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写真生活

2016-05-27

松屋のカレギュウとグラスビール。

2010年くらいから写真を取り巻く状況lが劇的に変わってきた。そして2013年にレビューサンタフェでの体験がきっかけで、現在の写真は現代アートと密接にl繋がっていると肌身で感じたのだった。

これは「写真は写真だ」と思い込んでいた僕にとって一大事だった。現代アートを理解できないと、写真が理解できない時代になってしまった。

とはいえ現代アートの素養なんてないも等しい。そこで今更ながら美術史を勉強することになった。学生時代に必修科目でやったはずだが、全くと言っていいほど覚えていない。一からやり直し。50からの手習いだった。

ギリシャから始まる西洋美術の流れを縦軸、作家の作品と当時の社会的状況を横軸として紡いでいく。当たり前だが社会の状況とアートは密接に繋がっていた。

アウトラインだけと思っていたのに、いつの間にか美術史にはまり込んでしまった。社会の動きは美術を生み、お金の流れは美術の流れを作っていく。古典美術は近代美術へ、そして現代アートに繋がり、その先っぽに写真が紐付いていた。すべてにそうなるべき理由がある。こんなことは美術を専攻している学生にとっては当たり前の常識なのだろうが、写真を写真だけで理解しようとすると抜けてしまうところだ。

昨日は恵比寿のブックショップギャラリーPOSTで行われた「ドイツ写真の現在2016」を聴きに行った。近美の 増田さんによる現代ドイツ写真の解説だ。ドイツ写真といえばベッヒャー現代アートと写真を組み合わせ、1990年から2000年までの時代を作り上げた。

ベッヒャー以降のドイツ写真を語る場合、東西ドイツの統一という問題が大きく影響を残しているということだった。ミハイルシュミットの写真集「U-N-I-T-E(統一)」になぜハイフンがはいっているのか。東ドイツ出身の作家から見た統一とはなにかを表している。

美術史を見直した結果、現代アートは背景と文脈の理解があって初めて読み解けるようになっていて、作家の個人的なイメージで作り上げるようなものではないのだと理解できた。見て感じて、という受動的な受け止め方では足りないようになっている。

タイムリーなことに冬青社から寺田侑「アートを見る力・考える力」が発売された。美術史をベースにした現代アートの見方で、まさに僕がここ3年間やってきたことがまとまっている。

写真を見ることはずっと好きだったが、近頃では1930年から60年にかけてのアートを見るのがとても面白くなった。

2016-05-25

ガレージに机出して冷やし中華

来年の2月12日から3月17日までオランダアムステルダムSBKギャラリーで権平太一さんとの2人展をやることに決まった。
https://g.co/kgs/gZBZM

ヨースト美術大学のバス教授の紹介で、以前から話をもらっていたのがようやく本決まりとなった。

SBKギャラリーアムステルダムの中心街にあり、他にもオランダ中に複数店あるそうだ。アムステルダムは今まで行ったことのあるヨーロッパの中で最も好きな街で、リコーGR4のカタログもアムステルダムを撮影している。

2007年に初めてアルルに行ってから早いもので10年がたつ。あの頃は海外で展示をするなんて日本人にとって夢物語だったのに、最近では海外経験が豊富な人が増えてきた。今回一緒にやる権平さんもすでにオランダブレダのSBKを始め何度も海外で展示していて経験豊富だ。

今はワークショップグループ展の最中、来月からアルルでの展示、11月にはパリフォト、そして次のワークショップグループ展、来年1月は冬青、2月はアムステルダム、3月は屋久島フォトフェスティバルと展示が続く。

2016-05-20

ワークショップ2Bグループ展 "Renew" 京橋くぼたギャラリー別館

ワークショップ2B49期50期グループ展「Renew」が来週5月23日月曜日より29日日曜日まで、くぼたギャラリー別館で始まります。

時間11:00-19:00 最終日は16時まで(きっちりしまります) 京橋駅宝町駅東京駅が最寄駅です。

地図
http://www.gallery-kubota.co.jp/annex/anxmap.html

Facebookページ https://www.facebook.com/events/1554777508149871/

12年間渋谷ルデコで毎年2回ワークショップ2Bのグループ展をやってきたのだが、ルデコの建て替えにともない今回初めての場所でやることになった。

ルデコのような広さで2フロア分、しかもお値段お手頃となると東京で探すのは結構大変だった。ようやく見つけたくぼたギャラリーは、1フロアの面積は狭いが4フロア分使える一棟貸しのギャラリーだ。20人規模のグループ展にはうってつけといえる。

ただ残念なのが壁に釘が打てないこと。ワイヤー釣りが基本なのだが、枚数を揃えて見せる写真展示では設置が難しい。12年かけて培ったルデコの展示ノウハウは使えず、あらたに、くぼたノウハウを作っていかなくてはならない。

あいかわらず、このようなご時世にもかかわらず、フィルムと印画紙での展示が多い。

参加者には「これがやりたい、とはっきり決まっているならデジタルカメラのほうが向いている。でもどうしていいか分からないのだったらフィルムで撮って印画紙にプリントするのがいいよ」と言っている。

2Bのグループ展は卒業展の意味合いが大きい。すでに出来上がったものを展示するのではなく、半年で作ったものを展示するのだ。初めての人にとって、展示は楽しみであるとともに、何を撮っていいのか悩むことになる。

デジタルカメラは押せば何か写っている。それはとても素晴らしいことであるのだが、その先どうしていいのか戸惑うことにもなる。

フィルムの場合、気持ちよくプリントできるまでには時間がかかる。イメージして撮ってはいても、出来上がりはまったくもって違ったものになってしまう。最初の頃、ほとんどの人が「私には才能がないようです」と肩を落として暗室から出てくる。

フィルムがどのように光を捉え、ネガの情報がどのように印画紙に焼き付けられるか、繰り返し繰り返しやっていくうちに少しづつ分かってくる。始めて3ヶ月が過ぎる頃、暗室から楽しそうに出てくるようになる。プリントするのが楽しくて楽しくて、そのために撮影しようと思えるようになるのだ。

その時期のことを僕は「私って天才」期と呼んでいる(笑)

12年間やって分かったことは、それまでのキャリアは関係なく、半年間枚数を焼いた人が面白いものを作るということだ。どのくらいプリントしたかなど展示では分からないはずなのに、不思議と焼いた枚数が多い人の前で人は立ち止まるのだ。毎回例外はない。

12年間続けているグループ展だが、いつでも展示する人にとっては始めての経験となる。

2016-05-12 川村記念美術館の生パスタはおいしい。



川村記念美術館へ。近現代のアートを収蔵している日本屈指の美術館だ。
http://kawamura-museum.dic.co.jp

以前は写真を見るのは好きだったが、現代アートにはさほど興味がなかった。ところが数年前から美術史に目覚め、知識量が増えるとともに現代アートが俄然面白く見えてきた。

川村記念美術館印象派から戦後アメリカ抽象美術まで体系的に網羅されている。

美術館の存在はなんとなく知っていたが、千葉県にあることから行ったことはなかった。

関係者に「今回の特別展はサイ.トォンブリーの写真展ですから」と招待券をいただいた。サイ.トォンブリーは1950年台から活躍するアメリカ抽象絵画第二世代の作家だ。その辺の時代が気になるので行ってみることにした。

最寄駅は千葉県佐倉だが、東京駅八重洲口北口から毎朝9:55に直行バスが出ている。およそ1時間で着くことができた。東京駅への帰りのバスは15:30。館内と庭園を見て食事をするとちょうどいい時間になる。

まず敷地に入って驚くにはその庭園の広さ。白鳥がいる大きな池を取り囲むように広がっている。そして館内に入るとピサロモネルノワール印象派が並びピカソ、ブラック、レジェキュビズムが続く。奥にはレンブラントが飾ってあるのだが、これが教科書レベルの有名作。その後も歴史をなぞるように超有名どころがずらりと並ぶ。

圧巻はアメリカ戦後抽象絵画の巨匠ロスコーの部屋。7枚の超大型作品に取り囲まれる作りになっている。圧倒されながらも頭の隅で「これ全部でいくらだよ?」

普通に考えたら10億20億じゃ絶対無理。100億でも安いと言われるだろう。

川村記念美術館は誰が作ったのか?カメラマンやデザイナー、編集者なら必ずお世話になる「DICカラー」という色見本帳がある。これは川村インキのものなのだが、美術館その川村インキ二代目創業者が20年前に作ったものなのだ。

展示物を見ているとわかるが、おそらくアメリカ現代アートがきっかけで収集が始まり、そこからそれを体系的につなげるために遡るようにレンブラントまで集めたという感じがする。

特にステラはお気に入りのようで、かなりの点数と入口にも巨大オブジェが屋外展示してある。

いままで見てきた美術館の中でも相当面白い。近現代に絞ってあるからかもしれない。絵画が通ってきた歴史と変遷がよくわかる。アートが次第に美から離れていく歴史とも言える。

ちなみに個人的なツボはマン.レイとマレービッチ。それと小さかったけどポロック

特別展のサイ.トォンブリーの作品で面白かったのが、ドローイングでは感情的な部分を排除して作ろうとしているのが見えるのに、写真になると途端にセンチメンタルになり、ノスタルジーが出てくること。

本人もコメントで年齢とノスタルジーの関係性に触れていて興味深い。戦後抽象絵画が辿ったのは対象やテーマの解体なのに、その中心人物のひとりであるトォンブリーが写真を使った作品ではノスタルジーに言及している。どうやら写真とノスタルジーは相性がいいようだ。

レストランのパスタもおいしくて、かなり充実した時間が過ごせる美術館だ。

2016-05-10 大豆のシリアルがおいしい。ヨーグルトとよく合う。

GWがようやく終わった。普通の人のお休み時期が自分にとっては働きどき。

5月23日から始まる通常の仕事にlワークショップのグループ展準備や、雑誌のイベントなどが重なって最終日の日曜日夜はさすがにグッタリ。

疲れると代償行為として買い物をしたくなるものだ。しかし僕は買い物が苦手。必要以外のものを買ったりすると、それがストレスになる。だからお土産が買えない。写真関係のものだけは仕事に必要ということで心おきなく買える。

そんな中で靴とカバンだけは欲しくなるのだが、ここしばらく靴はダナーライトばかり履いている。好きすぎてこの3年間、真夏以外はほぼダナー。

ソールが減りやすいので張り替えをして使っているが、外装の革は剥がれてきて、内部にも破れが出てきた。このダナーは大事に使いたいから2代目ダナーが欲しくなってきた、

しかしクラシックタイプのダナーライトは新しく買うと今では6万円以上する。もはや手が出ない。3万円台で買えるABCダナーはダナーとは言えない。

そこで中古はどうかと考えた。新品のダナーライトは硬くて慣らすのに3ヶ月以上かかる。その間は結構足が痛い。それを誰かにやってもらうというわけだ。しかも安く買えるし。

中古ダナーで検索してみたら、江古田にお店があることが分かった。住所を見てみると、なんと事務所の隣の古着屋だった。できて5年くらいたつが一度も入ったことがなかった。

さっそく行ってみると、結構大きな店でワークブーツの在庫が豊富だった。レッドウィングとダナーが並んでいる。あれこれ見ていると、ダナーショートがある。しかしサイズが合わない。中古だからワンサイズしかない。

不思議な形のダナーが目に入った。バックスキンの外装で、ソールがごつい。ダナーコンバットハイカーと書いてある。調べてみたらどうやらアメリカ軍用に作られたものだ。発売当初は7万円もしたようだが、最後は投げ売りされたものらしい。しかし完全防水の優れもの。それが12900円ででている。

足を入れてみたらぴったりすぎて、ちょっと足先がぶつかる。サイズは今履いているダナーライトと同じはずなのだが。我慢できないことはない。でも気になる。でも履いているうちになんとかなるかもしれない。

その日は別の靴を買ったものの、気になってしょうがない。翌日再度挑戦するもやっぱり足先があたる。

それでも諦めきれずに今日もう一度来店。紐を緩めて履いてみたりしているうちに、あることに気がついた。ダナー使いの多くは中敷きを入れている法則。

靴底に手を入れてみると、やはり前オーナーが入れた中敷きが敷いてあった。それを外すとピッタリ、ジャストサイズ。小躍りしてレジへ。

ストレスは完全に発散。そのまま履いて帰った。ズボッとはまる感じが最高。いくらでも歩ける気がする。