Oracle BPA Suite 10.1.3.3 リリース

satonaoki2007-09-06


ビジネス プロセスのモデリングやシミュレーションのためのツール「Oracle BPA Suite」(Oracle Business Process Analysis Suite) 10.1.3.3が、米国OTNでリリースされました。

BPA Suite 10.1.3.3は、昨年11月に米国でリリースされた10.1.3.1の後継リリースとなります。BPA Suite 10.1.3.1は、日本語UI未対応などの理由で日本ではリリースしていませんでしたが、BPA Suite 10.1.3.3は日本でもリリース予定です。

BPA Suite 10.1.3.3で一押しの新機能は、ビジネス プロセス モデリング ツール (BPA Suite) とBPEL開発ツール (JDeveloper) の双方向同期機能です。

BPMN対応のモデリング ツールで上流のプロセス モデルを書いて、BPELを自動生成し、それをBPEL開発ツールにインポートして、ITレベルの詳細を開発していく、というシナリオをサポートしているモデリング ツールとBPMサーバ/開発ツールは、いくつかあります。が、このシナリオの問題は、BPEL開発を進める中でいろいろと修正を加えていくうちに、BPMNモデルとの整合性が取れなくなってくる点です。

ラクルの場合、BPA Suiteを使ってBPMN (またはEPC) でプロセス モデルを書き、BPA Suiteのリポジトリに保存します。JDeveloperでは、これまで提供していたゼロからBPELプロセスを開発していく機能に加えて、BPA Suiteのリポジトリに接続して、プロセス モデルを取得し、対応するBPELプロセスを自動生成できます。そこから、上流のプロセス モデルでは定義できない詳細 (BPELパートナーリンクに指定するWSDLのURL、変数操作のためのAssignアクティビティなどなど) を設定していきます。

その中で、BPELプロセス実装で元のプロセス モデルとは少し違ったフローが必要になった場合、その変更を再びBPA Suiteのリポジトリに書き戻して、プロセス モデルとBPELプロセス実装を同期することができます。逆に、BPEL開発中に、BPA Suite側でプロセス モデルが変更された場合にも、JDeveloper側で、その変更を検出して、開発中のBPELプロセス定義にマージすることができます。