舛添東京都知事の「公私混同疑惑」追求の集中審議は、近来まれにみる茶番だった。
追及にあたった政党の代表は焦点を絞れていないうえ、それぞれ都合があるらしく、そのうえ知事が開き直って「解散宣言」することを恐れてか、及び腰の姿勢が見られたからである。
≪嘘がいつまで通るか…=インターネットから≫
しかし、審議終了後に舛添知事が「延命」を懇願したのには吹き出してしまった。お涙ちょうだいか?
≪ホテル面談の出版社社長「年齢や家族は?」質問受けるも…またもや「政治家としての信義」理由に回答拒否≫と産経は書いたが、「死亡した出版社社長」と面会したというのだから、死人に口なしである。
これが一時マスコミ界の寵児になった「国際政治学者」のなれの果てだ。一都民、九州男児の一人として恥ずかしいこと限りない。
この審議風景の視聴率は高かったに違いないが、その影響は参院選に必ず反映するだろう。野党は安倍首相の応援責任を取り上げ始めている。
民進党は、自分らの時の失政には口を閉ざしておきながら…
ところで誰も気が付いていないようだから敢えて書いておくが、千葉のホテルで面談した「社長」の氏名を明かさないのは、「私も政治家」だから「政治家としての信義」だからというのだが、こんな彼が「政治家」だとしたら、「政治家は平気でうそをつくもの」だということを若者たちに証明しているようなものじゃないか。
他の“政治家ら”はそれを認める気か?
≪インディアン嘘つかない≫とはよく言われる言葉だが、「政治家は平気で嘘をつく」人種であることを認めているのだ。
質問した“政治家”らはこの言葉を認めるのか?抗議したらどうだ!
しかし誰も「政治家だから公表すべきであり、嘘は許されない」とは問わなかった。
要するに一蓮托生、みんな嘘つきなのだ。
読者からコメントも来ているが、彼と初めて会ったのは、昭和60年の広報室長時代だった。外務省時代に親交があったNHKの解説委員から「ある人を紹介するので…」と六本木のすし屋に呼び出された時、しばらくしてGパンの腰にキーホルダーをじゃらつかせて現れたのが彼だった。
名刺交換するといきなり彼は「先輩のことはよく知っています」と切り出したから思わず「えっ」と聞き返すと、「私も福岡です」といった。
そこで高校の後輩かと思った私が「卒業年次は何時?」と聞くと「いや、先輩はS校でしょう。私は名もなき八幡ですよ」と言った。
事前に調べてきたのだろう。パジェロの話など他愛ない会話に終わったが、解説者は双方を値踏みしていたに違いなかった。
その後再会したのは、彼が自民党の代議士時代で、私の退官後だった。
何故か全国のブロガー代表の一人として、自民党本部に招かれたのである。当時産経一面に「最高年齢者・・」として私の名が挙がっていたから赤面したものだが・・・。
会合の趣旨は、憲法改正と自衛隊問題で、彼が会議を取り仕切った。
しかし、正面から憲法改正に取り組むのではなく、姑息な手法を延々と説明し、自衛隊の名称も「自衛軍」から一歩も進まなかったから、若手ブロガーの質疑の後、彼から≪指名された≫ので、私は「どこの国に、自国の憲法に“侵略軍”と書くところがあるか?軍隊はすべて“自衛”のための持つとされているのであり、あえて自衛と入れる必要はない」と言った。ところが彼は、クダクダと弁解する。「これで問題ない」というのだ。そこで「名は体を表す。最初の名前が大切なのだ」といったところ、若手のブロガーが賛成してくれた。
その後帰路にエレベーター内で一緒になった時、「佐藤さん、あれでいいって。英語ではフォースと表現されるのだから国際的には軍になる」といった。
私が「名刺の表現を言っているのではない。姑息だ」と言ったら、小声で「“与党の女性”をクリヤーするためだ」と言ったからあきれたことを思い出す。
私はダテに戦闘機操縦教官を4年4カ月もやってきたのではない。剣道もそうだが、相手の目を見るとその心が推定できる。ましてや操縦学生の命を預かっている身だから、彼のように落ち着かない動きをする眼玉を見るとまず本心を疑いたくなるのだ。
一種の職業病かもしれないが、今回のTV画面にもそれがよく表れていた。
嘘つきは泥棒の始まり、という。我々都民は、納税者の一人としてあんな嘘つきをトップに戴いている余裕はないのだ。
九州出身者の一人として、嘆かわしいこと限りない…。
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