軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

「解任」じゃすまない!

今朝の産経「主張」は、鳩山氏の「二元外交」を非難し、「最高顧問を解任すべきだ」と書いた。
≪日本の元首相が政府の承諾を取らず、核兵器開発の疑いが濃厚なイラン首脳と勝手に会談した。あってはならない「二元外交」が鳩山由紀夫元首相のテヘラン訪問(7〜8日)だった。危惧された通り、鳩山氏はアフマディネジャド大統領との会談で、国際原子力機関IAEA)はイランなどに「二重基準を適用し不公平だ」などと述べた、とイラン大統領府が発表した。核問題で重要な役割を担うIAEAに関して日本政府の立場に反するメッセージを発信した形となった≫と書いた。

≪帰国後、鳩山氏は「捏造だ」と在日イラン大使館に抗議したが、日本外交が受けた打撃は修復できない。鳩山氏は2月、民主党最高顧問として外交担当に任じられた。与党・民主党はこの肩書を取り上げるべきだ。安易な議員外交を許した野田佳彦首相の責任も極めて重大である≫と非難するが、外相は「政府の要請に基づくものではない」と不快感を表明し、帰国後も再度、政府・党とは無関係と強調したものの、≪鳩山氏とイラン側要人との会談には、駐イラン日本大使が同席していたという≫から、日本外交がちぐはぐだ、では済まされまい。

≪首相時代の鳩山氏は、米国抜きの東アジア共同体構想や普天間問題の迷走などで日米同盟を空洞化させ、国益を著しく損なった。
 また先月訪中した際には、輿石東民主党幹事長ら党訪中団と同じ日に習近平国家副主席と別個に会談した。こうした「分裂外交」が国益を毀損(きそん)していることを、野田首相は思い知るべきだ≫と結んだが、甘すぎないか?

≪現役だったころの元首相≫


昨日、黄文雄氏の「世界を号泣させた日本人」という新著が届いたが、鳩山氏は、鳩山家の名誉はもとより、日本国の名誉を傷つけ、「世界を誤解させた元首相」である。
「うそ」も「恥」も知らないのが日本人の代表だ、と世界に広がったらたまったものじゃないから、「責任をとれ!」と言っても彼は「責任の意味」も知らないだろう。草葉の陰でおばあ様が泣いている!

≪「世界を号泣させた日本人」黄文雄著・徳間書店¥1000+税≫


ところで、曽野綾子女史が、7面の「オピニオン」欄に「いつから住んでいたか」は重要だといいことを指摘していた。

≪産経から≫


「眼には眼を」というハムラビ法典は「報復」ではなく「補償」という形で「相手が受けた損失を、相手に損害を与えた側が支払う」という事を目的としたというのだが、「基地の騒音問題でも、原発事故で被った損害に対する補償の場合でも、私はいつもマスコミが報じてくれない不透明な部分が残るような気がしている」として、「補償を受ける組織、個人などが、いつからそこに移り住んだか、という日時がはっきりしない」と指摘する。
細部は本文をお読みいただくとして、私には「事実を伝える」と自負するマスコミが、この問題については意図的に隠しているのだ、と昔から思っている。

昭和43年、九州大学の建設中の校舎に、板付基地に緊急着陸しようとした米軍のRF4偵察機が墜落したことがあった。人的被害はなかったのだが、当時の「反戦ムード」に一気に火が付き、M学長がその先頭に立って福岡市の繁華街をフランスデモをして顰蹙を買ったことがあった。着陸コース直下の「市民グループ」が、板付基地撤去を叫んでこれをマスコミが後押しする「いつもの図式」だったのだが、古くからの多くの市民は、「あとから来たよそ者たちが、何を騒ぐか!」と冷ややかだったのである。
当時は私の実家もその直下にあったから、古い住民の雰囲気はよくわかっている。しかし、地元名士として“尊敬”されていた九大の学長様ともあろう者が、学生に祭り上げられてデモの先頭に立ったから軽率だ!と顰蹙を買ったのである。
その後学長はやめ、I法学部長が学長代行を務めたが、これまた“いうだけ何とか”だったから、地元の不興を招いた。
その決定的事象が入学式の大騒動を収拾できず、混乱させたことであり、これを収拾したのが実は新入学生たちで、壇上でゲバ棒を振り回す≪よそ者学生≫たちを“体育会系”学生たちが中心になって排除した。その間控室に逃げ込んでおろおろしていたのは、I学長代行など大学幹部たちとマスコミ関係者。
騒動収拾後、新入生が控室まで呼びに来て初めて式場に顔を出し、何食わぬ顔で偉そうな祝辞を述べたから、当時の新聞に暴かれた。控室に一緒に“避難”していた記者が、大学幹部たちの無策ぶりがあまりにも見苦しかったので、たまりかねて真相を暴露したのである。最近はこんな義侠心溢れる記者もいなくなった…


前回書いた沖縄のミニ雪まつりに対する「市民グループ」による妨害事件でも、肝心要の地元沖縄の人々は迷惑していたのが真相である。「いやなら参加しなければいいのだ」と。


曽野女史は言う。≪(基地や原発など)その存在を承認したうえでやってきたのだから事故の結果について応分の責任を持つのも致し方ない、と私は思う。
全く補償はいらないと私は言っているのではない。・・・前からいた人と後から来た人に同じ額を支払うというのは、「時代錯誤」(アナクロニズム)というべきで、むしろ不平等と考えるべきなのである」≫


我が家の近所にも古くからあったセメント工場にこの手の問題が出た。一部古くから住む方は、あとから来たくせに、TVを使って追い出そうとするのはやりすぎだ!という。もちろん私も、狭い道でタンク車にすれ違うので苦労しているが、私の方が新参者、文句が言える筋ではない。


前述したRFが墜落した板付基地の時は、国道沿いに開発されたK団地住民が先頭に立った。板付基地は大戦中からあった。彼らはそれを知りながら入居した。
更におかしいことに、墜落現場を勝手に包囲した学生?たちの中には、残骸からとった部品を得意そうに持ち歩いて、夜になると中洲のバーで飲んでいたという。中にはそれを飲み代にしたというからちゃっかりしたもの、当時私は反戦活動の正体を見た気がしたものであった。

厚木基地もそうだ。NLPで確かに騒音は大きいが、厚木は大戦中から海軍の基地であり、終戦時にマッカーサーが降りてきた基地である。
当時は周辺には何もなかった。今は空母艦載機の基地として主用されているが、基地周辺という“特典”があるので、開発が進んで一大住宅地になった。ここでも「あとから来たよそ者」たちが反対している。

煩ければ住まねばいいのである。TVレポーターがある反対派住民に「基地は前からありましたよね。米軍基地だと知らなかったのですか?」と聞いたことがあった。するとその住民はこう言った。「日曜日に物件を見に来たので知らなかった…」

よく言うよ!と思ったものだ。
こんな自己中が増え続けているから、国家予算はいくらあっても足りないだろう。
消費税問題以前に、考えることは山ほどあると思うのだが、だれも勇気がないから「猫の首に鈴をつける者」がいない。

そろそろ15年以上ももめ続けている沖縄から反省したらどうだろう。
北のミサイルが落ちてくるとは言わないが、論旨一貫しない「基地問題」、これも本来の沖縄県民よりも≪よそ者≫が引っ掻き回しているからであり、県の指導者たちはお金が入るから傍観するだけじゃないのか?


そんな国民が増えた国家は滅びていくことは歴史が証明している。
ルーピイ元首相や、権利ばかり主張して義務を果たそうとしないこんな手合いを「解任」するだけじゃ駄目だろう。強制排除しなければ国は持たないし、名誉を汚し続けられているご先祖様に申し訳ないと思うのだが…。
小鳥のサエズリを聞きながら、ふと感じた一老兵の繰り言である。

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