軍事評論家=佐藤守のブログ日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

■軍事を語らずして、日本を語るなかれ!!■

2006-11-29 八重山訪問記−3

八重山訪問記ー3

 石垣に向かう機内で、沖縄タイムズ紙を読んでいたら「F-15オーバーラン抗議へ」と言う見出しが目に入った。

「北谷、嘉手納の両町議会は、米軍嘉手納基地で21日に起きたF−15戦闘機の滑走路オーバーラン事故に対する抗議決議などについて審議し」「再発防止とF-15戦闘機の撤去を求める抗議決議案と意見案を臨時議会に提出する」のだと言う。決議案には「現場は県道から約300メートル(約1000ft)しか離れておらず、大惨事になりかねない」と指摘、照屋正治委員長は「度重なる事故のたびに議会は再発防止を求めてきたが、米軍のやりたい放題は変わらない。F15の事故を含め基地運用に安全性についての疑問を感じる」と語ったそうだが、その感覚は昔も今も少しも変わってはいない。

 私が乗ったB−737型機は一時間後に石垣空港に着陸したが、2000m(約6000ft)しかないローカル空港だから、接地と同時にリバースがかかり、すぐさまブレーキが踏まれる。機長がブレーキペダルを踏む操作にあわせて機体がきしみながら減速するので乗客たちはそのたびに前傾姿勢になる。万一パンクでもしたら、滑走路を逸脱するのは間違いない。「一歩誤れば大惨事!」なのは、高い料金を払わされた多数の客が乗っている民間機のほうではないのか?

 残り2000ft(約650メートル)のマーカーが過ぎてもかなりの速度であり、残り1000ft(約330メートル)マーカーを過ぎてようやくUターン出来る速度になった。勿論機長は、乗客に不快感を与えない範囲で減速すればいいのだが、私の体験から言えば、ここではかなり余裕がない減速を強いられていると感じた。ブレーキライニングやタイヤの磨耗もかなり激しいのではなかろうか?何よりもインターセプトがないから、滑走路の端で狭い滑走路を逸脱しない範囲でUターンして再び滑走路上を逆行して駐機場に向かうのだから、離島路線に乗りなれたベテランパイロットならではの着陸である。もしもスコール直後などで滑走路上が濡れていたら、かなりブレーキ操作は難しいだろう。

 沖縄県内の離島の空港では、そんな「大惨事直前」の運行が毎日行われているのを嘉手納町や北谷町の議員さんたちは知ってか知らずか、米軍機のことばかり気にしているようだがその神経が理解できない。何かしら「軍用機は危険」で「民間機は安全」だとでも思い込んでいるのではないか?一度専門家の講義を受けるが良かろう。

 八重山方面の青年たちは、21世紀を前向きに進もうとあらゆる問題に積極的に取り組んでいる。しかもかなりの青年たちが、本土で勉強し、各種の仕事の経験も持っている。その豊かな経験と郷土愛を結び付けて、離島の振興に努力しているのである。本島の“大人たち”の方が数世紀遅れてはいないか?

 あの中国でさえも、日中間における靖国問題など、古い歴史問題にかまけている暇はない。将来に向けて力強く前進すべし!と会議で演説するほどの変わりようなのだが、沖縄のマスコミと、反軍活動家?たちの思想行動は私が現役時代に過ごした沖縄と少しも変わっていないように感じた。つまり、私はこの日、10年前の沖タイを呼んでいるような錯覚に襲われたのである。

 写真はその記事だが、付け加えて相変わらず「軍用地買います!売ります!」と言う昔ながらの懐かしい広告も並んでいる。

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 世界は急速に動いているのである。いつまでも旧態依然とした感覚でいては時代に取り残されるだけである。

 12月に新知事が着任する。沖縄の経済界のトップとしてその実情を知り尽くしている仲井真新知事の活躍に期待したい。



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