る母親

コンテンポラリィ・ユニットG - Susibar - 『陥穽』をテーマとしたエントリ 『漬物蔵』

小学校4年の冬、漬物蔵の中で僕は一度、生きることをあきらめた。

 この文章の中に出てくる「母親」は、自分が理不尽なことをしていても、子どもは自分に従う、と思っている。もっと言えば、自分が理不尽なことをしても、子どもは自分を許す、と思っている。

 家長としての威厳を保つこと、そのためにしなければならないことは妻を操ること、という前提の夫からの暗黙の命令。アンタのしつけが悪いという刃をちらつかせる姑。出口の無い母親は、子どもに矛先を向ける。子どもは自分を受け入れるはずだから。

 この情景のようなことは、ありふれたこととは言えないかもしれない。でも日常の中で子どもが自分を許すという暗黙の前提の上での行動、なんてこと、些細なこととはいえ似たようなことはやっているのではないか、と思う。その環境条件をふくらませていったなら、と思うととても怖い。

 母親は子どもに対して常に「無償の愛」を与える存在じゃない。でも、子どもというものは、母親に対して、常にどこか許し続けようとする存在なんじゃないかと思う。それは、母親の愛情の存在というものが、子どもの生自体を握っているからだ。

 母性愛がどーたらこーたら、という「母性愛」という定説。それは真実じゃない。罠だ。この罠を知っているかどうか。それはとても重要なことなんじゃないかと思う。自分がその罠にいつか堕ちてしまわないために。

terekotereko 2012/08/23 13:42 母親は子供を愛している 大切に思っている・・だからその子の悪口や欠点の指摘をいくらでもやってもよい、本人に自覚させる為に。弟や妹の世話をすることはお前の存在価値を少しあげる、やって当たり前。父方の親族にそっくりで、産まれた瞬間に「ワ~、この子いやや〜!!と分娩台の上で思ったわ 」等々 私の母が私を侮辱する言葉は限りがありません。そのことで父が我慢し兼ねて母に注意をする場面も何度かはあったと記憶しています。その父が私を叱る(それは私が間違ったことをしでかして)と、母は必ずそばでニヤニヤほくそ笑んでいるのです。でも兄妹の場合はは母が必死にかばい父に許しをこいます。嘘みたいに聞こえるでしょうが本当の私の生い立ちですよ。ずっとずう〜と苦しかったですよ 大人になってからも母からの暗いプレッシャーは続きましたから。しかしある本によってそれは母が境界性人格障害という精神疾患の持ち主であるという糸口をつかみ、その関連本を何冊も読み、私の心の奥深くに硬くもつれて私を締め付けていた黒い糸が少しずつ解けて行ったのです そしてその精神障害の治癒は不可能に近く、その子供はその母によって受けた傷を許す必要はないときっぱり言い放っていたのです・・許さなくて良いという言葉 ・・随分 楽になりました。そしてその子供は、自分の感じたことに忠実に自分の幸せのために生きる権利がある、自分の家族や恋人を大切に守り愛して生きるべきであると。そして 最後に、そのために母親と訣別することも必要であると。なぜなら、親の心の怒りや過去の境遇に対して、子供である貴方には何の責任も無いのですから。さもないと、最悪の連鎖を引き起こす可能性があると。日本は儒教の国で親の愛は絶対であり無償の愛である!などという幻想がまかり通っているために子供達は親によって傷つき、生命を脅かされても耐えて耐えて耐えて、その上に尚、親を許そうともがき続ける のです 私が読んだ本は殆んどが外国の精神科医かセラピストによる著書です。日本ももっと家族の真実の闇の部分を隠さず専門家が苦しんでいる人に手を差し伸べるべきだと思います。

satomiessatomies 2012/08/24 00:18 terekoさん、こんにちは。
こちらの文章も興味深いですよ。
http://hito.main.jp/ennea/?p=357
書籍のリンクもあるので、よろしければ閲覧してみてください。
境界性人格障害が一般書として出てきてからまだ年数はたってないと思いますが、家族間の問題としての書籍は古くからあるようにも思います。「機能不全家庭」「機能不全家族」などのワードでの検索でもまた、いろいろな情報にあたれるようにも思います。

terekotereko 2012/08/24 16:17 satomiesさん、はじめまして 突然の長〜い文章にビックリしたでしょう 失礼しました。私は、子育てが一段落して今は仕事もせずお気楽な主婦をやってます だから結構な年なんですが人生はまだまだ学ぶこと多し!って感じです 教えていただいたサイトに早速行ってみました 興味深い本を読んでみるつもりです ありがとう(^ ^)

satomiessatomies 2012/08/25 10:32 terekoさん、こんにちは。
びっくりというか、どうしようかなあとは思いました。
句読点も消えるほどの一気出しというような感じがあったこと、そして気になったのは、「嘘みたいに聞こえるでしょうが本当の私の生い立ちですよ」というフレーズです。
いや、正直、嘘みたいとは全然思いません。
まあ、この手の機能不全について全く知らない人は平気で無知による無神経な目や言動を出してくれることはよくありますよね。
でも口に出してしまうと、仲間はけっこういるものだなあと思います。
ちなみにわたしの生育環境は「モラ父、モラ姉」です。
モラルハラスメント、精神的な暴力が日常的に発生する環境、というとこですね。
しかしまあ、世の中からみれば、たいしたことねーよな程度かなとも思います。
以前、まあそんなさわりでこんな文章を書いています。
http://d.hatena.ne.jp/satomies/20060330/p1

久々にモラルハラスメントという言葉を出してみて、そうそうここはこ存じですか?
http://www.geocities.jp/moraharadoumei/

と、リンク拾うためにとても久々にこのサイトを開いてみたら。
多分とてもお読みになりたいだろう書籍の紹介がされてましたよ。
心理の密室化は自分を苦しめます。いろいろな情報を得て、広いところからいろんなことをながめて、たくさんいい呼吸をなさってくださいね。

terekotereko 2012/08/25 22:20 そのとうり、一気出し!やってしまった感有り・・😥 中学生、高校生の頃には友達に何度か打ち明けたけど、残念ながら私の母は見た目は優しい母性愛に満ちた肝っ玉母さんなんです 誰も理解してくれなかった その経験から、いっさい口に出さずに今日まで来ちゃったのでした。まあ私の事はさておき、きょうだい児という言葉をこのサイトで初めて知りましたが、やっぱりそうやんな〜って思いです、でもここまで深く傷ついている方達が居たことはショックでした。 以前 芸能人の方で脳性麻痺のお兄ちゃんに掛かりっきりの夫婦が、その子が亡くなるとすぐに離婚して母親は「仕事がしたい」と。オイオイ、あんたら下の子の気持ちは考えたのか!今まで全てがお兄ちゃん中心で、乳飲み子の時から託児所、保育所、祖母、父親にしか子育てをしてもらってないきょうだい児の幼い弟君は、兄ちゃんが亡くなって哀しくて 間もなく、親までが居なくなるとは!!なんて勝手な母親なんだ と無性に腹が立った、 人のことなのにね。でもそれ以降、その女がマスコミに出てるのは見ていないわ。本を出版したり、重度脳性麻痺の介護を何度も番組にしたり、自分アピールに見えていた。意地悪な見方でゴメンなさい 私にはそう見えた、その時に弟君のような子が障害児と同じくらいの数で存在するのではと思ったし、彼らに照準が合わせられる平等なチャンスなど見た事がないじゃないかとも思った。情けないですが、この年になって初めて彼らの声を少しだけ聞けた思いです。話が飛んじゃいましたが、CAPのワークショップってこれも知りませんでした 教えてくださってありがとう 勉強したいと思います 自分の傷が今後 誰かを少しでも癒すことに役立つかもしれないと考えた始めてます。

satomiessatomies 2012/08/25 23:16 お話に出てくる芸能人の方のお子さんは、確かうちの娘の1年だかくらい先に生まれたんじゃなかったかと思います。
あの方のテレビでの活動のおかげで、「日常的に医療ケアが必要な子ども」の母親の友人たちが「周囲への説明が楽になった」と言ってた記憶があります。

自己顕示臭さというのは確かにありましたが、それも元々そういう立場の人だったからままあることで。
そうした人がプライベートを露出して話すということの影響を、充分に計算していただろうと思いますし、実際その恩恵があった人もいたと思う。
また、離婚に関しては、ご長男の介護に自分がのめり込み、夫とご次男を置き去りにしてしまったことが要因という、ご本人の弁を見た覚えもある。
このあたり、日常的に医療ケアが必要なお子さんの周囲で、非常にありがちなことでもあるんですよね。特にご主人を置き去りにしてしまうというか、夫婦間でどんどん溝ができてしまうというか。
難しいんですよ、このあたり。とにかく母親はどんどん障害児の親としての経験値を積んでしまうんですよね。ところがそれはたいがいは日中において父親不在の時間帯であるわけで、夫婦間でどんどん経験の差が生まれてしまうのは、時間的労力的に現実的なことなんです。
そこでどうご主人を置き去りにしないかってことなんだけど、そこまでそうそう余裕がもてるような生活ができるわけでもなく、というか。

あの方は障害児母親連に仲間も多くもっていた方のようなので、そのあたりの陥りやすいところとか、ご自身の失敗とか、そんなことも周囲にさらけ出したような感は残っています。
そうしてさらけ出されることで、またあとに続くものが学習材料にできたりするんですよね。批判覚悟でそうしたプライベートを差し出すということは、なかなか誰にでもできることでもないとも思います。

ご次男はつらい境遇だったと思います。きょうだい児が経験することをたくさん経験したとも思います。
ただ、きちんと彼を守る父親には恵まれていたこと、そのことを母親が認めたからこその親権父親になったんではないかとも思うというか。

いや、家庭というものは中に入ってみなきゃわかりませんけどね。好き嫌いは別として、あの方(とご長男)が切り開いてくれて残したものは実際存在するようにはわたし自身は思っています。
それがあの頃の一時期、ちょっととなりを歩いていたような、障害児ママ連のこっち側にいた人間の素直な感想です。
当時住んでいたところも、そんなに遠くもなかったので、ちょっとあの辺あたりでがんばってるママ、って感じではありました。

terekotereko 2012/08/26 19:57 はあ・・そうやったんか 私は対岸から傍観してた単なる視聴者やったんや 「経験値に差が出て 夫を置き去りに・・」それは私も何となくわかるな〜夫に気を配る余裕なんて無い時期がありますとも! こっちは子供と仕事と姑の攻撃で手一杯じゃ!ってね
「子供」という単語には 学校行事、PTA・ 塾 ・習い事 ・子供会行事 怪我 ・病気 ・まつわる出費 等がすべて含まれているわけで、×子供の数=母親は必死のパッチとでも言いましょうか。
その毎日の待ったなしの奮闘を夫がどこまで実感してるかってことです障害を持ったお子さんの家庭は、ご主人がとても協力的というふうに見えていたけれど、実は夫婦関係は障害が有るなしにそんなに関係ないのか・・
とにかくマスコミからの印象は単に一片でしかなかったんやね。 
ただね やっぱり私だったら、幼い弟君を手放す勇気はないんじゃないかと 同じ母として単純にそう思ってしまう
子育て中には、子供からもらう例えようのない幸せな瞬間がありますからね それは障害とか超えてて母親の特権みたいな瞬間だとおもうのですが。
それから、私の母の件ですが 当然モラ母です。 5人兄妹で私にだけ。
モラとうり越して 言葉の虐待も日常的ですし。
なので妹の1人は(妹が4人いますので)母と同じ傾向にあります
satomiesさんのモラ経験は私も当事者として聞けそうな気がします

いろいろ 吐露してしまい
なのにちゃんと読んでくださって
ありがとう



日本人の美徳である「 言葉少なく相手を思いやる」
そんな人になりたいと心から思います

satomiessatomies 2012/08/26 22:39 ごめんなさい、もう一度、あの方かばっていいですか?
別に義理もへったくれもないんだけど。
はっきり強烈な言い方をしてしまえば、就学前の年齢の男の子に捨てられたんですよ、あの方は。
就学前の年齢で父親に親権がいく、それは本人自身の希望が強かったというような話だったと。
いや、別に知り合いでもなんでもないのでことの真偽といえばわかりませんが、「本人の希望」「親権は父親」「父方の祖母のもとに」という芸能的報道はありました。
一時期よく話をしていた知人に、やはり同じような人がいたんですよ。お子さんが二人、二人とも男の子。
ご長男と母親、ご次男と父親という別れ方をした離婚だったと。
ママ側から聞いた離婚理由が「自分が障害のある長男に入れ込みすぎたこと」だと。「あとの二人が全く見えなくなって、二人から別れをいい渡された」と。
希望通りに手放すことが贖罪のようなものだったと、まあそういう話でした。
家庭に対しての機能不全という状態に、自覚も責任も感じない親はいいけど、その機能不全を自分が起こしたという自覚がある場合は、どんなにかつらいだろうなとは思います。

terekotereko 2012/08/27 22:45 ごめんなさいなんてどうしてですか 謝ることではないです
実は、前の文章を投稿した後 わかってしまいました 弟君がその母親に
なついていたはずは無いと
何故か文章を書き終えてからでした
当時、私のように彼女を誤解した人も多かったでしょうね

私の元同僚2人、近所の仲良し1人、知人1人 4件とも障害が有るお子さんの家庭は全部離婚されました
1件は母親の過労による早産が原因で障害が残ってしまって、過労は夫が働かない事が原因なのに 彼は子育てもしなかった。
もう一件は 母親に恋人ができて、健常児だけを連れて離婚、即再婚。
その時、私 彼女といろいろ話したけれど (親しくしていたので) 自分の人生をやり直したい 恋人がいなくなるなんて考えられない 息子のことはもういいと言っていました
うちの子と年が近かったので、もういいの意味がわからなかった記憶があります
4件共 夫に愛想を尽かす理由が、他の離婚した友人と何ら変わらない印象がありました
父性と母性は違う、 かみ合う事は難しく でも子供にとっては両方必要なのだと、子育てが終わってから解りました
子供には両方必要なのです
私は何でも気付くのが後からのようです

告白・・ 私、PC操作が苦手でブログやツイッターもできず
文章入力するのがやっとなのに satomiesさんに長文を読解までさせて
こんなに長いコメント書いてしまい
ホントにご迷惑かけてます
だけど、話せてよかった

因みに 私のメールアドレスをメールマークのところに入れるとどうなるのでしょうか?

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