軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

裏社会の現実?

 安倍首相が、アブダビに停泊中の海自補給艦「はまな」と護衛艦「すずなみ」を訪ずれ海自隊員330人を激励した。その後クエートの空自輸送部隊も激励した。現地で黙々と活動中の自衛隊部隊を首相が自ら訪問して激励したのは初めてではなかったか?小泉首相東ティモールのPKO部隊を尋ねたことがあったが、今回の海自と空自部隊は、テロ対策特別法に基づいて長期間継続して活動している部隊である。隊員達は嬉しかったであろう。
 ペルシャ湾の掃海作業に出動を命ぜられた私の同期・落合1佐(当時)も、小型掃海艇を引き連れてペルシャ湾に出動して見事な成果を挙げたが、あの当時は、盛大な見送りや、軍艦旗を掲げることにも難色を示した首相がいたものだった。世の中、様変わりしたものである。やはり“若い指揮官”は行動力がある。一OBとして心から最高指揮官に感謝と敬意を表したい。

 連休中日?私は家内を説得して、甘夏の木と、イチゴ、スイカ、かぼちゃの苗を植えることに成功した!天候はやや不順だったが、長靴を履いて土を掘り返し、自宅の生ごみを処理して作った肥料を混ぜて苗を植えると、昔を思い出して楽しかった。家内は相変わらず草花中心だが、彼女“専用?”の庭ではなく、石垣下の空き地の使用を私に許可してくれた?のである。甘夏はまだ若い木なので、私が生きている間に実がつくか否かは疑問だが、楽しみが増えたのは確かである。他の野菜類は、近所の農家で売出しが始まったので、そちらで調達することにしたが、夏の楽しみであるソーメン用の「シソの葉」の鉢植えは、キッチン脇のベランダに“こっそりと”置いてある!

 食糧安保の話題には、真剣でまじめなコメントが多数来て大いに啓発された。どこの世界にも「利権争い」と「談合」ならぬ「住み分け」のしきたり?があるようで“感心?”した。
 以前、天然芝の専門家からも、業界の裏話を聞いて唖然としたことがある。唯一天然芝を敷き詰めた「鹿島スタジアム」は、建て替えで「人工芝」にされたらしいが、人工「芝」は、造園業ならぬゴム会社の占有で、天然芝など従来の「環境にやさしいもの」は入り込めないのだという。やはりこの世界も、大企業の“実力”には適わないのだそうで、人間の体にいいとは分かっていても、どうにもならないところがあるらしい。
 企業には好都合かもしれないが、その上で体を張って動き回っている選手達にとっては地獄だろう。私の友人で天然芝造成専門家によれば、彼の特許はコンピューターシステムを埋設してその上に砂を積み、そこに芝の種を植えるシステムだそうで、一度設置してしまえば、雨水を貯めた地下から、自動的にコンピューターが乾燥した根っこに水遣りをするので、全く手がかからないのだという。後は適度に伸びた芝を刈れば良い訳で、年中青々としているらしい。ただ設備は大型にならざるを得ないから、屋上緑化などは今後の研究次第だという。
 設置費用も安いというから「願ったり適ったりではないか!」と、元戦闘機乗りの私などは単純に飛びつくのだが、住み分けが出来ている社会ではそうはいかないものらしい。
 例えば、人工芝という「ゴム製品」を作っている会社は当然反対する。天然芝でも、切り貼りを専門としている造園業者は、選手が動き回って破損した芝を、適度に張り替えるという長期契約で収入を得ているところもあり、それがなくなることを警戒する。つまり、スポーツ選手が苦しもうが体がどう痛もうとも、これらの会社には「痛くも痒くもない」というわけなのである。
 今回、このブログに「食糧安保」の話題を提供したところ、食料、燃料、その他多くの業種が複雑に絡み合っていることを垣間見せられる「コメント」が届いたが、それと全く共通していることを思い知らされ、野球やサッカー、ラグビー選手達が気の毒に思えた。勿論、バイオ燃料問題では、燃料会社、農業関連、食料関連業者などが、それぞれの「権限」を持った業界などとのしがらみがあり、大きな影響力を行使されていることの一端が伺えた。
 社会を良くするも悪くするも「人間次第」なのだが、そんなことにはお構いなく、世の中の裏社会には、昔も今も変わりなく、複雑怪奇な慣行が横行していることがわかり大変勉強になった。