軍事評論家=佐藤守のブログ日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

■軍事を語らずして、日本を語るなかれ!!■

2006-05-08 組織改変と“専守防衛”

組織改変と“専守防衛”

1、今朝の産経新聞に、空自の改変案が報じられた。「航空総隊司令部による指揮の一元化を念頭に、全国に4つある航空方面隊・混成団も統廃合する」という。

10年以上も前になるが、現役時代に私はこれと同じ構想を提案した事を思い出す。時間との勝負が掛かっている『航空部隊』の特性を生かすため、指揮の一元化、対応の迅速化を図るべく、総隊司令官が四つの航空方面隊を“直接”指揮するようにすべきだ、といったのであるが、当時は全く無視されたものである。航空自衛隊は、約五万の組織に過ぎない。人数だけで見れば米空軍の戦術部隊程度であろう。しかも情報伝達手段は日進月歩、当時は「バッジシステム」が完成し、中央で一括指揮が可能な状態であったのだから、せいぜい2個航空団と数個のレーダーサイト、数個の高射部隊などを統括する方面隊司令官(空将)を廃止し、総隊司令部に『方面担当部長…例えば北部方面担当部長(空将補)』をそれぞれ設ける、という考えであった。更に、司令官の職責を軽減する為、幕僚長を1佐に格下げして、例えば「政務担当」「基地問題担当」などの2名とし、代わりに『副司令官(空将)』を設けるものであった(この改変は方面隊などでは数年前に実行されたが)。今回の防衛庁案は、それに近いので第1段階の改変だと思われる。ここまで来るのに10年以上もかかったのか、と感無量だが、当時の主な反対意見は「空将ポストが減る!」というものだったから呆れて物も言えなかった事を思い出す。その後、陸自の師団数改変(削減)が行われ、陸将の数が減った事からやりやすくなったのかもしれない。

「指揮の結節をなくす事」が重要だと、幹部学校で機会あるごとに教えている割には、現実には「結節が多すぎる」というのが私の考えだったのだが、当時は『勉強と実際』は乖離していたのであった。今後は世界最強の空軍と肩を並べて任務につくようになるわけだから、『有効な戦力発揮』を期待したい。

2、「人の口に戸は立てられない」という。情報は必ず漏れるという事だが、8面の「風を読む」というコラムに、論説副委員長の中静敬一郎氏が、実に貴重な『事実』を書いているが、敢えて言えばこの事実はすでに「軍事関係者の殆ど」が知るものであった。

「日本に一時滞在中の戦略地勢学者で米海軍技術顧問、北村淳氏が語った話は衝撃だった。小泉純一郎首相の北朝鮮訪問により、金正日総書記が日本人拉致を認めた2002年9月17日の後、米空軍は日本が報復すると想定して、支援の為の作戦行動をとったというのだから。

その行動は、レーダーに探知されにくく、敵地深く攻撃できるF117ステルス戦闘機がグアム島から韓国・烏山基地に派遣された事だった。

当時、ホノルルのシンクタンクにいた北村氏は米空軍士官らから派遣の理由をこう説明された。

『多数の日本国民が北朝鮮国家により拉致された以上、日本政府が何らかの報復措置に出る可能性がある。その場合、同盟国の米国が支援するのは必至である。万一の事態を想定しての行動だ』

北村氏がこれに対し、『日本政府は絶対にそうした報復措置を行わない』『報復したくてもそれを敢行する戦力を有しない』と語ると、士官らは一様に『信じられない』表情を見せ、『何の為に日本はF15戦闘機を保有し、F2対地支援戦闘機を開発しているのか』と不思議がったという。(以下略)」

三沢や沖縄勤務時代に数多く体験した事だから、私は“不感症”になっているのだが、中静氏には“新鮮だった”のだろう。要するに我国は「国際紛争解決手段として軍事力を行使しない」のであり、「専守防衛」なのだから、F15もF2も政治家達にとっては「展示飛行用」なのである。

私はこれと正反対の現象にも遭った。退官後、韓国や中国の研究者達との会議で、我国は「憲法の制約があるので他国を“侵略”する気はない」とか、「自衛隊は戦力ではない」等と得々として解説する我が方の学者に対して、韓国の研究者達が一斉に「世界最強のF15戦闘機を200機も持ち、最新鋭のイージス艦を4隻も持ち、90式戦車を開発していながら、軍隊ではない、とはナンセンス!。そんな嘘をつくから我々は日本政府を絶対に信じられないのだ」というのである。

これが世界の常識なのであって、我国の考え方と実態とは、あまりにも中途半端であり、この中途半端さが抑止力にならないばかりか、逆に「不信感」を与えている元凶であると思ったものである。

3、13面の『正論』欄に、岡崎久彦氏が「『靖国』は日米離間の武器にならず」「中国の戦略に脅えることなかれ」と題して明快な論を書いている。特に「米国は自由な国であり、あらゆる歴史の見直しが可能な国であるが、米国以外に本格的に日本と戦った国として、中国、英国となると、戦勝国の権利は決して譲ろうとしない。端的に言えば『悔しかったら、戦争に勝ってみろ』という事であり、もう少し丁寧な場合も、『あなたの国は戦争に負けたんじゃないですか?』という事である」という点に興味がある。

しかし、敢えて言えば、私には「彼等は相当苦戦した」のであって、「簡単に勝てなかった事」がコンプレックスになっているように思う。つまり、私が最初の北京の会議で、中国の若手学者達から「中国は戦勝国」であり、日本の「歴史認識」が間違っているとして、過去の「侵略行為」を詰られた時、私は堪りかねて「我々日本人は、先の大戦では貴国(正確に言えば相手は「国民党政府」であって、「共産党政府」ではないのだが)に負けたとは思っていない。米国に負けたのであって、天皇が停戦を命じられたから矛を収め、勝っていた軍隊が“負けていた軍隊”から武装解除されたと認識している。そんなに我が国を責めるのであれば、もう一度戦争して決着をつけるか!」と発言したところ、彼等は「そんな事は我々の教科書には書いてない」と叫んだが、「それは貴国の勝手である。一度日本に来ると良い。我国の本屋には、学術書からエロ本まで並んでいるから何でも自由に読むことが出きる」と言った事を思い出す。つまり我々日本人にも、英国や中国人同様に、彼等に対する「不完全燃焼」の部分がわだかまりになっている様に思うのである。勿論、媚中派の方々は何を根拠にしているのか不明だが、「ただただ贖罪意識が残っている」らしいが、大方の日本人の中には、中国には負けていない、という潜在意識が残っているから今でもギクシャクしているのではないか?と思っている。

また、岡崎氏が「東京裁判の裁判長ウェッブ自身の個別意見は歴史判断の参考になろう」「つまり、A級戦犯の死刑は間違いだと言っているのである。それでも彼等は絞首刑に処せられた。戦犯は誰一人として判決の内容に納得していない。彼等は一貫して苦笑、冷笑した。にもかかわらず彼等は従容として死んだ。それは連合国には責任は感じなくも、国家国民に対する戦争責任を取る為であった」とする意見には全く同感である。

その昔、堺事件の責任を取らされた下級武士達が、フランス人達が見守る中で「切腹」に際しとった行動を思い出す。彼等は腹を切り裂きながら「よく見ておれ、われらは貴様等に詫びて死ぬのではない。武士として主のために死ぬのだ」と叫んだのであった。

また、岡崎氏の「たとえ身は、千々に裂くともおよばじな、栄えしみ世を落とせし罪は」という東條英機元首相の獄中での辞世の句を上げ、「靖国に詣でる人は自ら厳しく戦争責任をとった東條の心情を掬(きく)すべきである」という結びに感動した。今私は平河総研のHPで、「大東亞戦争の真実を求めて」という一文を連載中だが、史料を通読すればするほど、この大戦に関わった責任者達の多くは、避けられぬ悲劇に覚悟を決めていたと思われるから、戦後、戦犯として処刑されたのはまさに「自国民に対する償いではなかったか?」と感じ始めていたからである。

そして悲しい事に、彼等の心情を汲み取る努力もせずに、ただただ頭から「戦犯」として非難しているのが、ほかならぬ「日本国民自身」であることの悲しさを痛感していたからである。

いとへんいとへん 2006/05/08 12:10 生麦事件は、薩摩藩士がイギリス人を殺害した事件で、後に、謝罪と賠償を求めたイギリスと薩英戦争の原因となった事件ですね。生麦事件で切腹した人はおりません。
佐藤様が取り上げられたのは、堺事件の間違いと思われます。堺事件の詳細のリンクを張っておきます。http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/files/2547.html

(゜゜)(。 。 )ペこ(゜゜)(。 。 )ペこ 2006/05/08 14:20 米空軍の支援を無駄にしたと知った中国や北朝鮮は手を叩いて喜んだでしょうね。ブッシュが靖国参拝を打診したときもですが、小泉首相は怖気付いたようにも見えます。

とおるとおる 2006/05/08 14:27 日本国民ですが、私は、「戦犯」を非難しません。
東京裁判も不当です。
広島・長崎への原爆投下と東京大空襲も不当です。

すがりすがり 2006/05/08 14:31 >ただただ頭から「戦犯」として非難しているのが、ほかならぬ「日本国民自身」

上の「日本国民自身」というのは、頭のからっぽなマスコミのことでしょ。それと死にかけの左翼。他の大多数はマスコミに踊らされて戦犯などと言ってるだけですよ。そもそも当時でもアメリカ相手に勝てると思った日本人の数は少なかったはずです。勝てたらいいなと思った人は多かったでしょうけど。

倭空人倭空人 2006/05/08 15:52 拝見致しました。正に正論、仰せの通りでございます。

閣下は「護国平安」の12神将の如くであります。

有難うございました。

satoumamorusatoumamoru 2006/05/08 21:59 いとへん様≫ご指摘感謝します。資料抜きで書きましたので。

そのころの子供そのころの子供 2006/05/08 23:19 父(大正元年)と母(大正7年)の両親は、戦後、私に、あの方たちは”戦犯にさせられた”という言い方をしていました。それは憎しみや非難を浴びせるものではなく、気の毒にと言うニュアンスがありました。そしてその時の空気は”天皇の身代わりになられて、責任を背負って刑を受けられた”と幼い私に感じ取らせたのでした。

もりもりもりもり 2006/05/09 00:07 ん。ちなみに「生麦事件」は供頭奈良原喜左衛門の『斬れ』の一声で鉄砲組久木村利休が示現流抜き打ちの一太刀(横払い)であったそうです。本人曰わく”波平はよう切れますからのう”。当時19才。
しかし、ことが大きくなり自決を願いでたが奈良原が”若輩の物は引っ込んでいろ”と。結局もめにもめて犯人は名もない下っ端で脱藩したことになったそうです。本人曰わく”昨日の英雄は今日の馬鹿者になってしまった”と。ですから薩英戦争に出れなかったそうです。後、62才で日露戦争に特別志願(すごい)、奉天会戦で殊勲を立て特別に陸軍少佐
。養嗣子陸軍中将久木村十郎次曰く”元気すぎて爺さんには困ったもんだ”。昭和11年11/1サンデ−毎日より

はじめましてはじめまして 2006/05/09 08:55 世論というものが政治を動かすようになったのは日本では日露戦争の頃からでしょうか?
マスコミによる報道により得た情報によって、大衆世論が日露戦争・大東亜戦争へと突入させていったんですよね。
それらは当時の経済状況とそれまでの戦勝に驕り高ぶった日本国民が選んだ戦争だったのでしょうね。

ただ、当時の世界の戦争に対する倫理観は現世のそれとは随分違っていたんじゃないかなぁと最近思うのです。

”歴史を検証するにあたって、現在の倫理観で検証するのでは無く、当時の倫理観によってのみ検証をしなければならない”
この言葉に共感してから正しく日本を理解した日本人として語られる資料を探しております。
世に出回ってる現代史資料は東京裁判に基づいた観点からの自虐的な資料が溢れ、(これもマスコミによる世論の扇動なのでしょうか)この情報(教育)が次代の日本人を形成していく事に憤りと不安を感じておる今日このごろです。

おばさんおばさん 2006/05/09 10:42 最近きわだって、メディアで靖国批判する輩は「遊就館」を問題視する動きを見せていますが、その行為はまさに当時の倫理観を現代の倫理観で糾弾しようとする以外の何者でもありません。
当時の日本人の戦争に対する考え方を伝える記念館があってもいい、いえ絶対に必要だと思いますね。
東京裁判史観で洗脳されてる人間から見れば、異論があるということでしょうが。こういうことを他で教えてくれるところが皆無だというのも、日本が占領政策に従順だった戦後の歴史に由来しているのでしょうが、その結果が今日の危機的状況を生みだしているといえるのでしょう。私は学ぶことの多い、感動する貴重な資料館だと思います

眠り猫眠り猫 2006/05/09 14:48 東京裁判を描いた映画「プライド」は興行的にこけましたが、いまだったらもう少し注目されたかも。時代を先走りすぎてたのが残念。ま、出来もわるかったんでしょうが、もういちど東京裁判やWW2を映画化して、若い人たちにわかりやすく史実を伝えることも必要だと思います。(変な脚色はできるだけ排除してね。そういえば硫黄島の激戦も日米双方の視点から映画化されるようですし)

天の安川天の安川 2006/05/09 20:35 日本が自虐史観に染まってしまった原因。
1、GHQの言論統制、東京裁判、憲法、教育基本法による思想支配された。
2、欧米慣行の無知から、無条件降伏を軍事面だけでなく国政にまで及ぶと勘違いしたこと
3、GHQ占領支配が終わったあと、GHQが放った左翼が占領支配政策を引き継ぐ結果になったこと。
4、日本人は尊法精神が強い。交通赤信号なども日本人ほど守る国民はいない。訪米人もチャイナ・コリアもそのかぎりでない。また、自省心・反省心が強い。自首して罪に服くするものは外国では極々希なことである。それで東京裁判の判決に柔順に従った。また戦争犯罪者と脅迫されて贖罪の念を抱いてしまった。
5、ドイツなどは戦争で勝ったり負けたりは経験済みだが、日本はほとんど初体験なので吾を失って自ら自らの過去を否定してしまった。

補給長補給長 2006/05/09 22:28 # 天の安川さんへ
自虐史観に染まってしまった最大の理由は、やはりGHQの公職追放令では無いでしょうか。
戦中に公職に付いていた人々が軒並み公職追放された後、後釜に座ったのは当然共産主義者をはじめとした左翼連中が多かったのではないかと思います。
左翼勢力は、天皇制をはじめとした日本の国体を破壊するのが目的です。よって、民族の誇りを奪うために歴史を破壊するのが手っ取り早かったのではと。その最たるものが日教組ですものね。

天の安川天の安川 2006/05/10 01:00 >自虐史観に染まってしまった最大の理由は、やはりGHQの公職追放令では無いでしょうか。
左翼国家では粛正にあたるものですね。文化・伝統は人から人へ伝えるものですから、公職追放して人のつながりを切断することは戦前と戦後を切り離してしまった。民族の精神を保っている人がしかるべき地位に残っていればGHQが去った後に本来の国体に修復する動きが起こったでしょう。
戦前の先生は去って、日教組がやってきた。戦後教育を受けるとこんな詩を書く子供が育った。
日本に生まれてきて、ごめんなさい。
愛せない祖国をもってて、ごめんなさい。
ごめんなさいと言えない同胞をもってて、ごめんなさい。
ごめんなさいなんて言ちゃって、ごめんなさい。

雉さん雉さん 2006/05/10 21:51 気になるニュース載せておきます・・。

書道作品:防衛庁からの依頼
「安而不忘危」完成−−吉澤秀香さん /青森

 ◇毎日書道会の審査会員・吉澤秀香さん
 日本書道の中心的存在の毎日書道会の審査会員である吉澤秀香さん=弘前市若党町=が、防衛庁から依頼された書道作品「安而不忘危」を完成させ、9日、吉澤さんの書道会「鉄心書道会」から防衛庁に向けて発送された。
 これは、2月3日に木村太郎・防衛庁副長官から、「安而不忘危」(安くして危うさを忘れず)を書いてもらうよう吉澤さんに依頼があり、このほど完成させた。この言葉は、孔子の「易経」にあり、「今は平和でも安全でも、いつ危ないことが降りかかってくるかもしれないと不断の心構えが大切」というような意味という。横78センチ、縦220センチの大きな作品。吉澤さんは「いつもは力強い作品が多いが、この言葉は女性的なほうがいいと思い、非常に優しい作品にした」という。
 吉澤さんは「近く防衛庁の中に飾られるが、場所は決まっていない。永久保存されると聞いている」と話している。【飯田靖】
毎日新聞 - 5月10日12時2分

米イージス艦:米海軍、宿毛湾港への寄港を打診 県、核の有無を照会 /高知

 米海軍が核兵器搭載可能なイージス艦の宿毛湾港への寄港を県に打診し、県が日米両政府に核の有無を照会していることが9日、分かった。県は「核さえなければ断る理由はない」とのスタンスだが、共産党県委員会などは同日、「軍艦の寄港は港湾の平和利用とは相いれない」として県にき然とした対応を取るよう申し入れた。
 県港湾課によると、問題となっているのはミサイル駆逐艦「ラッセル」(8315トン)で、23〜26日の4日間、友好親善と乗組員の休養を目的に滞在する予定。しかし、県議会では97年、「県の港湾における非核平和利用に関する決議」が全会一致で採択されていることから、打診を受けた県は今月1日、核搭載の有無を問う照会文書を外務省と駐大阪・神戸米国総領事館に送った。
 これに対し、外務省は8日、「日米安保条約で定められている核持ち込み時の事前協議はなく、核の搭載はないと認識している」と回答。一方、米総領事館は回答期限の12日に担当者を県庁に派遣し、門田時広・港湾空港局長に回答内容を直接説明すると県に伝えているという。
 港湾課の島元民男課長は「最終的には知事の判断になるが、入港に適さない危険物さえなければ断る理由はない」としている。
 一方、橋本大二郎知事は「12日に来県する担当領事の説明を聞いたうえで、適切に対応したい」とのコメントを出した。【袴田貴行】

5月10日朝刊
(毎日新聞
「失踪者調査」ラジオ放送 北朝鮮が妨害電波 安倍長官「遺憾であり残念」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060510-00000023-san-soci
北京の「直訴村」撤去へ 陳情者集まる簡易宿舎群
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060510-00000024-kyodo-int

中国国務委員が訪朝=金総書記と会談、進展なし−6カ国協議
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060507-00000066-jij-int
中国、ウランなど主要資源の戦略備蓄を整備へ―国土資源省=新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060509-00000549-reu-bus_all

中国、初の月面図作成へ 立体映像で

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このほど開催された「全国測量作図科学技術大会」で、中国が作図衛星の打ち上げを計画していることが明らかになった。衛星は中国の独自開発による高分解率の作図衛星で、月面や極地の図面作成に役立てられる予定。

月面全体の立体映像の作成は、世界でもまだ行われていない。中国は今後、現有の対地球観測技術を土台に月面図作成の技術を研究し、月面探査に役立てたい考えだ。「第11次五カ年計画」の期間中、中国は月面の立体的な地形や地表の姿、地質構造を同衛星で調査し、高精度の立体映像の作成を目指す。

「人民網日本語版」2006年5月6日
http://www.people.ne.jp/2006/05/06/jp20060506_59476.html

戦略核3本柱を近代化へ=米の圧力に対抗−ロシア大統領が年次教書演説
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060510-00000135-jij-int
米露、新たな冷戦 「民主化後退、エネルギーで近隣国を脅迫」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060507-00000009-san-int
人権理事国に露、中国 国連、問題国排除できず 日本など47カ国当選
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060510-00000029-san-int

<イラン大統領>ブッシュ大統領に送った書簡全文が判明
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060510-00000053-mai-int
元、2日連続で高値更新=上海市場
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060510-00000193-jij-int

米レーダー配備で施設提供 青森・車力分屯基地

 日米両政府は10日までに、航空自衛隊車力分屯基地(青森県つがる市)への米軍ミサイル防衛用移動式早期警戒レーダー「Xバンドレーダー」の暫定配備のため、同基地の土地約6万3000平方メートルと建物約130平方メートルを一定期間、米側に提供することで合意した。
 9日の日米合同委員会で合意したもので、提供期間は土地が5月16日から1年間、建物が同16日から12月31日までで、暫定的にレーダーを配備する。(共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060510-00000036-kyodo-pol
韓国ハンナラ党の朴代表、事実上の出馬宣言―次期大統領選
来月に代表職を辞任
 【ソウル10日上田勇実】韓国最大野党ハンナラ党の朴槿恵代表(54)は10日、来年末の次期大統領選挙への出馬を示唆した。大統領選立候補者は選挙の1年6カ月前には代表職を兼任できないとする党規約に基き、来月中旬に代表職を辞任する考えを明らかにしたもので、事実上の出馬宣言と受け止められている。

 朴代表はこの日の記者懇談会で、自らの大統領選出馬と関連し、「可能性を開いておいた」と述べ、出馬に慎重な発言を繰り返してきたこれまでの態度から一転し、強い意欲を示した。

 朴代表は朴正熙元大統領の長女。1974年の文世光事件で母親の陸英修さんが暗殺されたため、急遽(きゅうきょ)留学先のフランスから帰国し、79年に父親が暗殺されるまでファースト・レディー役を務めた。98年に大邱市の補欠選で当選し政界入りし、2004年3月にハンナラ党代表に就任した。

 韓国保守派を代表する政治家の一人で、抜群の知名度とクリーンなイメージで国民から高い支持を得ている。親北反米色が濃く、歴史清算の一環と称して「親日派狩り」を続ける盧武鉉政権に対しては批判的だ。次期大統領選は、現政権の流れをくむ勢力と保守派との“保革対決”となる公算が高まっている。

 今月末の統一地方選後にハンナラ党に復帰する李明博ソウル市長、孫鶴圭・京畿道知事も大統領選への出馬が予想されており、朴代表の出馬宣言で、同党の大統領選候補争いは一挙に本格化しそうだ。
http://www.worldtimes.co.jp/
中共海軍の空母保有計画


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 【大紀元日本5月10日】中国誌「多維月刊」によると、中共海軍は2008年を目標に空母を保有したい意向で、母港は海南島東亜になる予定、台湾海峡を臨むためだという。建造中の空母は、完成すると南海艦隊及び海軍司令部双方の指揮を受ける。

 匿名消息筋によると、母港は海南島牙龍湾内の独立小湾に建設予定で、付近2km以内には有名ホテルなどがあり、基地建設用地はすでに整備され、防潜網も基礎工事が終了したが、陸上建設が未着工だという。

 予定中の空母は、大連造船所で建造中のウクライナ製6万トン級「カリヤーグ」で、空母艦隊は他に、護衛艦、駆逐艦、艦載機スホーイ級27などで補充編成される。

 96年当時、台湾大統領選挙の最中、中共海軍が台湾海峡でミサイル演習を実施、これに呼応して米国が「二ミッツ」「インディペンデンス」を急派して鎮火した経緯がある。

 現在、中共は「反国家分裂法」により台湾と、東シナ海ガス田では日本と係争中であり、中共海軍が空母を保有すると、台湾を始め日本や周辺諸国の中東輸送海路にも影響があるものとみられる。
http://www.epochtimes.jp/jp/2006/05/html/d43551.html
中国:大学新卒者は就職難、低報酬の就労増加
【大紀元日本5月10日】中共の発展改革委員会は、このほど就職情勢の報告書を公表した。その中で、大学新卒者の約6割は就職先が見つからない可能性が高いと示唆した。近年、中国国内では、就職情勢が厳しくなり、大学生の賃金に対する希望ラインが下がり続け、最近では、技術の勉強だと受け止め、仕事だけを求め、給料にこだわりを持たない「低報酬グループ」が現れている。
http://www.epochtimes.jp/jp/2006/05/html/d87914.html
米国投資家:深刻な経済不況に遭遇する中国

文・奇鶴


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 【大紀元日本1月4日】米国投資家ジム・ロジャーズは、次のように述べている。「かつての英国や米国と同様、中国は、やがて深刻な経済不況に遭遇し、この不況を経験して初めて、中国は偉大な国家となることができる」。経済が上昇の一途を辿るということはない。19世紀の米国は、15回の経済危機と1度の内戦を経験した。また、1907年の米国経済はほぼ破産した状態にあった。しかし、現在の米国は、やはり最も強大である。日本はもう一つの成功例であるが、これもまた、成長の中での衰退を回避することはできなかった。1966年に日本の金融体制は崩壊したが、それでも、日本が世界で最も豊かな国になることを阻止しなかった。経済学者クルーグマンは、著書《The return of depression economics》において、アジア国家のほぼ全てが壊滅的な崩壊を経験したが、中国は次に崩壊する神話となるではないかとの懸念を示した。

 国内の多くの者もこうした懸念を持っており、市場経済を運営する中で、経済不況を経験せざるを得ないと考えている。遠くない将来、誰も具体的な時間を予測できないのは当然のことであるが、おそらく、人々が最も良好であると感じたとき、中国において経済不況が出現するだろう。長期的に、これは中国経済にとって必ずしも悪いことではない。中国経済は、面倒なことを経験して初めて、経済の良好な発展に有利なメカニズムを生み出すことができるのであり、長期的に見て、これは、中国経済の健全な発展のために必然的に経験することである。

 現在の問題は、経済不況が発生するか否かを論じている段階には既になく、何時発生するのかという段階である。経済危機が具体的に何時発生するのかを正確に予測するのは、神にしかできない。しかし、我々は、地震が発生する前の一定の前兆と同様に、懸念すべき一部の現象を観察することができる。これは、我々が判断する上で有益であろうし、我々が準備を進める手助けともなろう。一般に、投資、輸出、消費が、経済成長を牽引する“三頭の馬車”である。観察を進めることによって、我々は、多くの現象から、この“三頭の馬車”に、現在懸念すべき問題が出現していることを発見することとなるであろう。
http://www.epochtimes.jp/jp/2006/01/html/d50273.html

雉さん雉さん 2006/05/10 22:06 米国投資家:深刻な経済不況に遭遇する中国 続き

一.投資

 投資には減速のシグナルが現れている。様々な兆候から明らかなように、中国におけるマクロ調整によって、国内投資が減速するとともに、外資の中国投資に対する興味もまた冷め始めており、多くの外国投資家は、中国経済が既に過熱状態にあるのではないかと懸念し始めている。本年のこの8か月間(2005年5月〜同12月)における、直接投資を行う外資企業による設備輸入は12%近く減少しており、輸入の伸びの減少は、投資が減速することを意味し、再び、当時ほどの量が輸入されることはない。一部の外国投資家は、中国を捨ててインドに向かっているが、彼らは、インド経済は離陸の段階にあって、中国に比べて安全であると考えている。外資の動向は非常に微妙であり、こうした人民元資産の資金が、一度群れをなして撤退すれば、中国経済は巨大な影響を被ることとなる。

 国内の不動産業への投資は、既に明らかに減速しており、不動産のホットマネーが利益を確定する情勢が鮮明になっている。この数年間、不動産業は、社会固定資産投資の高成長の主力であり、住宅価格の高騰は、投資の猛烈な増加を刺激し、関連産業を先導し、経済成長を牽引するとともに、地方税収の急速な増加をもたらした。長江デルタ各地における不動産業の投資は、全社会固定資産投資の20%以上を占めている。しかし、不動産に対する過度の投資は、同時に、多くの悪しき結果をももたらした。現在、国内市場の多くの産業における生産能力の過剰は、主として、鉄鋼、建材、アルミニウムなどの製品における価格調整のように、不動産業のマクロ調整実施後における、関連産業における需給関係の変化に現れてきている。また、不動産が経済成長の主軸であった局面に変化が発生した後、中国経済の将来の成長の牽引役は何になるのであろうか?

 この2年間で形成された生産能力はいま稼動期に入りつつあるが、需要が供給の速度に追いつかないことから、企業の利潤率の伸びとPPIが下落を始めている。節制のない投資、盲目的な拡大再生産は、既に中国を生産過剰の危機に直面させている。国家情報センター経済予測部の産業展望報告によると、2006年における産業の発展をめぐる国内外のマクロ環境は逼迫しており、多くの産業における利潤は、以前の高成長から緩やかな成長に転じ、最近数年間の投資で形成された生産能力が、徐々に生産期に入っていくに伴い、生産能力及び総供給が更に拡大する。他方、総需要、とりわけ外需の伸びが不確実な情況のもとで、一部の産業は、生産能力の過剰や有効需要の不足による制約に直面する。

 しかし、かなり多くの人が、いわゆる投資減速のシグナルを認めようとしない。彼らは、第11次5ヵ年計画の実施に伴い、新たなサイクルの大規模投資が始まると考えている。フランス・パリ銀行駐北京エコノミストである陳興動の見解は次のとおりである:“2008年に中国でオリンピックが開催され、同年に党の第17次全国代表大会も開催される:2009年は政府の新任期である:2010年には上海で世界博覧会が開催される。中国は策を講じて経済成長の速度を調整し、2006年において成長のテンポを緩和させるが、2007年下半期において回復が始まり、2008年には繁栄の様相とともに世界各地の人々を迎える”。多くの人々がこの考え方を受け入れることを望む。彼らは、現在から2008年にかけて、投資が一時的に下落する可能性があるが、政府がこの下落が行き過ぎであり、マクロ経済が不景気であると認識すれば、政府は直ちに公共投資を増加させ、新たなサイクルのインフラ投資を開始し、経済を改めて加速させるであろうと考えている。

 政府が公共投資を増加させ、新たなサイクルのインフラ投資を開始してよいのは当然のことである。しかし、政府による大規模な投資の効果は、決して人々が望むようなものではない。過去において、我々は既に痛い教訓を得ている。それは、政府の投資が低レベルの重複投資と化し、大量の資金の浪費をもたらし、最終的に大量の不良債権を形成した。アジア金融危機に対処するため、1998年を皮切りに、政府は大量の公共投資を行って中国経済を再起させようとした。このため、中央政府の財政赤字は、1997年の560億元から2002年の3000億元余りへと急増した。2005年における中国人民銀行、銀監会の報告によると、2004年12月末時点における国有四大銀行の不良債権の累計額は3兆2654億元であった。中国人民銀行が2000年5月から2004年11月にかけ、7回に渡って2兆2250億元の資本注入を行っており、その不良債権額は、貯蓄額の24.8%を占めた。

 権力及び権力資本が、監督及び制約を受けることが難しい体制の下で、大量の負債をもって支えた公共プロジェクトは次のことを意味していた:権力を擁する少数の腐敗官僚が、全国民の将来(貯蓄、国債、株式等)を前借りして使い込んでいる。社会では、既に次のような呼び声が上がっている:改革開放で、億万の下層民衆が二十余年間努力し、創造して蓄積した資産は、全て政府の国庫の中で、官僚特権階級が見境なく呑み込んでいった。腐敗のもたらした結果、すなわち、こうした政府の投資は、最終的に、如何にして消化されるのであろうか?それはエコノミストである謝国忠が警告したとおりである:こうした投資は、最終的には輸出を通じてのみ消化しうる。しかし、輸出においては、既に問題が山積している。

 世界経済の予測グループである“Experian”の主任グローバル・エコノミストであるダッタ博士は次のように述べている:“中国の壮観な経済変革は、一部の深刻かつ潜在的な欠陥及び政策的苦境を隠蔽するリスクを冒している。中国における投資ブームの冷却について、これを大きく救ういかなる可能性も存在しない。経済の減速による財政システムの表面的な弱点、及び人民元の大幅な切り上げが避け難いこと、あるいはインフレを通じて切り上げを迫られることによって、このリスクを消去するための満足な選択肢は非常に少ない”。

 二.輸出

 輸出は、中国経済の重要な支柱である。政府の数字によると、現在の中国の貿易依存度は既に約70%に達しているが、輸出市場もまた問題に直面している。2005年の貿易黒字は1000億ドル〜1200億ドルになると推計されているが、04年の貿易黒字はわずか320億ドルであった。世界第一の鉄鋼輸入国であった中国は、04年において1500万トンの純輸入であったが、05年の推計は、約500万トン〜800万トンの純輸出であった。機械・電気、紡績製品やエネルギー高消耗型の製品においても同様の情況が発生している。05年1月から同年8月にかけて、機械・電気の輸出は、前年同期比で33%増加したが、輸入の増加はわずか10.8%であった。貿易黒字の激増が意味していることは、中国の経済成長が、過去数年間のいかなる時期に比べても外需に依存しているということである。

 先に述べた無節制な投資、盲目的な拡大再生産は、既に中国を生産過剰の危機に直面させている。コークス、アルミニウム、ガラス、鉄鋼、自動車、携帯電話、一部の紡績製品、化学製品等においては、供給過剰の情況が鮮明になっており、石炭、電力等の産業においては、これが既に顕在化し始めている。供給過剰が、その過剰生産能力を国際市場に移転するのは必然的で、これによって貿易黒字の大幅な増加がもたらされることとなる。今年(05年)上半期における貿易黒字は、GDPの4.9%を占め、改革開放以来の最高水準となった。国内で大量の過剰となった様々な製品が海外にあふれ出て市場を求めたこと、これが貿易黒字の激増をもたらした主要な原因である。

 企業は現在、生産能力の過剰、コストの上昇、利潤の減少、競争の激化及び貿易障壁といった多重の圧力に直面している。米国、EU及び南米の貿易障壁が、中国企業に損失をもたらしている。世界の石油価格及び原材料の上昇は、輸出企業の生産コストを更に引き上げ、人民元の切り上げは、輸出企業が利潤を上げる余地を更に狭くしている。郎咸平教授によると、中国製造業の利潤率は、平均で5%しかないことから、人民元を5%切り上げるだけで、輸出関連企業の利潤が全て失われ、5%切り下げられた場合、輸入関連企業の利潤が全て失われる。ノーベル経済学賞受賞者は、人民元の切り上げは次の効果をもたらすと指摘している:外国直接投資の減少、経済成長率の大幅な下落、銀行の不良債権問題の深刻化、失業率の上昇、農村におけるインフレ圧力の大幅な増加などである。

 輸出企業の競争優位は弱まりつつある。低廉な労働力を無限に供給することが中国輸出企業の主要な競争優位であった。しかし、一部の国家(例えば、インド)はこれによって利益を得ている。一部の国々は、中国と発展レベルが同じインドを援助しているが、その意図は、中国の労働力の低廉性の優位を発揮させないことである。また、中国の労働力には、構造的な不足が発生している。中国東南沿海の発展地区の“民工荒(労働力不足の意)”は、既に内地に蔓延し始めており、内地で多くの労働力を輸出していた一部の省においても、局部的に“民工荒”が出現し始めている。労働力不足は、中国の農村において現在発生している重大な変化である。国務院発展研究センター農村部の韓俊部長は、彼が実施した調査研究において、全国20%の農村においては余剰労働力が全くなく、中部地区の多くの村では、16〜25歳の青壮年がますます減少していると述べている。

 我々の輸出製品の大部分は低付加価値の製品であり、核心的な競争力に欠けている。中国社会科学院の研究によると、1978年から1998年にかけて、中国が20年間持続させてきた高成長において、資本の貢献率は28%、技術進歩及び効率の向上による貢献率は3%で、その他は全て労働力による貢献であった。中国経済の競争力の核心は、人口が多いこと、潜在的な巨大消費力及び低廉な労働力であった。技術面において、我々は真に核心となる競争力を全く形成していない。一部の低付加価値製品を除いて、“中国製造(Made in China)”の大部分は、組立加工業に留まっている。自動車、PC、携帯電話の核心技術は、全て外国人の手中にある。中国製造業の科学技術の水準は、多くの分野において世界との格差は全く縮小しておらず、特に、情報産業、精密機器、バイオテクノロジー等の重要な分野では格差が拡大しており、産業価値の約90%が、中国の外で実現している。

 我々の第一の輸出先である米国経済もまた問題に直面している。20年前、米国はまだ債権国であったが、現在は、他国に対して2.5兆ドルの債務を負っている。米国人は、稼ぐより多くのお金を遣い、貯蓄するより多くのお金を投資し、生産するより多くの消費を行う。一方、世界の他の国家はこれとは正反対であり、余剰製品を米国に輸出するとともに、余剰資金を米国に投資している。中国はまさにこのように行動している。こうした局面に潜在するリスクは、米国経済に問題が起こった場合に中国はどうするのかということである。米国経済が減速し、外国製品及び貯蓄に対する需要が弱くなった時、中国に、自己の製品を更に消費する能力はあるのだろうか?中国に、自己の貯蓄を更に消化する能力はあるのだろうか?輸出に依存した我々の成長モデルを持続することができるのだろうか?とりわけ、国際金融市場における為替レートの不確実性が増し、貿易摩擦が政治化し、知的財産権をめぐるトラブルが後を絶たない時、将来における貿易が、中国経済の持続的成長を保証することができるのだろうか?

 三.消費

 消費の制約要因は非常に多い。このうち、最も重要なのは、社会保障、住民の収入及び資産の水準である。我が国の社会保障体系は整っておらず、住居、医療及び子供の教育サービスは、住民に深刻な負担をもたらしている。個人消費者は、必ず年金、病気、子供の教育問題に直面し、水、電気、暖房等の公益事業及びサービスの価格が上昇する可能性を受け入れなければならない。このため、消費者のマインドは高貯蓄、低消費となり、住民の貯蓄率は高止まりしており、現在既に46%にまで上昇している。一方、世界の先進7カ国の平均貯蓄率はわずか6.4%である。

 経済学において、一国の貯蓄は、生産物のうち、当期において消費されなかった部分である。誰にも明らかなように、消費を拡大し、内需を更に刺激しようとする場合、その長期の計は、政府投資で経済を牽引する成長モデルを変更するのと同時に、財政政策の方向を変更し、“建設財政”ではなく、“公共財政”をもって消費を刺激することである。先ず整った社会保障体系を構築し、構造的な問題を解決することができなければ、住民の“謹慎型”貯蓄は変わらず、消費を刺激することは難しいからである。しかし、現実として、我が国の労働者80%以上に基本養老年金保険がなく、都市・農村の住民の85%以上に医療保険がない。

 数字によると、05年9月末における我が国の住民貯蓄は、前年同期比で約20%増加した。2005年8月中下旬、中国人民銀行は、全国50の大、中、小都市で都市預金者のアンケート調査を実施した。その結果、都市住民の貯蓄意欲が強まっており、消費意欲が下落していることが分かった。“更に多く貯蓄する”が最も合理的であるとした住民は37.9%で、前年同期に比べて4.5%増加した。住民の貯蓄が高い伸びを示していることの深層にある原因は、予想支出と予想収入の不確実性であり、これが住民の予備的貯蓄動機を強化している。

 国内において、分譲住宅や家庭用品は住民消費の中でほぼ最大の部分を占める。しかし、住宅に係る消費は、住民の消費能力を超過している。住宅を購入した人の大部分は、ディベロッパーと銀行の“苦力”となり、彼の世代、ひいては次の世代のお金は、分譲住宅に呑み込まれてしまう。中国の住宅は、世界で最も安い労働力によって建設したものであり、建材も、相対的に安いものを使用している。しかし、中国における分譲住宅の価格は、米国のような先進国と比べても、決して低いとはいえない。高価格と巨額の返済圧力のために、住民はその他の消費支出を減額せざるを得ない。しかし、更に不安なことに、消費の支柱であった住宅消費に対する需要も下落を始めており、不動産の購入に対する需要、居住条件を改善するための需要、引っ越し・建て替えの需要、資産価値の保持及びリスクに備えるための需要、中長期的な投資需要の全てが下落を始めている。将来の住宅需要が、社会における巨大な生産を吸収できないことから、かりに、05年において不動産に抑制が見られなくとも、06年、07年)においても供給超過の局面が出現し、深刻な過剰供給によって、住宅価格は、不可逆的に下落を続けることとなる。

 住民収入の格差の拡大は、住民消費に力がないこと、内需が不振であることのもう一つの重要な原因である。資産が少数者の手中に集中することは、内需の拡大に全く有利ではない。貧富の格差が更に拡大し、収入の伸びが緩慢であるという前提の下で、大多数の民衆の消費の向上を実現することは容易ではない。現在、大多数の民衆の収入レベルは低く、支出能力は十分ではないが、最大の問題は、国内の資産配分の二極分化にある。こういた資産の二極分化は、市場経済がもたらしたものでは決してなく、経済制度の転換における欠陥がもたらした結果である。一国の少数者が。現行制度の欠陥を通じて社会の大量、あるいは絶対多数の資産を占有するとき、社会全体の内需拡大は非常に困難なものとなる。需要を持つ絶対多数の者に、需要に見合った支出能力がないことから、潜在的な需要を実現することはできない。他方、支出能力のある者は、かえって需要が過剰であり、この個人の潜在的な消費を再拡大することはできない。機会の平等がない社会にあっては、社会の公平性ばかりか、個人の収入レベルを向上させる公平性もまた存在しない。こうした情況の下では、社会における資産は、おそらく少数者に集中し、絶対多数の者の消費を拡大することはできない。

 以上の分析から見えてくるのは、投資、輸出、消費の全てに懸念すべき問題が存在するということである。我々は次の教訓を記憶しておかなければならない。90年代中旬のアジア金融危機は、15年の長きに渡る高成長の後に発生したものであり、経済の強靭な成長が、潜在的な問題を隠し続けてきたのである。更に高い待遇の要求、更に高い技術の要求、更に多くの貿易障壁、更に多くの為替問題、更に高いエネルギー消費、更に大きな貧富の格差、更に大きな不動産に係るコスト及び汚染された環境・・・では、更に大きな成長能力の源泉は何処にあるというのだろうか?
http://www.epochtimes.jp/jp/2006/01/html/d50273.html

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