軍事評論家=佐藤守のブログ日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

■軍事を語らずして、日本を語るなかれ!!■

2005-09-26 どうした自衛隊!!

どうした自衛隊!!

26日の朝刊には“いやな事件”が2件も報道された。

産経新聞によると、海上自衛隊横須賀基地所属の22歳の海士長が大麻取締法違反で逮捕されたという。「(神奈川)県警はこれまでに同容疑で同基地所属の自衛官5人を逮捕していた」というからこれで6人になったわけである。なぜか海上自衛隊に、麻薬所持事件が多発しているが、抜本的対策が採られていないのではないか?どうした海上自衛隊!!

又、朝日新聞には“腰を抜かさんばかりの”の記事が出た。「『中国の侵攻』も想定、陸自計画判明、北方重視から転換」という見出しだったから、いつもの白書並みの内容かと思ったのだが内容を読んで驚いた。「陸上自衛隊の運用構想を定めた『防衛警備計画』に、中国による日本攻撃の想定も含まれていることがわかった」とあるように、この記事は陸上自衛隊の「極秘文書」を報じたものだったからである。

  • 事実、記事の中には、「防衛警備計画は陸上幕僚監部が作成。最高機密の「極秘」指定で、04〜08年度の5年間に起こりうる事態を分析し、部隊運用の構想を盛り込んだものだ」と平然と解説されている。この記事程度の内容は、市販されている防衛白書にも“丁寧に”解説されているが、問題は「極秘文書が朝日新聞社に流失又は漏洩した」ことにある。朝日らしく、中国に関する部分をことさら強調しているが、この新聞社の建物内には中国政府の“新華社通信”が同居しているのである。しかも中国寄りで有名な「ニューヨークタイムズ」も同居しているというから、当然「文書」はそれぞれの支局の関連部署に「コピー配布」されていると見るべきだろう。一体陸上自衛隊の「保全体制」はどうなっているのだ! 海上自衛隊の不始末もさることながら、こちらの方が国家安全保障上より重大である。
  • 航空自衛隊もその昔、苦い経験がある。昭和38年度総合防衛図上研究で「演習秘密」に指定された文書がそっくりそのまま朝日新聞記者に“盗まれて”、当時社会党代議士であった岡田春夫議員の手に渡り、1965年2月10日の衆院予算委員会で「暴露発言」され大問題になった、いわゆる「三矢事件」に関連したからである。研究内容は今では当り前のことだと理解されているが、当時は「シビリアンコントロールを危うくする」として社会問題化したのである。そして統合幕僚会議事務局の勤務場所で文書を盗まれた航空自衛隊幹部は厳重に処罰されたが、文書を盗んだ記者は「窃盗罪」で捕まることはなかった。
  • ところが、当事者であった岡田春夫元議員が1986年2月14日付の「週刊朝日」誌上で、得意げに笑みを浮かべた写真と共に、記者の問いに次のように語っている。

Q・「三矢作戦の質問には相当準備したんですか」

A・「かれこれ一年ですよ。だってね、あれは防衛庁詰めのある新聞記者の人が、『これは本物だろうか、見てくれんかな』といって資料を持ち込んできたものなんですよ。その人はまだ新聞社の現職幹部だから名前は伏せておくけど、とにかくそれを読んでいくと大変なことが具体的に書いてあった」

Q・「文書を最初に見たときにどんな気持ちだったか」

A・「いや、余りにも良く出来ていたんで、何か私を陥れるためにでっち上げの文書を持ってきたんじゃないか、とそんな感じさえしました。ところが調べていくと、完全に資料が揃っていなかった。その後抜けているのを他のところから補充して、全部で1400ページになった。補充したものの中に防衛庁の文書番号がついているものがあって、これは本物に間違いないとなった。秘密を守るということで、私はそれを全部手書きで写しましたよ。それで時間が掛かった」

Q・「資料の入手先については?」

A・「防衛庁の担当官の机の上にあったのを持ってきたらしく、そんな大変なものだとは知らなかったんだよ。当時は反響が余りに大きすぎて、その後10年くらいは防衛庁もそういう研究を表立ってやれなくなったものね」

  • この対談を読むと、役所の事務室から「秘密文書を勝手に持ち出した新聞記者」は窃盗犯ではなく英雄扱いであり、スパイ行為を働いた岡田氏達が皮肉にも「秘密を守るために」手書きしたと得意気に語っているのだが、どこかが狂ってはいないか?大東亜戦争開始前の重要な時期に、我国の国家機密をソ連に流していたゾルゲ、尾崎秀美を「先輩」に持つ新聞社らしく、今でも「自国を敵の手に売り渡すこと」に罪の意識どころか生き甲斐を覚えているように思える。かって中国の研究者が私に「朝日新聞」のことを「お宅のチョウニチ新聞」と言った意味が理解できる。
  • 防衛庁は、今回の「事件」を重視し徹底的に調査して欲しい。三矢事件の時の様に、犯人を追求する事無く被害者(といっても油断したのだから自業自得だが)を一方的に処罰するような、腰が引けた対応を取るべきではない。朝日新聞社内に立ち入り検査し、「国家最高機密文書」を手に入れた関係者を国民の前に引きずり出すくらいの覚悟でなければ、日本国の防衛は根底から崩れかねない。他方、現役自衛官も規律を厳正にし、保全体制を厳重にして欲しい。国民の信頼を裏切っては絶対にならない。

☆平河総合戦略研究所講演会ご案内☆

=台湾問題、中国問題といえばこの方 黄文雄先生=

日時 10月2日(日曜日)午後1時半より4時まで

テーマ 今後の日中関係について

場所 学士会館(神田錦町)

http://www.gakushikaikan.co.jp/

会費 一般 3000円 学生 2000円 平河総研特別会員 1000円 

講師 黄文雄 拓殖大学客員教授 

定員 80名 申し込み先着順(info@hirakawa-i.org 宛☆



ページビュー
29949194